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□ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #833 2008/10/08 発行 登録(配信)読者数 3,372 ■ ■ LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ LD親の会「けやき」の正会員・通信会員・賛助会員・ボラ会員募集中! ▼ ▲ 入会方法等はこちら → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/join.html ▲ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」相談会/多摩障害者スポーツセンター  2008/10/11 ■ ■ 親の会「けやき」就労部会企画(ポーレポーレ共催)講演会 2008/10/18 ■ ■ 厚生労働省 第5回発達障害者施策検討会 (議事録)3 2008/08/18 ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 00:08 2008/10/08 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ■ LDニュースへ講演会等のイベント情報の掲載を希望される方へ・・・ ■ ■ 詳細は下記サイトをご覧下さい。原稿は適宜編集する場合があります。 ■ ■□■□■ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/sample.html ■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」相談会/多摩障害者スポーツセンター  2008/10/11 ■ ------------------------------------------------------------------------ 以下は、転載・転送自由です。 −−−−−−−−−−−−−−−−− 「けやき」入会等に関するご相談を受け付けます。どなたでも参加できます。 日 時 2008年10月11日(土)13時〜14時 会 場 多摩障害者スポーツセンター 集会室     http://www.tamaspo.com/access.html 交 通 JR中央線 国立駅南口 徒歩20分     JR南武線 谷保駅北口 徒歩10分     路線バス 立川バス・京王バス 「国立高校前」下車(本数多数)     無料送迎バス時刻表 http://www.tamaspo.com/bus.html お申し込みは不要ですが、できれば下記へご連絡ください。 お返事は特にいたしません。ご了承ください。 FAX : 020-4666-7443 E-mail : keyaki@box.club.ne.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD教授(パパ)の贈り物−ふつうであるよりも個性的に生きたいあなたへ 上野 一彦 価格:¥ 1,365 http://www.amazon.co.jp/dp/4062139812/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」就労部会企画(ポーレポーレ共催)講演会 2008/10/18 ■ ------------------------------------------------------------------------ 以下は、転載・転送自由です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−  障害者の雇用については、「障害者の雇用の促進等に関する法律」で、民間企 業や官公庁を問わず障害者を雇用する義務が課せられています。障害者雇用率 (1.8%)の達成に向けて、特例子会社設立の増加が目立っている一方で「働け る障害者がいない」と言われている現状があります。  東京経営者協会には、障害者を雇用する企業の相談を受ける障害者雇用相談室 があります。このたび、親の会「けやき」就労部会では、東京経営者協会・アド バイサーの畠山氏をお招きし、畠山氏、ご自身のご経験を踏まえてお話していた だきたいと企画をいたしました。  私たち親の立場で、このような方のお話をお聞きできる機会は、ほとんどあり ません。ご多忙の中やっとスケジュールをあわせていただき、実現した次第です。 一人でも多く方が出席され、今後の親の会のあり方やお子さんの社会に向けた姿 勢に役立てていただきたくご案内いたします。 日 時 2008年10月18日(土)13:00〜17:00 演 題 社会に出す側として考えておきたいこと 〜企業側の現状と課題〜 講 師 畠山 千蔭 氏     (東京経営者協会障害者雇用相談室 障害者雇用アドバイサー) 場 所 くにたち福祉会館 中会議室 交 通 JR中央線国立駅南口下車4番バス停より乗車国立高校前下車 徒歩3分     コミュニティバス「くにっこ」 国立駅南口 12:30発     JR南武線 谷保駅北口下車 徒歩10分 内 容  (1) 現在の障害者雇用制度の概要と今後の方向  (2) 企業(会社)という組織・・・・「企業」とは何か  (3) 企業における障害者雇用の状況  (4) 企業にとって障害者雇用とは何か  (5) 企業から見た障害者雇用促進上の課題  (6) 企業が障害者に期待すること  (7) 親(保護者、家庭)に期待すること      質疑応答 ※会員外の方は事前申し込みをお願いします。お名前・お立場・連絡先明記で下  記まで(資料代1,000円を申し受けます)。  