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□ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #920 2009/10/07 発行 登録(配信)読者数 3,075 ■ ■ LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」協力 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ LD親の会「けやき」の正会員・通信会員・賛助会員・ボラ会員募集中! ▼ ▲ 入会方法等はこちら → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/join.html ▲ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」2009年11月例会ご案内/国分寺労政会館 2009/11/28 ■ ■ 「けやき」キャリア教育講座Wingの取り組みLD学会発表お知らせ ■ ■ 兵庫県LD親の会「たつの子」講演会/神戸市青少年会館  2009/11/08 ■ ■ 星槎教育研究所セミナー 発達障害の人たちが働くために 2009/10/24 ■ ■ ATACカンファレンス 2009京都/国立京都国際会館 2009/12/04-06 ■ ■ 東京都立大塚病院の児童精神科外来が診療を開始します。 2009/10/01 ■ ■ 文化審議会著作権分科会法制問題小委員会 (第4回)議事録 2009/08/25 ■ ■ 【新刊】睡眠障害は万病のもと−ぐっすり眠ればすべての病気は治せる ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 23:45 2009/10/07 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ■ LDニュースへ講演会等のイベント情報の掲載を希望される方へ・・・ ■ ■ 詳細は下記サイトをご覧下さい。原稿は適宜編集する場合があります。 ■ ■□■□■ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/sample.html ■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」2009年11月例会ご案内/国分寺労政会館 2009/11/28 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/KEYAKI/NEWS.html#091128 −−−−−−−−−−−−−−−− 親の会「けやき」2009年11月 例会 のご案内 日 時 2009年11月28日(土) 13:30 〜 17:00 (受付 13:15) 場 所 国分寺労政会館 交 通 JR中央線 国分寺駅南口 徒歩5分 内 容 : 進路について考える(仮題) 講 師 : 半澤 嘉博 氏 (東京家政大学家政学部児童教育学科 准教授) 学齢期からの教育・進路についての講演会を開催いたします。 半澤嘉博先生は、前東京都教育庁指導部特別支援学校教育担当課長のご実績から 学校現場の取り組みにも詳しく、学校と親の両方の立場を理解くださっています。 会員の皆様の意見や質問を事前にお聞きし、具体的にお話いただけるよう計画し たいと考えていますので、ぜひご参加ください。 受付 13:15〜13:30 終了 17:00 資料代 外部一般の方 1,000円を当日受付にて申し受けます。 ※ けやき会員は申し込み不要、無料です。 ※ 申し込み 氏名・お立場・連絡先明記で keyaki@box.club.ne.jp  又はFAX 020-4666-7443 へ ※ 定員を超えた場合のみお返事を差し上げます。 ※ 閉会後国立駅近くの会場にて懇親会(おやじの会主催)を予定しております。  詳細は当日お知らせ致します。お時間のある方は是非ご参加下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障害 境界に立つ若者たち (平凡社新書) (新書) 山下 成司 (著) http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/00023.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 「けやき」キャリア教育講座Wingの取り組みLD学会発表お知らせ ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/KEYAKI/NEWS.html#091003 −−−−−−−−−−−−−−−− この度、「けやき」の自主グループ、キャリア教育講座Wingの取り組みを以 下の通り、LD学会で発表することになりました。 発達障害の生徒と親によるキャリア教育の実践 LD親の会けやき」の取り組み 日 時 2009年10月10日(土) 15時〜17時 場 所 東京学芸大学 (東京都小金井市) 司 会 松為 信雄 (神奈川県立保健福祉大学) 話題提供 新堀 和子(LD親の会「けやき」)・小形 則子(LD親の会「けや      き」)・大平 将仁(熊本障害者職業センター) 2003年から開始された「社会人講座」は3年間で24回の開催をし、受講生 の卒業とともに中断していたが、自分たちのニーズに適合したプログラムを体系 化して継続したいとの意向が強いため、専門家の協力を得て,2008年度より 「Wing」の名で日本財団、キリン財団の助成金をいただき、新プログラムの開発 ・実践の取り組みを開始しました。 