LD(学習障害)ニュース登録は こちら から。

前号 | 目次 | 次号

□ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #860 2009/02/12 発行 登録(配信)読者数 3,275 ■ ■ LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ LD親の会「けやき」の正会員・通信会員・賛助会員・ボラ会員募集中! ▼ ▲ 入会方法等はこちら → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/join.html ▲ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 発達障害啓発週間2009(4/2〜8)について 日本発達障害ネットワーク ■ ■ 発達障がい児(者)支援を考える道民フォーラムの開催  2009/03/22 ■ ■ 発達・学習研究会軽度発達障害児講演会/岡山ふれあいセ 2009/03/15 ■ ■ 発達障害児の将来そのキャリア発達と就労支援/武蔵野大 2009/02/21 ■ ■ 人事・就職担当のための 発達障害者支援講座/武蔵野大 2009/02/28- ■ ■ 「読み障害」を公表して理解を訴える神山忠さん 朝日新聞2009/02/10 ■ ■ 発達障害シンポジウム 長野県諏訪で 2009年2月14日に開催  ■ ■ 特別支援教育の更なる充実に向けて 中間とりまとめ 平成21年2月12日 ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 21:25 2009/02/12 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ■ LDニュースへ講演会等のイベント情報の掲載を希望される方へ・・・ ■ ■ 詳細は下記サイトをご覧下さい。原稿は適宜編集する場合があります。 ■ ■□■□■ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/sample.html ■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 発達障害啓発週間2009(4/2〜8)について 日本発達障害ネットワーク ■ ------------------------------------------------------------------------ http://jddnet.jp/index.files/archives2009/jddnet2009AprWeek.pdf −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 発達障害啓発週間2009 (4月2日〜8日)について 日本発達障害ネットワーク 【企画趣旨・目的】 国連により毎年4月2日は世界自閉症啓発デーと定められました。わが国において も、2005年4月に施行された発達障害者支援法により、発達障害に対する理解や 支援は国民の責務として定められています。こうしたことを受け、日本において は、世界自閉症啓発デー(4月2日)からの1週間を「発達障害啓発週間」と定め、 発達障害や発達障害のある人たちについて、多くの方々に広く知っていただく機 会とすることになりました。 発達障害のある人は、生まれながらの脳機能の働きのちょっとした違いにより、 日常生活や学校や職場であたりまえに必要とされる行動や学習を習得すること等 に困難があり、周囲の人たちの理解と支援を必要としています。知的障害を伴う 場合も伴わない場合もありますが、自閉症やその仲間(アスペルガー症候群など)、 注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害などのある人たちは、周囲の理解があ れば社会を担う一員として、力を発揮することができます。そのため、発達障害 のある人とその家族は、多くの方々のご理解とご支援を求めています。 日本発達障害ネットワークでは関係団体とともに、4月2日の世界自閉症啓発デー の制定の機に、4月2日からの一週間(4月2日〜8日)を、国内における「発達障 害啓発週間」とし、発達障害について、広く国民の皆さまに知っていただくこと により、発達障害のある人とその家族への理解と支援の輪が広がるよう、「発達 障害の支援を考える議員連盟(超党派による国会議員137名が加盟)」や国及び 地方公共団体とも連携し、全国各地の発達障害のある人やその家族や支援者の皆 様に呼びかけ、各種のイベント等を展開します。 全国各地で、発達障害啓発週間に、発達障害の理解を進めるためのさまざまなイ ベントを行っていきたいと思いますので、ぜひ開催、協力、参加をお願いします。 各地で行われるイベントの予定は、日本発達障害ネットワークや加盟団体のホー ムページなどでお知らせしていきます。また、各地開催するイベント情報などが ある場合は、ぜひJDDネットまでお知らせください。 