電子メール keyaki@box.club.ne.jp  FAX 020−4666−7443 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障害のある子とお母さん・先生のための思いっきり支援ツール ―ポジティブにいこう! 武蔵 博文 価格:¥ 1,890(定価:¥ 1,890) http://www.amazon.co.jp/dp/4887205147/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 厚生労働省 第5回発達障害者施策検討会 (議事録)3 2008/08/18 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/txt/s0818-1.txt −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○石井参考人 前回いただいた資料を読んで今回は新しい資料も見ますと、最初 の「検討の背景」の「はじめに」というものは1項目抜けているんですね。自立 と共生を理念として共生社会の実現を目指しているというのは大変大事なイデオ ロギーで、これが実は発達障害の中でも社会的な体制に入り切れない自閉症等の 重要な問題だというふうに認識しているんです。ですから、これをどうして落と したのかということをひとつお聞きしたいということです。  それから、この発達障害者支援の考え方、取組みというところで35行目に「こ のことを踏まえて、国及び自治体」云々として、「政府として以下の領域におい て施策を実施してきたところである」ということがアからエまで読み込めるわけ ですが、実はこれは率直に言ってどんなものであったかということについての意 見とか反省というのがあってしかるべきではないかと考えるんですけれども、こ れはいかがでしょうか。  そして、特にその中でこれが先々にも影響してくると思いますけれども、2ペ ージの上から2行目に「客観的な検証」という言葉を使っています。これはかな り長期的な時間的な経過を経た上で検討しなければならないことがたくさんある ということで、例えば情報センターなどでも客観的に検証された技法の紹介など という言葉はよく使われるんですけれども、この辺のところの客観的な検証の意 味というものを御説明いただきたいと思うことが2点目です。  それから、もう少し後になりますけれども、29行目の「切れ目なく必要な支援 が提供される」ということが大変大事なところなんですが、これについてのイメ ージが実は読んでわかりにくいので、その辺のところを説明していただきたいと 思います。以上、3点です。 ○市川座長 それでは、この3点について事務局の方からお答えいただけますか。 ○福島精神・障害保健課長 自立的共生というキーワードはもちろん必要だとい うことは認識しておりますが、障害者基本法のところに書いてある言葉でありま す。それで、「はじめに」のところはこの検討会の経緯のことを書いているもの ですから、この検討会において、特に施策の見直しといいますか、再評価の部分 を議論していただくということに重点を置いた文章にしたものですから、そこは こういうこととしております。  それで、御指摘のような視点というのは、多分2の「発達障害者支援の基本的 考え方と取組み」のところの最初に置くべきところだと考えております。それは、 先ほど山岡構成員からの御指摘もありましたし、そのことも踏まえてそこら辺の 書きぶりはその趣旨も踏まえたものにさせていただきたいと思っております。  それから、2点目のお話として2の基本的考え方、取組み全般としてこれは反 省なり評価がないのではないかということですが、3が課題ということで、課題 とは何かという問題なのですが、現状とあるべき形のギャップのところで課題と いうものが設定されるわけですから、そこのところの現状認識はその中で含んで いるというふうに御理解いただければありがたいと思います。  それで、2ページ目の2行目の「客観的な検証」ですが、本当の意味といいま すか、きちんとした長期の観察によって効果は検証しなければ、きちんとした研 究に基づいた評価をしなければいけない部分もありますけれども、ここではその ようなものというよりも、もう少し専門家が集まってそれぞれのものについてデ ィスカッションをし、コンセンサスベースでもある程度客観的な検証と言えるの ではないかと考えておりまして、検証のレベル、エビデンスの強さというのはそ れぞれあるわけですけれども、これは例えばどういう具合のエビデンスでつくら れたものかとか、どういうものによってつくられたものかということも含めて、 それぞれの手法が評価できる。外部の使う人がわかるような形で提供できるとい うような意味合いで「客観的な検証」という言葉をここでは使ったつもりではあ ります。若干わかりにくい表現であるとは思います。もう少しそこら辺は具体的 に書かせていただきたいと思います。  それから、「切れ目なく必要な支援」という言葉は、ライフステージを通して 一貫した支援というのは字の見直しのところでも特に言われております。また、 もともと発達障害者支援のところではそのように同じ視点でずっと、従来がどち らかと言えばそれぞれの関わった時期、あるいは関わった人によって違う視点で、 あるいはぶつ切れるという言葉は強過ぎるかもしれませんが、そういう人が多か ったことの反省に立って、それを同じ視点で、あるいは課題をずっと引き継ぎな がらやっていく。そういう意味合いで使っているものでございまして、これはこ れまでの御議論の中では少なくともずっとこのメンバーではある程度合意ができ ているところかとは思っておりましたけれども、対外的に説明をする、例えば、 これを報告書で出すときにわかりにくいようであればもう少しここは言葉を補足 して今のような趣旨を踏まえたものにさせていただきたいと考えております。 ○石井参考人 ありがとうございました。 ○市川座長 ほかにはいかがでしょうか。  では、氏田構成員どうそ。 ○氏田構成員 全体的にいろいろな支援手法とかが書いてあるのでそのように理 解できるとは思うのですけれども、例えば3ページの46行目です。「これまでは、 直接処遇職員や専門的な支援を行う者がいかに支援を行うかといった視点からの 支援手法の研究や教育啓発が主であったが、今後は、当事者とその家族自身がそ の能力を高め問題を解決できるようにすること、地域と当事者及びその家族を連 携させることなどの視点からの研究や普及啓発も必要である」とあります。ここ の「当事者とその家族自身がその能力を高め問題を解決できるようにすること」 という記載ですが、本人の持っている能力を高めて、周りからの不適切な対応で 二次障害になったり、自分の力を発揮出来なかったりすることのないように、例 えば、ソーシャル・スキル・トレーニングを行うとか、そういうイメージも文章 から得られるところもあるのですけれども、これまでの自閉症の長い歴史の中で は、障害が外から見えにくいということもあり、怠けているのではないかとか、 そういう形で状態像が理解されないところがあるので、もうちょっと細かく書い ていただきたい。もちろん本人も家族も能力を高めて問題を解決できるようにと 思っていますが、まわりの障害特性への理解がなければうまくいかないというと ころで苦労していることがあるので、言っていらっしゃることはわかるんですが、 ちょっと家族としては心配な感じがしました。 ○福島精神・障害保健課長 この部分というのは、どちらかというとエンパワー メントということで、エンパワーメントと言うとなかなか言葉としてわかりにく いのでこういう表現にしていますが、確かに御指摘のような部分は出てくるかも しれません。  例えば単にソーシャル・スキルのトレーニングをするとか、それだけではなく てもうちょっと広範な意味合いで書いたつもりではあったんですが、もう少しそ こら辺の言葉は丁寧に補足できれば書かせていただきたいと思います。ソーシャ ル・スキルのレベルアップをするということはもちろん必要なことではあります けれども、それだけにとどまっているつもりではありませんので。 ○氏田構成員 それはすごくわかるんですけれども、ちょっと心配な気がしまし た。自己肯定感が持てるような環境など、障害特性を理解した支援が生まれるこ とを願っています。苦労をしている本人や家族が多いので、よろしくお願いしま す。 ○加我構成員 先ほど中川先生の御発言にもありましたが、子育て支援、育児支 援という立場から考えますと、2ページの39行から「1歳6か月健診や3歳児健 診などを契機に分かる場合が少なくない」という記述を強調しすぎるのは心配が あります。健診を通じて病気や発達の問題があるとわかったときに、この間から 支援は診断治療支援一体のものであると言っているのですが、支援ができないと か、しないということがあるのであれば、むしろ診断しない方がいいということ も往々にしてあります。この点でのこ間から診断治療支援は一体のものであると 言っているのは、そういう意味もあります。  子どもたちや御家族とつき合っている立場から言いますと、定期健診などでわ かる場合もあるけれども、疑いにとどまる場合の診断を含めて、確実に御家族と 子どもたちを支援できる立場でひとまかせにしなでフォローしていくという責任 感と責任をとれる体制が必要です。  現実的には1歳6か月健診でわかるというよりは、集団活動が始まった保育園 なり幼稚園に入園後、あるいは学校に入って学業が始まってわかるものがたくさ んあるわけです。そういう方たちにとって見つかったときが治療支援の最適な時 だというイメージをもう少し出すといいのではないかと思いました。それがライ フステージにおいて切れの目ない支援につながると思います。早期診断は確かに いいこともありますが、早期でなかったのではないかと思いこむことによる家族 の負い目が非常に大きいこともしばしば経験しておりますので、もうちょっと上 手な書き方を工夫できるといいと思いました。  もう一つ、3ページの17行の「診断に関する課題」です。ここで書いていただ いたことは本当にそのとおりだと思います。発達障害の診断や治療は当然ニーズ も高いですし、専門性も必要なので、それができる人、できる場を増やしていく ということはとても大事なことです。同時に診断が定量的にできるような研究も 必要です。支援をする必要がある人を本当に診断していくために状況や、病態、 支援の必要性自体の診断をもう少しはっきりする必要があるかと思いました。  これが多分、調査や研究の必要性を入れていただいた理由だと思いますので良 かったです。というのは、この検討会での検討の対象は発達障害者支援法に規定 された発達障害ですから、皆様もよくご存じの通り対象は一つの病気ではありま せん。相当違う対応をしないといけない病気が含まれているということを考えま すと、診断・治療研究の大切さを指摘して書いておいていただくのは大切だと思 っています。以上です。 ○市川座長 書き方の問題もございますし、障害児の支援の見直しに関する検討 会で少し出た部分もあると思うんです、何か事務局の方からお答えはございます か。 ○福島精神・障害保健課長 まず1点目の部分は確かにおっしゃるとおりで、健 診で見つかるものもあれば、もう少し後で見つかるものもあるわけですし、それ は長期の集団生活の中で顕在化していく。あるいは、そういう目でフォローアッ プすることによってきちんとわかってくるというのはそのとおりだと思います。  若干、時系列的に書いているものですからこうなっておりますけれども、気持 ち的には次の、例えば診断、全支援の話であるとか、あるいはその後フォローア ップの問題とか、御指摘の部分は気持ちはこもってはいると思っているのですが、 確かに健診がかなり強調されているような印象で取られると、これは読み手の側 がどういうふうな印象を持つかということが大きいものですから、そこは工夫を させていただきたいと思います。そういう視点は我々はもちろん持っております ので、そこは考えさせていただきます。  