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_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ _/ _/ _/ LD (Learning Disabilities) NEWS Since 1997.9.10 _/ _/ _/ _/ LD(学習障害)ニュース   1998.05.08  # 041 _/ _/ _/ _/ 登録読者数 556 LD親の会「けやき」編集 _/ _/ _/ _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■■■■■■   HEAD LINES  ■■■■■■■■■■ ★ 転校どたばた記  【 投 稿 1998.4.26 受理 】 ★ 西宮YMCA−LD(学習障害)の理解のために− URLの変更 ★ 司馬クリニック (東京都武蔵野市)のご紹介 ★ 「けやき」HP更新情報+編集後記 ■■■■■■■■■   HEAD LINES  ■■■■■■■■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 転校どたばた記  【 投 稿 1998.4.26 受理 】 ------------------------------  「LDニュース」読者で「にじの会」会員の、あんくるトム氏より投稿し ていただきました。ありがとうございます。。。 「あんくるトム」ホームページ http://www.mars.dti.ne.jp/~miyata-k/ -----------------------------  3月下旬に、隣接の市へ引っ越しました。当然、ひろ坊は転校となります。  以前の学校で、最後の教育相談のときに、担任の先生からは、「ひろ坊君 は、入学当初から見ると、大分落ち着いてきたし、教室からのエスケープも ほとんど少なくなりました。」「また、苦手の体育のときも、着替えを嫌う 傾向がありますが、ひとりで居るところに、先生と練習する?と声かけをし て、縄跳びをやると、前まわりは下手ですが、まだほとんどの子が出来ない 後ろ飛びが、うまく出来たり、マットでの前転がいつ練習したんだろうと思 うほど、うまかったりします。」  「国語なんかでも、質問すると、ほかの子よりもしっかりと答えたりして、 文章理解も出来ているみたいです。」「苦手な算数も、個別指導を、居残り でやると、とても理解してくれるのですが、そういう機会があまり取れなか ったのが、残念です。」「また、キャラクターや、素直で純な性格なので、 いい意味で回りの子供たちに与えた影響は、大きかったです。」と、言って くれました。  教育委員会の先生からは、転出先の教育委員会の指導課の先生が、通級に 関して巡回指導をしているので、相談するようにということと、県立教育セ ンターでも、学校に働きかけが出来るので、いざとなれば相談するようにと 言われました。そこで、転出先の市役所に住民登録をしに行った時に、尋ね てみました。  アポ無しにもかかわらず、時間を割いていただいて、今までの経過や今後 の希望について、相談してみました。  転校先の学校にある特殊学級は、情緒級で今度3年(ひろ坊は2年)にな る女の子が2人居て、情緒級に籍を置いているそうです。ひろ坊を、情緒級 に籍を置くように勧められましたが、親の希望は、普通学級に籍を置いて、 苦手の算数のときだけ通級することだと理解してもらいました。  翌日、転校先の学校に出向いて、転入手続きをしに行ったら、たまたま日 直の先生が、情緒級の先生だったので、昨日と同じように、今までの経緯と 親の希望を伝えました。その先生には、ひろ坊に最も良い方法を、学校と親 とで連携しながら、決めていきましょうということで、理解してもらいまし た。あとは、始業式のときに決まる、担任の先生次第ということになります。  2月に、一度訪問して、校長先生と養護教員の先生とも、話しているので、 ある程度こちらの希望に合う先生を検討していただいていることを、祈るば かりです。普通学級で通級をしてもらうか、情緒級に入って、個別指導して もらうかどうかは、今後情緒級の様子を見ながらひろ坊の将来にわたって、 最善の方法となる道を考えながら、決めていきたいと思います。  始業式の日に担任の先生と会いました。始業式の日、相談室で待っている 間、ほかの転校生はおとなしいので、一人で目立ちながら、先生を待ってい ました。やってきた先生は、女性教師でやさしそうでしたが、第一印象は、 まえの先生と比べるとパワーがなさそうで、心配になりました。  