LD(学習障害)ニュース登録は こちら から。

前号 | 目次 | 次号

□ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #832 2008/10/07 発行 登録(配信)読者数 3,372 ■ ■ LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ LD親の会「けやき」の正会員・通信会員・賛助会員・ボラ会員募集中! ▼ ▲ 入会方法等はこちら → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/join.html ▲ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」相談会/多摩障害者スポーツセンター  2008/10/11 ■ ■ 親の会「けやき」就労部会企画(ポーレポーレ共催)講演会 2008/10/18 ■ ■ 親・教師のためのLD・ADHDアスペルガー対応講演会/高松 2008/11/30 ■ ■ フリースクールにおける演劇教育の可能性/浦和コミセン 2008/10/13 ■ ■ 子どもの発達支援を考えるSTの会研第7回修会/東京 2008/10/18-19 ■ ■ 講演会「発達障害とテクノロジー」/太田市浜町勤労会館 2008/11/08 ■ ■ 【新刊】 プルーストとイカ − 読書は脳をどのように変えるのか? ■ ■ 厚生労働省 第5回発達障害者施策検討会 (議事録)1 2008/08/18 ■ ■ 厚生労働省 第5回発達障害者施策検討会 (議事録)2 2008/08/18 ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 00:08 2008/10/07 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ■ LDニュースへ講演会等のイベント情報の掲載を希望される方へ・・・ ■ ■ 詳細は下記サイトをご覧下さい。原稿は適宜編集する場合があります。 ■ ■□■□■ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/sample.html ■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」相談会/多摩障害者スポーツセンター  2008/10/11 ■ ------------------------------------------------------------------------ 以下は、転載・転送自由です。 −−−−−−−−−−−−−−−−− 「けやき」入会等に関するご相談を受け付けます。どなたでも参加できます。 日 時 2008年10月11日(土)13時〜14時 会 場 多摩障害者スポーツセンター 集会室     http://www.tamaspo.com/access.html 交 通 JR中央線 国立駅南口 徒歩20分     JR南武線 谷保駅北口 徒歩10分     路線バス 立川バス・京王バス 「国立高校前」下車(本数多数)     無料送迎バス時刻表 http://www.tamaspo.com/bus.html お申し込みは不要ですが、できれば下記へご連絡ください。 お返事は特にいたしません。ご了承ください。 FAX : 020-4666-7443 E-mail : keyaki@box.club.ne.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD教授(パパ)の贈り物−ふつうであるよりも個性的に生きたいあなたへ 上野 一彦 価格:¥ 1,365 http://www.amazon.co.jp/dp/4062139812/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」就労部会企画(ポーレポーレ共催)講演会 2008/10/18 ■ ------------------------------------------------------------------------ 以下は、転載・転送自由です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−  障害者の雇用については、「障害者の雇用の促進等に関する法律」で、民間企 業や官公庁を問わず障害者を雇用する義務が課せられています。障害者雇用率 (1.8%)の達成に向けて、特例子会社設立の増加が目立っている一方で「働け る障害者がいない」と言われている現状があります。  東京経営者協会には、障害者を雇用する企業の相談を受ける障害者雇用相談室 があります。このたび、親の会「けやき」就労部会では、東京経営者協会・アド バイサーの畠山氏をお招きし、畠山氏、ご自身のご経験を踏まえてお話していた だきたいと企画をいたしました。  私たち親の立場で、このような方のお話をお聞きできる機会は、ほとんどあり ません。ご多忙の中やっとスケジュールをあわせていただき、実現した次第です。 一人でも多く方が出席され、今後の親の会のあり方やお子さんの社会に向けた姿 勢に役立てていただきたくご案内いたします。 日 時 2008年10月18日(土)13:00〜17:00 演 題 社会に出す側として考えておきたいこと 〜企業側の現状と課題〜 講 師 畠山 千蔭 氏     (東京経営者協会障害者雇用相談室 障害者雇用アドバイサー) 場 所 くにたち福祉会館 中会議室 交 通 JR中央線国立駅南口下車4番バス停より乗車国立高校前下車 徒歩3分     コミュニティバス「くにっこ」 国立駅南口 12:30発     JR南武線 谷保駅北口下車 徒歩10分 内 容  (1) 現在の障害者雇用制度の概要と今後の方向  (2) 企業(会社)という組織・・・・「企業」とは何か  (3) 企業における障害者雇用の状況  (4) 企業にとって障害者雇用とは何か  (5) 企業から見た障害者雇用促進上の課題  (6) 企業が障害者に期待すること  (7) 親(保護者、家庭)に期待すること      質疑応答 ※会員外の方は事前申し込みをお願いします。お名前・お立場・連絡先明記で下  記まで(資料代1,000円を申し受けます)。  電子メール keyaki@box.club.ne.jp  FAX 020−4666−7443 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障害のある子とお母さん・先生のための思いっきり支援ツール ―ポジティブにいこう! 武蔵 博文 価格:¥ 1,890(定価:¥ 1,890) http://www.amazon.co.jp/dp/4887205147/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親・教師のためのLD・ADHDアスペルガー対応講演会/高松 2008/11/30 ■ ------------------------------------------------------------------------ 転載・転記は自由とのことです。 −−−−−−−−−−−−−−−−− 親・教師のための LD・ADHDアスペルガー対応 講演会 テーマ 特性から見た効果的な対応をロールプレイで演じます 講 師 野崎晃広 氏 (四国学院大学 子ども福祉学科 准教授) 日 時 2008年11月30日(日)午前10〜12時半 会 場 高松市男女参画センター (高松市錦町) 内 容 毎月している公開講座。