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□ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #834 2008/10/09 発行 登録(配信)読者数 3,370 ■ ■ LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ LD親の会「けやき」の正会員・通信会員・賛助会員・ボラ会員募集中! ▼ ▲ 入会方法等はこちら → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/join.html ▲ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」相談会/多摩障害者スポーツセンター  2008/10/11 ■ ■ 親の会「けやき」就労部会企画(ポーレポーレ共催)講演会 2008/10/18 ■ ■ 厚生労働省 第5回発達障害者施策検討会 (議事録)4 2008/08/18 ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 00:08 2008/10/09 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ■ LDニュースへ講演会等のイベント情報の掲載を希望される方へ・・・ ■ ■ 詳細は下記サイトをご覧下さい。原稿は適宜編集する場合があります。 ■ ■□■□■ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/sample.html ■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」相談会/多摩障害者スポーツセンター  2008/10/11 ■ ------------------------------------------------------------------------ 以下は、転載・転送自由です。 −−−−−−−−−−−−−−−−− 「けやき」入会等に関するご相談を受け付けます。どなたでも参加できます。 日 時 2008年10月11日(土)13時〜14時 会 場 多摩障害者スポーツセンター 集会室     http://www.tamaspo.com/access.html 交 通 JR中央線 国立駅南口 徒歩20分     JR南武線 谷保駅北口 徒歩10分     路線バス 立川バス・京王バス 「国立高校前」下車(本数多数)     無料送迎バス時刻表 http://www.tamaspo.com/bus.html お申し込みは不要ですが、できれば下記へご連絡ください。 お返事は特にいたしません。ご了承ください。 FAX : 020-4666-7443 E-mail : keyaki@box.club.ne.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD教授(パパ)の贈り物−ふつうであるよりも個性的に生きたいあなたへ 上野 一彦 価格:¥ 1,365 http://www.amazon.co.jp/dp/4062139812/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」就労部会企画(ポーレポーレ共催)講演会 2008/10/18 ■ ------------------------------------------------------------------------ 以下は、転載・転送自由です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−  障害者の雇用については、「障害者の雇用の促進等に関する法律」で、民間企 業や官公庁を問わず障害者を雇用する義務が課せられています。障害者雇用率 (1.8%)の達成に向けて、特例子会社設立の増加が目立っている一方で「働け る障害者がいない」と言われている現状があります。  東京経営者協会には、障害者を雇用する企業の相談を受ける障害者雇用相談室 があります。このたび、親の会「けやき」就労部会では、東京経営者協会・アド バイサーの畠山氏をお招きし、畠山氏、ご自身のご経験を踏まえてお話していた だきたいと企画をいたしました。  私たち親の立場で、このような方のお話をお聞きできる機会は、ほとんどあり ません。ご多忙の中やっとスケジュールをあわせていただき、実現した次第です。 一人でも多く方が出席され、今後の親の会のあり方やお子さんの社会に向けた姿 勢に役立てていただきたくご案内いたします。 