JDDネット役員ならびに加盟団体の会員の皆さまのご参画とご協力により、全国 各地でぜひ活発に「発達障害啓発週間2009」を展開していただきますようお願い いたします。 2005年4月、「発達障害者支援法」が施行され、それまで制度の谷間となってい た自閉症、アスペルガー症候群、ADHD、学習障害などの発達障害のある人とその 家族への支援が開始されています。この法律は、発達障害に対する理解や支援を、 国、地方公共団体、国民の責務として定めています。(以下、法律より抜粋) (国民の責務) 発達障害者支援法 第4条 国民は、発達障害者の福祉について理解を深めるとともに、社会連帯の理念に基 づき、発達障害者が社会経済活動に参加しようとする努力に対し、協力するよう に努めなければならない。 (国民に対する普及及び啓発) 発達障害者支援法 第21条 国及び地方公共団体は、発達障害に関する国民の理解を深めるため、必要な広報 その他の啓発活動を行うものとする。 (医療又は保険の業務に従事するものに対する知識の普及及び啓発) 発達障害者支援法 第22条 国及び地方公共団体は、医療又は保健の業務に従事するものに対し、発達障害の 発見のため必要な知識の普及及び啓発に努めなければならない。 【発達障害啓発週間2009 の取り組みにあたって】 1. 加盟団体による各地での単独イベントの開催について 全国各地で独自の企画による楽しいイベントを出来るだけたくさんの地域で実施 してください。イベントのサイズや種類、集客数は問いません。昨年の第1回の 世界自閉症啓発デーには、世界各国でさまざまな取り組みが行われています。ぜ ひ日本でも啓発イベントを展開し、全国各地で「発達障害啓発週間」を盛り上げ ていきましょう! なお、実施にあたり、当該イベントに「発達障害啓発週間2009」のタイトルを冠 し、全国共通の啓発週間を一緒に創ってくださいますようお願いいたします。ま た、イベントを企画されましたら、各地の取り組み状況をJDD ネット事務局まで お知らせください。JDD ネットHPや機関紙で全国各地の発達障害啓発週間の取り 組みをご紹介したいと考えています。尚、同時に世界自閉症啓発デー日本実行委 員会でも発達障害啓発週間に実施されたイベント情報を集約しますので、こちら にも情報を提供いたします。 2. JDDネットの後援名義使用について JDDネット加盟団体による「発達障害啓発週間2009」のイベントについて、JDDネ ットとして名義後援をいたします。JDDネット事務局宛、事前に企画書を添えて 後援名義申請を提出くださいますようお願いします。なお、承諾書をお送りする のに10日間程度要しますので、ご了承をお願いします。 3. JDDネット主催ないし共催イベント(2009年度は試行事業とします) JDDネット理事が中心となって呼びかけをし、それぞれの地域で行うイベントが これにあたります。企画が固まりましたら、JDDネット事務局までご連絡をお願 いします。                 2009年1月29日 日本発達障害ネットワーク ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD教授(パパ)の贈り物−ふつうであるよりも個性的に生きたいあなたへ 上野 一彦 価格:¥ 1,365 http://www.amazon.co.jp/dp/4062139812/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 発達障がい児(者)支援を考える道民フォーラムの開催  2009/03/22 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.pref.hokkaido.lg.jp/hf/shf/hattatusien −−−−−−−−−−−−−−−−− 平成20年度発達障がい児(者)支援を考える道民フォーラムの開催 【開催の趣旨】発達障害者支援法の理念を普及するため、支援に関わるさまざま な分野の関係者が一同に会し、支援を進めていくための共通の認識をもち、今後 のあり方について考える。 【開催日時】平成21年3月22日(日)13:00〜16:30                       (受付12:30〜) 【会  場】ウェルシティ札幌(北海道厚生年金会館)瑞雪の間  (札幌市中央区北1条西12丁目 TEL:011−231−9551) 【開催要綱・参加申込書】  開催要綱  http://www.pref.hokkaido.lg.jp/NR/rdonlyres/56C2ACC3-5C70-4B47-BDAA-4B40C0682EC9/0/H210322forumsumm.pdf  参加申込書(PDF版)  http://www.pref.hokkaido.lg.jp/NR/rdonlyres/C2CA3523-9141-4B07-9F27-432CFA9BC5A8/0/H210322forumapp.pdf  参加申込書(Word版)  