今月は四国学院で子どもの相談をうけておられ     る野崎晃広准教授とのコラボです。     各場面での適切な対応(ペアレントトレーニング)を親の会でロールプ     レイ(場面を演じる)し、解説やアドバイスします   例として    (好ましくない行動の制止・タイムリミット・ほめ方・効果的な無視の仕    方カウントダウン指導 音質 教師←→親への告知 犯罪やいじめから守    る方法 関係機関への接し方 など)    又 会場からの質問も即興でプレイの予定    ロールプレイは家庭や学校での話し方、声の出し方等が学べ、即、役に立    つと好評。 参加費 資料代 5百円(定員枠あり) 申し込み先 メール imoto@siren.ocn.ne.jp       関係者は勤務先、保護者は電話番号明記にてお申し込みください。 主 催 香川LD周辺児(者)親の会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 輝きMAX!すべての子どもが伸びる特別支援教育―LD・ADHD・アスペルガー症候群 から、いじめ・不登校・非行まで品川 裕香 価格:¥ 1,365(定価:¥ 1,365) http://www.amazon.co.jp/dp/4760823379/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ フリースクールにおける演劇教育の可能性/浦和コミセン 2008/10/13 ■ ------------------------------------------------------------------------ 転送歓迎とのことです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−− 教育講演会のお知らせ「フリースクールにおける演劇教育の可能性」 不登校や様々な課題を抱えた子ども・青年たちが通っているフリースクール。多 くの教育手法が実践されているフリースクールにおいて芸術や表現活動を取り入 れているケースは少なくありません。なぜ、フリースクールでは芸術や表現活動 が取り入れられているのでしょうか? フリースクール彩星学舎の演劇を見た多くの方は、「勢い」「パワー」「躍動感」 に驚いています。子ども・青年たちから発信されるエネルギーを生み出す演劇に はどのような理由が隠されているのでしょうか? 演劇教育について探求している岩川直樹氏(埼玉大学教育学部教授)、庄司康生 氏(埼玉大学教育学部教授)、コーディネーター役に市橋久生氏(日本演劇教育 連盟事務局長)をお招きし、彩星学舎で子ども・青年たちと10年におよぶ演劇活 動をおこなってきた小林久夫(彩星学舎理事/スタッフ)を交えて、パネルディ スカッションを行ないます。フリースクールの実践報告から見えてくる課題に向 き合いながら「演劇教育の可能性」について考えていきたいと思います。 皆さまのご参加心よりお待ち申しあげます。 開 催 日:平成20年10月13日(月・祝) 開催時間:14:00〜16:00 受付開始 13:30〜 開催場所:浦和コミュニティセンター第13集会室      (JR浦和駅東口駅前 PARCO10階) 定  員:100名(要予約) 参 加 費:一般1,000円(NPO彩星学舎会員は半額) パネルディスカッション パネリスト紹介  庄司康生 埼玉大学教育学部附属教育実践総合センター教授  岩川直樹 埼玉大学教育学部教授  小林久夫 特定非営利活動法人彩星学舎理事/演劇の講座 学術博士(演劇と       教育)。埼玉大学非常勤講師。日本演劇学会会員(「演劇と教育」       分科会)。 パネルディスカッションコーディネーター  市橋久生 日本演劇教育連盟事務局長。月刊『演劇と教育』編集委員。 問い合わせ 特定非営利活動法人彩星学舎   TEL 048(884)1234 FAX 048(884)1598   Email: saisei@saisei.jp HP http://saisei.jp/ 担当 垣花・橋本 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD・ADHD・アスペルガー症候群 気になる子がぐんぐん伸びる授業 ―すべての子どもの個性が光る特別支援教育 高山 恵子 (定価:¥ 1,365) http://www.amazon.co.jp/dp/4098373726/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 子どもの発達支援を考えるSTの会研第7回修会/東京 2008/10/18-19 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.kodomost.com/sympo.html −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  子どもの発達支援を考えるSTの会 第7回研修会のご案内   「発達の早期支援」 研究と実践を紡ぐために 日 時:平成20年10月18日(土)午後1時30分〜05時40分          10月19日(日)午前9時30分〜11時30分 会 場:東京「全労連会館ホール」     東京都文京区湯島2−4−4 電話 03-5842-5610 交 通:JR中央線御茶ノ水駅 東京メトロ丸の内線御茶ノ水     千代田線新御茶ノ水 徒歩8分     http://www.kodomost.com/img/zenrou_map.jpg 申し込み方法:オンライン申し込みはこちらから。   https://ssl2.hosting-link.ne.jp/kodomost_com/7/   または、申し込み用紙(http://www.kodomost.com/files/sympo_081018.pdf   152KB)か、オンライン申し込みページを印刷して、事務所あてにFAXしてく   ださい。 参加費:地図と振り込み用紙をお送りしますのでなるべく事前に払い込んでくだ     さい。当日払いも可。 ※定員に達ししだい締め切ります。 日程と内容 18日(土)   「発達障害の早期支援 研究と実践を紡ぐ新しい地域連携」    大神英裕先生 九州大学大学院人間環境学院人間科学部門名誉教授 19日(日)   「STの臨床 いろいろなあり方−私の場合」    話題提供者 北川多美子さん(町田市すみれ教室 等)          松本美代子さん(Saya-sayaことばの教室主宰 等)          樫村由子さん (大田区わかばの家 等) お申し込み、お問い合わせ 「子どもの発達支援を考えるSTの会」事務所   〒292-0825 千葉県木更津市畑沢2-36-3   TEL&FAX 0438-30-2488 メールアドレス office@kodomost.com ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画 阿部 利彦 価格:¥ 1,785 http://www.amazon.co.jp/dp/4892401862/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 講演会「発達障害とテクノロジー」/太田市浜町勤労会館 2008/11/08 ■ ------------------------------------------------------------------------ お知らせがありました。