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□ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #740 2007/07/03 発行 登録(配信)読者数 3,460 ■ ■ LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ LD親の会「けやき」の正会員・通信会員・賛助会員・ボラ会員募集中! ▼ ▲ 入会方法等はこちら → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/join.html ▲ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD親の会「けやき」7月例会のご案内/こまばエミナース 2007/07/28 ■ ■ なぜできないの?どうしたらできるの?〜近年の米国における取り組み ■ ■ 気づきから支援へ軽度発達障害考19必要なものは自分で作る親の会 (2) ■ ■ 気づきから支援へ軽度発達障害考20 新しい自分を発見する 親の会 (3) ■ ■ 「LD等の発達障害のある高校生の実態調査報告書」全国LD親の会調査 ■ ■ ペンシルクラブ主催講演会 軽度発達障害児(者)のこころと生活の自立 ■ ■ NHK教育テレビ「ハートをつなごう」発達障害第7弾 2007/07/30-31 ■ ■ 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(3)議事録 ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 18:57 2007/07/03 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ■ LDニュースへ講演会等のイベント情報の掲載を希望される方へ・・・ ■ ■ 詳細は下記サイトをご覧下さい。原稿は適宜編集する場合があります。 ■ ■□■□■ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/sample.html ■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD親の会「けやき」7月例会のご案内/こまばエミナース 2007/07/28 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/KEYAKI/NEWS.html#070728 −−−−−−−−−−−−−− 以下転載・転送自由です。 ※ 講演会へは会員以外の方も参加できます。講演会は13:30から開会します。 ※ 新規入会ご希望の方、会員更新手続きの方は13:00までにご来場下さい。 この4月から本格始動した特別支援教育では、現場の学校やお子さんの周辺では 実際にどのような動きがあったのでしょうか。まだ始まったばかりですが、最初 が肝心ということもあります。個々のニーズにあった教育や指導を通じて必要な 支援を受けるために、学校の先生あるいは親としての、子どもとの係わり方を学 ぶ機会にしたいと思います。 日 時 2007年7月28日(土)13:30〜16:30 (受付開始13:00〜) 演 題 東京都の特別支援教育      〜 一学期が経過した時点での反響や実績など 〜 講 師 太田 裕子 先生      東京都教育庁指導部 主任指導主事 特別支援教育担当 場 所 こまばエミナース 2F 「富士」     http://www.komaba-eminence.com/new/location/ 交 通 京王井の頭線「駒場東大前」駅西口から徒歩5分)   13:00〜13:30 受付・諸連絡・報告(各部会・担当役員)   13:30〜16:20 講演会(途中休憩10分および質疑応答含む)   16:20〜16:30 閉会・後片付け 資料代 1,000円 (けやき会員は無料) ※ 13:00〜13:30 会員外の方対象の「相談会」を同会場で開催します。 ※ 会員外の方は事前申し込みをお願いします。   お名前・お立場・連絡先明記で下記まで。   電子メール keyaki@box.club.ne.jp FAX 020−4666−7443 ※ 閉会後、懇親会を予定しております。詳細は当日ご案内いたします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD教授(パパ)の贈り物−ふつうであるよりも個性的に生きたいあなたへ 上野 一彦 価格:¥ 1,365 http://www.amazon.co.jp/dp/4062139812/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ なぜできないの?どうしたらできるの?〜近年の米国における取り組み ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのご案内です。 −−−−−−−−−−−−−− 1.研修テーマ(旭川、江別、中標津の 3カ所で実施) 旭川、江別会場 「なぜできないの?どうしたらできるの?〜近年の米国における取り組み〜」   −言語学習障害(LLD)の評価と指導 幼児期〜学童期− 中標津会場 「読み書きの評価と指導について−近年の捉え方 米国の研究から学ぶ」 2.