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==================================================================== LD(学習障害)ニュース #127 1999.09.17 発行 登録読者数 1,948 LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997.9.10創刊 ==================================================================== ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 国治研セミナー ADHD児−実践的援助 11.23 大阪 11.27〜28 東京 ■ ■ 埼玉LD研・小児保健セ講演会 注意や落ち着きのない子の理解と援助 ■ ■ 「けやき9月例会報告」 1999.9.11 文京シビックセンター   ■ ■ 「大阪市教育委員会」宛要望書の回答と市教委との懇談 1999.7.16 ■ ■ 「東京都衛生局」宛提出要望書への回答/東京LD連絡会 1999.7.12 ■ □ 編集後記 ----------------------------------- 05:32 99/09/17 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください □■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 国治研セミナー ADHD児−実践的援助 11.23 大阪 11.27〜28 東京 ■ -------------------------------------------------------------------- ADHD児−施設・学校での実践的援助 ADHD児の評価・教育の権威−ロナルド・コトキン博士を招いて− 1999.11.23(火)大阪 1999.11.27(土)〜28(日)東京 ------------------------ ● 1999.11.23(火)大阪会場(大阪科学技術センター) ● 1999.11.27(土)〜28(日)東京会場(科学技術館サイエンスホール) ● 内容  大阪会場 教室におけるADHD児の症状の認識       ADHD児の治療プログラムのモデル       親に対する訓練       シンポジウム      ロナルド・コトキン(カルフォルニア大アーバイン校小児学科)      佐々木正美(川崎医療福祉大)      竹田 契一(大阪教育大)  東京会場 教室におけるADHD児の症状の認識       ADHD児の治療プログラムのモデル       ソーシャルスキル訓練       教師養成       親に対する訓練       シンポジウム      ロナルド・コトキン(カルフォルニア大アーバイン校小児学科)      佐々木正美(川崎医療福祉大)      下司 昌一(明治学院大) ● 聴講料 大阪会場 10,000円  東京会場 20,000円 ● 問合せ 国際治療教育研究所 TEL03-3586-3240 FAX03-3505-2959 URL=http://www.iiet.co.jp/ E-Mail:info@iiet.co.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 埼玉LD研・小児保健セ講演会 注意や落ち着きのない子の理解と援助 ■ -------------------------------------------------------------------- 「埼玉LD研究会」担当者様からの情報提供です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 埼玉LD研究会・埼玉県小児保健センター主催 (親の会「麦」後援)  講演会のご案内  例年になく、残暑厳しい毎日が続いています。 ますますご健勝のこととご推察し、お喜び申し上げます。  さて、下記のように講演会を開催いたします。ふるって、ご参加下さい。 記 日 時  1999年11月6日(土) 14:00開始 会 場 埼玉県立小児医療センター 研修室 岩槻市大字馬込2100 講 師 石崎朝世先生(王子クリニック院長) 演 題 「注意や落ち着きのない子の理解と援助」 参加費  1000円(当日、受付で戴きます) <申込み方法> (1)申込み書への記載事項   参加者名、連絡先(Eメールアドレス等)、人数、所属 <申込み先> (1)Eメール  KFE05653@nifty.ne.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 「けやき9月例会報告」 1999.9.11 文京シビックセンター   ■ -------------------------------------------------------------------- 武蔵野東学園・平雅夫先生を講師にお招きし、「子どもの未来と教育〜思春 期・青年期・社会自立〜」とのテーマでご講演いただきました。参加者は約 40名ほどで、「けやき」会員外の方の参加もございました。 