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□ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #820 2008/08/30 発行 登録(配信)読者数 3,342 ■ ■ LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ LD親の会「けやき」の正会員・通信会員・賛助会員・ボラ会員募集中! ▼ ▲ 入会方法等はこちら → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/join.html ▲ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」 2008年8月相談会案内/多摩スポーツセ 2008/08/30 ■ ■ 親の会「けやき」 20周年記念 講演会/こまばエミナース 2008/09/20 ■ ■ 先天性障害 ディスレクシアの悩める青年 僕だけじゃない 2008/08/18 ■ ■ ディスレクシアの子どもたちへの読みの支援 ‐ DAISY を使ってみよう ■ ■ 発達障害教育情報センター のWebサイトが開設されました 2008/08/27 ■ ■ 「協同学習による学習障害児支援プログラムの開発に関する研究」   ■ ■ 特別支援教育の推進調査研究協力者会議(第1回) 議事要旨・配付資料 ■ ■ 厚生労働省 第4回 発達障害者施策検討会 議事録 1 2008/08/04 ■ ■ プラスの評価重ねて/発達障害の今番外編松江赤十字病院 2008/08/26 ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 08:01 2008/08/30 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ■ LDニュースへ講演会等のイベント情報の掲載を希望される方へ・・・ ■ ■ 詳細は下記サイトをご覧下さい。原稿は適宜編集する場合があります。 ■ ■□■□■ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/sample.html ■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」 2008年8月相談会案内/多摩スポーツセ 2008/08/30 ■ ------------------------------------------------------------------------ 以下は、転載・転送自由です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−− 親の会「けやき」相談会 「けやき」入会等に関するご相談等を受け付けます。どなたでも参加できます。 日 時 2008年8月30日(土)13時〜14時 会 場 多摩障害者スポーツセンター 集会室     http://air.ap.teacup.com/keyaki/img/1179840349.gif 交 通 JR中央線 国立駅南口 徒歩20分     JR南武線 谷保駅北口 徒歩10分     路線バス 立川バス・京王バス 「国立高校前」下車(本数多数)     無料送迎バス時刻表 http://www.tamaspo.com/bus.htm  お申し込みは不要ですが、できれば下記へご連絡ください。  お返事は特にいたしません。ご了承ください。  FAX : 020-4666-7443 E-mail : keyaki@box.club.ne.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障害のある子とお母さん・先生のための思いっきり支援ツール ―ポジティブにいこう! 武蔵 博文 価格:¥ 1,890(定価:¥ 1,890) http://www.amazon.co.jp/dp/4887205147/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」 20周年記念 講演会/こまばエミナース 2008/09/20 ■ ------------------------------------------------------------------------ 以下は、転載・転送自由です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−− 親の会「けやき」創立20周年記念講演会 「けやき」2008年9月例会 日 時 2008年9月20日(土)13:30〜16:00 (受付開始13:00〜) 演 題 今後の特別支援教育を展望する 講 師 上野 一彦 先生 (東京学芸大学教授・日本LD学会会長) 場 所 こまばエミナース 2F 「富士」     http://www.komaba-eminence.com/access.html 交 通 京王井の頭線「駒場東大前」駅西口から徒歩5分     http://www.keio.co.jp/train/station/57_komabatodaimae/ プログラム   13:00〜13:30 受付   13:30〜14:00 諸連絡・報告(各部会・担当役員)   14:00〜15:00 講演   15:00〜15:15 休憩(ドリンクサービス有り)   15:15〜16:00 質疑応答 資料代 1,000円 (けやき会員は無料) ※ 会員外の方は事前申し込みをお願いします。   お名前・お立場・連絡先明記で下記まで。FAXのお返事はいたしませんが、   受付でその旨をお伝えください。   電子メール keyaki@box.club.ne.jp   FAX 020−4666−7443 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD教授(パパ)の贈り物−ふつうであるよりも個性的に生きたいあなたへ 上野 一彦 価格:¥ 1,365 http://www.amazon.co.jp/dp/4062139812/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 先天性障害 ディスレクシアの悩める青年 僕だけじゃない 2008/08/18 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://mainichi.jp/select/wadai/news/20080818dde012040006000c.html −−−−−−−−−−−−−−−− <特集ワイド>先天性障害「ディスレクシア」の悩める青年 僕だけじゃない 2008年8月18日(月)18:00  若い時はうまくいかないのが当たり前。キレたり暴発したりしなくても、みん な悩んでいる。「ディスレクシア」とは、読んだり書いたりすることが苦手な先 天性障害で、南雲明彦さん(23)は2年前に自らの障害を知った。さわやかな 好青年に見えるから、みんな気が付かないが、これでも引きこもりや自傷行為、 精神科への入院を繰り返した。「僕だって誰かを刺したくなっていたかもしれな い」。意識が薄れてしまいそうな猛暑の午後、悩める若者について聞いた。 