でも、後日相談に行ったときは、少し変わりました。学校でも、対応は考 えてくれているようで、情緒学級の先生とも相談しながら進めているようで した。しかし、すでに(まだ2〜3日ですが)問題をいくつか起こしている ようでした。聞いてみると、どうやら前の学校では許されていたことが、こ っちの学校ではしては行けないルールによるものと、ひろ坊が馴れていない で、戸惑っているためと、周りの児童がひろ坊の特異な行動に対する対応に 戸惑っているせいでした。そのために、自分の思いとおりに行かず、パニッ クってお友達に乱暴をしたみたいです。  先生の話では、周りの児童も、少しずつひろ坊の行動に対して、対応の仕 方を覚えてきているので、そのような問題は、減り始めていると言ってまし た。相談したときには、前の学校のことや、病院のこと、家での対応や、学 校に望むことなどを話しました。また、以前使っていた学校指定のもの以外 の「連絡帳」と、親の会推奨のLD説明冊子を、置いてきました。また、学 校としては出来る限りの対応をとるが、LDやADHDに関して、ほとんど 知識が無いので教えてほしいと言われました。その件に関しては、私たちも 勉強中なので、その中で手に入れた資料をお渡しする形で良いかと聞いて、 了解をもらいました。  資料や学校に望むことに関しては、インターネットを通じて所属している フォーラムや、知り合いの方にメールを出したりして、情報を得ました。そ の情報の中には、情報の提供の仕方や学校の対応の様子を見据える必要性な どの、注意点もありました。  今回は、最初から父親が行動しているので、学校側が警戒して、こちらの 様子を見ている可能性もありますので、学校の様子見も必要かもしれません。 いずれにしても、学校とうまく連携を取り、ひろ坊にもっとも良い環境を、 作り上げていく必要がありそうです。  担任の先生の話では、最近は落着きが見えているとのことです。席を立つ 回数も減ってきているそうです。学校では、情緒学級の先生と連携を取って くれているようで、担任の先生が、ひろ坊に「ちゃんとがんばってお勉強す れば、あっちのクラスに行っても良い時間があるよ!」と言って、ひろ坊も 情緒学級に行くのが楽しみなので、がんばっているみたいです。  情緒学級で、ひろ坊を見てくれる時間が決まっているようです。自分の教 室の時間割にも、ひろ坊が情緒学級に行く時間が、書かれているそうです。 情緒学級では、遊びの道具もたくさんあって、ひろ坊にとっては、興味津々 の場所です。情緒学級の先生は、ひろ坊が行くと、遊びもしますが、算数を 教えてくれているそうです。(通級のようですね?)ひろ坊は、担任の先生 の名前も覚えましたし、情緒学級と保健室と校長室に、出入りしているよう です。  学校側の対応に、感謝します。まあ、最初にいろいろな方に相談をしてい たので、それなりに対応していただけたようです。いまは、担任の先生との 信頼関係を構築しているように見えます。担任の先生も、LDやADHDの ことを、全く知らないようで、提示している資料で勉強されているようです。  知らないなりにも、一生懸命対応して頂いているのが、目に見えます。ま た、情緒学級の先生も、ひょっとしたら自分の空き時間を、ひろ坊にあてが ってくれているのかもしれません。また、資料提示に関しては、あんくるト ムも勉強中の身であり、限界もあるので、県の教育センターの先生に相談し て、学校に説明してもらうことも考えています。  さらに1週間後、校長先生、教頭先生、情緒学級の先生、養護教員、担任 の先生に、都合をつけていただき話をさせていただきました。まず、担任か ら転入当初から最近までの様子が、説明されました。最近は、転入当初と比 べて大分落着いてきたようで、教室を出て行くことも無くなり、授業中も着 席しているとの事ですが、実際には粘土などをいじっていることが多いそう です。これに関しては、担任から今の時期は信頼関係を構築している時期な ので、無理に勉強に向けるようなことはしていないとの説明でした。  また、気が乗っているときは、自分から進んでやりたいことを言って来た りしますが、気が乗らないときは好きなことをやっているそうです。校内で は、教室を出ていった場合に行くところは、大体限定されてきたようです。 この件に関しては、校長のほうからも、学内の探索はほぼ終了して、落着く ところ安心できるところ、興味のあるところが、ひろ坊なりに、認識されて きたのではと説明がありました。  教室内でも、友達とも打ち解けてきて、当初有った問題なども、周りがい きなり「だめ!」と言わないようにしてくれているので、ほとんど無くなっ てきて、給食当番など好きなことに打ちこんでいるそうです。