それからもう一点、支援が必要な人は特にだれか、本当に診断が必要な人を診 断すべきという御指摘の部分ですが、この後ろの括弧書きのところには調査・研 究、人材育成と両方書いてありますけれども、調査・研究がもう少し進むことと 多分裏腹だと思いますので、そこは7ページ目の今後の「対応の方向性」辺りで もう少し具体的に書けるかどうかですが、ある程度ここの中でざっくり入っては いるかとは思いますが、御指摘を踏まえてそういう研究を我々はしていく必要が あるというふうに認識しております。書きぶりは、また座長と相談させていただ きます。 ○市川座長 ほかに何か御意見、御質問等はございますか。  それでは、時間の関係もありますので、後半の4番、5番の方についても御意 見を伺い、その中で1番、3番に関係あることであれば御質問いただくというこ とにしたいと思いますが、よろしいでしょうか。  それでは、4番、5番を中心に御発言があればお願いいたします。参考人の方 からも、御質問をいただければと思います。  それでは、石井参考人お願いします。 ○石井参考人 余り整理されたものではありませんが、これは意見にもなるんで すけれども、実際に現場で今、問題になっているのは、自閉症の人達には居場所 がない人たちが多いんですね。学校を出て、就労もできない。そういうところの 居場所の問題というのは、切れ目ない支援というきれいな言葉を使っています。 その一つとして、学校から社会に入ったときに発達障害者支援センターもあるじ ゃないかというけれども、あれはそんなに機能しないですね。  それで、私自身非常に疑問に思っているのは、最近、相談もやらないセンター が出てきたというようなことで、こういうことはありかなと。 ○市川座長 今の発言は、ページだとどの辺りでしょうか。 ○石井参考人 私はまとまっていなくて、例えば6ページ辺りなんですけれども、 こういう基本的な考え方として役割分担で個別の支援計画の作成と書いてありま すね。ういうのは全体を見渡した上で、例えば情報センターでその作成の仕方を 整理してくださるというふうにイメージしていいのか。そうだとするならば、調 査というのは現状調査をきちんとやった上で整理をしていただくということにな るのか。調査というものが入りましたから。  そんなことも考えながら今、申し上げたような現状の問題というものを、先ほ ど政府は何をやったかということを考えた上で、切れ目ない支援を自閉症の人に 行うために、これをやはり書いていただきたいという思いがしたものですから申 し上げて、大変くどくなりました。  ですから、例えば20行目にある「発達障害者への就労支援については、開発さ れた支援モデルに基づくプログラムの普及」と言うけれども、本当にこれで普及 していいのかどうか。そういうプログラムができているのか。実際問題、我々は 就労支援をしているときの状況にあるので、考えてしまうわけです。長期的に見 ると、形の決まったプログラムは、定着していかないんです。これから新たなS STの開発とか、そういうものを取り上げていくわけです。この文も、当然なが らそういうことも織り込んで読み込めないことはないので、非常に好意的に見て いくと立派な文章でいろいろ、入っているんですけれども、具体的に検討したと きのアクションプランに次につなげていくとき、今の行政の状況で出来るのでし ょうか。連携というけれども縦割行政というのはひどいものでして横につながっ ていかない。  それは皆さんもおわかりだと思うので、これは私は意見として出したんですけ れども、恐らくそれを少しずつやっていくというふうに読んで了解しているわけ で、まとまらないんですが、是非行き場のない、居場所のない、先ほども診断す る前に待っている人たちをだれがなだめるのかと言ったら、やはり保育所とか、 そこに属しているところですね。保健師さんとか、そういう関係を持っていると ころが実態としてあるのかどうかというようなことを考えると、余りないんです ね。  だから、そういうことも織り込んだ上で文章を書き込んでいただいたと私は理 解して、別にこれは反対しているわけじゃないんです。ただ、ここで意見だけは 述べさせていただこうと思って申し上げているわけです。以上です。別にお答え くださらなくても結構です。 ○市川座長 今のことは全般的な御発言かもしれませんけれども、例えば個別の 支援計画をどこでつくるのかとか、多分前から再就労の支援が非常に不十分だと いうようなことがよく言われているところですが、これについてもし何かあれば 御発言いただければと思います。 ○福島精神・障害保健課長 それを書かせていただくとすれば、逆に今の4の部 分ではなくて3ページから4ページにかけての「支援に関する課題」の中で青年 期・成人期の支援の課題のようなところにもう少し今のものを書き込むかどうか ですね。  ただ、なかなかな就労につながっていかない人の話だけではなくて、多分それ をいろいろ考えますと、それ以外の二次障害でいろいろな問題行動になった部分 の話だとか、それに対する課題というものも本当は更に書き込まないといけない 部分もあるんだろうとは思いますが、そこは書き込むとすれば今、石井参考人か ら御指摘のあった部分は多分そこに書く必要があるんだろうと思います。  それで、実際にそれが具体的にどういう施策としてできるかという話になりま すと、これから確かにやらないといけない課題でありまして、そこは7ページの 青年期、成人期における社会生活の支援というようなところについてもう少し具 体的に何ができるのかということを考えていく必要がある。課題として認識はし ているのですが、そこはこれくらいの書きぶりでさせていただければと思います。  それから、1点、先ほど支援センターで相談をしないというところがあるとい う御指摘ですが、これはここの議論とは別に支援センターがまだ始まって間もな いところでは普及啓発のところにまず重点を置いて取り組んでいるところがある ように聞いております。  