【野沢和弘】−−以下略 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD・ADHD・アスペルガー症候群 気になる子がぐんぐん伸びる授業 ―すべての子どもの個性が光る特別支援教育 高山 恵子 (定価:¥ 1,365) http://www.amazon.co.jp/dp/4098373726/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ディスレクシアの子どもたちへの読みの支援 ‐ DAISY を使ってみよう ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのご案内です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−− 「ディスレクシアの子どもたちへの読みの支援‐DAISYを使ってみよう」 日 時:2008年11月1日(土)10時00分〜17時00分まで 主 催:(財)日本障害者リハビリテーション協会 協 力:NPO法人エッジ・(社)日本国際児童図書評議会・ゲートシティ大崎 助 成:独立行政法人 福祉医療機構「長寿・子育て・障害者基金」 参加費:無料 定 員:400名 会 場:ゲートシティホール ゲートシティ大崎 地下1階(品川区大崎) *JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン・りんかい線「大崎駅」  下車、南口改札(新東口)より徒歩約1分  東急バス(渋41)「大崎駅」下車 http://www.gatecity.jp/access/index.html 趣 旨:日本ではあまり知られていませんが、字を読むことに困難な人たち(デ     ィスレクシア)がたくさんいると考えられています。怠けていると思わ れることがしばしばありますが、早期から自分にあった情報や教育支援を受け、 学習方法を見出すことができれば、自尊心を失うこともなく、その才能を伸ばし ていくことができます。 そのような子どもたちへの読みを補助し、読みやすい学習教材や図書を作成する ために、DAISY等の情報技術が有効だと考えられます。ディスレクシアへの理解 とその支援としてDAISYを知ってもらうために講演会や体験会などのイベントを 開催します。 【講演会】 開会の挨拶 基調講演  DAISYを利用したディスレクシア支援  河村宏(国立身体障害者リハビリテーションセンター特別研究員) ディスレクシアを知ったときの驚き・親の立場から  末盛千枝子(日本国際児童図書評議会副会長) ディスレクシアに対する支援−当事者の立場から  藤堂高直(建築家) ワークショップ報告ビデオ上映  --昼食-- ディスレクシアとマルチメディアDAISY  −当事者そして教育者の立場から 神山忠(岐阜県立関特別支援学校教諭) ディスレクシアへのDAISYの有効性−発表1  山中加奈(兵庫県LD親の会 たつの子 副代表) ディスレクシアへのDAISYの有効性−発表2  未定  --休憩-- 意見交換会「DAISY図書はどうやったら手に入るのか?」  指定討論者発言:井上芳郎 (LD親の会) --閉会-- (発表者、順序等は予告なく変更になる場合もあります) ★同時開催★ ●DAISYワークショップのビデオ上映、作品展示  ディスレクシアの子どもたちにDAISYの楽しさを知ってもらうワークショップ を事前に開催し、その様子を撮影したビデオを上映。同時に子どもたちが自由に 描いた絵とDAISY化した作品の展示を行います。 ●DAISY体験・相談コーナー  実際にDAISY図書を体験したり、ディスレクシア児を対象とした教材や図書作 成について相談にのるコーナーを設けます。 ●DAISYに関わる機器展示  ハードウェア、ソフトウェアの展示 ●ディスレクシアの画家マッケンジー・ソープ氏絵画展  ご自身がディスレクシア(文字の読み書きが困難な症状)でありながらも成功 した画家マッケンジー・ソープさんの絵画展を開催します。 *パソコン要約筆記あり。手話通訳・点字資料・磁気ループが必要な方は申込み の際にご記入ください。 講演会&イベント (2008年11月1日 ディスレクシアの子どもたちへの読みの支援−DAISYを使ってみ よう−)お申込み 下記にご記入の上、FAX(03-5273-0615)またはメールdinf-j@dinf.ne.jpまでお 申込み下さい。 □お名前(ふりがな) □ご所属 □ご連絡先 □〒 □住所 □Tel □FAX □e-mailアドレス 下記に該当します(該当するものに○を付けてください。) 1)車イス使用 2)手話通訳が必要 3)点字プログラムが必要 4)磁気ループが必要 5)その他 ※ ご提供いただいた個人情報は、日本障害者リハビリテーション協会の個人情 報保護方針に従い、厳重に管理いたします。また、この情報に基づきシンポジウ ム、講習会等のイベントの開催案内、書籍のご案内その他当協会が有益であると 判断する情報をご案内させていただくことがあります。ご案内を希望されない場 合はその旨お知らせください。 申込先・問合せ:(財)日本障害者リハビリテーション協会 情報センター内 TEL:03-5273-0796 / FAX:03-5273-0615 /e-mail: dinf-j@dinf.ne.jp URL: http://www.normanet.ne.jp/info/seminar081101.html 担当:有田・太田・吉広・野村 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画 阿部 利彦 価格:¥ 1,785 http://www.amazon.co.jp/dp/4892401862/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 発達障害教育情報センター のWebサイトが開設されました 2008/08/27 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://icedd.nise.go.jp/blog/index.html http://icedd.nise.go.jp/blog/activity/report/web-1.html −−−−−−−−−−−−−−−−−−−  平成20年8月27日をもって「発達障害教育情報センター」のWebサイトが開設さ れました。  このWebサイトでは、発達障害にかかわる教員及び保護者をはじめとする関係 者への支援を図り、さらに広く国民の理解を得るための情報を提供しています。  発達障害教育情報センターでは、今後も多くの方々の声をいただきながら、一 層充実したWebサイトにしていきたいと考えております。当該サイトにあるアン ケートで、ご意見・ご感想をお寄せください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 輝きMAX!すべての子どもが伸びる特別支援教育―LD・ADHD・アスペルガー症候群 から、いじめ・不登校・非行まで品川 裕香 価格:¥ 1,365(定価:¥ 1,365) http://www.amazon.co.jp/dp/4760823379/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 「協同学習による学習障害児支援プログラムの開発に関する研究」   ■ ------------------------------------------------------------------------ 協同学習による学習障害児支援プログラムの開発に関する研究 国立特別支援教育総合研修所のホームページからダウンロードできます。 