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−  ぐんま学習困難な子どもの指導を考える会 主催講演会   「発達障害とテクノロジー」のご案内  「どうして勉強に集中できないのか」「忘れ物をしていつも叱られる」「努力 してもうまくできない」「がんばっても先生や家の人の言うようにできない」な ど、学級や家庭で困ったり悩んだりしている子どもがいます。  そのような子どもたちと関わる先生や関係者、保護者の方々に、中邑先生が視 点を変えて支援を考えていくことも必要なことを分かりやすく具体的にお話くだ さいます。 ○講 師 東京大学先端科学研究センター教授 中邑 賢龍 先生  http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/people/staff-nakamura_kenryu.html ○日 時 2008年11月8日(土) 14:00〜16:30                    (受付13:30〜) ○会 場 太田市浜町勤労会館 大会議室      (太田市浜町66-49 TEL 0276-47-0400) ○定 員 100名  ○参加費 500円 ○対 象 発達障害をもつ子どもにかかわる保護者、学校や関係機関の職員、      関心のある方 ●申込み方法  1)参加者氏名、2)所属、3)連絡先住所、4)連絡先(TEL・FAX)を   下記までお知らせ下さい。  ぐんま学習困難な子どもの指導を考える会 事務局  (太田市立中央小学校 相談指導室) 中島京子  TEL&FAX: 0276−45−2301  E-mail: gaku-kon-9■ota.ed.jp (←■を半角「@」に換えて送信ください) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 心からのごめんなさいへ―人ひとりの個性に合わせた教育を導入した 少年院の挑戦 品川 裕香 価格:¥ 1,995(定価:¥ 1,995) http://www.amazon.co.jp/dp/4805825936/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 【新刊】 プルーストとイカ − 読書は脳をどのように変えるのか? ■ ------------------------------------------------------------------------ 出版社からのお知らせです。 http://www.amazon.co.jp/dp/4772695133/ref=nosim/?tag=ldns-22 −−−−−−−−−−−−−− プルーストとイカ−読書は脳をどのように変えるのか? (単行本)  メアリアン・ウルフ (著), 小松 淳子 (翻訳) 単行本: 377ページ 出版社: インターシフト 発売: 合同出版 ISBN-10: 4772695133 ISBN-13: 978-4772695138 発売日: 2008/10 文字・読書は、脳を劇的に変える!古代の文字を読む脳から、ネットの文字を読 む脳まで、ディスレクシア(読字障害)から 、読書の達人まで、脳科学 x 心理 学 x 教育学 x 言語学 x 文学 をめぐり、解き明かす。 **「マーゴット・マレク賞」受賞作、 待望の刊行!** ●メアリアン・ウルフ Maryanne Wolf タフツ大学のエリオット・ピアソン小児発達学部教授、読字・言語研究センター 所長。専門は認知神経科学、発達心理学、ディスレクシア研究。優れた業績によ り、アメリカ心理学会、国際ディスレクシア協会、アメリカ国立小児保健・人間 発達研究所などより数々の賞を受賞している。本書も、読字に関する最良図書と してマーゴット・マレク賞を受賞。米・マサチューセッツ州ケンブリッジ在住。 関連サイト http://ase.tufts.edu/faculty-guide/fac/mwolf.childdev.htm ●小松淳子(訳者) 翻訳者。訳書に『インナー・ウォーズ―免疫細胞たちの闘い』(ニュートンプレ ス)、『グレン・グールド写真による組曲』(アルファベータ)、『オシムが語 る』(集英社インターナショナル)、『別冊日経サイエンス:脳から見た心の世 界』、『同:進化する脳』、『同:脳と心のミステリー』(日経サイエンス/共 訳)など。 ::主な内容::  ・古代の文字は、どのように脳を変えたのか?  ・脳は成長につれて、どのように読み方を学ぶのか?  ・熟達した読み手の脳とは?  ・ネット・リテラシーの進展によって、何が失われるのか?  ・ディスレクシアの4つの原因と早期発見の方法・最新教育とは?  ・英語・外国語はいつから、どのように教えるべきか?  ・日本語脳・英語脳・中国語脳の違いとは?  ・優れた業績により数々の賞を受賞した著者が、   その卓抜な成果を凝縮させた1冊! ::目次::  Part 1 脳はどのようにして読み方を学んだか?  1章 プルーストとイカに学ぶ  2章 古代の文字はどのように脳を変えたのか?  3章 アルファベットの誕生とソクラテスの主張  Part 2 脳は成長につれてどのように読み方を学ぶか?  4章 読字の発達の始まり−−それとも、始まらない?  5章 子どもの読み方の発達史−−脳領域の新たな接続  6章 熟達した読み手の脳  Part3 脳が読み方を学習できない場合  7章 ディスレクシア(読字障害)のジグソーパズル  8章 遺伝子と才能とディスレクシア  9章 結論−−文字を読む脳から“来るべきもの”へ  註・参考文献 解説 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ プルーストとイカ−読書は脳をどのように変えるのか?メアリアン・ウルフ 価格:¥ 2,520 (定価:¥ 2,520) http://www.amazon.co.jp/dp/4772695133/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 厚生労働省 第5回発達障害者施策検討会 (議事録)1 2008/08/18 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/txt/s0818-1.txt −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 2008/08/18 第5回発達障害者施策検討会議事録 1.日時:平成20年8月18日(月)14:00〜16:10 2.場所:中央合同庁舎第4号館共用108会議室 3.出席者構成員(敬称略)   市川宏伸(座長)、氏田照子、加我牧子、中川信子、山岡修、石井哲夫、 太田栄子、齋藤彰、田中尚樹(辻井正次代理)、 4.議事   ○発達障害者施策推進の今後の方向性について 5.配布資料 資料1 座席表 資料2 発達障害者支援の推進に係る検討会報告書(案)(朱書訂正版) 資料3 発達障害者支援の推進に係る検討会報告書(案)(訂正反映版) 参考(1) 発達障害者施策推進の今後の方向性の概要図 参考(2) 発達障害者施策検討会開催要綱及び構成員等名簿 ○市川座長 それでは、定刻になりましたので、ただいまより第5回発達障害者 施策検討会を開催させていただきたいと思います。  