講 師 Jenny Roberts氏 ( ホフストラ 大学准教授 ) 田中 裕美子氏(国際医療福祉大学 言語聴覚学科准教授;通訳兼) 3.日時・場所・主催・参加費・問い合わせ先 <旭川会場> 主催 旭川地区言語聴覚士会 7月28日(土) ・ 受付 13:10 〜          ・ 講演 13:30〜17:00          ・ 質疑 17:00〜17:20 ・場 所: ときわ市民ホール 3F多目的ホール(旭川市5条通4丁目)      定員〜90名 ・参加費: 2,500円 学生1,000円 ・問い合わせ・申込み先:  道立旭川肢体不自由児総合療育センター訓練課 言語療法係  TEL/FAX  0166−51−2126 <江別会場> 主催 江別言語臨床グループ 7月29日( 日) ・ 受付 10:00〜         ・ 講演 10:30〜12:00         ・ 事例発表と検討 13:15〜16 :00 ・場 所:江別市えぽあホール(江別市大麻中町26−7)大麻駅裏      定員〜85名 ・参加費: 3,000円 学生1,000円 ・問い合わせ・申込み先:江別臨床グループ 森島まで 江別市立中央小学校内  TEL/FAX 011−384−3003 Eメール r. morishima@city.ebetsu.lg.jp ・弁 当: 500円 希望の場合は申し込み時に記入のこと。 <中標津会場> 主催:根釧地区 ADHD・ LD・ PDD懇話会中標津支部 共催:1 釧根地区ADHD ・LD ・PDD 懇話会根室支部、アクセス根室 7月31日(火)・ 受付 13:00〜         ・ 講演: 事例検討13:30〜17:00 ・場所:中標津小学校 視聴覚室 (中標津町西9条北1丁目2番地)     定員〜150名 ・参加費:一般2,500 円 共催団体1 の会員2,000円 ・問い合わせ・申込み先:中標津町児童デイサービスセンター小林健史  TEL 0153−72−4383 FAX 0153−72−8876 Eメール 1274kobayashi@nakashibetsu.jp 4.締め切り 旭川、江別 7月13日(金) 中標津 17日(火)   氏名/所属/連絡先をご記入の上 FAX/TELなどで申込みください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 特別支援教育 実践 ソーシャルスキルマニュアル 上野 一彦 価格:¥ 2,625(定価:¥ 2,625) http://www.amazon.co.jp/dp/4180635364/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 気づきから支援へ軽度発達障害考19必要なものは自分で作る親の会 (2) ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.saitama-np.co.jp/main/rensai/kurasi/kizuki/19.html 埼玉新聞 2007年6月20日掲載 −−−−−−−−−−−−−−  一九九九年十一月、溝井啓子さん(45)は東松山市で行われた講演会で、「川 崎市自閉症児者親の会」の明石洋子会長(61)に出会う。  明石さんは自閉症の長男を抱え、死にたいと思うほど悩みながら、地域に子育 ての輪を広げ、あらゆるトラブルを前向きに解決していった自身の体験を語った。 −−略 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 小児科医がつくった ゆっくりさんすうプリント 10までのかず -LD児・ADHD児にも対応武田 洋子価格:¥ 1,890(定価:¥ 1,890) http://www.amazon.co.jp/dp/4098377004/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 気づきから支援へ軽度発達障害考20 新しい自分を発見する 親の会 (3) ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.saitama-np.co.jp/main/rensai/kurasi/kizuki/20.html 埼玉新聞 2007年6月27日掲載 −−−−−−−−−−−−  親が障害を理解しても、周囲の状況が変わるわけではない。川越市の市立小学 校に入学した溝井啓子さん(45)の長男は、教室という集団生活の中でさまざ まなトラブルを起こした。  授業中に消しゴムで人形を作って遊んでいる。教室の後ろに立って本を読む。 「はーい」「はーい」と手を挙げ、関係のないことを話し始める。体育の時間で も着替えず、校庭に出てこない…。−−略 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD(学習障害)のすべてがわかる本 価格:¥ 1,260 上野 一彦 監修 http://www.amazon.co.jp/dp/4062594137/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 「LD等の発達障害のある高校生の実態調査報告書」全国LD親の会調査 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.normanet.ne.jp/~zenkokld/koukouchousa%202007.htm −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 内容:高等学校段階における特別支援教育に必要な施策や支援はどのようなもの なのか、支援を受ける立場の当事者側から、「きちんとした根拠(エビデンス) をしていく必要がある」という問題意識から取り組んだのが、今回の調査である。 