ただ、実際は専門的なアセスメント、モニタリングということを支援センター の役割として今後明確化していく。これは、先ほどの5ページの(ウ)でござい ます。そういうところでいろいろ書き込んでいるところでもありますし、発達障 害者支援センターがやはりそういう機能が担えるようにしていくべきだろう。単 に普及啓発ではなくて今おっしゃった相談支援、更により専門的な相談支援がで きる機関に育てていくというのがこれからの課題だろうと思っておりますし、そ ういう方向で我々も施策を展開していきたいと考えておりますので、そういうこ とがないように我々も努力をしたいと思います。以上でございます。 ○市川座長 よろしいでしょうか。ほかに御意見等はございますでしょうか。  支援等につきましては斉藤参考人あるいは太田参考人からも御意見をいただけ ればと思いますが、いかがでしょうか。 ○齋藤参考人 前に戻って失礼ですけれども、4ページの22,23,24の辺りです。 文部科学省と厚生労働関係省との話し合いの機会は増えているが具体的な事業や 研究等について更に共同で行うことについて検討が必要である」と書いていただ いているんですが、これは市の現場でいうと福祉行政と教育行政は連携しなけれ ばいけないということだと思いますが、文科省と厚労省がこのような書き方だと 都道府県、市町村という流れの中で、仕事が市町村におりてきた場合、うまく連 携体制ができるんだろうかと、少し気になりました。  それと、国と都道府県、市町村の役割のところを何度か読み返すんですけれど も、具体的にどういうことなんでしょうか。役割と課題と書いてありますが、こ れは現状報告のような気がします。これまでの3年を見直す中でこういう形でい いのかどうか。また、市町村の役割として、児童デイサービス事業も含め、どう いう支援をしていくのが望ましいんだろうか。その2点をお願いします。 ○福島精神・障害保健課長 まず1点目の自治体、国レベルでもっと連携を強化 しなければ自治体レベルでは難しいという御指摘でありますけれども、発達障害 に関してはかなり文科省と私どもの方での連携は、それなりに従前のいろいろな 検討のことからすればかなり早い段階から協力をしながらやっているつもりでは あります。 ただ、そこはもう少し明確にいろいろなものを連携してやると自治 体が動きやすいということであれば、その対応については私どもも反省をして対 応しなければいけないんだろうと思っております。  ただ、個人的経験で言えば、国よりも自治体の方がフットワークは軽いという 県の行政と市の行政の経験もございますけれども、衛生、民生と教育委員会と、 日ごろから顔を突き合わせて仕事をしている関係の中では、かなりやりやすいの が実は基礎自治体だという印象を正直言って持っているところでございました。 そういう面では、国の方がフットワークが重いのかなという個人的感想でござい ます。  ただ、それをやりやすくするためのいろいろな手だてといいますか、いろいろ な方法論はあると思いますので、そこは実際のところはまたもう少しさせていた だきたいと思っております。  それからもう一点、4、5ページ辺りの書きぶりでありますけれども、これは 字の支援と相まってということになると思うんですけれども、やはり市町村の一 般施策の中で対応していただく部分というのは相当大きい部分がありますから、 一般施策における対応力というものをいかに向上させるか。そこに関わる人たち のレベルアップをどう図るかということ、それから関係者のネットワークといい ますか、体制整備をどうしていくのかということが課題で、課題そのものは変わ っていないというとおかしいのですが、もともとあるものであって、そこにどれ だけそれができるような具体的な事業として詰め込んでいけるかということが大 事なのかなと思っております。  それで、やはり都道府県はそれに対して市町村をバックアップする、より専門 的な立場での支援を市町村にすべきだということについては、発達障害に限らず 障害者施策あるいはほかのいろいろな保健衛生部分、あるいは福祉部分の施策全 体として同様なことが言えるのだろうと思っておりますけれども、そういう面で 実際にやるべきことの中身といいますか、具体的な中身がどれだけ充実できるか ということと、特にどれだけちゃんと人材育成ができるかということについて、 これから国がいろいろな施策としてどれだけ提供していけるか。都道府県が一緒 になって市町村にどういうふうに提供できるかということを考えていくというこ とだと思っておりますので、表現ぶりはこういうことで御容赦いただければと思 っております。 ○齋藤参考人 ありがとうございます。今もお話があったのですが、どうしても 私ども現場では、マンパワー、人材ということになってまいりますので、是非、 現場とかに出かけていただき、研修等、都道府県の力を市町村に出していただけ るよう連携をとってほしいと申し上げておきます。 ○太田参考人 都道府県の方に期待をいただくような御発言をいただいたのです が、なかなか都道府県としてもそれほど専門性があるわけではないというのは皆 さん御存じのとおりでございます。恐らく障害児施策にしても、発達障害児の対 応にしても、法律はできたけれども、実際にどう取り組めばいいのかというのは どこも暗中模索なのではないかという気はいたします。  そういう中で、三重県は小児診療センターあすなろ学園という専門施設を持っ ていたがゆえに早くからその課題に取り組めたという幸運はあったと思うんです けれども、それがすべての都道府県で一斉に同じように取り組めるのかというと、 非常に課題は大きいのではないかと感じます。  それとともに、この検討会の報告がどこに焦点が置かれるのか。恐らく市町村 における取組みというものが非常に大事になってくるだろうと思うんです。都道 府県が逃げるわけでは決してございませんが。  というのは、やはり地域で発見され、地域でフォローし、地域で育っていく子 どもたち、青年たちですよね。