各構成員の皆様、あるいは参考人の皆様におかれましては御多忙の中、または 暑い中、御出席いただきまして誠にありがとうございます。  では、事務局から本日の進め方、資料について御説明をお願いいたします。 ○事務局 委員の皆様におかれましては、大変お忙しいところ御出席いただきま して誠にありがとうございます。事務局からも重ねてお礼申し上げます。  会議に先立ちまして、前回は所用により欠席いたしましたが、この度、7月11 日付で障害保健福祉部長に着任いたしました木倉が本日は出席しておりますので、 一言ごあいさつさせていただきます。 ○木倉障害保健福祉部長 前回は失礼いたしました。7月の異動で障害保健福祉 部長となりました木倉敬之と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。  この会は全体では5回目ということでございますけれども、前回、今回と、ま た施策全体の点検をお願いしております。  この発達障害者への支援につきましては、17年に法律が施行されて3年が経過 をしています。ちょうど全体の見直しというときでもございます。そういう中で、 各自治体の方では発達障害者の支援センターの整備を始め、乳児期から成人期ま でライフステージを通じたさまざまな支援体制の整備をお進めいただいておりま すし、国の方でもこの検討会でも御検討いただいたと聞いておりますが、支援の ためのいろいろな研究開発などの事業を進めていただく。あるいは、発達障害者 の情報センターというようなものを発足させていただくというようなことの取組 みを進めてまいっておるところでございます。  しかしながら、まだまだお一人おひとりのニーズに合った支援ができる状態に はなっていないということもあり、まだ課題も多いと認識しておるところでござ います。  それから、7月には障害児の方の全般の施策につきましても検討会を別途お願 いいたしまして御議論をいただいたところでございます。前回のときに、その概 要の御報告を簡単にさせていただいたと伺っておりますけれども、これは発達障 害児への支援の対策と共通するものも多い問題でございますので、十分連携をと ってその施策の充実強化を進めてまいりたいと思っております。  前回は全体の課題を整理いただき、今後の方向性の御議論をいただいたところ でございますけれども、今回はそれを踏まえまして引き続き御意見をいただきま して、できますれば支援策、今後の対応の方向性というものをおまとめいただけ ればと考えております。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ○事務局 では、本日の会議がございますが、岩谷構成員、小川構成員、近藤構 成員、杉山構成員、高山構成員、柘植構成員、服巻構成員、辻井参考人から欠席 の御連絡をいただいております。  なお、辻井参考人の代理として前回に引き続き、アスペ・エルデの会事務局長 の田中様の御出席をいただいております。よろしくお願いいたします。  次に、本日の進め方でございますが、本日は前回御了承いただいたとおり、前 回の議論を踏まえまして修正いたしました報告書案の変更部分について御意見を 伺い、報告書の取りまとめに向けての議論をお願いしたいと考えております。  また、時間配分でございますが、冒頭事務局より前回からの変更点などについ て20分ほどで御説明させていただいた後、御意見をいただくという方向で進めさ せていただきたいと思います。  次に配布資料についてですが、議事次第に配布資料の一覧を記載しております ので御確認いただけますでしょうか。資料の不足がございましたら、事務局の方 にお申付けをいただきますようお願いいたします。  事務局からは以上でございます。 ○市川座長 資料の不足のある方はいらっしゃいますか。いらっしゃればお手を 挙げていただきたいと思います。  それでは、早速ですが、議事に移りたいと思います。まずは、報告書案につい て事務局より御説明をお願いいたします。 ○日詰発達障害対策専門官 発達障害対策専門官の日詰と申します。私の方から 報告させていただきます。  本日、皆様に見ていただきたい資料は、お手元の資料2については基本的には 前回見ていただいた資料について前回の御意見あるいは欠席の委員の方の御意見 を踏まえて座長と整理を行ったものについて修正部分が赤となっております。そ れが資料2となっています。それを踏まえたものが資料3になっております。見 比べていただいて、御説明していけばいいかと思います。両方見るのは多分手間 だと思いますので、私の方でこのような御意見、御指摘を踏まえて修正を行いま したということを口頭で御説明してまいりますので、資料3をごらんいただきな がら筋を追っていただければと思います。  まず資料3に沿ってお話をしていきたいと思います。前回は課題の部分と対応 の部分の2つに分けて資料を用意しておりましたが、今回は報告書という形でま とめていくということがありますので、それを一緒にした形で全体の構成を整え させていただいております。内容については先ほど申し上げましたように、各構 成員から前回の検討会でいただいた意見、それから前回欠席された構成員からの 意見を踏まえて座長と相談の上、整理を行ったものとなっております。  中身について、報告書としてのまとめをするということで体裁に関するもの、 あるいは細かい文言について整理した部分もありますが、今日は時間も余りない ことでもありますので、主な御指摘いただいた御意見を中心に御報告をしながら 筋を追っていきたいと思っております。  まず、最初の目次のところです。前回は「はじめに」というのがありませんで したけれども、今回は報告書をつくるということを踏まえまして設けてあります。 2番については、前回と同様です。  それから、3番は支援における課題の部分です。これについても、前回と基本 的には同じような構成となっております。表記について若干まとめ方を変えてあ ります。  4番の「今後の対応の方向性について」、この部分については(3)の「調査 ・研究」については前回の資料にはなかった項目ですが、前回の検討会の議論の 中で発達障害に関する研究体制について必要性を御指摘いただいた点を踏まえ、 新たに追加をしております。  1枚おめくりください。「はじめに」については先ほども申し上げましたよう に、報告書としてまとめを行う上でこれまでの発達障害についての取組みの背景 についてまとめたものとしてあります。これは新しく追加した部分ですので、読 ませていただきます。「1 はじめに  ○ 発達障害については、平成17年から施行されている発達障害者支援法によ って、発達障害者の自立と社会参加を目的として、都道府県・指定都市(以下、 「都道府県等」という。)への発達障害者支援センターの設置や発達障害情報セ ンターの設置等様々な取組みが行われてきたところであるが、同法の附則におい て、施行後3年を目途として見直しを行うことが求められている。  ○ また、本年7月には、発達障害者の支援と関係の深い障害児全般の支援に ついて、障害保健福祉部長の私的検討会である「障害児支援の見直しに関する検 討会」において、今後の障害児支援のあるべき姿と具体的な施策に対する検討報 告書がまとめられたところである。  ○ このような状況を踏まえ、本検討会では、発達障害者支援に係る発達障害 者支援法施行後の課題を整理した上で、「障害児支援の見直しに関する検討会」 では議論されていない発達障害者固有の課題について、今後の対応の方向の検討 を行う、ここにその結果を報告書としてまとめるものである。  ○ なお、本検討会においては、発達障害者支援法の制定の趣旨を踏まえ、発 達障害者支援法における「発達障害」の定義の範囲の中で検討を行った」。  こういうことが今回新たに加わっております。  次にまいります。2番のところについては、前回の検討会の中で基本的な考え 方についてもきちんと発達障害者支援法の目指しているところを明確に書くべき であるということの御意見が出ておりました。そのような御指摘を踏まえ、発達 障害者支援法の第1条に示されている目的の部分を再確認できるようなまとめ方 といたしました。これも、追加されている部分だけ読みたいと思います。 「○ 発達障害者は、早期に気づき適切な対応を行うことで、一人一人の持って いる能力が発揮され、適切な人間関係を構築することによって二次的な障害の予 防を行うことが可能である。発達障害者支援法第1条においては、これを踏まえ 「発達障害者の心理機能の適正な発達及び円滑な社会生活の促進のために発達障 害の症状の発現後できるだけ早期に発達支援を行うことが特に重要であることに かんがみ、発達障害を早期に発見し、発達支援を行うことに関する国及び地方公 共団体の責務を明らかにするとともに、学校教育における発達障害者への支援、 発達障害者の就労の支援、発達障害者支援センターの指定等について定めること により、発達障害者の自立及び社会参加に資するようその生活全般にわたる支援 を図り、もってその福祉の増進に寄与することを目的とする」としている。」と いうことについて加えております。  それ以下の部分については、基本的には前回と同じ文言について若干整理を行 っているものとしております。ここでは、基本的に早期の発見が重要であるとい うこと、それから一貫性が重要であるということを改めて認識するようなものと しておりますが、この辺について御指摘があれば御指摘をいただきたいと考えて います。  以降、1ページから2ページにわたってア、イ、ウ、エに沿ってこれまでの施 策はどんな領域で取り組んできたかということをまとめております。若干順番が 違っている部分もありますが、これは後ほど触れていきます対応の方向性のまと め方に沿ったものとして整頓をしております。  次にまいります。2ページの14行の「3.発達障害者支援における課題」です。 これについては前回もお示ししてありますが、前回は26行目以降の「当事者とそ の家族に対する支援提供の流れに沿った課題」、それからもうちょっと先にいき ますと4ページの24行目の「発達障害者支援に関わる者の役割と課題」、そのよ うな見方、観点で整頓するというところにいきなり入っていたのですが、もう少 しその観点について整頓をあらかじめ説明しておいた方がよいだろうということ で、2ページ目の15行目から23行目のところに課題についてどのような観点から 整理を行ったかということについてまとめてあります。そこについても追加とな っていますので、読ませていただきます。 「発達障害者支援の基本的な考え方に基づいて、以下の2つの観点から発達障害 者支援に係る現在の課題を整理した。  ○当事者とその家族に対する支援提供の流れに沿った課題  一人一人の発達障害者とその家族に対して、発達障害に気づく段階から適切な 支援を受ける段階まで切れ目のない支援体制を整備することが大切であるとの観 点  ○発達障害者支援に関わる者の役割と課題  様々な立場から関わる者の役割を整理し、一人一人に必要な支援が生活全般に わたる領域から受けられるようにすることが大切であるとの観点」。  この2つの観点から、以下、整頓を行っております。整頓の中身については前 回もごらんいただいてあるものですが、前回との修正点を中心に御説明してまい ります。  まず「(1)当事者とその家族に対する支援提供の流れに沿った課題」の部分 ですけれども、この部分については33行目以降の「気づきに関する課題」のとこ ろに出てきます。前回では34行のところで「保育士」の後、「幼稚園及び学校」 というのが抜けておりまして「教諭」という形になっていたのですけれども、並 びからしてこのように加えるのがバランス的によいだろうということで加わって いる部分があります。ほかにもいろいろな職種が気づきには関わることになると 思いますが、「等」の中にそれについて含めてあるというふうに御認識ください。  それから、次の39行目以降のところですけれども、「発達障害については、1 歳6か月児健診や3歳児健診などを契機に分かる場合が少なくない。健診時点で は疑いにとどまる場合も含め、確実にフォローを行い、必要に応じて医療・保健 ・福祉等の専門機関につないでいく体制を地域で作ることが必要である」。  この文の中で、前回の文章では41行目のところ、「医療・保健・福祉等」の 「福祉」しか書いていなかったんですけれども、御指摘がありまして、いろいろ な部分でフォローを行うという形で書いてあります。その後は、前回の文言自体 の修正程度で内容的には変わっておりません。  ずっといきまして、3ページの22行目以降のところです。これは「診断に関す る課題」の中の部分なんですけれども、22行目の「診断に関する課題」の2つ目 の丸のところです。ここについては、「診断後の家族に対する支援としては、ま ずは専門性を有する相談機関・支援機関の専門性を向上させ、その家族が地域か ら社会的及び心理的に孤立しないよう、様々な情報を提供し、地域において当事 者及びその家族を支える仕組みを構築することが必要である。また、既に発達障 害遺児を育て、様々な経験のある親の話を聞いたり、現に発達障害児を育ててい る親同士で相談や情報交換を行ったりするピア・カウンセリングやペアレントメ ンターも孤立化を防ぐ選択肢の一つとして活用すべきである」。  前回の資料では、診断後の支援としてピア・カウンセリングやペアレントメン ターを御紹介していたのですけれども、もう少し幅広く地域の支援として必要に なるのではないかという御指摘がありまして、このようにふくらませた形の表現 といたしております。その後は、前回と大体同じような表現になっております。  その次に、大きな変更点としましては4ページ目になります。4ページの5行 目、「発達障害の青年期・成人期における支援のうち、就労支援分野に関する支 援手法の開発は進みつつあるが、その開発・活用については更に推進することが 必要である。また、就労後、老年期までを視野に入れた社会生活の支援について は未だ支援モデルが十分に開発されていないため、重点的に開発することが必要 である」。  前回、就労支援分野については進んでいるということだけが強調されて、課題 として余り挙げられておりませんでしたので、その課題の部分についても今回は 触れることにしました。  それから、成人期・青年期のイメージなのですが、前回のこの会でもどれぐら いまでを含めて検討したらいいんだろうか、開発したらいいんだろうかという話 が出ていました。老年期まで含めて生涯を通したトータルの支援ということを発 達障害者支援法では念頭に置いておりますので、トータルという意味では老年期 まで含むのではないか。その部分についてまでこれからモデルの開発の検討に入 れてもよいのではないかということで付け加えてあります。  その次にまいります。「(2)発達障害者支援に関わる者の役割と課題」とい うところに移ってまいります。29行目の右側の方ですが、「都道府県等」と「等」 を加えてあります。