また、担任の 話では、別に強制はしていないが、ひろ坊が教室を抜け出したりしたときに、 「僕はあっち」「私はこっち」というように、自主的に探しに行ってくれる おともだちや、ひろ坊が出来た時にはみんなで喜んであげる雰囲気が出来て きているそうです。また、全教員に対しても、担任の先生のほうから、いき なり怒らないように説明をしていただいたそうです。  情緒学級では、5月から対応を予定していたのですが、ひろ坊がちょくち ょく遊びに来るので、すでに対応をはじめているそうです。内容は、算数の 個別指導を週3時間程度、親学級の算数の時間と合わせて、カリキュラムに 入れてくれていました。それ以外に、ひろ坊が「行ってもいい?」と聞きに 来た場合は、空いている時間を見つけて、その時間に対応してくれているそ うです。大体、毎日1回は情緒学級で過ごす時間が有るそうです。最初のう ちは、遊んでいるだけでしたが、情緒学級の先生が、うまく話をしてくれて、 1校時のうち前半は勉強をして、残り後半を遊んでいるそうです。  また、保健室にもよく行き、2校時ぐらいいて、寝てたりしていたそうで すが、養護教員の先生がうまく誘導してくれて、寝ているより何かすること を指導するように努力してくれています。今日は、「何が好き」と聞いて、 絵の具で絵を書いていたそうです。また、養護教員の方は、保健室でひろ坊 を観察していて、とっても良く気がついて、上級生が病気できたら「これ飲 むといいよ」とか、世話を焼くので、割と嫌われたりいじめられ難いキャラ クターではと、言っていました。また、探求心が強く、納得いくまで分解し たりして良く調べる子だと、言っていました。  担任の先生は、ひろ坊にかかわりすぎると、ほかの子たちがひろ坊のまね をして、甘えたりしてくる事や、勉強面でひろ坊に手を焼くと、ほかの子た ちの勉強に遅れが出ることを、気にされていました。この事については、校 長のほうから、状況を良く見て、必要があれば個別指導などの方法を検討し ていくと言われました。  ひろ坊が自分が出来ないことや苦手なことについて、自分自信で大分わか っていると話をしましたら、出来ないことを見つけるよりも、出来ることを ひとつずつ見つけて、達成することの積み重ねにより自信をつけるように校 長のほうから、担任に指導されていました。情緒学級に関して、事情が良く わからないので説明してもらいました。情緒学級に席を置くと言うのは、情 緒学級に通学するのではなく、今までとおり、親学級に登校して、朝の会を やり、勉強は個別指導が必要な部分だけ、情緒学級で行い、音楽や工作など は、親学級でみんなと行い、給食や帰りの会も、親学級で行うそうです。  普通学級に席を置いて、通級する場合と異なるのは、状態に応じて柔軟に 対応できる範囲が大きくなると言うことだそうです。心配していたイメージ は、隔離された環境で、普通学級との交流もほとんど無くなるのではと言う ことだったので、もう少し真剣に検討してみる価値はあると考えました。  校長先生からは、まあ、今年1年ぐらいは様子を見ながら、ゆっくり考え ていったほうが良く、慌てて結論を出す必要は、ないでしょうとの事でした。 最後に、昨年暮に教育センターで受けた、LD検査の結果やLDに関する説 明を、学校に対して行ってくれるように、教育センターにお願いしてありま すが、いかがでしょうかと問い掛けまして、担任の先生が聞いておいたほう がいいでしょうと言うことになったので、アポをとることにしました。  また、今までの経緯や、今受けている診断や治療のこと、家での対応のこ と、今までの反省点などを、もう一度説明して、お願いしてきました。教頭 先生は、最後になんでも家庭で抱え込んで悩まないで、どんどん相談してく ださいと言っていました。  あんくるトムの印象では、全般的に学校での対応は、かなり良いほうでは ないかと思います。転入してから、まだ2週間にもかかわらず、支援の態勢 はかなり整えられています。また、2週間しかたっていないのに、すでに何 ヶ月も立っているように勘違いして、慌てているあんくるトムに対して、ま だまだ様子を見る期間ですよと、軽く諭してくれるあたり、安心感が出ます。  特殊学級の経験の有る校長と情緒学級の先生は、ある程度LDに理解があ り、養護教員はLDは分からないけど保健の面から、うまくかかわりを持っ てくれていて、担任の先生が一番苦労しているように見えました。でも、学 校内でのバックアップ体制が有るように見えるので、大丈夫かなと思いまし た。 ---------------------  【 お断り 】プライバシー保護の観点より、上記投稿内容に関するお問い        合わせはお受けできません。