その子どもたちをずっとフォローし続けながら、 その子に対しての関わりが正しかったのか、正しくなかったのかというのは、そ の子どもを生涯見渡せる地域だろうと思うんです。その地域というのは何なのか と言ったら、やはり国でも県でもなくて市町村だろうと思うんです。そうすると、 市町村の方で本当にその体制をどうつくったらいいかというのは、もう少し丁寧 な示唆がなければ取り組めない。  さきほど、市町村は一般対策、一般事業の中で事業として取り組んでいくんだ とおっしゃったので、その辺りにサゼスチョンいただけるのではないかと思うん ですけれども、恐らく市町村の方でどういう連携体制が必要で、そこで中心にな る人材というのはだれなのか。どういう人なのかといったことが、本当にこと細 かにモデルとしてというのか、事業としてある程度こういう検討会の報告書の中 でも書き込まれていかないと、実際には取り組めないのかなという感じはいたし ました。  地域の中で初めて関わった子どもたちがどう育っていくのかというのを見た保 健師さんや保育士さん、それから市、町の児童福祉、障害福祉の担当者というの は、やはりずっとその子の成長が気になるはずなんですね。そこでこそ実際の事 例が蓄積され、力がついていくものだと思いますので、そこへのサポートと、実 際の本当に事業としてのサポートもお願いしたいと思います。  例えば、研修1つ取っても、研修が開かれる。でも、開かれる研修に出席する ためには、保育士なり保健師なりはその職場を空けないといけないんです。実際 には専門性を高めたいと思っても、その後、1日2日なり1週間なりの専門研修 に出席する間を埋める人材がいなければ出席は不可能です。そういった非常に小 さな市町村で困っている課題については先ほど市長さんがおっしゃったように、 現場の実態をよくごらんをいただいて、そういったことがフォローできて実際に 市町村の職員がやる気が出せるサポート体制というものを提案いただけたらと思 います。 ○齋藤参考人 この委員会ではなくて全体の流れのお話で是非皆様にも市町村の 現状を御承知いただきたいと思っていて、生意気ながら、少し述べさせていただ きます。  実は、市町村の仕事がものすごく増えております。国の方で新たに制度を設け られたとき、現実に今、三重県さんがおっしゃっておられるように、子どものた めとか、身近なことになるとやはり市町村になってまいります。ですから、市町 村がやらねばならないということはよくわかります。しかし、最終的に市町村が 実施することになっても、一方で、地域では人口も減ってますし、職員も減らさ なければいけないし、そしてまたその中で大きな課題は継続していかなければな らないわけであります。いつまでたっても仕事が終わらないわけです。そして、 国の立法で新しい仕事をいただいたら、また市町村がやっていかなければならな い。どこまでやれるのか。  私どもでも、5歳児健診というのを実施する計画があるのですが、さて支援が 必要な児童は何人になるか。何百人ならだれがどうして対応するの。現実の問題、 どう解決すればいいのか。一旦始めたら止まらない問題で、財源のこと、人のこ とも考えなければいけない。すべてのことに対応していかなければいけないが、 本当に大丈夫なのか。私の決断だけで選択できるような問題ではないぞというこ とを実は担当かには言っているわけであります。ですから、発達障害の子どもに 対してどう支援できるか。これは、我々にとっては本当に大事な問題です。  しかし、バランスというものも大事でありまして、発達障害だけでなく、高齢 者やその他の問題をどうしようか。実は、どこも市町村はバランス、バランスの 中でやりくりをしているわけでございます。今日的な課題として、地方分権の中 で分権、分権と言うけれども、もう分権は結構だ。それ以前に、お金と人を回し てほしい。そうしない限り、にっちもさっちもいかないというのが、実は市町村 の立場であろうと思うわけです。  ですから、新たにこういう形でお進めいただくのは結構ですけれども、現実に その中でやりくりする市町村の立場も、一定国都道府県も考えていただいてはお りますが、是非ご理解いただきたい。そうでないと、中途半端になってしまい、 結果として発達障害のために市町村は役割を果たせなかったということになりま すので、是非それを御理解いただきたい。  生意気なことを言いましたけれども、よろしくお願いいたします。 ○市川座長 それぞれのお立場でいろいろ大変だということですが、障害の当事 者や家族のことをまず第一にということは皆さん同じ意見だと思います。ほかに はいかがですか。  それでは、山岡構成員どうぞ。 ○山岡構成員 それでは、細かい点からいきますと、7ページの13行目です。加 我先生も先ほどおっしゃっているのですが、発達障害に治療というのが合うのか。 イメージ的にどうなのかわからないんですけれども、ここでは診断と治療という ふうに言っていただいております。  それで、今度は3ページにいきまして、使い分けていただいているのならば何 をどう使い分けていただいているのかお教えいただきたいんですけれども、18行 目は診断と診察になっていて、19行目は診断と診療になっていまして、三者三様 になっております。これはどういうふうに使い分けていらっしゃるのか。あるい は、何か意味があるのかがわからないので教えていただきたいのがまず1点です。  2点目ですけれども、先ほどの「はじめに」と同じなのですが、今度は「おわ りに」にちょっと文句をつけさせていただきます。終わりよければすべていいん ですけれども、ここもちょっと違和感がありますので、すみません。18行目から ですが、「発達障害は、適切な対応を行うことで状態像が改善し、一人一人の持 つ能力を十分に発揮することができるものであるという視点」とおっしゃってい るんですけれども、これはどういうモデルを念頭に置いて書かれたのか、全然理 解できないんです。  