日 時 2008年10月18日(土)13:00〜17:00 演 題 社会に出す側として考えておきたいこと 〜企業側の現状と課題〜 講 師 畠山 千蔭 氏     (東京経営者協会障害者雇用相談室 障害者雇用アドバイサー) 場 所 くにたち福祉会館 中会議室 交 通 JR中央線国立駅南口下車4番バス停より乗車国立高校前下車 徒歩3分     コミュニティバス「くにっこ」 国立駅南口 12:30発     JR南武線 谷保駅北口下車 徒歩10分 内 容  (1) 現在の障害者雇用制度の概要と今後の方向  (2) 企業(会社)という組織・・・・「企業」とは何か  (3) 企業における障害者雇用の状況  (4) 企業にとって障害者雇用とは何か  (5) 企業から見た障害者雇用促進上の課題  (6) 企業が障害者に期待すること  (7) 親(保護者、家庭)に期待すること      質疑応答 ※会員外の方は事前申し込みをお願いします。お名前・お立場・連絡先明記で下  記まで(資料代1,000円を申し受けます)。  電子メール keyaki@box.club.ne.jp  FAX 020−4666−7443 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障害のある子とお母さん・先生のための思いっきり支援ツール ―ポジティブにいこう! 武蔵 博文 価格:¥ 1,890(定価:¥ 1,890) http://www.amazon.co.jp/dp/4887205147/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 厚生労働省 第5回発達障害者施策検討会 (議事録)4 2008/08/18 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/txt/s0818-1.txt −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○市川座長 よろしいでしょうか。時間はまだございますけれども、ほかに特に 御意見がないようでございましたら、取りまとめの文章の修正につきましては本 日、皆様からいただきました御意見を踏まえて行うということにしたいと思って おります。修正につきましては座長である私の方に御一任いただきまして、本検 討会の論点の取りまとめとしていただければありがたいですが、それでよろしい でしょうか。  それでは、すみませんが、そういうふうにさせてください。それでは、そのよ うなことで報告書として作成していきたいと思います。  今日はお忙しい中、参加していただきまして、今日は5回目ということなので すが、もしあれでしたら参加したことについて感想でも言いたいことでも、先ほ ど大分現場の大変な意見というものも少し伺いましたけれども、何かあれば加我 構成員からどうぞ。 ○加我構成員 第4回、第5回と、それまでの3回までの検討会と大分内容が変 わりましたので、連続性が欠けて、ちょっと戸惑った部分もありました。発達障 害の方たちと接している立場としては、この法律ができてからも当事者の方には 大分大変なことが続いてはいるのですが、それなりによくなった部分もあると感 じています。今の状況を生かして更に皆さんが暮らしやすくなるようなところで 応援できることに少しでもお手伝いができればいいのかなと考えています。  もう少し会議がこの時期でないとよかったなと思いますけれども、これは余分 でございます。 ○氏田構成員 私も自閉症の息子がいるんですけれども、家族の立場から後輩の お母さんたちの相談を受けることが多く、私の息子はもう30歳を過ぎましたが、 息子を育てた頃と余り変わっていないなという現状を相談の中から受けることが まだまだ多くあります。  ただ、アンケートを団体としてJDDネットなどで取ったりしたとき、まだ今 は結果を最終的にまとめているところなのですけれども、その中では地域の中で 発達障害の相談窓口が大分整備されてきているとか、早期のときの支援の在り方 みたいな、1歳半、3歳の健診の話が先ほど出ていましたけれども、5歳児健診 が導入されたりすることとか、発達障害のことが啓発されていく中で健診の在り 方が少しずつ変わってきているように思うというふうな御意見もたくさんいただ いているので、啓発をしたこの3年間の意味はとても大きかったと思っているの ですが、先ほど成人期の方の話もありましたように、成人期の方の居場所の問題 であったり、思春期を迎えた発達障害の方の状態の悪さであったり、あるいは本 当に早期の段階ではお子さんが生まれておかしいなと思ったときになかなか相談 窓口につながれないのがようやくつながって診断はされたけれども、市町村格差 がとても激しくて、そこから先にフォローされて支援してくれるところがないま まとても悩まれている方など、まだまだたくさんいらっしゃると思うので、この 検討会の報告書が先ほど石井会長がおっしゃったようなアクションプランにどう いうふうに結び付いていくのか。  