また、例会終了後平先生をお囲みし、懇親会も開催されました。15人ほどの 参加で、講演会での先生のお話を受けて、大いに話題が盛り上がりました。 以下に、当日先生からお配りいただいたレジュメから、許諾を得て転載させ ていただきます。 ---------------------------- 子どもの未来と教育〜思春期・青年期・社会自立〜 武蔵野東学園・平雅夫 1.はじめに 発達障害児・者の学校卒業後の生活に関する情報は、現在でも決して多くは ない。こうした情報不足の中で行われる教育と卒業後の生活の間には、極め て大きなギャップが存在している。そのギャップはこれまでに数々のドラマ を生み出してきた。 本日は、私が今までに出会ってきた様々なドラマをめぐって、私なりに考え てきたことを、みなさんにお話するつもりである。少しでも私の経験がみな さんの役に立ち、子どもたちの未来を輝かせることができれば幸いです。 2.現在、そして未来の生活のために 〜卒業後の事例をめぐって〜  ※ 年齢相応の指導  ※ 将来を見つめた指導 (1) 健康管理と身だしなみ  ・睡眠(生活リズムとその調整)  ・排泄(Y君の事例から)  ・整容(あるグループホームの例)  ・性指導(今からできる性指導) (2) 学習と運動  ・学習(F君の事例から)  ・運動(学校での体力と職場での体力) (3) 食事と料理  ・料理(食生活について)  ・マナー (4) 金銭管理と余暇  ・金銭感覚と管理  ・余暇 3.人との関わりと社会自立(J君の話) 4.教育の可能性 5.おわりに ---------------------------- 予定の時間を大幅に超えてご講演をいただき、また質問事項にも丁寧にお答 えいただいた。以下、まとめと感想です。 先生の講演でもっとも印象に強く残った「キーワード」は、「ボトムアップ」 と「トップダウン」の考え方でした。 発達に部分的な遅れや偏りを持つ子どもたちにとって、幼少期は「ボトムア ップ」による、積み上げ的指導も必要であるし、効果もある。しかし、就労 ・社会自立といった、将来を見通した指導の場合、達成しなければならない 課題・目標ははっきりしている訳だから、子どもがそれまでに身につけたス キル・能力を活用して、具体的にどのように課題・目標をクリアさせていく かといった「トップダウン」の指導が必要になってくる。例えば、計算が苦 手なら、電卓の使い方を修得し、これを活用する能力を身に付ける方が現実 的であろう。 家庭においても、いつどの時期に、「ボトムアップ」から「トップダウン」 へ切り替えていくか。また、幼少期にあっても将来を見つめた指導をどう捉 えていくか。思春期・青年期においては、「年齢相応」の態度・社会的スキ ルを身に付けさせる指導も大変重要である。発達全般に幼さが残っていても、 社会はやはり外見の「年齢相応」の振る舞いや能力を要求してくるものであ る。 家庭は、子どもにとっては「配慮された環境」である。料理や洗濯といった ことひとつをとってみても、家庭では、案外子どもに身に付けさせるべきこ とを、身に付けさせていないのではないか?また、社会生活を営む上で、生 活リズムの自己管理と調整能力の養成は大切である。また、身だしなみやマ ナーもしっかり身に付けさせたい。 料理など、手順の数が多く複雑な作業も、最後の「食べる」部分から逆算し ていく指導など有効である。また、具体的に「課題分析」を行ってみて、料 理のどのステップでつまづいているのか明らかにしておくことも有効。 社会生活を営む上で、「生活の質」(QOL)を高めることは大切。これに は有意義な余暇活動・適度な余暇の利用といったことが重要になってくる。 金銭感覚や勤労意欲などにもつながっていく課題である。 その他に、お子さんの性教育の問題や、運動能力の問題、興味深いエピソー ドなど、具体的な事例に沿った、本当に分かりやすいお話であった。 最後になりましたが、ご講演いただきました、平先生に感謝申し上げます。                              ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 「大阪市教育委員会」宛要望書の回答と市教委との懇談 1999.7.16 ■ --------------------------------------------------------------------  大阪LD親の会「おたふく会」会報 No.62 1999.9.13 号から要約・抜粋 −−−−−−−−−−−−  5月27日に「おたふく会」「翼」合同で提出した要望書に対する回答と、 懇談を行った。1999.7.16 午前10〜12時 大阪市庁舎会議室にて。  1.教員の養成・啓発について  新任教員研修では、資料としてLDについて2ページ分の解説を配布。5年 次教員研修では資料として、「見つめよう一人一人」(文部省作成)の一部 抜粋を配布。  養護教諭対象の研修会では、年一回はLD関連で実施。また、養護教諭だけ を対象とせず、希望者には幼稚園から高等学校まで枠を広げている。  2.学校での指導体制について  教員定数は学級数で決まる。財政難の影響で教員の増員には困難がある。 ティームティーチングは算数・国語等教科指導上のシステムとしている。対 象については、各学校である程度柔軟な対応をしている。  3.リソースルームについて  具体的な回答はなかった。