これについては、政令市等の位置付けを明確にしたものです。  次に、34行目にまいります。これは、「直接処遇職員の役割と課題」というと ころになります。前回に比べて加わっているものは、「ハローワーク、児童養護 施設等の直接処遇職員は」と、2つ具体的な資源の名前が加わっております。こ のほかにもたくさんいろいろな直接処遇を行っている場所があるわけですけれど も、実際に現在も対応が行われているということで、この部分については今後も 重要ではないかということで加わっております。  次に46行目のところになりますけれども、ここにも具体的に発達障害の専門的 な支援を行う者の中で「障害児通園施設、児童デイサービス等」の直接処遇職員 に対するバックアップを行っていく。障害児の支援の見直しの検討会でもここが 検討されていますので、そのような位置付けとして加えてあります。  次に、5ページにまいります。3行目から5行目にかけてですけれども、今、 御説明しています発達障害について専門的な支援を行う者の役割の中で、「その ためには、日頃から適切な情報の収集や研修への参加を積極的に行うとともに、 ケースカンファレンスの実施等により的確な助言をするための技術を高めること が必要である」。  前回は「的確な助言」というところにいきなりいっていたのですが、特に上下 関係ということではなくてこれからはチームとしていろいろな役割分担を行いな がら専門性をお互いに発揮していくことが重要ではないかということがありまし たので、話し合いを行いながらというニュアンスの内容のものに変えてあります。  次にまいります。次はずっといきまして、(エ)市町村、(オ)都道府県と、 22行目から40行目までの自治体の役割の部分になります。この部分についてはか なり冗長な言い方を前回しておりましたので、具体的に何をやるのかという業務 が明確になるような整頓を行っております。  都道府県においても同様であります。国においても、前回の書き方ではいろい ろ混じっていたのですけれども、具体的な整頓をもう一度し直した形で示してあ ります。  国にとっての役割は、加わった部分などあり、かなり整頓を行いましたのでも う一度読ませていただきます。42行目からです。 「○ 発達障害者支援にとって必要となる支援手法等の開発や研究、専門的な人 材の養成、社会全体に対する発達障害の正しい理解の普及啓発を更に進めること が重要である。  ○ また、全国への情報発信の拠点となる発達障害情報センターや発達障害教 育情報センター等の基盤整備を行うことも必要である。  ○ 更に、地方自治体の取り組む発達障害者施策について、基本的な方針を示 すとともに、効果的な取組を行っている自治体の事例の紹介を行う等の対応も必 要である。」としました。  次に、6ページの4行目以降が「今後の対応の方向性」ということになってお ります。これは前回資料の5ということで、今後の対応の方向性として皆さんに 御検討いただいたものになります。これについては、基本的には文言の整頓が主 になっておりますので前回と変わっている部分は余りありませんけれども、 (1)、(2)という並べ方について、まず地域の体制づくりが必要で、その上 で全国レベルでいろいろな支援手法の開発、ソフトの開発ですとか調査研究とか 人の養成とか情報提供も必要だろうという順番で若干並べ替えを行っております。 それが大きな変更点になるかと思います。  それから、若干付け加えたところとしては6ページの37行目になります。就労 支援の関係なんですけれども、37行目ところに「さらなる技法の開発等」という ことで、先ほど申しましたが、就労支援について現時点のモデルで完成というこ とではなくて、これからも更に開発を行っていくということについても触れてお くことが必要だろうということで、この辺について追加となっております。  それから、「支援手法の開発」についての部分で6ページの46、47行目のとこ ろです。 「また、支援手法の中で十分に検討されていない分野についても、随時開発を行 う必要がある」。前回は幾つか例を挙げておいたのですが、それらの例にこだわ らずさまざまなテーマがまだたくさんあるということで、幅広く解釈できる表現 として対応の方向性を整頓することにしております。  それから、(3)の「調査・研究」のところになります。これが最初に申し上 げましたように、前回の検討会で御意見を踏まえて新たに追加した項目になりま す。「支援手法の開発」という(2)で触れた部分が、実際の自治体等で取り組 まれているものを集約して全国に普及しようというものであるのに対して、こち らの(3)の「調査・研究」は国レベルで行わなければならない基礎的な研究等 も発達障害については重要であるということを踏まえまして特に取り上げたもの となっております。これは追加したものですので、読ませていただきます。 「ア 基本的考え方  ○ 発達障害者の実態把握や、発達障害の原因糾明、発達障害の診断及び治療、 発達障害者支援の方法等に関する必要な調査・研究を行うことが必要である。  イ 対応の方向性  ○ 発達障害の調査研究についての検討を行う場を設けたうえで、発達障害の 調査・研究にとって重要な共通の評価尺度の開発、発達障害に関するデータベー スの構築等に取り組むとともに、不足している分野における調査・研究について も重点的に取り組むこと。」としております。  「(4)人材の育成」にまいります。人材の育成については26から30行目、特 に28行目のところで「一貫した支援を提供するための標準的なテキストやマニュ アル作成」というふうに書いてあります。  前回の検討会では、既にいろいろな分野では基礎的なテキストというよりも、 各論について必要な情報を提供していくべきではないかという御意見もありまし たが、ここではそのような先進的な情報とはまた別に、どの職種が関わる際にも 共通の理解を持って取り組むことができるようにするということが一貫性を保障 していくという考え方から、共通の視点を持てるテキストやマニュアルというこ とを考えております。そういうことで、その辺について若干説明は十分ではない かもしれないのですが、そのような意図として起こしてありますということを御 理解ください。  それから、次は「人材の育成」についてで40行目以降のところになります。 「○ 支援手法の開発の状況を踏まえ、発達障害の診断や診療を行う医師をはじ めとして専門的な支援を行う人材を養成する観点から、実際に発達障害の支援等 に取り組んでいる施設等における実地研修のシステムづくりに取り組む。」とい うことが書いてあります。この実地研修については、前回三重県の御報告にもあ りましたけれども、今後の人材育成にとって大変重要なものというふうに我々も 考えています。全国的にこれを行うためにどのようなシステムで行うかというこ とについて十分な準備が必要というふうに考えておりますので、「システムづく り」と書かせていただいています。その辺が若干追加となっているところです。  それから、「(5)情報提供・普及啓発」になります。これについては、1行 目から若干追加があります。読ませていただきます。 「○ 発達障害についての誤解や偏見から支援に結びつかない場合があること、 発達障害の相談窓口の情報周知が不十分なため相談につながっていない場合があ ること、発達障害についての信頼のおる支援手法の判断が専門家以外では難しい こと、発達障害についての良いモデルを開発し実践しても情報が集約されていな いためにそれらが広がっていない等の課題があることから、適切な情報の収集・ 分析を行った上で、受け手に合わせた様々な方法を用いた信頼の置ける情報の提 供が必要である」。  