http://www.nise.go.jp/kenshuka/josa/kankobutsu/pub_f/F-140.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ もっと伝えたい―コミュニケーションの種をまく (ドキュメント・ユニバーサルデザイン) 藤田 康文 (定価:¥ 1,680) http://www.amazon.co.jp/dp/4477019289/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 特別支援教育の推進調査研究協力者会議(第1回) 議事要旨・配付資料 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/054/shiryo/08081901.htm −−−−−−−−−−−−−−−−− 特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議(第1回)議事要旨・配付資料 1.日時 平成20年8月13日(水曜日)16時〜18時 2.場所 中央合同庁舎第7号館 東館3階 文部科学省 3F2特別会議室 3.議事 (1)初等中等教育局長挨拶 (2)委員紹介 (3)座長・副座長選出 (4)議事等の取扱いについて (5)特別支援教育の現状と課題について (6)その他 4.配付資料(※一部準備中) 資料1 特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議について http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/054/gaiyou/08081902.htm (※概要へリンク) 特別支援教育の推進に関する調査研究協力者名簿 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/054/meibo/08081903.htm (※名簿へリンク) 資料2  議事等の公開の取扱いについて(案) 資料3−1  特別支援教育の対象の概念図 資料3−2  特別支援学校等の現状 資料3−3  学校教育法等の一部を改正する法律(平成18年法律第80号)の概要 資料3−4  学校における特別支援教育体制整備状況 資料3−5  平成20年度特別支援教育関係予算主要事項の概要 資料3−6  教育振興基本計画(抜粋) 資料3−7  障害者基本計画及び重点施策実施5か年計画(抜粋) 資料3−8  特別支援教育に係る教育課程の基準の改善について 資料3−9  障害者の権利に関する条約について 資料3−10  世界自閉症啓発デーについて 資料4  特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議(第2回)開催案内及     び日程調整表 (初等中等教育局特別支援教育課) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 教室でできる特別支援教育のアイデア172 小学校編 (シリーズ教室で行う特別支援教育) 価格:¥ 2,520(定価:¥ 2,520) http://www.amazon.co.jp/dp/4810054578/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 厚生労働省 第4回 発達障害者施策検討会 議事録 1 2008/08/04 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/08/txt/s0804-1.txt −−−−−−−−−−−−−−−− 1.日時:平成20年8月4日(月)14:00〜16:11 2.場所:中央合同庁舎第4号館共用108会議室 3.出席者構成員(敬称略)  市川宏伸(座長)、岩谷力、氏田照子、小川浩、加我牧子、杉山登志郎、  高山恵子、柘植雅義、山岡修、太田栄子、斉藤彰、田中尚樹(辻井正次代理) 4.議事   ○発達障害者施策推進の今後の方向性について 5.配布資料 資料1 座席表 資料2 発達障害者施策検討会開催要項及び構成員等名簿 資料3 発達障害者支援の基本的考え方と課題(案) 資料4 障害児支援の見直しに関する検討会報告書の概要 資料5 発達障害者施策推進の今後の対応の方向性について(案) 参考1 発達障害者支援法 参考2 発達障害者支援施策関係資料 参考3 障害児の見直しに関する検討会報告書  (別綴) 自治体における発達障害者施策の取組事例(1)(三重県)               〃        事例(2)(舞鶴市) ○事務局 それでは、定刻になりましたので、ただいまより「第4回発達障害者 施策検討会」を開催いたします。  それでは、初めに、検討会の開催に当たりまして、厚生労働省社会・援護局障 害保健福祉部精神・障害保健課長、福島よりごあいさつ申し上げます。 ○福島精神・障害保健課長 精神・障害保健課長の福島でございます。  本来であれば、7月11日から赴任いたしました木倉部長がごあいさつ申し上げ るべきところでございますけれども、本日、所用がございまして欠席でございま すので、私の方でごあいさつ申し上げます。  先生方には、大変お忙しいところ、またお暑い中、本日の施策検討会にお集ま りいただきまして大変ありがとうございます。  この検討会でございますけれども、従来は発達障害者の支援事業について主に 御検討いただいてきたわけでございますが、今回は、発達障害者施策全般につい ての御議論をお願いしたいと思っております。具体的には、発達障害者支援法の 施行後に取り組んでまいりました発達障害者施策を踏まえまして、また、来年、 議員立法でございますからどうなるかわかりませんが、発達障害者支援法の見直 しということも見据えながら、今後、私どもがどのような方向性で施策を行うべ きかということについて、事務局として資料を取りまとめましたので、その資料 を御参考にしていただきながら、委員の皆様方に御意見をちょうだいしたいとい うことでお集まりいただきました。  また、本日はそれぞれ、国だけではなくて、やはり現場、自治体で取り組んで いらっしゃる取組みにつきまして御紹介いただき、また御議論にも参加いただき たいということで、舞鶴市からは斉藤市長、それから三重県健康福祉部の太田こ ども局長においでいただいております。よろしくお願いいたします。  この施策検討会でいただきました御意見をまとめて、報告書といたしまして、 社会保障審議会障害者部会等の関係者に対しまして報告を行いますとともに、来 年度以降の予算に反映させていきたいと考えておりますので、何とぞ忌憚のない 御意見をいただき、よりよい報告書にしていただきますようにお願い申し上げま して、簡単でございますけれども、私からのごあいさつとさせていただきます。  本日は、どうぞよろしくお願い申し上げます。 ○事務局 続きまして、本日御出席の構成員については、前回の検討会より引き 続き御出席いただいている方々ですが、本日は、新たに構成員及び参考人として 議論に加わっていだたく方がいらっしゃいますので、簡単に御紹介させていただ きます。  