この発表は、以下の内容で行います。 1.キャリア教育プログラム「Wing」の内容と,その運営の仕方について詳細に   公表する。 2.受講した生徒と親について,Wingプログラムの効果を検証する。 3.将来に向けたより効果的なプログラムの改良に向けた検討をする。 4.地域の親の会が本プログラムを自主的に企画・運営するための要点について   検討する。 皆さま、ぜひご参加いただき、よりよい実践的なプログラム開発に向けて会場の 皆さまと共に検討出来れば幸いです。 参加者は、LD学会の参加申し込みが必要です。LD学会の参加について、詳し くは下記をご覧ください。 http://www.u-gakugei.ac.jp/~jald18/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 知ってる・発達障害ワークブックで考えよう (特別支援教育をすすめる本) (単行本) 細川 佳代子 http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/00020.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 兵庫県LD親の会「たつの子」講演会/神戸市青少年会館  2009/11/08 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのご案内です。 −−−−−−−−−−−−−−−−− テーマ 「自立への道」〜発達障害を持って生きる人達への支援〜     幼児期〜成人までの各ライフステージにおける支援の具体例など 講 師 嶋崎まゆみ先生 兵庫教育大学大学院学校教育研究科、講師 日 時 2009年11月8日(日)13:30〜16:00(受付13:15〜) 会 場 神戸市青少年会館5F レクリエーションホール 定 員 80名 (定員になり次第締め切ります。) 参加費 無料 主 催 兵庫県LD親の会「たつの子」 後 援 兵庫県教育委員会 神戸市教育委員会 NPO法人全国LD親の会     ひょうご発達障害者支援センター「クローバー」 神戸市発達障害ネッ     トワーク推進室 JDDネット兵庫 兵庫県臨床心理士会 兵庫県作業     療法士会兵庫県自閉症協会 NPO法人ピュアコスモ(兵庫県高機能広     汎性発達障害児・者・親の会) 申込み お名前 ご住所 お電話番号 正会員・通信会員・賛助会員・非会員     を明記して下記へお申込みください。     tatunoko@sanynet.ne.jp(たつの子事務局) 関連HP http://www.sanynet.ne.jp/~tatunoko/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ふしぎだね!・アスペルガー症候群(高機能自閉症)のおともだち(発達と障害を考 える本) (大型本) 安倍 陽子 (編集), 諏訪 利明 (編集), 内山 登紀夫 http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/00022.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 星槎教育研究所セミナー 発達障害の人たちが働くために 2009/10/24 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのご案内です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−  発達障害理解セミナー  「ライフステージに応じた理解と支援」セミナー(全7回) 第5回 ご案内  発達障害の人たちが仕事を持って働いていくには何が必要なのでしょうか?  働くにあたってどのような困難やつまずきがありがちなのでしょうか?  今 どこでどのような支援が受けられるのでしょうか?  いろいろな機関のネットワークはどうなっているのでしょうか?  特性を活かした仕事につけるのでしょうか?  うつや強迫性障害などの二次障害が出たときどうすればいいのでしょうか?  多方面の支援機関の方々からさまざまなご意見をうかがいながら、  「発達障害の人たちが働くために」どうすればいいのかを皆さんといっしょに  考えていきます。 ●発達障害とメンタルケア  田中 祐 (保健福祉局東京都立精神保健福祉センター 地域援助医長)     ・不登校・ひきこもり・ニートの背景の発達障害     ・発達障害と二次障害・・・うつや統合失調症などのメンタルケア ●孤立しないネットワークと多様な場の確保  石橋 悦子(東京都発達障害者支援センターTOSCA主任支援員)     ・職場で、地域で、家庭で 孤立しないためのネットワーク     ・今 相談からみえてくるもの ●職業人として生きる道〜課題と支え  今井 忠 (NPO法人東京都自閉症協会 理事 成人&就労担当)     ・働くとき、何につまずくのか〜オン・ザ・ジョブ・アセスメント     ・職業人か利用者か〜労働と福祉のちがい ●向いているしごとさがし〜ジョブ・マッチング  石井 京子(障がい者の人材派遣 テスコ・プレミアムサーチ株式会社 代表)  http://www.tesco-premium.co.jp/beginner.html     ・力を発揮できる職場は?仕事は?     ・ジョブマッチングにおいて必要なこと ●自閉症・アスペルガーの強みを活かしたビジネスモデルを創る!  