ここに出てきていることの責任を改めて深く強く感じているので、是非支援法 の見直しに当たって子どもたちの願いがかなえられるように、親もパワーアップ してというふうに先ほどおっしゃっていらっしゃいましたが、エンパワーメント されて自分を肯定して健やかに生きるように、自分たちの願いがかなうような支 援が展開されるようにというふうに強く願っています。いろいろとありがとうご ざいました。 ○中川構成員 私は徹底的に現場の人間で、地域で仕事をしているものですから、 「発達障害者支援法の定義の枠の中で」という、この縛りがどうしても居心地が 悪いのです。目の前に困っている子が来たら、その子は発達障害じゃないから対 象ではないとか、あるいは場面緘黙はちょっとうちの領域外だ、とはとても言え ません。特別支援教育が言っているような“children with specil needs” つまり、ニーズがある子どもはすべて対象という仕事の仕方をしておりますし、 私の地域ではそれが許されているので、この「定義の中で」という限定に、とて も歯がゆい思いがしていましす。  この定義にあてはまらないこの子はどうするのという思いを持っているので、 ついつい無口になってしまうというようなことがあります。  一方、私は教育の方にも入っていますので、特別支援教育開始の試行段階から 含めての3年間での学校の本当に大きな変化を自分の地元と周辺で感じています。 コーディネーターの全校配置とか、校内委員会全校設置ということで、最初は確 かに動きは鈍かったですが、通常の学級の先生の名かにも発達障害の子どもへの 理解がみるみるうちに広まってきています。それおを見るにつけても、文科省は トップダウンで、やれと言われたら一斉に動くというやり方でしたから、たくさ んの欠点はありつつも、とてもうらやましいなというのが正直なところです。  こちらの療育の分野の方はそういう一般化されたものがないだけに、逆に地域 の特色を生かしていけるという意味もあります。発達障害者支援法は最終的には 地域の助け合いを再生していく試みでもあると思っています。今、行政の側は本 当に今、大変であることはよくわかりますが、だからこそペアレントメンターの 話のように、地域住民の人が皆で支え合っていくというところをめざしていける と、いいんだろうなと思っています。  そういうわけで現場的な感覚からするとここでの議論はとても歯がゆいもので はあるのですが、多分ここで出すのは一番色の濃い芯みたいなもので、余り具体 性はないかもしれないですが、そういう濃い色のものを氷をつくっている。それ をだんだん広げて薄めて少しずつ周辺に色がにじんで、都道府県、市町村まで届 いていくように、とそんなことをここでは目指しているのかな、というのがこの 5回目に参加させていただいての感想です。やはり地域が頑張らなければいけな いということを改めて思っています。 ○山岡構成員 この発達障害者支援法が施行されるというか、法律ができる前は、 全国LD親の会でちょっと動いたりもして非常に思い入れが強い法律であります。 平成17年に施行されて、世の中はかなり変わりました。確かに厚生労働省や文部 科学省の方で新しく実施していただいた事業は3年間で20を超えています。すご い数のものが出てきています。  ただ、さっきどなたかもおっしゃったように、結構モデル的な事業であったり、 地域限定であったりというものが多くて、日本全国のどこに住んでいても発達障 害のある一人ひとりの方にある程度の支援が行き届くということを目指すとする と、まだまだ緒に就いたばかりと言わざるを得ない状況にありまして、これから やらなければいけないことはたくさんあるんだと思っています。ですから、発達 障害者支援法が施行されて3年を経て見直しをときには何か新たなものを加えた いなと考えていたことが1つです。 それから、今回検討いただきました事業の 今までの成果に関する見直しを検討いただいて、新たな展開ということで今回、 構想の中にはいろいろな新たな事業が織り込まれていますので、これらが清々と にきちんと実行されていくことを望みます。 それから、発達障害は今、中川先 生がおっしゃったように恐らく障害者基本法とか、いろいろな法律の中でいくと まだ蚊帳の外に置かれていまして、自立支援法の検討の中でもまだ位置付けがは っきりしない状況にあります。基本的には総合福祉法というような議論もありま すけれども、障害の種別で限定列挙的にいくのではなく、あらゆる障害や困難を 負っている方がそれなりに支援や社会的利益が得られるような社会になっていく ようなことが望ましいと考えています。発達障害者支援法は、そこに行き着くま での一時的な法律のようにこの法律は考えていますので、早くそのような世の中 になるように私自身は、取り組んでいきたいと思っています。以上です。 ○石井参考人 私はこの前の会は都合が悪くて休んで、今日が初めで最後なので 1回だけなのですが、文章を読みましてとても深く書いてあるなというふうに感 じました。  