お手元の資料2に皆様の名簿がございますので、そちらを御参照ください。  また、本日は、近藤構成員、中川構成員、服巻構成員におかれましては、御欠 席との連絡をいただいております。  それでは、今回より構成員として御出席いただく方として、兵庫教育大学大学 院教授、柘植雅義構成員です。柘植構成員におかれましては、主に教育の分野か ら幅広く今後の支援のあり方について検討いただくために、今回より御参加いた だくことといたしました。よろしくお願いいたします。  また、第4回と第5回につきましては、検討会構成員のほかに、参考人として 4名の方にも出席していただくこととしております。  まずは、発達障害者施策についての実施主体となる都道府県、市町村より、三 重県こども局の太田栄子局長。よろしくお願いいたします。  続きまして、京都府舞鶴市の斉藤彰市長でございます。よろしくお願いいたし ます。  両名におかれましては、後ほど、具体的に取り組んでいる施策について簡単に 御紹介いただきたいと思います。  加えまして、日本自閉症協会より石井会長、アスペ・エルデの会より辻井理事 長にも参考人として参加していただくことになっておりますが、御両名とも、本 日欠席との御連絡をいただいております。  なお、本日は、辻井理事長の代理としてエスペ・エルデの会より田中事務局長 に御出席いただいております。よろしくお願いいたします。  続きまして、事務局についても簡単に紹介させていただきます。  7月11日付の人事異動により、障害保健福祉部長として木倉が着任しておりま す。本日は所用により欠席させていただいておりますが、次回の検討会ではごあ いさつさせていただく予定でおりますので、よろしくお願いいたします。  また、本日参加を予定しております障害保健福祉部企画課長については、所用 のため、後半からの参加となります。  また、発達障害施策と関連の深い障害児施策を担当しております障害保健福祉 部障害福祉課長に藤井が7月11日付で着任しております。藤井からは、後ほど障 害児支援についての御説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。  以上で、簡単ではございますが、紹介を終わらせていただきます。  なお、委員、事務局ともに、所用につき途中退席となることも出てくるかと思 いますが、御了解いただけますようお願いいたします。  以後の進行は、市川座長、お願いいたします。 ○市川座長 それでは、議事に入らせていただきます。  まず初めに、今回の検討会の趣旨について、事務局から御説明お願いできます でしょうか。 ○日詰発達障害対策専門官 発達障害対策専門官の日詰と申します。よろしくお 願いします。  今回の検討会の趣旨ですが、先ほど福島の方から大枠については御説明申し上 げたところですけれども、今回は特に、今後の発達障害者支援の施策を進めてい く上で重要となってまいります都道府県、市町村等の自治体についての取組みも 御紹介いただきます。それから、発達障害支援と関係の深い障害児支援に関する 検討会については、本施策検討会の市川座長、山岡構成員も委員として参加され ておりますけれども、そちらでも十分に議論いただいてまとめられた報告書につ いて概要を御報告いただいて、発達障害と関係の深い部分についても確実に議論 が行われて取り上げられている点を確認いたしたいと考えております。  また、障害者自立支援法における発達障害の位置付けについてですけれども、 本日の検討会とは別のところで現在議論を進めているところですので、今回はテ ーマとしては取り上げておりません。  今日の議論については、先ほど福島の方からも話しましたように、発達障害支 援施策を今後どのような方向性で取り組んでいくのかという視点で、皆様のお手 元に用意しました資料5に事務局案として整理を行っておりますので、その点に ついて中心に御議論いただきたいというのが趣旨です。日程としては、本日は皆 様には資料について御意見をいただき、更に今日欠席の構成員の方の御意見も踏 まえて、座長と相談の上、次回8月18日にもう一度皆さんに修正を踏まえたもの をお諮りしてまとめてまいりたいと考えております。  以上が今日の趣旨の説明となります。よろしくお願いいたします。 ○市川座長 事務局の方から、今日も公開で行うと伺っておりますけれども、そ れについての御説明は。 ○日詰発達障害対策専門官 今日の施策検討会については、公開ということで、 傍聴席を設けてあります。今回と次回の2回は公開ということになります。  議事録についても作成することとなっておりまして、皆さんに御発言いただい た内容について、まとめたものを皆さんに一度ごらんいただいて確認した上で公 開ということになりますので、御了承いただければと思います。よろしくお願い いたします。 ○市川座長 それでは、資料に沿って議論を進めていきたいと思います。まずは、 資料3につきまして事務局から御説明をお願いいたします。 ○日詰発達障害対策専門官 資料3については「発達障害者支援の基本的考え方 と課題」ということで、事務局でまとめた資料となっております。  資料3の1ページ目には、この資料の目次がまとめられています。主に、発達 障害者支援の基本的な考え方、範囲について、発達障害者支援における課題とし て考えられる事項という順番に並んでおります。  2ページ目、1.発達障害者支援の基本的な考え方。  平成17年4月に施行された発達障害者支援法において国及び地方自治体は、児 童の発達障害の早期発見、早期の発達支援、保育、教育、放課後児童健全育成事 業の利用、就労支援、地域での生活支援や家族の支援等を行える体制と人材を整 備し、発達障害のある人に対してライフステージを通した一貫した支援を提供す ることを責務とすることとなりました。発達障害者支援法を踏まえ、政府として は、以下のような観点からさまざまな施策を行ってきたところであります。  参考資料2のところに、現在の発達障害者支援施策の関係資料ということでま とめてありますけれども、そちらの方はまたごらんいただくという形で、現在の 施策については、そのようになっております。  資料3に戻ります。現在の施策の観点について御紹介します。  まず、1つ目、支援手法の開発。  まずは、発達障害者への支援を行う上で、客観的に検証された支援手法をメニ ュー化し普及して、全国のどこに住んでいても発達障害者一人一人の能力のアン バランスさや、環境による適応性の変化等の評価(アセスメント)と、能力・環 境の変化に応じた再評価の継続(モニタリング)に基づいた支援が受けられるよ うにすることが重要である。  この辺については、平成19年度からは、この施策検討会で御検討いただいてい る発達障害者支援開発事業、平成20年度からは、青年期発達障害者への地域生活 移行への就労支援に関するモデル事業を行っております。更に、就労支援の分野 でも、特別支援教育の分野でも、さまざまな開発が行われているところでありま す。  また、厚生労働科学研究等を含め、構成員の皆様には多大な御努力をいただい ているところであります。  次に、人材の育成のところです。  上記のような支援を提供するためには、現場で発達障害者を担当する者から専 門的人材まで、それぞれの役割に応じた研修等の機会が十分保障されることも重 要である。