前回の検討会で、良い実践の情報の蓄積という部分も重要な役割としてよいの ではないかという御指摘がありましたので、それについて加えてあります。  その結果、「対応の方向性」の中でそのような点を踏まえての強化ということ で触れてあります。「対応の方向性」については13、14行目のところに、前回は なかったのですけれども、「○ 地方自治体においても、発達障害者支援センタ ーと連携し、相談資源の情報等か提供できるように整備すること。」ということ で、国レベルだけではなくて特に相談資源などは地域でなければ把握できない部 分がたくさんありますので、そのようなことも重要であるということで追加をし てあります。  最後になりますが、「おわりに」の部分については報告書としてまとめるとい うことで新たに追加してある部分ですので、ここも読ませていただきます。 「 今回の報告書においては、発達障害は、適切な対応を行うことで状態像が改 善し、一人一人の持つ能力を十分に発揮することができるものであるという視点 の下に、いつでもどこでも発達障害者に適切な対応が提供できるような社会の実 現に向けて、個別の支援計画に基づく地域の支援体制の強化を図ること、そのた めに必要となる支援手法の開発や調査・研究、人材育成を行うこと、加えて社会 全体に対する普及啓発を行い正しい理解を広げること等の施策を更に推進するた めの取組み案を整理した。  厚生労働省において、この検討結果を踏まえ、関係部局及び関係府省等との連 携をより一層強化するとともに、引き続き発達障害のある当事者とその家族を支 援していく具体的な仕組みについて検討し、効果的な施策を実施していくことが 不可欠である。  この報告書か、発達障害であっても誇りを持って生きられるような社会づくり に資する契機となることを願うものである」。  以上、前回からの修正点を中心に御報告させていただきました。御議論をよろ しくお願いいたします。(つづく) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 教室でできる特別支援教育のアイデア172 小学校編 (シリーズ教室で行う特別支援教育) 価格:¥ 2,520(定価:¥ 2,520) http://www.amazon.co.jp/dp/4810054578/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 厚生労働省 第5回発達障害者施策検討会 (議事録)2 2008/08/18 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/txt/s0818-1.txt −−−−−−−−−−−−−−−−−−−− ○市川座長 ありがとうございました。  それでは、報告書について御意見をいただきたいと思います。報告書について は前回にも御意見を伺いまして、皆様方の御意見を反映して修正しているところ です。議論については、まず資料の1から3までの項目と4から5までの項目に 分けて行いたいと思います。今のところ、時間的な配分としましては1から3に ついて30分くらい、4と5については50分くらいを予定しております。  なお、できるだけ多くの方々から御意見をいただくため、御発言は簡潔にして いただければと思います。また、できれば本日は最終的な取りまとめを行いたい と思いますので、本日御発言いただく場合は具体的に資料の何ページの何行目に 対してどのような御意見かをわかりやすく御発言いただければ幸いです。  それでは、まず1から3までの項目について御意見のある方は御発言をお願い したいと思います。  それでは、中川構成員どうぞ。 ○中川構成員 1ページの41行目、アの「地域支援体制の整備」というところで すけれども、一番早期に発達障害かもしれないと気付く、気付かないという辺り はまだ発達障害という範疇に入っていない部分で、子育て支援というところとの 重なりがすごく強いと思いまして、以前から療育は注意深く配慮された子育てで あるという言葉もあるとおり、子育て支援に連動しながら動いていくということ を是非この辺りで書き込んでいただけたらと思います。 ○市川座長 子育て支援との関係ということですね。これについて事務局の方か ら何かお考えはありますか。 ○福島精神・障害保健課長 確かに御指摘はそのとおりでありまして、資料の2 ページ目に例えば1歳半健診、3歳児健診のことも書いてありますけれども、実 際には疑わしいと思われる場合も含めて今の点の御指摘はそのとおりでございま す。もっとそれ以前のところからの、多分子育て支援全体の基盤があって、そこ に特に気になる子どもに対する支援が乗ってくるんだろう。  ただ、そこはこの検討の場が発達障害に限定しているものですから、若干そう いう視点が必要であるということは我々も十分認識をしておりますから、書きぶ りはまた座長と相談させていただきながらそういうことのニュアンスが出るよう にしていきたいと思います。 ○市川座長 ただいまの御発言について、これに関係するものも、それ以外のも のでも結構ですので、どうぞ。  では、山岡構成員どうぞ。 ○山岡構成員 今の件は、障害児の支援に関わる検討会のところで既に気になる ところから今、中川先生がおっしゃったところの形がきちんとうたわれているの で、それ以外のところをうたっているものですから、ここではうたわなくてもい いのかなという気はしています。  それから、1ページのところで2点申し上げたいと思います。  1ページの19行目です。今回の検討会については発達障害者支援法が3年たっ たときの見直しということで、発達障害者支援法施行時から発達障害者支援法で 言う発達障害の定義についてはちまたでいろいろと議論もされているところであ ります。 それで、この19行目、20行目に恐らく発達障害者支援法における発達 障害の定義というものをそのまま維持することを前提に検討をするんだという気 持ちが込められているかと思いますけれども、法律改正に伴う議論の中でいくと、 もう少し踏み込めないかなと思います。例えば、今回「発達障害者支援法の制定 の趣旨を踏まえ」以下のところに、例えばこのような文言は追加できないかとい うことです。発達障害者支援法には政省令がくっ付いておりまして、それとセッ トで対象が決められていると思うんですけれども、「発達障害者支援法」だけを 対象としても構わないんですが、「発達障害者支援法で定められた発達障害の定 義の範囲を維持することが適当と考え、この範囲で検討した」とか、そういうよ うな意思を入れられないかというのが1点です。  それから、2点目でありますが、2の25行目から27行目のところです。後段の ところでは発達障害者支援法の第1条を運用していただいているんですけれども、 前段の2行がかなり違和感のある文章になっています。この2行ちょっとのとこ ろというのは、基本的な考え方を検討会の報告書として唯一述べている大事なと ころでありますけれども、二次障害の予防を行うことが目的のようになって終わ っています。基本的にこの終わり方がひとつおかしいなと思うところと、「発達 障害者は」と始まっているのに対して主語と述語が合っていません。それから、 「一人一人の能力が発揮され」というところも、障害者支援に使う言葉ではない です。