代わりに大阪市で実施されている「巡回スクー ルカウンセラー」について説明あり。  4.学級定員数の削減について  国・各地方自治体ともに財政難のため困難である。  5.義務教育終了後の進路について  大阪市としても、養護学校など増やしていきたい気持ちはある。  6.大阪府内の他市では、LDに関する関係機関合同の「プロジェクトチー    ム」が動き始めている。大阪市としてはどうなのか?  現在、このような動きはない。今後教育センターを中心にして検討したい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 「東京都衛生局」宛提出要望書への回答/東京LD連絡会 1999.7.12 ■ -------------------------------------------------------------------- 「にんじん村」機関誌 STEP No.62 1999.9.13 より要約・抜粋。 −−−−−−−−−−−−  1999.7.12 午前10時より、東京都庁第一本庁舎27階会議室にて、すでに提 出の「東京都衛生局」宛要提出望書への回答をいただいた。東京LD連絡会か らは12名、都側からは8名の出席。 1.LDの理解と啓発  季刊誌「えすぽわーる」で過去に掲載したが、本年12月号でも再度取り上 げる予定。「ADHDの子どもたちをめぐって」と題し5月に研修会実施。578名 の参加があった。  乳幼児期のLD判定は難しい。母子保健センター等での研修予定はない。 2.検診と相談窓口  LD専門外来として、都立梅ヶ丘病院を中心に充実させたい。母子医療情報 センター等での情報蓄積はない。専門機関への紹介機能等を充実させたい。  3歳児検診時でのLD判定は難しい。心理相談・発達相談を実施していきた い。 3.医療・心理検査でのインフォームドコンセント  インフォームドコンセントは重要な問題と認識。ただ、お子さんの発達経 過を見ないといけない場合もあり、「含み」を持たせた言い方であったり、 「明確」に申し上げられないことがあることは、理解していただきたい。 4.専門機関設置と専門職員の養成・配置  都と各区市町村との連携を充実させ、教育委員会との連携も図りたい。専 門職員の配置は、区の保健所に配置していくことになる。 5.検診時にチェックされた児童の追跡調査の実施  予後の追跡調査については、個人情報との問題もあり全員に実施するのは 難しいが、大切なことなので個別にフォローアップはしたい。ただし、3歳 児段階からの実施は難しい。 6.ADHDについての啓蒙・診断と療育  ADHDについて季刊誌「えすぽわーる」に取り上げるかどうかは検討中。AD HDについての療育相談は必要に応じ実施し、充実させたい。 7.厚生省段階でのLDの調査研究を実施するよう要望されたい  国ではLD,ADHDについて調査検討している。厚生省に要望していきたい。 8.その他  都庁の組織改組については都知事が代わったことで、まだ具体化していな い。環境ホルモン対策については、都の方針にしたがい現状の把握をしてい きたい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ----------------------------------- 05:32 99/09/17 □ ---------------------------------- 先日(9/12)LD親の会・関東ブロック会議が開催されました。7月2日の 文部省協力者会議の報告公表を受けて、今後の具体的な取り組みについての 意見交流がなされました。「地方分権」の発想をどうとらえるかで議論があ りました。  いわゆる「地方分権」の発想が、「財政難」の単なる「言い訳」のためで はなく、本来の良い意味で具現化していくことを望みたいものです。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュース記載内容を転載される場合は必ず下記までご連絡下さい ■ 「けやき」連絡先 E-mail: keyaki@box.club.ne.jp [1999.03.12 更新] 「けやき」HP http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ [1998.07.31 更新] LDニュースのバックナンバーの閲覧及び配信は以下のサイトからできます http://backnumber.to/list.asp?userid=10000592 [1999.01.11 更新] LDに関する情報交換・意見交流・質問は「LDフォーラム」をご利用下さい http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/LD-FRM/INDEX.html [LD-FRM] 読者用「掲示板」→ http://www.simple-j.com/kkk/kbbs.cgi?bn=110201 ■ 編集者は掲載記事に関して最終保証責任を負うものではありません ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD NEWS は「まぐまぐ」http://www.mag2.com/ を利用して発行しています

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