この点については、発達障害研修事業として、国立精神・神経センタ ーや国立秩父学園で行っております。更に、就労支援の分野、特別支援教育の分 野等でも行っています。  次に、地域支援体制の整備。  また、発達障害の場合は、発達障害に気づいてから診断を受けるまでの期間が 他の障害に比べて長く、この間の対応が特に重要であることや、当事者や家族自 身に対する支援が、どの年代でも共通の視点で提供される体制の整備も必要であ るということで、平成17年から、発達障害者支援体制整備事業ですとか、発達障 害者支援センターの設置・運営事業を行っています。また、文部科学省の実施す る発達障害等特別支援教育推進事業とは、共同して、このような支援体制を整備 できるよう通知しているところです。  次です。情報提供・普及啓発。更に、発達障害の特性が周囲には理解されにく いものであることから、発達障害についての情報をわかりやすく周知することが 重要であるということで、平成19年度中に発達障害情報センターを設置しました。 現在は、ウエブサイト等を通して情報提供を行っております。本年10月には国立 障害者リハビリテーションセンターに情報センターを移行し、引き続き内容の充 実を図っていくこととしております。文部科学省の事業でも、発達障害教育情報 センターの稼働を控えておるということで、双方で協力して普及を行っていくこ ととしております。  3ページ目に行きます。発達障害者の範囲についてです。  本検討会による検討においては、発達障害者支援法の制定の趣旨を踏まえ、現 行の「発達障害」の範囲の中で検討を行うこととしてはどうか。  発達障害の定義についての考え方については、さまざまな御意見があることは 承知しておりますけれども、発達障害者支援法制定の際の趣旨としては、既存の 障害者の福祉施策に関する法制度の対象となりにくいということがあって、この 法整備が行われております。また、障害としての認識が一般に普及していないた めに発見や対応が遅れるという傾向があることから、この発達障害者支援法が制 定されたということあります。この趣旨を踏まえて、現状を見てもまだまだ十分 ではないこともありますので、この定義の範囲の施策をさらに充実するという視 点で検討を進めていきたいと考えております。  それでは、次です。4ページ目、3.発達障害者支援における課題として考え られる事項。  発達障害者支援の基本的な考え方に基づいて、「当事者や家族に対する支援提 供の流れ」と「発達障害者支援に関わる者の役割」の2つの観点から、現在考え られる課題を以下のとおり整理しました。  5ページ目です。(1)当事者や家族に対する支援提供の流れに沿った課題。  基本的な考え方。ライフステージにかかわらず、必要な支援が提供されるよう な体制の一層の整備が必要ではないか。  6ページ目に参ります。(1)気づきに関する課題。  当事者や家族、保育士、教諭、ハローワーク相談担当者等の直接処遇職員が発 達障害の可能性に気づくためには、ふだんから発達障害の特性に関する信頼のお ける情報がわかりやすくさまざまな形で提供されていることが必要ではないか。  その後、括弧の中に情報提供ですとか人材の育成というものが書き込んであり ますが、この点については、この課題が、最後に御紹介します資料5の対応の方 向性では、括弧の中のような枠の中で対応がまとめられているということを、つ ながりがわかりやすくするために記してあります。  次に参ります。発達障害については、1歳6カ月児健診や3歳児健診などを契 機にわかる場合があり、健診時点では疑いにとどまる場合も含め、確実にフォロ ーを行い、必要に応じて福祉につないでいく体制を地域でつくることが必要では ないか。また、直接処遇職員が発達障害の可能性に気づいた場合にも、当事者や 家族に対して適切な情報提供が行えるよう、専門的な人材によるバックアップ体 制の充実が必要ではないか。  当事者(青年期・成人期の場合)や家族が、直接処遇職員よりも先に発達障害 の可能性に気づいて心配しているときにも、確実にフォローを行い、必要に応じ て専門機関につなげる体制をつくることが必要ではないか。  7ページに参ります。(2)診断前支援に関する課題。  家族が心配して発達障害の専門的な相談機関や診療機関に相談しようとしても、 当該機関の相談開始日まで待機期間が長いことがある。発達障害の確定診断前か ら支援が受けられるようにすることや、例えば家族の心が揺れているような段階 に支援を体験利用できるようにすることも必要ではないか。  当時者や家族が発達障害に気づき取り組む準備ができていない場合には、診断 につなげようとするよりも、その時点でできる日常的・具体的な支援方法の提供 が必要ではないか。  8ページ目、(3)診断に関する課題。  発達障害の的確な診断や診察に対するニーズが高いことを踏まえて、専門性を 有する医師の確保を進めるための対策として、発達障害の診断や診療に係る人材 養成の強化が必要ではないか。  診断後の家族に対する支援として、既に障害児を育てさまざまな経験のある親 の話を聞いたり、現に障害児を育てている親同士で相談や情報交換を行ったりす るピア・カウンセリングの機会を充実させていくことが必要ではないか。  9ページに参ります。(4)アセスメント・モニタリングに関する課題。  これまでは保健・医療・福祉・教育・就労などの各分野の支援提供のために必 要なアセスメントやモニタリングが個々さまざまに行われていたが、今後は、支 援を行う機関が十分に連携し、継続的な支援を提供することが重要とされること から、基盤となる共通のアセスメントやモニタリング方法の開発の明確化が必要 ではないか。  また、発達障害に適したアセスメントやモニタリングを行う専門家の養成が必 要ではないか。  10ページに参ります。(5)支援に関する課題。  発達障害者に提供されているさまざまな支援手法が、十分な検証を受けていな い現状があることから、国として客観的に検証された支援手法のメニューを整備 し、普及することが必要ではないか。  検証された支援手法を適用する際は、発達障害者に適したアセスメントを踏ま えた上でなされることが必要ではないか。  これまでは、直接処遇職員や専門的な支援を行う者がいかに支援を行うかとい った視点による支援手法の研究や普及が主であったが、今後はいかに当事者や家 族自身が問題の解決を図るための方法を身につけるかという視点による研究や普 及も必要ではないか。  発達障害の青年期・成人期について、就労支援に関しては支援モデルが開発さ れており、それらを更に推進することが必要ではないか。一方、青年期・成人期 の生活支援については支援モデルが十分開発されていないため、重点的に開発す ることが必要ではないか。  11ページ、(6)連携に関する課題。  発達障害者には、その時々に応じて、保健・医療・福祉・教育・就労などさま ざまな関係機関が内部及び相互の連携を図りつつ支援を行うことが必要であり、 地域自立支援協議会の活用等により、関係機関や関係者の連携システムを構築す ることが必要ではないか。  また、個人情報の取り扱いに留意した上で、要保護児童対策地域協議会や特別 支援教育のための協議会等と連携を図っていくことも必要ではないか。  文部科学省と厚生労働省など関係府省が、発達障害の施策について話し合いを 行う機会は増えているが、具体的な事業や研究等について、更に共同で行う点は ないか。  