それで、これはすばらしい検討会をなさったなと思っていますけれども、日本 自閉症協会としては御承知のように親たちが苦労をしてつくり上げてきた歴史が あるわけで、私どもも40年余り前から関わっていて感じましたことは、社会福祉 政策が施設から地域へというキャッフレーズがあったようですが、日本の場合に はもう少し慎重に移行を考えていかなければいけなかったのではないかと思って おります。  施設の問題というのはいろいろありますので一概には言えませんけれども、私 どもはそこへ親たちが子どもを預けることによって家庭生活が成り立ってきたと いう事実があって、親子関係も損なわれないように面会とか送り迎えをしながら 過ごしていきますと、大人になっても親子関係が崩れない。先ほど氏田さんが言 われましたけれども、親元できちんと生活ができるというのは最高ですが、でき ない人の場合の入所の体系というものは是非御検討いただきたいと思います。  それからもう一つは、やはりあの人たちが非常に難しいのは自分の健康を守れ ないというところにありますので、そういう点での医療の配慮というものが必要 であろうということを痛感します。ですから、早死にする子どもの場合には薬を 多く飲んでいていろいろな内臓の疾患にかかりやすいというようなことなどもこ れから考えていただきたいことの一つです。  それから、知能が高いと言って高機能で軽度だということを一時は言っていた のですが、もうだれも言いませんが、私が忘れもしないことは、最高学部を出る ようなすばらしい高い知能の人が小さいときにおかしいというので我々の自閉症 の幼児グループに来たんですけれども、小学校1年のときに、私は障害者じゃな いからこことは決別しますという宣言をしました。  そこからずっと親とは連絡があったのですが、最高学部を出ていい会社に勤め ていましたけれども、結局学校ですごいいじめに遭って親が苦労をしたというこ とと、それからもう一つはその人が会社でどんどん窓際方向へ追いやられて休職 にされているという状態があった。これも聞いてみると、やはり社会性が育って いかない。ですから、この辺のところはさっき言ったような共通の療育の検証と いうことを非常に重視していただきたいと思います。  それから、なぜ厚生労働省と文部科学省と2つに情報センターができたんだろ う。やはりこれを統合していかなければきちんとした情報は集まらないのではな いかと思って、ちょっと意見書を書いたんです。よけいなことかもしれませんし、 なかなか時間のかかることですけれども、実際に今まで体験してきたことは縦割 り行政のために現場の者が動きがとれないような状態に追い込まれるんですね。  その具体的な例としては、例えば簡単に施設が利用できない、施設は満員な場 合があるとか、それと言ってみれば適切な医療機関がない。これもおかしな話で すけれども、精神科病院とか精神科の医師はいるんですが、発達障害についての 関わりが大分違うんですね。そういうところもありますし、実際には年を取って 50代になってやってきた人が、この人の人生はどうだったのか。何も我々はでき なかったねというふうなことで、このごろは自分も年を取りましたから一緒に嘆 いているような状態であります。  ただ、痛切に感じるのは自閉症の人や家族は社会とコミュニケーションがない んです。そういう意味では、特に本人とコミュニケーションを持ってくれる人が 少しでもいたら、随分この家族も子どもも違うんじゃないかと思っております。  そんな点は最後ですから申し上げておきまして、これを基にしてそうした人た ちがよくなるように、私の持論としては政府は大変な思いをしている人から手を 差し延べて救っていただきたいということであります。家の中で暴力ざたでどう にもならないという状態のときに警察に110番を自分でするんですけれども、そ れでやっと収まって、あとはどこへも頼れないという状態では本当にみじめだと 思っております。そのような現場の事例を集めていただくということを是非お願 いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。 ○田中参考人 前回は途中で話を終えてしまいまして、今日は話はありませんと 言ってしまってすみません。  アスペ・エルデの会も、今は社会人のグループも50人と増えてきていて、やは り就労して何年かずっとやっている人と、今、新しく社会人になっていった人の 違いは、ハローワークとか就労の機関でも発達障害と言って門前払いされること もなく、ちゃんとそこを理解して窓口などでの応対が本当に大きく変わってきた と思います。また、学校などでも発達障害ということを先生方もわかっていて、 ちゃんと配慮して支援をしていただいているところもあります。  ただ、まだ具体的にどう支援をしていいかというところは、やはりここの支援 手法とか、そういったところの開発もまだまだ必要かなと思っています。