基本的に一人一人の能力があってそれを発揮するというのであれば、発達 支援とか、そういう観点が入っていないような文言のように思います。  一部の発達障害の方については、例えばADHDであればリタリンを飲むこと によって本来持っている能力が発揮できるとか、そういうことはあると思います けれども、発達障害者支援法の中でいきますと発達障害というのは発達期に起き る障害なので、基本的には発達支援をしなくちゃいけないということが前提にな っていると思うんです。  ですから、ここの文言は、修正案は一部事務局の方に御提案しているんですけ れども、見直していただきたいと思います。以上です。 ○市川座長 ただいま2点御指摘いただいたと思うのですが、1点目の方は、現 行法定義の範囲を維持するという視点を入れてほしいというような解釈でよろし いですか。 ○山岡構成員 はい。 ○市川座長 これについては、ほかの構成員の方から御意見等はございませんで しょうか。 ○加我構成員 発達障害の範囲に関して、私はこれでいいと思っているわけでは ないのですけれども、支援法ができてわずか3年で変えてしまってはいけないと いう状況も理解できますので、今回もこのような定義をしたということは言わざ るを得ないかとは思っています。  ですから、将来的には本来の発達障害、広い範囲をやはり考えて対応していか ないといけないと思います。特に自閉症、広汎性発達障害の方で知的障害のある 方、ない方での区別というか、差別が出てきてしまうのはいけないと思っていま す。 ○福島精神・障害保健課長 1点言いますと、この検討会における発達障害の議 論をした範囲はどこまでかということの明確化ということと、発達障害者支援法 における定義の話というのは、少し議論をしては違う視点だと思っております。  それで、法における定義の問題は実は議員立法によるものでございまして、こ れはほかの先生方との御議論にお任せしないといけない領域だろうと思っており ます。それで、この検討会における発達障害という、この場における議論の対象 はだれか、どういう人を対象にすべきか。その「すべき」ということについての 表現ぶりは幾つかあってもいいと思います。  ですからこういうふうな表現になっているので、範囲の維持というものが法律 における書きぶりのことであるならば、そういう表現は少し踏み込み過ぎなのか なと思っています。そこを制約することはこの会の任務ではないのではないかと 思っております。  それから、山岡構成員の御指摘の2点目のところは確かに少し言葉が足りない。 若干簡略化し過ぎたところがあるようにも思います。この表現ぶりについて、特 に2の1つ目の丸の最初の1行目、2行目のところについてはまた座長とも御相 談させていただきながら、発達障害者に対する支援の基本的な理念とか考え方と いうものがもう少し明確に出るような形で表現ぶりは修正をさせていただきたい と思っております。 ○市川座長 そういうことですので、検討会の中においてはというような前提で ということで、山岡構成員よろしいですか。 ○山岡構成員 発達障害者支援法の附則にある「政府は」と書いてあるのは何を 指すんですか。政府というのは3つ、立法府、行政府、司法とありますけれども、 「政府は検討を行う」という「政府」はどこを指しているのでしょうか。議員立 法だから議員の立法府の方に任せるということですか。 ○福島精神・障害保健課長 多分、実際の法に基づく施策の施行状況であるとか、 あるいはその進展の状況については私ども行政府がやはり考えるところだと思っ ておりますけれども、その上で、では範囲をどうするのかという問題になると、 そこはこの法律ができた経緯から言ってもやはり立法府での御議論になるんだろ うと思っております。  もちろんこの検討会で発達障害者支援法はこう定義しているけれども、定義に ついて更にこうすべきだという御意見、あるいはこういうことも視野に入れなが ら対象者を広げていくべきだとか、そういう御議論があってもいいのかもしれま せんが、この検討会でのもともとの我々の任務としても施策の中身について議論 をする。ちゃんと進展しているかどうかということを御議論いただいて、足りな いところについてこうすべきだという御指摘をいただきたいということで始めた ものですから、そこは現行の法律の枠の定義の範囲の中で議論いただくべきでは ないかということで、私ども事務局からも御提案させていただき、その方向で議 論いただいたと考えておりますので、この表現ぶりは現行でいいのではないかと、 今の原案のところでお願いできればと思っております。 ○山岡構成員 あとは座長にお任せします。 ○市川座長 ただいまの御説明について、ほかに構成員の方から御発言はござい ますでしょうか。よろしいですか。  それでは、2点目の件については今、課長の方から御説明があったのですが、 それについてはほかに御発言等ございませんか。山岡構成員、今のことでよろし いですか。  それでは、ほかにございますか。石井参考人どうぞ。(つづく) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 脳科学と発達障害―ここまでわかったそのメカニズム (シリーズCura)榊原 洋一 価格:¥ 1,260(定価:¥ 1,260) http://www.amazon.co.jp/dp/4805830085/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------------ 00:08 2008/10/07 □ ------------------------------------------------------------------------ 日本発達障害ネットワークの事務局のスタッフを募集しておりましたが、締め切 りとなりました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュースの記載内容に関する質問には原則として回答いたしかねます ■ ■ 編集に際し正確を期していますが最終保証責任は免責とさせて頂きます ■ ■ LDニュースの記載内容を転載される場合には必ず下記までご連絡下さい ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 親の会「けやき」連絡先 E-mail: keyaki@box.club.ne.jp [1999/03/12 から] ホームページ URL : http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ [1998/07/31 から] LD 関連の情報交換・意見交流・質問は下記の「LDフォーラム」をご利用下さい LD-FRM URL: http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/LD-FRM/ [2000/08/17 から] ★ 挿入された広告内容や広告主と親の会「けやき」は一切関係ありません ★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  LDニュースは「まぐまぐ」 http://www.mag2.com/ を利用して発行してます ------------------------------------------------------------------------

「けやき」ホームページ | 目次


inserted by FC2 system