鈴木慶太 (株式会社Kaien代表)  http://www.kaien-lab.com/index.html     ・2004年にデンマークで創業したスペシャリステルネ社とは     ・自閉症の人しか入れない正確さを期する検証プロジェクト ◆10月24日(土) 13:00〜16:30 ◆メイン会場:東京 三鷹市公会堂 ◆TV会議システム会場:星槎総合教育研究所(芦別)    星槎大学学習センター(郡山・厚木・富山・福井・浜松・大阪・広島    福岡西・沖縄)    夢作志学院(栃木県宇都宮市)・興学社高等学院(千葉県松戸市)    M-netアビニオンスクール(静岡県草薙市)・今治高等学院(愛媛県    今治市)明聖館高等学院(香川)・岡山スタディーサポート(岡山)    星槎大磯湘南キャンパス(神奈川県大磯) ◆受講料:1,000円(定員になり次第締め切ります) ◆お申込は・・・ こちらから  http://www.seisa.ac.jp/information/20091024.html  または お電話で 03−5225−6245 ●後援   三鷹市教育委員会 武蔵野市教育委員会 立川市教育委員会       調布市教育委員会(申請中) ●主催   星槎教育研究所  http://www.seisa.ed.jp/npo/ ●共催   星槎大学      http://www.seisa.ac.jp/ ●参加費  1,000円 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 図解 よくわかるADHD 単行本(ソフトカバー) 榊原 洋一 (著) http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/00019.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ATACカンファレンス 2009京都/国立京都国際会館 2009/12/04-06 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.e-at.org/atac/2009_12/index.html −−−−−−−−−−−−−−−−− ATACカンファレンスは,障害のある人や高齢者の自立した生活を助ける電子情報 支援技術(e-AT)とコミュニケーション支援技術(AAC)の普及を目的に1996年 にスタートしました。専門家のセミナー,実践紹介,当事者自身による発表,障 害疑似体験,世界の最新動向紹介など約80のセッションを自由に選択して学べる カンファレンスです。初心者にも分かりやすい基本的な内容から,専門的なとこ ろまで分かりやすく具体的な知識の伝達を目指しています。また,会場では,じ っくり機器に触れて試していただけます。ただ聞くだけでなく気軽に講師と話し 合える場もある自由な雰囲気の楽しいカンファレンスとなっています。気軽な服 装でおこしください。 今年のテーマは「リアリティを感じながら・・・」。 http://www.e-at.org/atac/2009_12/index2.html [新着情報] お知らせ(2009年10月6日更新) 宿泊の申し込み受付を開始いたしました。お申し込みは下記から。 http://www.e-at.org/atac/2009win/entry/atac09syukuhaku.html お知らせ(2009年9月1日更新) 参加受付を開始いたしました。 [日時] 2009年12月4日(金)〜 12月6日(日)     12月4日(金)プリカンファレンス     10:00−16:45(9:30受付開始)     12月5日(土)メインカンファレンス     9:30−16:30(9:00受付開始)     16:45−19:00(イブニングセッション)     12月6日(日)メインカンファレンス     9:30−16:00(9:00受付開始) [場所] 国立京都国際会館 [http://www.icckyoto.or.jp/jp/]     〒606-0001 京都市左京区宝ヶ池 [主催] ATAC,特定非営利活動法人 e-AT利用促進協会 ATACカンファレンス2009京都に関するお問い合わせは以下までお願いします。   ATAC(エイタック)カンファレンス事務局   〒101-0047 東京都千代田区内神田2-4-14-402   特定非営利活動法人 e-AT利用促進協会 内   Tel:03-5207-6319/Fax:050-3488-4964   e-mail:atac2009@e-at.org   URL:http://www.e-at.org/atac/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アスペルガー症候群 治療の現場から (単行本) 宮尾 益知 (監修) http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/00021.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 東京都立大塚病院の児童精神科外来が診療を開始します。 2009/10/01 ■ ------------------------------------------------------------------------ 都立大塚病院の児童精神科外来が診療を開始したようですので、お知らせいたし ます。 