http://www.pref.hokkaido.lg.jp/NR/rdonlyres/9B260F5A-EE73-435A-8E5B-3AE31C0C4FD1/0/H210322forumapp.doc 【参加申し込み先】  北海道保健福祉部福祉局障害者保健福祉課就労支援グループ  (担当:影山、高橋、清野)  〒060−8588  札幌市中央区北3条西6丁目  Tel:011−204−5278  FAX:011−232−4068  E-mail:hofuku.shohuku1@pref.hokkaido.lg.jp 【申込〆切】平成21年3月6日(金)  ※会場の都合上、定員(300名)になり次第〆切とさせていだだきますので、   早めの申込みをお願いいたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 私たち、発達障害と生きてます―出会い、そして再生へ 高森 明 ほか 価格:¥ 1,785(定価:¥ 1,785) http://www.amazon.co.jp/dp/4892401978/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 発達・学習研究会軽度発達障害児講演会/岡山ふれあいセ 2009/03/15 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのお知らせです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−  発達・学習研究会では、「遊育療法」をテーマに掲げ、LD児やADHD児な どのいわゆる軽度発達障害児に対して、遊びを主体とした指導を行っておりま す。その指導を行っていく場合において、親御さんから寄せられる最初の質問 は、「なぜ遊びなのですか。」というものです。その都度発達にとっての「遊び の重要性」についてお話しするのですが、残念ながら全ての方にわかって頂けて いません。  今回は、現在就実大学で教鞭を執っていらっしゃる、宮川洋子先生をお招きし て、「子どもたちにとって遊びとはなにを意味するのか」についてお話をして頂 きます。先生は、保育園の園長先生などを歴任される傍ら、子どもの遊びについ て長年研究してこられた、遊びのエキスパートです。このご講演が親御さんの問 への一つの答えを示すものとなると思います。 日 時:2009年3月15日(日)13時〜17時 場 所:岡山市ふれあい公社 岡山ふれあいセンター 第2、3、4研修室     〒702-8002 岡山市桑野715-2 TEL:086-274-5151 内容 1部  算数・国語につまづかないためのレディネス(準備)とは     田口 貴春先生(岡山D&Lスクール代表) 2部  遊びによって子どもに何が育つのか     宮川 洋子先生(就実大学人文科学部初等教育学科准教授) 3部  ディスカッション 遊びの持つ可能性について     宮川洋子先生 田口貴春先生 津田誠一(発達・学習研究会代表) 主 催:発達・学習研究会 料 金:1000円 連絡先:発達・学習研究会 岡山市津島南1−1−4     TEL086−256−0630 後 援:岡山市教育委員会・倉敷市教育委員会 http://www2k.biglobe.ne.jp/~dlschool/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障害といじめ―“いじめに立ち向かう”10の解決策 (単行本) キャロル グレイ (著), Carol Gray (原著), 服巻 智子 (翻訳) 定価:¥ 2,940 http://www.amazon.co.jp/dp/4902244748/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 発達障害児の将来そのキャリア発達と就労支援/武蔵野大 2009/02/21 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.musashino-u.ac.jp/ao_general/various/lifelong_study/omnibus/img/development01.pdf −−−−−−−−−−−−−−−− 平成20年度 新規学習ニーズ対応プログラム支援 シンポジウム 発達障害児の将来 〜そのキャリア発達と就労支援〜 日 程:平成21年2月21日(土) 時 間:13:00〜14:30 基調講演     「今、分かっている発達障害の精神医学的背景」     14:45〜16:00 シンポジウム    「発達障害者の雇用支援を進めよう〜正しい理解に基づいた支援を!〜」 会 場:武蔵野大学5号館 多目的ホール(グリーンホール) 定 員:200名 事前予約制(全席自由、先着順)     ※定員に達し次第、締め切りとなります。 