ちょう ど今うちの会も子どもたちが親元を離れてキャンプ、合宿というものをやってい て、そこで実際に子どもに支援をして、それをちゃんとプログラムしてパッケー ジ化しようということもやっているんですけれども、やはりどうしたらいいんだ ろうということから今も会としても自己理解とか、感情の理解とか、兄弟の理解 とか、ペアレントトレーニングというようないろいろなメニューがあるので、そ ういったものでどうしようから、どれとどれとどれを選んで支援していこうかと いうようなことを選んでメニューを組み立てていけるような支援もつくっていけ たらと思っています。  今こうやって発達障害者支援法というものができて、発達障害者についていろ いろな支援などが受けられるようになってきたのですが、ただ、そこでその課題 とかニーズというものは、よりもっともっと明確になった部分もあると思います。 今ちょうど見直しの時期で検討されてきていて、やはりいろいろな分野でいろい ろな専門性とかが出てきている中で、この時期にハードの面でもソフトの面でも ちゃんと形にしていかないと、もうちょっと後で、ではまたやろうと言ってもそ こは労力や予算がもっとかかってくると思うので、やはりこの時期に発達障害児 者とか、その家族のためになるものをちゃんと形にしていきたいと思っています。 以上です。 ○太田参考人 私ども三重県で前回御紹介をいたしました発達障害児支援の取組 みというのは、障害福祉室でやっているわけではないんです。子ども福祉政策の 中で進めました。それで、実は発達障害支援センターの方は障害福祉室の方で取 り組んでいます。これをねじれていると見るか、分断されていると見るかは私ど もの考え方次第だろうと思っています。  障害児を支援する施策というのは、恐らく今まで都道府県では割と弱い部分だ ったのではないかと思うんですけれども、この発達障害児支援ということをきっ かけに児童福祉の中で子育て支援を豊かにふくらませることによって発達障害児 の支援が行い得るんだということを私どもも感じましたし、そのことで障害福祉 室、障害福祉政策との連携というのも見えてきたように思うんです。  何事も上の方にいけばいくほど専門分化いたしますけれども、実際に取り組む 市町村なり、都道府県という自治体にあっては、極めて総合政策にほかならない。 発達障害児の支援政策というのは本当に子どもの発達総合施策だと思っています。 これがきっちりできることが一般の子育て家庭の支援にも必ず役立つことになる と思ってこれからも取組みは進めたいと思っております。 ○齋藤参考人 発達障害を抱える皆さんは日々の暮らしに頑張っておられるわけ ですけれども、その環境を更に強めていかないと、なかなか本人も、また親御さ んも大変だろうと思います。  それと、1つ事業を打ち出しますと、やはりそれに対する親の期待、家族の期 待はものすごく大きいです。それをしっかり受け止めていかないとだめだろうし、 打ち出すからにはそれで成果を出していかないとこれからは許されない時代に入 っていくのではないかと思っています。そういう面では、発達障害者支援は、障 害児支援の一つとして捉えるのではなくて、すごい可能性があるんだという認識 を大きく広めるぐらいのパワーを持って取り組まないと、発達障害者支援施策の 前進というのは厳しいんじゃないだろうかということを個人的に思っております。  そういう面では、目標、ビジョンというか、理想をしっかり掲げてやっていか なければならないんじゃないかと、自分自身の気持ちの中では思っているわけで ございます。市町村の現場から、いろんなことが提案できるようになれば、とい う感想を述べて終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○市川座長 それでは、座長の方からも申し上げたいと思います。  3年たってまだ普及啓発に追われているのは残念だなという気もちょっとしま すけれども、ただ、長い歴史を考えてみたら時間がかかるのは当たり前だと思わ なきゃいけないだろうと思います。  それから、先ほど参考人のお話を伺っていてもそうなんですけれども、厚労省 の中で発達障害者支援法をつくるときの検討会で私はメンバーでした。加我構成 員も一緒にいらっしゃいましたが、たしか省令を決めるときはなるべく広くしな いといけないということで、これは多少マニアックな話になりますけれども、I CD10のF8とF9に合致すればほかに何があってもいいということまでして いるはずなんです。  ですから、厳密に言いますと先ほど中川構成員がおっしゃったようなことは本 当は起きないはずなんです。あとは確かに知的障害があってもなくてもいいとい うことにしてあるはずなんですけれども、福祉の現場の方にいくと知的障害があ る人は関係ないというようなことを言われたという話も聞きます。せっかく文部 科学省とも一緒に発達障害の関係は皆やっているのに、下の方にいくと結局また 別になってしまっているのかなと思って、それもちょっと残念だなということで 聞かせてもらいました。  それからもう一点、今日の報告書の中に当事者に対する支援と保護者に対する 支援というものが出ていました。