本調査は、保護者315人、本人266人のアンケートを同時に行い、集計し、相関関 係も含め分析を行った。 調査結果から、LD等の発達障害のある生徒がどのような困難を持ち、どのよう な支援を必要としているかを明らかにすることができた。 LD等の発達障害のある生徒の高校段階の実態やニーズを調査した貴重な資料で あり、各方面でご活用いただければ幸いである。  【高校生実態調査報告書の内容】A4 100ページ 第I部 保護者対象の調査  第1章 アンケート概要  第2章 高校入試の状況      1.中学校の学級籍      2.中学卒業後の進路選択  第3章 高校での現況       1.中学卒業後の現況      2.高校在籍者の現況  第4章 学校の体制      1.LD・ADHD・高機能自閉症等に対応した教育体制      2.職業に関する教育体制      3.学校の体制や対応について  第5章 学校生活      1.教科学習の状況      2.学校生活(教科学習以外)の状況      3.進路について      4.授業や学校生活への適応  第6章 保護者の受け止め方      1.障害告知      2.保護者の心配 第II部 本人対象の調査  第1章 アンケート調査概要  第2章 学校生活      1.学校選択      2.学校生活  第3章 対人関係と生活指導上の問題      1.対人関係      2.生活指導上の問題  第4章 自己理解      1.自己理解      2.アルバイト      3.進路希望 <購入方法> 1.販売価格:1,200円 (本体=1,000円、郵送料 200円)    2.申し込み方法:下記の郵便振替口座に必要事項を記入の上、お振込み下さい。  郵便振替口座: 00120-3-52748 全国LD親の会     3. 記入事項:通信欄 (1) 高校生の実態調査報告書 希望           (2) 所属(LDとの関わり)              ご依頼人欄に記載           (1) 住所  (2) 氏名  (3) 電話番号     4. その他 (1) 記入事項は、楷書で読みやすいように記入してください。   記入が不完全な場合、送付できない場合があります。 (2) 在庫がなくなり次第締め切らせていただきます。 (3) お振込みいただいてから、ご郵送までは3-4週間かかりますので、あらかじ   めご了承ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 先生が明日からできること 金子 晴恵 価格:¥ 1,050(定価:¥ 1,050) http://www.amazon.co.jp/dp/443410408X/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ペンシルクラブ主催講演会 軽度発達障害児(者)のこころと生活の自立 ■ ------------------------------------------------------------------------  私たちペンシルクラブでは、軽度発達障害についての理解を深めたり、親とし ての接し方を学ぶために毎年講演会を開催してきました。今年度は本会の顧問で ある佐々木正美先生によるご講演を企画しています。今回は、軽度発達障害児 (者)の自立を核にさまざまな角度からお話していただく予定です。幼児〜青年 ・成人期にわたり、分かりやすいお話が聞けることと思います。将来の見通しを 立てるためにご参考になさりたい方、現在自立についてお困りの方など、多くの 方々のご参加をお待ちしております。 日 時:2007年8月20日(月)13:30〜15:00(受付開始13時) 会 場:東京女子医科大学 中央校舎 400教室 対 象:軽度発達障害のお子様を持つ保護者の方、関わりのある方 参加費:2000円(当日支払い) 定 員:100名 講 師:佐々木正美先生(川崎医療福祉大学教授、横浜市総合リハビリテーショ     ンセンター参与、ノースカロライナ大学臨床教授) テーマ:『こころと生活の自立』 *講演の時間は講師の都合により変更する可能性があります。 *保育は行いません。 【お申し込み・お問い合わせ】 ・メールにてお申し込みください。参加者氏名(ふりがな)、お子様の年齢、連  絡先電話番号、連絡の取れるメールアドレスをご記入の上、ペンシルクラブ事  務局:寺沢までご送信ください。   メールアドレス: y.terasawa@ped.twmu.ac.jp ・申し込みメール受信後に、参加受付のご連絡と会場案内をご返信いたします。  携帯メールをご利用の方は、お申し込み時のメールに会場案内が送信できる  FAX番号もご記入ください。 ・受付は定員になり次第締め切らせていただきます。参加の可否についてのご連  絡は、申し込みメール受信後3週間以内にご返信いたします。