受講料:無料 申込受付期間:随時申込受付中 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD・ADHD・アスペルガー症候群 気になる子がぐんぐん伸びる授業 ―すべての子どもの個性が光る特別支援教育 高山 恵子 (定価:¥ 1,365) http://www.amazon.co.jp/dp/4098373726/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 人事・就職担当のための 発達障害者支援講座/武蔵野大 2009/02/28- ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.musashino-u.ac.jp/ao_general/various/lifelong_study/omnibus/img/development02.pdf −−−−−−−−−−−−−−− 平成20年度 新規学習ニーズ対応プログラム支援 人事・就職担当のための発達障害者支援講座 人事担当者・若年者の就職を支援する関係者向けの短期研修です。発達障害の特 性を理解し、的確な配慮や工夫をするための専門的な知識の習得と、職場で起き る問題などへの対応力を学びます。 日 程:平成21年2月28日(土)〜3月29日(日) 全9回(90分×27コマ)     全9回、全27コマの受講になります。 時 間:開催日によって異なりますので、詳細をご覧下さい 会 場:武蔵野大学 三鷹サテライト教室 定 員:50名 事前予約制(先着順)    ※定員に達し次第、締め切りとなります。 受講料:無料 申込受付期間:平成21年1月26日(月)〜2月25日(水) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障害のある子とお母さん・先生のための思いっきり支援ツール―ポジティブ にいこう! 武蔵 博文 価格:¥ 1,890(定価:¥ 1,890) http://www.amazon.co.jp/dp/4887205147/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 「読み障害」を公表して理解を訴える神山忠さん 朝日新聞2009/02/10 ■ ------------------------------------------------------------------------  朝日新聞2009/02/10 http://premium.asahi.com/column/hito/ −−−−−−−−−−−−−−−−−  「読み障害」について語るとき、小学生時代の体験を、まず伝える。字は黒と 白の図形にみえる。文章のひと文字ずつを確かめながら、すべて暗記をしてから イメージを描いて理解する。時間も労力もかかる。こんな苦労は障害のせいだと 知るのは大人になってからだ。−−略 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画 阿部 利彦 価格:¥ 1,785 http://www.amazon.co.jp/dp/4892401862/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 発達障害シンポジウム 長野県諏訪で 2009年2月14日に開催  ■ ------------------------------------------------------------------------ http://mytown.asahi.com/nagano/news.php?k_id=21000000902110003 −−−−−−−−−−−−  発達障害児と家族を支える市民団体シーズ(下諏訪町)が14日、シンポジウ ム「生きやすい社会を願って」を開く。発達障害への社会の理解と配慮は不十分 で、ふざけているとか怠けていると誤解されがちだ。代表の武山弥生さん(46) は「家族とりわけ母親への理解を深めて欲しい」と呼びかけている。−−略 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 怠けてなんかない!ディスレクシア読む書く記憶するのが困難なLDの子どもたち 品川 裕香 価格:¥ 1,365(定価:¥ 1,365) http://www.amazon.co.jp/dp/4265801269/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 特別支援教育の更なる充実に向けて 中間とりまとめ 平成21年2月12日 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/054/gaiyou/1236337.htm −−−−−−−−−−−−−−−−  特別支援教育の更なる充実に向けて (審議の中間とりまとめ)   〜早期からの教育支援の在り方について〜  平成21年2月12日  特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議 はじめに 特別支援教育は、平成17年12月の中央教育審議会答申(「特別支援教育を推進 するための制度の在り方について」)により、その理念及び制度改正の方向が示され、 それに基づき、平成18年6月に学校教育法が改正され、平成19年4月から新た な制度としてスタートした。 