12ページ目からは、(2)発達障害者支援に関わる者の役割と課題という形で まとめてあります。  基本的な考え方。発達障害者支援を推進する際に今後求められる、直接処遇職 員、発達障害についての専門的な支援を行う者、発達障害者支援センター、市町 村、都道府県等、国それぞれの基本的な役割を明確にすべきではないか。  13ページ目に参ります。個別の論点。(1)直接処遇職員の役割と課題。  保育所・幼稚園、学校、福祉サービス事業所等の直接処遇職員は、発達障害の 特性や支援方法に関する理解を深め、当事者や家族に対する基本的な支援が行え ること、専門的な支援を行う機関への紹介ができることが重要である。  そのためには、研究機会への積極的な参加とともに、専門的な支援を行う機関 と連絡の取れる体制を確保することが必要ではないか。  14ページ、(2)発達障害について専門的な支援を行う者の役割と課題。  医療機関、保健所・保健センター、精神保健福祉センター、教育センター、障 害者職業センター等の機関で専門的な支援を行う者は、発達障害についての信頼 が置ける情報を常に把握し、直接処遇職員のスーパーバイズを行えるよう努める ことが重要である。  そのためには、日ごろから適切な情報の収集や研修への参加を積極的に行うと ともに、直接処遇職員への支援技術を高めることが必要ではないか。  15ページ目、(3)発達障害者支援センターの役割と課題。  発達障害に関する相談については、特定の障害や年代だけに偏らず、必要とす る発達障害者と家族、関係者に対して適切なアセスメントや相談等の対応が提供 でき、直接処遇職員や発達障害について専門的な支援を行う者では対応が難しい 場合には、より専門的な支援を行う立場から責任を持って対応すること、都道府 県等の全体の状況を把握し、都道府県等行政(特別支援教育センター等)と協力 しながら必要な整備を行うことが重要である。  そのためには、日ごろから都道府県等における発達障害者支援の中核であるこ とを十分に意 識して業務を行い、効果的な支援体制が構築できるように積極的に関係機関との 連携を深めることが必要ではないか。  また、家族同士のピア・カウンセリングを行うペアレントメンターの養成を検 討すべきではないか。  16ページ、(4)市町村の役割と課題。  市町村は、国や都道府県の提供する発達障害者支援のモデルも参考にしながら 発達障害者支援にかかわる事業の予算化や、事業の実施を行うが、個別の支援計 画の提供、人材の育成、住民に対する普及啓発などを整備することが必要である。  そのためには、地域自立支援協議会の活用(子ども部会の設置等)等により関 係機関や関係者の連携システムを構築していくことや、個人情報の取り扱いに留 意した上で、要保護児童対策地域協議会や特別支援教育のための協議会と連携を 図っていくことが必要ではないか。  17ページ、(5)都道府県等の役割と課題。  都道府県は、発達障害者支援センター等と協力して、都道府県内の発達障害者 の置かれている状況を把握し、発達障害者支援にかかわる事業の予算化や、事業 の実施を行うが、県立病院や精神保健センタ―、保健所、児童相談所や特別支援 学校等における協力体制を構築する。市町村では対応が難しい場合のバックアッ プ体制の確立、人材の育成、住民に対する普及啓発などを整備することが必要で ある。  そのためには、発達障害者支援センターを中心とした連携体制の構築を進める とともに、都道府県として必要な整備を行うことも必要ではないか。  最後になります。18ページ、(6)国の役割。  発達障害者支援について基本的な支援方針を示し、発達障害者支援センターや 発達障害情報センター及び発達障害教育情報センターなどを中心とした基盤整備 を進めるとともに、研究や開発事業によるアセスメント方法や支援手法等の検証 と確立、専門的な人材の養成、社会全体に対する発達障害の正しい理解の普及啓 発を更に進めることが重要である。  そのためには、発達障害に対する情報の収集体制を確立するとともに、施策に 対する定期的な点検や見直しを行うことが必要ではないか。  課題については、以上となっております。 ○市川座長 それでは、いろいろ時間的な制限もありますので、続きまして、資 料4について事務局から御説明お願いできますか。 ○藤井障害福祉課長 それでは、改めまして、障害福祉課長をしております藤井 でございます。よろしくお願いいたします。座らせていただいて、説明させてい ただきます。  お手元の資料4に基づきまして、先般、7月22日に取りまとめられました障害 児支援の見直しに関する検討会の報告書につきまして、できるだけ簡潔に御説明 させていただきます。  当然のことではございますが、先ほど、資料3で御説明いたしました本検討会 の論点、考え方、あるいは課題とかなり重なる論点が多々含まれておりますので、 参考までに御説明させていただきたいと存じます。  報告書全体につきましては参考資料3としてつけさせていただいております。 そちらの方の一番最後の26ページあるいは27ページあたりに、検討の経緯ですと か、あるいは検討会の委員名簿がつけてございます。柏女先生を座長といたしま して、11回ほど審議をして取りまとめていただいたものでございます。その報告 書の概要につきまして、資料4に基づきまして御説明させていただきます。  初めに、資料4の表紙の裏側になりますが、おめくりいただきますと、「見直 しの4つの基本的視点」とございます。  まず、1つ目が、子どもの将来の自立に向けた発達支援ということで、子ども の時期から適切な支援を行うことは、将来の自立と自己実現につながっていくと いうようなことを踏まえまして、子どもの将来の自立に向けて、発達を支援して いくという視点がまず1つ目でございます。  2つ目に、子どものライフステージに応じた一貫した支援ということで、これ は、支援の一貫性といったものが途切れてしまうことがないように、子どものラ イフステージに応じて一貫して支援を行っていくという視点でございます。  3つ目が、家族を含めたトータルな支援ということでございまして、子どもの 育ちの基礎となりますのは家族でございますので、家族を含めたトータルな支援 を行っていくといったような視点でございます。  4つ目が、できるだけ子ども・家族にとって身近な地域における支援といった ことでございまして、これは、障害児は、ほかの子どもと別に過ごしたり別に育 っていくということではなかなか、いわゆる共生社会の実現は難しいということ でございますし、また、できるだけ生活の場から近いところで支援を受けられる ことが望ましいということでございます。したがいまして、できるだけ子ども・ 家族にとって身近な地域で支援をしていくという視点が重要ではないかというこ とでございます。  この4つの基本的な視点に基づきまして、今後の障害児支援のあり方といたし まして、以下に8つの柱を立てていただいております。  まず1つ目が、「障害の早期発見・早期対応策」ということでございまして、 医療機関、母子保健、障害児の専門機関等の連携を強化していくべきだと。特に、 専門機関による保育所等の巡回支援等の連携体制の構築等々が提言されておりま す。また、いわゆる「気になる」という段階から、この保健センター等の身近な ところで、できるだけ敷居を低くして、専門的に支援をしていくべきではないか といったような提言もしていただいております。  