〜こころの発達を支援します〜 小児精神医療の専門病院である世田谷区の都立梅ケ丘病院が、府中市の「都立小 児総合医療センター(平成22年3月開設予定)」に移転・統合された後において も、引き続き区部における小児精神科医療の外来機能を確保し、都における小児 精神医療の充実を図っていくため、下記のとおり、平成21年10月1日から都立大 塚病院にて、新たに児童精神科外来を開設いたします。 大塚病院児童精神科外来では、小児総合医療センターと連携体制を構築し、専門 性の高いスタッフによるチーム医療の推進を図ります。  詳しくは、東京都病院経営本部HPにて  http://www.byouin.metro.tokyo.jp/houdou/21year/210827_jidouseishinkagairai.html  大塚病院HP「児童精神科の紹介ページ」もご覧下さい。  http://www.byouin.metro.tokyo.jp/ohtsuka/index.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ こうすればうまくいく発達障害のペアレント・トレーニング実践マニュアル 北 道子 (編集), 河内 美恵 (編集) http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/00017.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 文化審議会著作権分科会法制問題小委員会 (第4回)議事録 2009/08/25 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.bunka.go.jp/chosakuken/singikai/housei/h21_shiho_04/gijiyoshi.html −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 文化審議会著作権分科会法制問題小委員会(第4回)議事録 1 日 時 平成21年8月25日(火曜日)15時〜17時19分 2 場 所 旧文部省庁舎 6階 第二講堂 6 議事内容(抜粋) [4]障害者放送協議会 【井上氏】 ご紹介いただきました井上です。よろしくお願いします。  資料は,4番になります。  まず最初に,今回の法改正により,障害者などの情報保障が促進されることに なり大変感謝しております。特に,この審議会の委員の皆様や文化庁著作権課の 皆様には,ご尽力いただいたと思っております。  しかし,前進だとは思うのですけれども,文化庁さんが出されました法律案の 概要を読みますと,来年1月1日の法改正により,障害者も健常者と同様に多様な 情報へのアクセスが可能と書かれており,確かに法律上はそうなのかもしれませ んが,法律の実効性ということだと思いますが,実際に本当にそうなるかどうか。 まず第一に法律が変わったとしても実際にアクセス可能な,バリアフリーといっ てもいいでしょう,そういう著作物がきちんと提供されるのかどうか,はなはだ 疑問です。  それから,特に37条及び37の2,はほとんど書き換えということで改正してい ただきましたが,あくまでも今の著作権法の枠の中ということなので,例えば障 害者の範囲は広がったわけですが,「視覚,あるいは聴覚による表現の認識に障 害がある者」という言い方になっており,文化庁さんの国会答弁ですと,これは 例示というふうにおっしゃっていますけれども,どうしても視覚及び聴覚,やは りそれにひきづられてしまうのではないかなと思っております。  私どもは10年来いろいろ要望してきましたが,積み残しになってしまったとい う課題も多いのではないかと思っております。  最終的には,著作権法を全部組み直す,という見直しでやっていただくしかな いのかなと思っています。例えば基本的に障害などで著作物にアクセスできない 人たちに対し,著作権者以外の第三者がなりかわって,「読める」,あるいは 「見られる」,「聞ける」,つまり著作物にアクセスできるよう形式を変換する こと,複製ということになるのかもしれませんが,そういう行為が著作権侵害に は当たらないということを明確にうたっていただければよいと思いますが,すぐ にはなかなかそうもいきません。  カッコづきの「日本版フェアユース規定」ですが,これを導入することで,こ の積み残しとなった課題解決への道が開けるのではないかと思います。そういう ことで,導入については是という立場で意見を述べたいと思っています。  たくさん事例はあるのですが,大きく2つほど挙げたいと思います。  1つは,先ほどちょっと申しましたが,やはり現行著作権法の枠の中での改正 ということで,どうしても旧来のいわゆる視覚障害,聴覚障害ということにひき ずられるということです。実際には著作物へのアクセスが困難な方というのは, 非常に多種多様でありまして,それこそ1つ1つ条文を作っていったら,何千条に なるか分かりません。ですから限定列挙的にやっていくのでは到底無理だと思い ます。  資料には,視覚ではちゃんと認識できるのですが,例えば上肢が障害等で不自 由で,印刷物をめくって読めないとか,あるいはその他のいろいろな理由で,通 常の著作物にアクセスできない方をあげておきました。このような方たちという のは非常に多いわけです。  そういう方たちは,以前私は声なき声ではないかと申し上げたんですが,こう いう意見発表の場に実際に出てきて,これは困っているんだ,ということがなか なか言えない方たちではないかと思うのです。  今回の法改正では,このあたりのことが,ちょっと不明瞭でして,私どもは法 律の解釈でぜひやっていただきたいなと思っているところです。