それ以上経って  も返信がない場合は何らかの不具合が生じている可能性がありますので、お手  数ですが、再度メールにてご連絡ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ わが家は自閉率40%星空 千手 価格:¥ 1,575(定価:¥ 1,575) http://www.amazon.co.jp/dp/4805829036/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ NHK教育テレビ「ハートをつなごう」発達障害第7弾 2007/07/30-31 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.nhk.or.jp/heart-net/hearttv/ −−−−−−−−−−−−−−−− 発達障害のある子どもたちへのサポートは少しずつ広がり始めていますが、大人 の発達障害者に対してはまだまだ理解も少なく、サポートもきわめて手薄です。 そんな中、大勢の人たちが仕事や生活の面で困難を抱え、苦しんでいます。そこ で今回は「発達障害と就労」をテーマにお送りします。仕事の中のどんな場面で 失敗したり、トラブルが起きたりするのか? どうすれば就労を継続し、能力を 発揮することができるのか? 現場の取材と本人から寄せられたメールをもとに、 今回も徹底的にスタジオで語り合います! 【NHK教育テレビ放送日時】   7月30日(月) 31日(火) 20:00〜20:29 【再放送】   8月6日(月) 7日(火) 13:20〜13:49 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障がいを持つ子の「いいところ」応援計画阿部 利彦 価格:¥ 1,785(定価:¥ 1,785) http://www.amazon.co.jp/dp/4892401862/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(3)議事録 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/bunka/gijiroku/021/07051627.htm 著作権分科会 過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会(第3回) 議事録・配付資料 日時 平成19年5月16日(水曜日)9時〜12時30分 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− (2) 障害者分野  それでは引き続きまして、障害者の分野から障害者放送協議会の井上芳郎様、 御発表をお願いいたします。 【障害者放送協議会著作権委員会(井上)】 井上です。よろしくお願いいたし ます。時間がありませんので、早口になります、手話通訳の方には大変御苦労を おかけします。  今回、4つの検討事項ということで伺っておりますが、はじめに、障害者全般 について、現行著作権法の中で、どのような課題があるのかということをお話し いたします。  まず1点目ですが、現在の著作権法で想定されておりますのは、基本的に視覚 障害、聴覚障害でございます。これ以外の例えば学習障害、最近これはLDと言 いますが、これに含まれる障害概念でありますディスレキシア、それから上肢 障害、高齢等々、これらが原因で通常の印刷物を読むときに困難がある方たち。 あるいは発達障害、知的障害、高次脳機能障害等、こういうことが原因で、難解 であったり、込み入った文書、あるいは放送内容等を理解するのに困難がある方 たち。こういう方たちへの配慮というものが現在、全くありません。欧米あるい は一部のアジア等の諸国では、既にこの10年間ほどで、著作権法や関係の法律の 見直しがされて、今申し上げたような方たちへの配慮が、視覚・聴覚障害の方た ちに準ずる形でなされていると伺っております。我が国でも、このような方たち ご本人や保護者、親族等々から、色々なニーズが視覚・聴覚障害関係の施設等へ 寄せられているのですが、現在、適用外ということで対応できていないというこ とです。このような方たちは、自ら、なかなか声を上げにくいような方たちが多 いと思います。現行著作権法で想定されていない方たちの声に、ぜひ「声なき声」 ということで耳を傾けて頂きたいと思っております。  参考としまして、ディスレキシア本人の方が書かれたものを添付しております。 内容に詳しく触れる時間はありませんが、岐阜県の養護学校の神山先生とおっし ゃいます。御自身、ディスレキシアで、視力は正常にあるのですが、印刷物など を読むのに非常に困難がある。大変御苦労されて大学を出られ、教員免許をとら れて、現在、養護学校で教えていらっしゃるわけです。後でお読み頂きたいと思 います。  2番目でございます。視覚・聴覚障害の方への情報保障ということですが、ま だまだ不十分な面が残っております。著作物の多くが視覚・聴覚障害の方に大変 利用しにくい形でしか提供されておりません。そのため、著作物を複製して、い わゆる「読める」形に変換する必要がございます。ところが、現在の著作権法で は、私的複製の範囲の解釈が狭く、限定的でありまして、障害者の方の実情にな かなか合わないという実態があります。最近、いわゆるICT(情報コミュニケー ション技術)が発展してきまして、支援技術が非常に進歩してきております。そ れを使った情報保障の可能性は広がっているのですが、著作権法が壁になってお りまして、道が閉ざされているという現実もあります。  次にまいります。視覚障害の方について更に具体的なお話をいたします。 (1)としまして、私的使用のための複製の問題ですが、視覚障害の方御自身が お持ちの著作物、例えば本などを読みたいと思ったときに、第三者に依頼して、 録音あるいは点字の形に変換して頂かないと使えないわけです。このことが私的 使用のためということでは認められていないわけです。御自身が複製することが 不可能であるから、第三者に頼むわけでして、これは視覚障害の方が「読めない」 ものを「読める」ようにしているだけである、と考えたいわけです。この問題は、 非常に不合理で不公平なことではないかなと思っております。 (2)としまして、図書館の利用にかかわることでございます。公共図書館、大 学図書館、学校図書館などを視覚障害の方が利用したいという場合、著作権法第 37条の適用の外になりますので、著作権者に複製許諾を求めなければなりません。 資料作成、すなわち点訳や音訳に時間がかかる上に、著作権処理に色々な事情で 時間がかかる場合も多いと聞いています。これでは、図書館のスムーズな利用が 妨げられていると思います。国立国会図書館で現在行われております学術文献録 音図書サービス、これはペーパーの最後に参考資料で添付してございますが、こ れを見て頂いても分かりますように、何らかの事情で著作権者からの許諾が得ら れず、その資料そのものが視覚障害者の方にとって利用できなくなっているとい う現実がございます。教育の場面でも同じようなことが起きておりまして、大学 図書館の例ですと、視覚障害者の方も、大勢の方が大学に進学していらっしゃい ます。自分の大学の図書館の蔵書を利用しようと思っても、似たような問題が起 きてきます。筑波技術大学、ここでは37条の適用を受けていると聞いております が、国内では、ここ一つだけです。それから、学校図書館、小学校、中学校、高 等学校とございますが、盲学校の図書館は別としまして、いわゆる一般の学校の 図書館を利用する場合、特に弱視をお持ちの児童・生徒の方にも似たような問題 が起きてきております。  欧米あるいは一部のアジア諸国では、既に公共図書館、大学・学校図書館など でのこのような問題については、著作権法上の配慮がもう既にされていると伺っ ております。障害者の方の図書館利用を促進して、更に学習権の保障をする必要 がありますので、現行著作権法の見直しが必要と思います。  次に聴覚障害の方に関する具体的な話でございます。今もし仮に、全てのテレ ビ放送、映画、ビデオ、DVD等々、これに字幕あるいは手話を100パーセント完全 に付与することが義務づけられたとしますと、聴覚障害の方と健聴の方とが初め て全く同等に情報を入手し、文化を共有することができたと言えると思います。 しかし残念ながら、現実は理想からは非常に遠く、聴覚障害の方そのものが存在 を無視されていると言ってもいいのではないかと思っております。全日本難聴者 ・中途失聴者団体連合会から出されております要望書の中に、こう書かれており ます。読みますと、「現在までに日本で制作した映画等の映像ソフトは、2006年 12月の日本図書館協会調べで、VHSの全タイトルは2万956タイトルで、その内字 幕付与は139タイトル(0.66パーセント)、DVDの全タイトルは約1万4,000タイト ルで、その内字幕付与は約1,000タイトル(7.1パーセント)です。DVDで若干増 えているものの、こと日本映画映像ソフトの分野では聴覚障害者はその視聴をほ とんど無視されているといって過言ではありません」という指摘がございます。 聴覚障害者情報提供施設での字幕・手話付きビデオ等の貸し出しもありますが、 色々な制約から、ごく一部の作品に限られております。テレビ放送について、字 幕・手話が付与されたものも多少増えてきておりますが、不十分であります。法 改正によりいわゆるリアルタイム字幕の公衆送信ができますが、これも利用でき る方は一部であるということでございます。  特に喫緊の課題だと思いますが、災害時の対応がございます。災害時のテレビ 放送への字幕・手話の付与については関係団体から要望書が出されておりますが、 一部を除き、実現しておりません。生命の安全にかかわるということで、1日も 早い解決が必要だと思います。もちろん現行の著作権法だけに責任があるわけで はございません。関係の法令・制度の改正も必要だと思います。  3番目でございます。この4月から本格的に開始されました特別支援教育でござ います。この場面でも、情報保障の課題が生じているわけでございますが、特に 教科書、教科用基本図書には著作権法上の配慮が必要と思います。弱視の児童・ 生徒の方への配慮は法改正で一定程度進展しましたが、未解決のものもございま す。例えば知的障害、発達障害の児童・生徒などへ録音図書の形式で教科書など を提供して頂きたいという課題がございます。例えばDAISY(デジタル・アクセ シブル・インフォメーション・システム)というものがございますが、これによ る実証的な研究・実践例もございます。更に、この録音図書形式で提供される教 科書ですが、ぜひ文部科学省の検定教科書ということで位置づけ、弱視児童・生 徒向けの拡大教科書と一緒に公的な責任でぜひ提供されたいと思います。こうい うことをセットとしてぜひ著作権法の見直しをして頂きたいと思います。  教育活動というのは、まさに著作権法第1条で言う「文化の発展に寄与する」 という目的に照らしても全く合致するものでございます。ぜひ検討をお願いした いと思います。  ちなみに欧米諸国では、国家レベルでの取組みが進んでいると聞いております。 米国では、NIMASというものが策定されまして、障害を持つ全ての児童・生徒に 対しまして、教科書等が統一された形式の電子ファイルで提供され、個々の児童 ・生徒の教育ニーズに沿った形で自由に変換して利用できるようになっていると 聞いております。