これはやはり両方まとめて支援していかなけれ ばいけないというニュアンスをちょっと入れていただければという座長からのお 願いです。それは、要するに発達障害というのは最近の教育で言えば不登校や、 からかいや、いじめに全部つながっているという話もあります。それから、虐待 の対象にもなりやすいということで、青年になってからの引きこもりやニートと も全部関係してくる。  医療現場で見ていますと、なおかつ発達障害の対象者は増え続けているという 現状があるということは、恐らく社会問題的に考えていかないといけないので、 先ほど一つのセクションだけでは無理であって、幾つかのセクションがなって、 厚生労働省も横断的にいろいろ対応していただいているとは伺っておりますけれ ども、そういう時代にきてしまったんだなと思います。以上、私の感想を述べさ せていただきました。  皆さんの御協力によりまして、本日最終報告書の取りまとめに向けました具体 的な議論を行うことができました。それぞれの立場で熱心な御議論をいただいた ことに私の方からも心からお礼を申し上げたいと思います。  それでは、今後の進め方につきまして事務局の方から御説明をお願いいたしま す。 ○事務局 今後の進め方についてですが、本検討会における議事概要につきまし てはできるだけ速やかに作成いたしまして、資料を含めてホームページ等で公表 することといたします。  なお、議事概要については御出席の構成員、参考人の皆様に御確認いただいた 上で公表することといたしますので、御協力をよろしくお願いいたします。  また、本日御議論いただきました報告書案につきましては、指摘いただいた部 分について市川座長と御相談させていただいた上で修正し、まとめた後に公表と させていただきたいと思います。  また、こちらにつきましても構成員や参考人の皆様にも事前にお送りさせてい ただきたいと思います。事務局からは以上です。 ○市川座長 ありがとうございました。  それでは、以上をもちまして第5回発達障害者施設検討会を終了させていただ きます。各構成員の皆様あるいは参考人の皆様におかれましては、いろいろと精 力的に御議論いただきましてありがとうございました。  私の方からは以上ですが、部長の方からごあいさつがございます。 ○木倉障害保健福祉部長 市川先生を始め、構成員、参考人の皆様、夏の暑いさ なかで大変御無理な日程をお願いしましてありがとうございました。  今回の検討は、大きな課題と大きな方向性ということでございましたが、これ を踏まえて実際の施策の見直し、予算に反映させる。それから、法律体系を見直 していくという作業はこれからでございます。また、それぞれの段階で御指摘を ちょうだいしていきたいと思っております。  それから、この報告書はまた御相談の上で最終的なものにさせていただきます けれども、障害者施策全般を御検討いただいております社会保障審議会、障害者 部会の方にも報告をさせていただき、またさらなる御議論をいただきたいと思っ ております。 今後ともよろしくお願いいたします。どうもありがとうございま した。      【紹介先】           厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部精神・障害保健課            電話番号 03−3593―2008(内線3027) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 輝きMAX!すべての子どもが伸びる特別支援教育―LD・ADHD・アスペルガー症候群 から、いじめ・不登校・非行まで品川 裕香 価格:¥ 1,365(定価:¥ 1,365) http://www.amazon.co.jp/dp/4760823379/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD・ADHD・アスペルガー症候群 気になる子がぐんぐん伸びる授業 ―すべての子どもの個性が光る特別支援教育 高山 恵子 (定価:¥ 1,365) http://www.amazon.co.jp/dp/4098373726/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画 阿部 利彦 価格:¥ 1,785 http://www.amazon.co.jp/dp/4892401862/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 心からのごめんなさいへ―人ひとりの個性に合わせた教育を導入した 少年院の挑戦 品川 裕香 価格:¥ 1,995(定価:¥ 1,995) http://www.amazon.co.jp/dp/4805825936/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 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