それから文芸協 会さんと日本図書館協会さんとの間の事前一括許諾のガイドラインの中には,こ ういう方たちもちゃんと目配りしていただいているわけですが,そういう権利者 の方たちと逐一ガイドラインを共通に作るというのもなかなか実際的ではないわ けです。そういう場合はやはり日本版フェアユース規定を活用して,やれないも のかなと思います。  今回の法改正で,いわゆる障害者の特定をどうするのかについては,法文上で は特段定めないことになり,実際には情報提供等をする側の判断でやっていくこ とになりました。  その判断する側の方たちが,法文でしっかりうたわれていないことから,逆に 範囲を狭くとりがちである,つまり悪い意味での遵法精神と言いますか,そのよ うな傾向があるようにも聞いております。  とにかく通常の著作物にアクセスできない方については,これは「フェアユー ス」であるということを明確にしていただければ,さらに円滑に進むと思います。  それからもう1点は,これはつい最近も台風や地震が起きており,大変な被害 も起きております。そういう緊急災害時などの情報保障の問題です。  これも前々から申し上げていることですが,全く不十分な状況としか言いよう がありません。ここでは,特に聴覚障害の方たちからの,補足の資料もお出しい たしましたが,例えばテレビで,災害の緊急情報が流されます。定時のニュース 等では,字幕も入るのですが,手話はなかなか入らないようです。そして定時ニ ュース以外の臨時なものについては,字幕も手話もほとんど入っていない。これ は生命,財産に直結するような極めて重大な問題です。  このような情報保障については現行著作権法,あるいは今度改正される著作権 法では大分目配りもいただいてはいるようですが,それにしてもまだまだ制約が いろいろあるようです。  本来は,情報が提供される最初の段階で,全てアクセシブルになっていればい いわけです。これは著作権法の問題ではないわけですが,なかなか実現しない以 上,地震や台風というのは,法律改正を待ってくれないわけです。ですから,す ぐにでも「フェアユース規定」というのを活用して,取り組めないのかなという ことです。  仮に,その提供された情報が障害者以外の健常者の方に使われたとしても,こ れは何か問題があるのかと逆に聞きたいぐらいの気持ちです。  国民の財産,生命がこれで守られるのであれば,権利者の方には申しわけあり ませんが,形式的には権利侵害かも知れませんが,これは十分公益性があるわけ ですから,問題ないと思います。  私は,技術面には詳しくはないのですが,最近のインターネット技術を活用す れば,例えばテレビの放送番組の録画映像にコメント,つまり字幕のようなもの をつけることができるそうです。私も見たことがありますが,中には明らかに権 利侵害と思えるものもあるようです。しかしこういうものをきちんと正しい目的 で活用するのであれば,これはまさに「フェアユース」ではないかと思っており ます。  最後に,もう時間もありませんのでまとめます。障害者の問題というのは,い つも少数者の問題であるととられがちです。日本はもう高齢化社会となっており, 私もすぐ高齢者の仲間入りしますが,年をとっていけば皆さん情報が入りにくく なってきます。  例えば,寝たきりになって,本を読みたいと思っても,分厚い本を読むのは大 変です。実際にやってみれば,これは大変なことだとすぐ分かります。ましてや 病気や障害で体力が落ちている方には酷な話でして,このような方たちに対して, 例えばデジタルネットワーク技術を活用すれば解決の道が開けると思います。も ちろん,通常,市場に出回っている図書と同じ値段で,そういうデジタルブック などが普及してくればいいのですが,そうなっていない以上はこれは誰かが著作 権者になりかわってデジタル化などしても,それは全く「フェアユース」ではな いかと思います。  私自身,将来もし寝たきりになってしまったとき,いちいち人に頼まないと, 好きな本も読めないようでは,本当に文化的な国とは言えないのではないかと, 思っているわけです。  「フェアユース」という言葉ですが,ユースというのは利用ですので,障害者 の場合はユース,つまり利用できる以前の話です。とにかく著作物に自由にアク セスできない方が想像以上に多くいらっしゃり,今後は高齢化などでどんどん増 えてくるわけです。このような観点からも,ぜひこの「日本版フェアユース」を 活用していくべきだと思っております。  以上でございます。 【土肥主査】 ありがとうございました。  それでは,ただ今のご説明につきまして,ご意見につきまして,何かご質問, ご意見ございましたら。  松田委員,どうぞ。 【松田委員】 松田です。 視覚や聴覚以外でアクセスができない例として,1 つが上肢不自由のお体の方が,本のページがめくれないという例を出されました。 これは著作権法とどう関わるのか私には分からないのでご説明願いたい。著作権 法をどう改正しても,ページはめくれないんじゃないでしょうか。  それから,もう1つ,災害時にテレビニュースを字幕や手話で伝達するべきだ と,それはそのとおりだと私も思います。しかし,これはニュースを作るテレビ 局がそういうことを積極的にやればいいのであって,ちょっと著作権法上の問題 で字幕をつけろということは無理のように思いますが。 【土肥主査】 お願いいたします。 【井上氏】 お答えしてよろしいですか。  ページがめくれない方について,外国の著作権法では,いわゆるプリントディ スアビリティという概念があるそうです。通常の印刷物にアクセスできない方で, これは実際読めないわけです。ですから,例えば視覚障害者の方のための録音図 書を使えば,そういう方も著作物にアクセスできる。そういうお話だと思います。  