これは96年の米国著作権法改正があったればこそ、可能になっ たと聞いております。  おしまいになりましたが、この小委員会から提示されました4つの検討課題に ついて簡単に申し上げておきます。  まず1番目、過去の著作物等の利用の円滑化ですが、先ほど国会図書館の例を 挙げましたが、許諾が得られないことで、著作物それ自体へアクセスができない、 困難であるという状況も出ております。裁定制度が1日も早く確立されるべきだ と思います。その際には、ぜひ障害を持つ当事者を検討メンバーとして加えて頂 きたいと思います。  2番目、アーカイブの関係でございますが、当然、アーカイブ化する際には、 全ての障害者にとってアクセス可能な形でされるべきと思います。一部の方だけ が利用できるというものでは問題があります。このシステムを構築する際にも、 ぜひ障害を持つ当事者を検討メンバーとして加えて頂きたいと思います。  3番目、保護期間の問題ですが、この問題につきましては、著作権者の権利が 最大限尊重されるのは当然だとは思いますが、著作権法第1条の「文化の発展に 寄与する」という目的に沿うものでなければならないと思います。特に障害者の 関係では、現状の不十分な情報保障の環境が放置され、それに加えて保護期間延 長ということになりますと、状況がさらに悪化するのではないかと危惧しており ます。慎重に検討して頂きたいと思います。  4番目、意思表示システムでございますが、自由利用マークについては、残念 ながら、ほとんど普及しておりません。色々な原因があると思いますが、ぜひこ れについては現状を十分に分析され、より利用しやすく実効性のあるシステムが 提案されるように願っています。  最後でございます。障害者の関係につきましては、法制問題小委員会で検討さ れてまいりました。ぜひ今回の発表が法制問題小委員会での検討に生かされ、反 映されるよう、期待しております。  それから、国際的な動きでございますが、去る3月の終わりに、署名式が行わ れました国連障害者権利条約、それから、2003年以来開催されております国連世 界情報社会サミット、これらの成果を生かした検討をぜひお願いしたいと思いま す。特に障害者権利条約につきましては、我が国でも政府内でその批准に向け、 国内の関係法令と調整作業が行われていると聞いております。著作権法に関しま しても、障害者の情報保障の観点から、ぜひ検討をお願いしたいと思います。  ペーパーの最後に、国連障害者権利条約から一部抜粋をしておりますが、これ は読み上げることは省略させて頂きます。以上でございます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD(学習障害)とディスレクシア(読み書き障害)-子供たちの「学び」と「個性」 上野 一彦 価格:¥ 840 http://www.amazon.co.jp/dp/406272412X/ref=nosim/?tag=ldns-22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------------ 18:57 2007/07/03 □ ------------------------------------------------------------------------ 7月に入り、暑くなってきましたね。。。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュースの記載内容に関する質問には原則として回答いたしかねます ■ ■ 編集に際し正確を期していますが最終保証責任は免責とさせて頂きます ■ ■ LDニュースの記載内容を転載される場合には必ず下記までご連絡下さい ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 親の会「けやき」連絡先 E-mail: keyaki@box.club.ne.jp [1999/03/12 から] ホームページ URL : http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ [1998/07/31 から] LD 関連の情報交換・意見交流・質問は下記の「LDフォーラム」をご利用下さい LD-FRM URL: http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/LD-FRM/ [2000/08/17 から] ★ 挿入された広告内容や広告主と親の会「けやき」は一切関係ありません ★ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ LD・発達障害等関連図書 → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/ □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  LDニュースは「まぐまぐ」 http://www.mag2.com/ を利用して発行してます ------------------------------------------------------------------------

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