現在、都道府県や市町村、各学校においては、平成19年4月に出された文部科 学省初等中等教育局長通知「特別支援教育の推進について」や障害者基本計画に基 づく重点施策実施5か年計画(平成19年12月障害者施策推進本部決定)、教育振 興基本計画(平成20年7月閣議決定)等に基づき、校内委員会の設置、実態把握 の実施、特別支援教育コーディネーターの指名、特別支援教育支援員の配置、個別 の教育支援計画や個別の指導計画の作成・活用、さらに教職員研修など教員の専門 性向上のための取組が進められており、これらの特別支援教育の体制整備は、各学 校種において一定程度、進みつつある。 しかし、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、それに対応した適切な 指導及び必要な支援を行うという特別支援教育の理念の実現という観点からは、こ れらの取組はまだ緒についたばかりである。今後、特別支援教育体制の更なる整備 のほか、障害のある幼児児童生徒の将来を見通し、一人一人の教育的ニーズに応じ た計画的かつ適切な指導及び必要な支援を行うことなど特別支援教育の更なる質的 な充実を図っていくことが求められており、そのためには、なお多くの課題がある。 また、平成17年12月の中央教育審議会答申においては、障害のある児童生徒の 就学の在り方など、更なる検討を要するとされた課題もある。 このような状況の中、本協力者会議は、[1]幼稚園、小学校、中学校、高等学校及 び特別支援学校等における特別支援教育の推進体制の整備について、[2]乳幼児期か ら学校卒業後まで一貫した支援について、[3]障害のある児童生徒の就学について、 等の課題について、特別支援教育の実施状況を評価しつつ、更なる推進方策につい て検討を行うため、平成20年7月28日に設置された。以来、特別支援教育の理 念の実現に向けた具体的な施策を検討するための議論を重ねてきた。そして、これ らの課題のうち特に重要である、早期からの教育相談・支援や就学指導の在り方を 中心に、多くの団体から意見を聴取するとともに検討を行い、このたび、本協力者 会議の審議の中間とりまとめとして「特別支援教育の更なる充実に向けて〜早期か らの教育支援の在り方について〜」をとりまとめた。なお、本協力者会議で検討す べき他の課題については、引き続き検討を行う予定である。 本報告を通じ、早期からの教育支援の体制が整備され、就学前から就学先のそれ ぞれの学校において、子どもの将来の自立と社会参加に向けて、一人一人の教育的 ニーズに対応した適切な指導及び必要な支援が推進されることを期待するものであ る。 1.特別支援教育を巡る動向と更なる推進のための基本的な考え方について (1)特別支援教育制度への移行と国内外の動向 ・平成18年6月の学校教育法改正により、平成19年4月から新しい特別支援 教育がスタートした。特別支援教育の目指すところ(理念)は、「障害のある幼児 児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、 幼児児童生徒の一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や 学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うもの」(平 成17年12月中央教育審議会答申「特別支援教育を推進するための制度の在り 方について」より)であり、改正法では、[1]従前の盲学校、聾学校及び養護学校 について、障害種別を超えた特別支援学校の制度とすること、[2]特別支援学校に おいては、在籍する幼児児童生徒の教育を行うほか、幼稚園、小学校、中学校、 高等学校等からの要請に応じて助言・援助に努めること(特別支援学校のセンタ ー的機能)、[3]幼稚園、小学校、中学校、高等学校等においては、発達障害を含む 障害のある幼児児童生徒に対して適切な教育を行うことが規定された。 ・また、平成18年12月の教育基本法改正では、「国及び地方公共団体は、障害 のある者が、その障害の状態に応じ、十分な教育を受けられるよう、教育上必要 な支援を講じなければならない。」との規定が新設され、特別支援教育の実施が教 育における憲法とも言える教育基本法に明確に位置付けられた。また、これに先 立ち、平成16年12月には発達障害者支援法が成立し、特に発達障害のある子 どもの早期発見、早期の発達支援が強く求められている。 ・これらの法改正等を踏まえ、文部科学省では、平成19年4月から新たな制度 として特別支援教育がスタートするに当たり、文部科学省初等中等教育局長通知 「特別支援教育の推進について(19文科初第125号)」を発し、特別支援教育 の理念や校長の責務等を示すとともに、各学校における必要な体制整備として、 校内委員会の設置、実態把握の実施、特別支援教育コーディネーターの指名、個 別の教育支援計画*1や個別の指導計画*2の作成・活用、教職員研修の実施等の取組 を求めた。 ・各都道府県・市町村及び各学校においては、現在、特別支援教育に関する体制 整備が進められており、特に小・中学校では、校内委員会の設置や特別支援教育 コーディネーターの指名などの基本的な体制は整備されつつあるものの、個別の 教育支援計画や個別の指導計画の作成・活用などの取組は十分ではなく、特別支 援教育の理念の実現という観点から、大きな課題の一つと考えられる。 ・一方、国際的には「障害者の権利に関する条約」が、平成18年12月、第61 回国連総会において採択され、平成20年5月に発効したところである。我が国 では平成19年9月に署名し、現在、政府において批准に向けた検討が進められ ているところであるが、同条約が求める障害者を「包容する教育制度(インクル ーシブ・エデュケーション・システム)」と特別支援教育との関係が論点の一つと なっている。 (2)基本的な考え方と改善の基本的方向 ・このような特別支援教育を巡る国内外の動向や、教育委員会、各学校等の取組 の状況を踏まえると、特別支援教育の理念の実現という観点から、早期からの教 育相談・支援、就学指導の充実を図ることが最も重要かつ優先的に取り組むべき 課題である。 ・そのため、本協力者会議としては、障害のある幼児児童生徒一人一人のニーズ を把握し、適切な指導及び必要な支援を図る特別支援教育の理念を実現させてい くためには、早期からの教育相談・支援、就学指導、就学後の適切な教育及び必 要な教育的支援全体を一貫した「教育支援」ととらえ直し、個別の教育支援計画 の作成・活用の推進を通じて、一人一人のニーズに応じた教育支援の充実を図る ことが、今後の特別支援教育の更なる推進に向けた基本的な考え方として重要と 考える。 ・個別の教育支援計画の作成・活用により、[1]障害のある子どもの教育的ニーズ の適切な把握、[2]支援内容の明確化、[3]関係者間の共通認識の形成、[4]家庭や医 療、福祉、保健等の関係機関との連携強化、[5]定期的な見直し等による継続的な 支援、などの効果が期待でき、その取組を強力に推進していくことは、特別支援 教育の理念の実現につながるものである。 ・これにより、これまでの就学指導中心の「点」としての教育支援から、早期か らの支援や就学相談から継続的な就学相談・指導を含めた「線」としての継続的 な教育支援へ、そして、家庭や関係機関と連携した「面」としての教育支援を目 指すべきである。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 育てにくい子にはわけがある―感覚統合が教えてくれたもの (子育てと健康シリーズ) 木村 順 価格:¥ 1,575(定価:¥ 1,575) http://www.amazon.co.jp/dp/4272403257/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------------ 21:25 2009/02/12 □ ------------------------------------------------------------------------ インフルエンザにご注意ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュースの記載内容に関する質問には原則として回答いたしかねます ■ ■ 編集に際し正確を期していますが最終保証責任は免責とさせて頂きます ■ ■ LDニュースの記載内容を転載される場合には必ず下記までご連絡下さい ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 親の会「けやき」連絡先 E-mail: keyaki@box.club.ne.jp [1999/03/12 から] ホームページ URL : http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ [1998/07/31 から] LD 関連の情報交換・意見交流・質問は下記の「LDフォーラム」をご利用下さい LD-FRM URL: http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/LD-FRM/ [2000/08/17 から] ★ 挿入された広告内容や広告主と親の会「けやき」は一切関係ありません ★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  LDニュースは「まぐまぐ」 http://www.mag2.com/ を利用して発行してます ------------------------------------------------------------------------

「けやき」ホームページ | 目次


inserted by FC2 system