それから、2つ目の「就学前の支援策」ということで、障害児の専門機関によ ります保育所等への巡回支援等によりまして、保育所などの一般施策での受け入 れをできるだけ促進するべきではないか。また、通所施設につきましては、障害 種別による区分をなくしまして、多様な障害の子どもを受け入れられるように検 討していくべきではないかといったことでございました。  3番目に、「学齢期・青年期の支援策」といたしまして、放課後におきまして、 子どもの発達に必要な訓練などを実施するものは、放課後型のデイサービスとい たしまして、いわば新たな枠組みとしてこういう事業実施を検討するべきだとい うこと。それから、卒業後の地域生活ですとか、あるいは就労を見据えまして、 夏休み等で体験的に就労事業等を利用するようなことも考えるべきではないかと いったようなことでございました。  4つ目に、「ライフステージを通じた相談支援の方策」ということで、やはり、 中心はあくまで市町村といたしまして、都道府県や障害児の専門機関が市町村を 支えていくような、そういった体制が必要ではないか。また、地域自立支援協議 会、これは、子ども部会を設置する等々によりまして関係者の連携を強化してい く。教育の方と連携いたしまして、個別の支援計画づくりといったようなことも 重要だというようなことが提言されております。  その次のページになりますが、5番目に、「家族支援の方策」といたしまして、 心理的なカウンセリング、あるいは養育方法の支援等を検討する。また、ショー トステイの充実等によりまして、家族の負担感を軽減することも必要だといった ような提言になってございます。  大きな6番目の柱が、「入所施設の在り方」ということになりますが、この入 所施設につきましては、障害の重複化等を踏まえれば、基本的な方向としては、 一元化を図っていくことが適当だ。その際、それぞれの施設の専門性を維持して いくことが可能となるような配慮も必要だといったような提言になってございま す。また、子どもから大人にわたる支援の継続性を確保しつつではありますが、 満18歳以上の入所者につきましては、障害者施設として対応することを検討すべ きではないか。その際、支援の継続のための措置ですとか、あるいは現に入所さ れている方が、退所させられるようなことがないようにするなどの配慮が必要だ ということでございます。特に、重心の施設につきましては、更に、児者一貫し た支援の継続性が保たれますように、小児神経科医等が継続してかかわれるよう にするなど、十分な配慮が必要だといった提言になってございます。  7番目の「行政の実施主体」でございますけれども、通所の方につきましては、 現在の在宅関係の支援施策が既に市町村となっているようなこともございまして、 そちらの方との関係からいたしましても、市町村とする方向で検討するべきだと いったような提言になってございます。  一方、入所の方につきましては、以下の3案を踏まえ、更に検討が必要という ことで、3案が並べられておるような整理になってございます。  まず、第1案といたしまして、やはり入所につきましても市町村とするべきだ と。ただし、この場合につきましては、一方で児童養護施設等への入所と実施主 体が異なってくるというような課題がございますので、なかなか問題が大きいの ではないか。  そこで、第2案と申しますのは、これは、措置は児童養護施設等と同じように 都道府県ということにいたしまして、契約の方だけ市町村というような整理もあ るのではないか。ただ、こういった整理をいたしますと、措置と契約で実施主体 が異なってくるといったような課題が出てまいりますので、これもなかなか問題 があるなと。  そうしますと、第3案ということで、当面はこれ、都道府県としながら、一方 で、市町村の関与を現状より強めることが適当ではないか。また、将来的には市 町村とすることを検討すべきではないかといったような第3案もございます。  こういったオプションが並べられておるといったような整理になってございま す。  その一方で、障害児施設の利用(措置・契約)といったようなところにつきま しては、これは現行制度を基本に更に検討する。ただ、措置と契約につきまして、 全国的に判断がばらついているのではないかといったような議論もございました ので、より適切な判断が行われるようにそのガイドラインを作成していってはど うかといったような提言になってございます。  最後に、8番目に「法律上の位置付けなど」ということで、これは、保育所等 の一般施策との連携の観点から、「児童福祉法」に位置付けるといったようなこ とを基本とすべきではないか。  こういった報告書になってございます。  簡単ではございますが、以上でございました。 ○市川座長 藤井課長、どうもありがとうございます。  ただいま御説明がありました資料4の内容につきましては、障害児支援の見直 しに関する検討会の中で十分に議論されているという前提で、この場では特に議 論を行わないことにさせていただきたいと思います。  続きまして、最後に、資料5について事務局から御説明をお願いいたします。 ○日詰発達障害対策専門官 資料5について御説明させていただきます。  資料5については、先ほど説明しました資料3で発達障害についての課題とい うものをずっと見てきたわけですけれども、その中で、今、私の前に藤井課長の 方から説明のありました障害児の支援にかかわる検討会の方で、かなりの部分が 地域支援体制の整備ということで検討されています。資料5の中では、その上で、 更に発達障害独自に必要となってくる方向性というか対策は何であろうかという ことについて考えた部分になっております。今日は、この資料5について、この ような方向性でどうかということで整理をしたものについて御紹介していきます ので、御検討を後ほどよろしくお願いいたします。  それでは、資料5について、1ページ目は目次になっております。  2ページ、1「基本的考え方」。  資料3、今のことですが、「発達者支援における課題として考えられる事項」 に基づき、今後の発達障害者支援施策については、以下の方向で取り組んでいく ことが考えられるのではないか。  なお、発達障害の早期発見・早期対応策、ライフステージを通した相談支援の 方策、家族の支援方策等、障害児支援と共通する対応については、「障害児支援 の見直しに関する検討会」報告書に基づいて対応を講ずることとし、ここでは同 報告書に盛り込まれていない発達障害特有の対応策について検討することとする。  3ページ目、2「今後の対応の方向性(案)」。  (1)支援手法の開発。  基本的考え方として、発達障害者については、当事者や家族の状況やニーズが 個々さまざまであることから、一般施策を含めてさまざまな種類の支援をきめ細 かく提供できるように支援手法の充実を図る必要がある。  また、支援手法についてこれまで十分に検討されていない分野(発達障害に適 したアセスメントやモニタリング、当事者や家族自身が問題の解決を図るための 方法等)についても、随時開発を行う必要がある。  対応の方向性として、そのためには、支援手法の開発の状況を踏まえ、客観的 に検証された発達障害者に関する支援手法を整備し、普及することとしてはどう か。  また、発達障害者の青年期・成人期における生活支援については支援モデルが 十分開発されていないため、支援モデルを重点的に開発することとしてはどうか。  4ページ目、(2)人材の育成。  