相談機関・学校名・その他に関        しましても同様の扱いとさせていただきます。                          LDニュース編集人 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 西宮YMCA−LD(学習障害)の理解のために− URLの変更 -----------------------  LDに関する分かりやすい解説ページで定評のある、西宮YMCAのサイ トのURLが変更になっています。  リンクを張られていたり、ブックマーク設定をされている方は変更を。  新URLは以下の通りです。。。  http://www.ymcajapan.org/kobe/ns/ld1.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 司馬クリニック (東京都武蔵野市)のご紹介。 -------------------------------  以下に示す内容は、御厚意により「風のたより」51号(1998.5)から転載 させていただいたものです。利用に当たっては、司馬クリニックに直接問い 合わせて下さい。この資料は、あくまでも「参考資料」にとどめてくださる ようお願いいたします。  「風のたより」 E-mail : rsakurai@jade.dti.ne.jp -------------------------------  注意欠陥多動症候群を中心に関連する疾患、学習障害、反抗挑発性障害、 行為障害、自閉的傾向などの治療を行っています。これらの障害では、形は いろいろ違いますが、学校での不適応や人間関係の困難さ、家庭での様々な トラブルをひきおこすことが知られています。  当クリニックでは、これまであまり医学的な対応がなされてこなかったこ れらの状態に対して、きちんとした医学的診断をつけることをまず第一の課 題と考えています。  その上で、それぞれのお子さん(そして大人)にとって、どの様な方法が 現在の問題の解決にあたって必要であるか、有用であるかを考えています。  薬物治療や家庭でのゴールカード方式による課題の達成、家庭と学校の連 携など多角的に対策を考えようとしています。  教育現場ではまだまだこれらの状態についての理解が不足しており、子ど も達がいたずらに傷ついたり、自信を無くしたり、学習や学校での人間関係 に自信を無くしたりして、不登校につながっている場合もあります。  薬物治療により、子どもがとてもいい状態になる場合もありますが、長年 にわたる心の傷を消し、新たな自信を取り戻させるのはけっしてたやすくは ありません。けれども、いろいろな方面の力をだんだん結集させて、子ども たちにとってのよりよい環境をつくっていけたらばと思います。  日本の文化が、注意欠陥多動性障害をどのように修飾しているのかはまだ はっきりとは分かりませんが、欧米とはまた違った病理があるのではないか と感じています。  お子さんのかかえている問題は単純な原因からなるものではなく、多くの 場合には複合的な原因から起こっているかも知れませんが、少しずつ中核と なる問題に迫っていきたいと思います。 ------------------------------ ・所在地:東京都武蔵野市境 2-2-3 渡辺ビル4F ・連絡先:TEL 0422-55-8707 ・参 考:「のび太・ジャイアン症候群」 司馬 理恵子 著 主婦の友社刊 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 「けやき」HP更新情報+編集後記 -------------------- あんくるトム氏には、引き続き投稿をいただいています。ありがとうござ います。小学校低学年をお持ちの親御さん、また学校で指導されている先生 がたには大変参考になる貴重なレポートだと思います。  なお、プライバシー保護の問題がございますので、お問い合わせなどは、 LDニュース編集者側では一切お受けできませんので、ご了承下さい。 −−− 【お断り】−−−−−−−−  LDニュースを購読登録されますと、「まぐまぐ」http://www.mag2.com/ との契約により、「ウィークリーまぐまぐ」が自動的に配信されます。  もし、「ウィークリーまぐまぐ」の購読解除を希望される方は以下を参照 して下さい。 ■ウィークリーまぐまぐは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』で発行  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