加我先生もおっしゃいましたけれども、発達障害は知的障害に伴う自閉症の方 から、有名国立大学まで入ってしまうような高機能の方、あるいはLDやADH Aと非常に幅広いわけですけれども、基本的に発達期に一人ひとりのニーズに応 じた支援を行い、ライフステージに応じた適切な支援を行うということが大事だ と思っています。 また、基本的に発達障害については完全治癒できない。要す るに、発達障害を伴いながら、その困難を抱えながら、その困難を克服したり、 対応能力を付けることによって最終的に自立や社会参加できるような支援を行っ ていくというのが、私は発達障害者支援法に込められた基本だと思っていますの で、こういう視点をちょっと書いていただきたい。ここでイメージされている状 態像がよくわからないので、ここも書き直していただきたいと思います。以上で す。 ○福島精神・障害保健課長 すみません。診断治療、診療等については若干御指 摘のとおりあいまいに使っていまして、もちろん診療が診断と治療の包括的な言 葉であり、診断と治療はその文脈の中で適切に使うべきものでありますから、こ こはそれぞれの文章において統一するなり、その文脈を踏まえて基本的には診断 治療、診療でいいと思っておりますけれども、ただ診断と治療という形では置き たいと思います。  ただ、治療と言うと、その治療の内容はもちろんその病態に応じて、二次障害 の問題であったりいろいろしますので、そういうことを理解した上で治療という 言葉を使わせていただけるならば診断と治療というふうにさせていただきたいと 考えております。  それから、「おわりに」のところの御指摘は、先ほどの2の第1番目のところ の御指摘と同じことだと思っております。そこは先ほども申し上げましたように、 御指摘を踏まえてそこの表現ぶり、考え方については整理をした上で、座長とも 御相談させていただきながらもう少しきちんとした発達障害者支援の趣旨といい ますか、ニュアンスが出るような形で修文をさせていただきたいと思います。 ○市川座長 よろしいでしょうか。確かに診断だけしてそれっきりという非常に 評判が悪いことがあってはいけないわけで、療育も含めてやはり治療という側面 は当然入っていないとまずいと思いますので、その辺はよく御配慮いただければ と思います。  ほかにどなたか御発言いかがですか。では、石井参考人どうぞ。 ○石井参考人 何行目のどこということではなくて申し上げたいことは、これは 精神障害のところもそうだったと思うんですが、医療モデルがどうしても優先し ちゃうんですね。ですから、今の診断と治療の問題にしても、医療という言葉を 使って済む部分と、それからここで発達支援という言葉になってしまっていまし たが、本来は療育という言葉を使っていましたね。医療と教育というような意味 で、そういうふうな領域というものが具体的にあるわけです。  ただ、例えば特別支援教育という言葉が出てきて、障害児保育という言葉があ って、それと何か合体していくような形も保育所の中で少しずつ出てきています。 そういうものは無視できないと思うんです。ですから、具体的に赤ちゃんが生ま れて発達障害という診断を受けたときに、それにはいろいろな種類の状況がある だろうと思うんですが、その人たちにどういうふうなことをすればいいのかとい うところの情報の整理を情報センターでなさっていく。それは現実に今やってき たいろいろな機関とか、そういうところの経験則のようなものを集めるというこ ともさっき申し上げたわけですけれども、情報センターの役割というのはそうい うふうに理解することもできるかなと私は思っているのですが、その辺を確かめ たい。  それでないと、さっきの市区町村の専門性と言っても隣近所の人が支え合って 成り立つというようなものではないと思うんです。そうなってくると、そこで居 場所とか、そういうものを確保していくときに、市町村の範囲では及ばない圏域 という関係が必要になってくるとか、いろいろとそういう柔軟な技が必要になっ てくるのではないかと思うんです。  そういう読み込みを私はして、確かめたいと思っていたのは、療育論が消えて しまったんですけれども、そこで本当に委員の方々が現実感を持ってこういう障 害の状態にはこうすればいいんだというところの考え方を前提にして議論をされ ていたんでしょうか。私は記録を読まないから不十分な質問ですが、いろいろな 御意見があったと思うんですけれども、専門家の先生方が多いんですから、今の 診断と治療論の辺りに発達障害の発達支援で済ませられないところを分化して考 えているということを何か1行でも入れられないでしょうか。それは私が読んで いて感じたことなんですけれども、どんなものでしょうか。 ○市川座長 どなたか御発言ございますか。私は、医療とか福祉はどちらが優先 という発想はおかしいのであって、両輪でいかないといけないと思いますね。 ○石井参考人 そう思うでしょう。でも、実際にそうなっていないですね。 ○市川座長 そういう御発言もあるんですけれども、これについて事務局の方は いかがですか。 ○福島精神・障害保健課長 医学的な診断の部分と、実際の問題性のアセスメン トの部分というのはわざわざ使い分けているんですけれども、両方が必要なわけ であって、医学モデルでという発想で我々は考えているわけではもちろんありま せん。基本的にはどういうふうな支援をするか。つまり、発達を外部から支援し ていくのか。あるいは、更には本人が自らの育ちをどうやって支えるかというこ とかもしれませんが、そういう意味で療育という視点というのは従来から発達障 害支援についてはあるんだと思っております。  ただ、一方で、例えばきちんとした診断基準がないであるとか、そういう別の ベーシックな道具だてそのものがまだできていない部分もあって、それについて はやはり充実する必要があるということで書いているつもりなんです。前回も、 実はそういう医療モデルではいけないんじゃないかという御指摘がありましたけ れども、医療モデルという発想では私どもももちろんおりませんので、そこは是 非そういうスタンスでは立っていないということについては御理解をいただきた いと思っております。  