発達障害の支援に関する人材の養成・研修は各機関で取り組まれているが、そ の内容の統一性、研修成果の活用はまだ十分ではないことから、全体としての構 想を明確にした上で、標準的なテキストやマニュアル作成、直接処遇職員の中に 発達障害者に対する支援に詳しい職員を養成していくための研修、研修後の人材 活用を推進する必要がある。  また、発達障害に関する診断やアセスメント、モニタリングを充実させること、 家族同士が問題の解決を図ることができるようにすることが必要であるという基 本的な考え方のもとに、対応方向性としては、そのためには、発達障害者支援の ための各分野共通のテキストやマニュアルを作成、それぞれが行う研修にそれを 利用することとしてはどうか。  診断基準や支援手法の開発状況を踏まえ、発達障害の診断や診療を行う医師を 初めとして専門的な支援を行う人材を養成する観点から、実際に発達障害の支援 等に取り組んでいる施設等における実地研修の実施に取り組む。また、発達障害 の診断を受けた者の家族同士という立場でピア・カウンセリングを行い、当事者 や家族による問題解決を支援する、いわゆるペアレントメンター、ボランティア 的な位置付けになるかと思うんですが、その養成を行うこととしてはどうか。  5ページ目に参ります。(3)地域支援体制の整備についてです。  基本的な考え方としては、発達障害者について、保健・医療・福祉・教育・就 労などさまざまな関係者が支援を行うことが必要であるが、途切れなく当事者や 家族を支援していくためには、どのような役割分担の上でそれぞれが支援してい くかを明らかにした「個別の支援計画」づくりや、関係者による支援会議の開催 が必要になっている。  また、直接処遇職員に対して専門機関が行うバックアップ体制の整備、発達障 害のアセスメントを行う機能の強化が必要である。  更に、発達障害者への就労支援については、開発された支援モデルに基づくプ ログラムの普及が始まっており、更に強化していくことが必要であるという考え 方に基づいて、対応の方向性としては、そのためには、発達障害者支援体制整備 事業において、現在も取り組んでいるのですが、取り組まれている市町村等の個 別の支援計画作成状況を調査し、必要に応じて発達障害者支援センター職員が市 町村の担当部署に対して発達障害者の個別の支援計画作成と実施に対するサポー トを行うこととしてはどうか。  また、発達障害者支援センターについては、各都道府県等の整備状況を踏まえ ながら、専門的なアセスメントやモニタリングを行う機関として、機能強化を図 ることとしてはどうか。  更に、国の就労支援については、ハローワークの体制を強化するとともに、障 害者職業総合センターで開発された技法がありますので、それにより、地域障害 者職業センターで試行実施されております「発達障害者に対する専門的支援のカ リキュラム」の全国実施に向けた障害者職業カウンセラーの増配等の体制整備を 行うこととしてはどうか。  最後になります。6ページ、(4)情報提供・普及啓発について。  基本的な考え方としては、発達障害についての誤解や偏見から支援に結びつか ない場合があること、発達障害の相談窓口の情報周知が不十分なため相談につな がっていない場合があること、発達障害についての信頼の置ける支援手法の判断 が専門家以外ではまだ難しいことなどの課題があることから、受け手に合わせた さまざまな方法を用いた信用の置ける情報の提供が必要である。  そのために、受け手に合わせたさまざまな方法を用いて、信用の置ける情報提 供体制を確立するために、現在の発達障害情報センターの機能を強化するととも に、文部科学省の発達障害教育情報センターと緊密に連携を図りながら、必要な 情報の収集、分析、発信が適切に行えるような体制の強化を図ることとしてはど うかと、今後の方向性について整理を行っております。  全体を通して、御検討をよろしくお願いします。 (2へつづく) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 脳科学と発達障害―ここまでわかったそのメカニズム (シリーズCura)榊原 洋一 価格:¥ 1,260(定価:¥ 1,260) http://www.amazon.co.jp/dp/4805830085/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ プラスの評価重ねて/発達障害の今番外編松江赤十字病院 2008/08/26 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://mytown.asahi.com/shimane/news.php?k_id=33000000808260004 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ◆否定せず、細かく説明を 大声ダメ/松江赤十字病院 瀬島小児科部長◆  7月の「発達障害の今」の連載では、社会の理解を求めて活動する保護者らの 姿を伝えた。周囲は、発達障害のある子どもたちにどう接すればいいのか。発達 障害の特徴や対応について、松江赤十字病院(松江市)の瀬島斉・小児科部長 (49)に聞いた。−−略 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 心からのごめんなさいへ―人ひとりの個性に合わせた教育を導入した 少年院の挑戦 品川 裕香 価格:¥ 1,995(定価:¥ 1,995) http://www.amazon.co.jp/dp/4805825936/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------------ 08:01 2008/08/30 □ ------------------------------------------------------------------------ 真夜中に雷が鳴って大雨が降っていますが、皆さまの地方では如何ですか。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュースの記載内容に関する質問には原則として回答いたしかねます ■ ■ 編集に際し正確を期していますが最終保証責任は免責とさせて頂きます ■ ■ LDニュースの記載内容を転載される場合には必ず下記までご連絡下さい ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 親の会「けやき」連絡先 E-mail: keyaki@box.club.ne.jp [1999/03/12 から] ホームページ URL : http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ [1998/07/31 から] LD 関連の情報交換・意見交流・質問は下記の「LDフォーラム」をご利用下さい LD-FRM URL: http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/LD-FRM/ [2000/08/17 から] ★ 挿入された広告内容や広告主と親の会「けやき」は一切関係ありません ★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ □ 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