今回の法改正では,いわゆる「視覚の表現による認識」という言葉が入ってい ますので,そういう方たちをなかなか定義しづらいということだったと思います。  それから,もう1点のテレビニュースの字幕や手話のことです。  これは聴覚障害者の団体の方が,別添資料でご覧くださいということでつけた ものでして,私が直接コメントするのは差し控えますが,要するに最初の段階で, 放送事業者の方がきちんと全ての方にアクセシブルなものを出していただければ いいわけです。それはおっしゃるとおりで著作権法の問題でも何でもありません。 例えば,放送法か何かで義務づければよろしいわけです。  ですが,実際,そうなっていないわけです。放送事業者に対していろいろな目 標値がございます。今何%という数字も出ています。しかし最初から除外されて いるものもあるのです。字幕や手話をつけるには,技術的に困難という理由で除 いてあるということです。  それから著作権法上,問題のあるものでも除外があるらしです。ですから,こ れについては著作権法と絡んできますが,いずれにしても,放送事業者の方が, 明日にでも全てやっていただけるのであれば,このような話はしなくて済むわけ です。特に,地震などの災害は明日にでも,というか今日にでも起こるわけであ りまして,一刻の猶予もないわけです。ですから,著作権法で権利制限していた だいて,第三者が許諾なくやることについて,ある程度自由に認めたらよいとい う話だと思います。 −−略−− 【小泉委員】 今日,おいでになられた障害者関係,機器,図書館関係というの は,たまたまかもしれませんけれども,最近の法改正で非常に権利制限が拡充さ れたところであって,それぞれ−いいことか悪いことか分かりませんが−,もの すごく複雑な難しい規定により,緻密に権利制限というのがすでにでき上がって おります。そういう規定の隣に,もし,アメリカのような先例の蓄積のない状況 で,一般条項がポンと置かれたとしまして,これが果たして直ちに救済策になる のだろうか。,先ほど閉塞感とおっしゃいましたけれども,これが晴れる,本当 にリスクがとれるものなんでしょうか。かえって混乱を招くのではないかという 懸念がどうしてもあって,戸惑っているところです。もしお時間があれば何かお 一言コメントちょうだいしたいと思います。 【森氏】 そのご懸念は,もっともなことだと思っております。そういうことが ありまして,ガイドラインの策定ということが非常に重要と考えております。 【土肥主査】 井上さんもございますか。恐らく小泉委員の質問は重なっている と思いますので。 【井上氏】 フェアユース規定のことですが,確かに米国と日本のいろいろな状 況は大変違うわけでして,詳しくは存じ上げていませんが,例えば訴訟,裁判に なったときに,いわゆる障害を持っている方たち,例えば寝たきりの方が被告に なり,訴訟に耐えられるのかという心配はあります。私が申し上げたいのは,確 かに今回の法改正で,大きく前進したと思っていますが,個別限定的なものが残 っているということです。  これは現行の著作権法のフレームの中ですので,やむを得ない。そうではなく て,いわゆる「障害等で著作物にアクセスできない方のために,著作権者等にな りかわって,アクセスできるようにする行為は著作権の侵害行為にならない」と すれば,私は済む話だと思っているのです。  ちょっと法律に明るくないので,そのようなことでいいのかどうか分かりませ んけれども,著作権法の抜本改正というのは正直待っていられません。仮にこの 「フェアユース規定」というもので,そういうギャップと言いますか,埋められ るのであれば,ぜひ活用していただきたいなと思います。  もちろん,ガイドライン,そういうものは必要だと思っております。 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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------------ 23:45 2009/10/07 □ ------------------------------------------------------------------------ 大型台風が接近中です。くれぐれもご注意ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュースの記載内容に関する質問には原則として回答いたしかねます ■ ■ 編集に際し正確を期していますが最終保証責任は免責とさせて頂きます ■ ■ LDニュースの記載内容を転載される場合には必ず下記までご連絡下さい ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 親の会「けやき」連絡先 E-mail: keyaki@box.club.ne.jp [1999/03/12 から] ホームページ URL : http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ [1998/07/31 から] LD 関連の情報交換・意見交流・質問は下記の「LDフォーラム」をご利用下さい LD-FRM URL: http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/LD-FRM/ [2000/08/17 から] ★ 挿入された広告内容や広告主と親の会「けやき」は一切関係ありません ★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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