ただ、書きぶりのトーンが伝わらないということであれば、それは表現ぶりの 我々の稚拙さなのかもしれませんが、多分それは先ほど言ったように最初の基本 的な考え方ですね。そこのところでどういうふうに書き込むかでそこが伝わるよ うに書けるのではないかと思っておりまして、それは最後の「おわりに」のとこ ろも同じことだと思いますけれども、今の御指摘のところはそういうことで基本 的な考え方ですか。本人自体がどう育っていくかということをサポートするんだ ということについての視点は入れていきたいと考えております。 ○石井参考人 余計なことですけれども、保育指針が改定されたときの前提とし て「本人の育ち」が入っているんですね。今日の社会情勢の分析ですが、これは やはり当然前提として出てきていいと思いますから、一言申し上げました。 ○加我構成員 前回も申し上げたんですけれども、発達障害の方の医療をやって いる立場から言うと、医療も医学も福祉も社会的なことも教育も、全部がないと 本当にどうしようもないということを日々感じさせられているわけで、どちらが どうということはないんですけれども、前回までの表に出てきた様子が余りにも 社会モデルの方に寄り過ぎていて、医学、医療が必要な方たちへのサポートが十 分書き込まれていないという感じを持ちました。ですから医療モデルの立場も入 れてくださいということを申し上げました。  社会モデルも医療モデルも必要だということは当然、考えた上でというか、両 方考えないとどうにもならないということは、特に専門的にそういうお子さんた ちや、そういう方たちとつき合っている方はよくわかっていると思います。これ を上手に表現していただければいいのではないかと思います。 ○市川座長 よろしいでしょうか。いろいろなところが一緒にやっていかないと いけないというニュアンスが入ることが一番重要だと思いますし、診断がなくて も最近は気づきとか、あるいは必要性があればということで、それはこの中にも 盛られていると思いますので、その辺りは石井参考人よろしいでしょうか。  ほかにはどなたかいらっしゃいますか。まだ御発言がない方で、田中参考人か ら何かあればどうぞ。 ○田中参考人 特に今日は結構です。 ○市川座長 よろしいですか。ほかには御発言はございませんでしょうか。 ○石井参考人 1つ質問をしていいですか。これは発達障害者支援法の改定の一 つの意見、土台になる報告書というふうに理解して、まだ理念は細かくなってい ますけれども、アクションプランはこれからというふうに理解してよろしいんで すね。例えば、いろいろな手帳の問題とか具体的なことがございますよね。 ○福島精神・障害保健課長 これは、先ほど冒頭に申し上げました「はじめに」 のところでこの検討会の検討の任務といいますか、範囲はどうするかということ とも絡むわけですが、先ほども少し申し上げましたけれども、このもともとの法 律自体、発達障害者支援法自体が議員立法によってつくられたものということで ございますので、この法改正については国会議員の先生方の御議論を待ちたいと 思っております。この報告書をごらんになって法改正をどう考えるかというのは、 そこはそれで議論がされるだろうと考えておりますけれども、私はこれに基づい て具体的な施策としてどういうことをしていくのかということを施策の方向性に ついてお示しいただきたいと思っておりまして、それに基づいて私どもは施策を 進めていくというふうに考えております。  それで、それ以外の制度上の問題は自立支援法における障害者の範囲の問題で あるとか、それ以外のいろいろな問題についてはまた別の議論の場で御議論いた だくべきもの、例えば障害者の範囲であれば障害者部会の方での御議論になるだ ろうと思っておりますし、それはそれぞれのテーマごとにふさわしい場で議論さ れることになると考えてございますが、この場はまずその施策の中身についての 現状と評価、今後の方向性をどう強化すべきかということについての御議論をい ただいたものと理解しております。(つづく) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 輝きMAX!すべての子どもが伸びる特別支援教育―LD・ADHD・アスペルガー症候群 から、いじめ・不登校・非行まで品川 裕香 価格:¥ 1,365(定価:¥ 1,365) http://www.amazon.co.jp/dp/4760823379/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD・ADHD・アスペルガー症候群 気になる子がぐんぐん伸びる授業 ―すべての子どもの個性が光る特別支援教育 高山 恵子 (定価:¥ 1,365) http://www.amazon.co.jp/dp/4098373726/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画 阿部 利彦 価格:¥ 1,785 http://www.amazon.co.jp/dp/4892401862/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 心からのごめんなさいへ―人ひとりの個性に合わせた教育を導入した 少年院の挑戦 品川 裕香 価格:¥ 1,995(定価:¥ 1,995) http://www.amazon.co.jp/dp/4805825936/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ プルーストとイカ−読書は脳をどのように変えるのか?メアリアン・ウルフ 価格:¥ 2,520 (定価:¥ 2,520) http://www.amazon.co.jp/dp/4772695133/ref=nosim/?tag=ldns-22 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