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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #516 2004/11/03 発行 登録(配信)読者数 3,403 ■ ■ LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 大阪LD親の会「おたふく会」主催 連続講座(第5回)  2004/11/21 ■ ■ 立正大心理臨床セ主催 講演会/立正大 大崎キャンパス  2005/02/11 ■ ■ 【新刊】『CD−ROMで理解する「気になる子ども」の配慮と支援』 ■ ■ 【新刊】ほめて ほめて ほめまくれ !!/ADHDハンドブック 第2版 ■ ■ トークライブ「ひきこもり」を描く映画「青の塔」上映会 2004/11/28 ■ ■ 中央教育審議会特別支援教育特別委員会(第11回)議事録 2004/09/13 ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 18:08 2004/11/03 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ■ LDニュースへ講演会等のイベント情報の掲載を希望される方へ・・・ ■ ■ 詳細は下記サイトをご覧下さい。原稿は適宜編集する場合があります。 ■ ■□■□■ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/sample.html ■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 大阪LD親の会「おたふく会」主催 連続講座(第5回)  2004/11/21 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からの案内です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−  LD(学習障害)・ADHD・高機能自閉症などの発達障害がある子どもへの   学級及び学校での配慮と支援のあり方 −特別支援教育の実践に向けて− 第5回講座のご案内 日 時:2004年11月21日(日) 午後1:20〜4:40 (開場1時) 会 場:大阪府立女性総合センター(ドーンセンター)4階大会議室      http://www.dawncenter.or.jp/shisetsu/map.html 参加費(単発):一般1000円、会員500円 内容 =個別事例検討会= ◎A君のケース 「やればできるようになったよ!僕にあった先生の教え方で!」   〜言語性LD 小4男児の言語と行動問題の解決をテーマに〜 ◎B君のケース 「まわりの人達の理解を求めて」  〜特定できない自閉症 小6男児の場合〜 ◎助言者:米田和子氏(堺市立小学校教諭、LD教育士スーパーバイザー) 我が子や担任する子ども達にどう接すればよいのだろうか・・・何を指導してい けばよいのだろうか・・と考える時、大切なのはその子どもの実態を色々な角度 から見つめ直して何が得意で、何が課題なのかを適切に把握していくことだと考 えます。では、どのように子どもを見つめていけばよいのでしょうか。今回は2 人の児童の事例を通して、子どもの見つめ方、そこからのアプローチの仕方を一 緒に考えていきたいと思い事例検討会を設定しました。A君、B君の保護者と担 任、支援者からの発表のあと、各ケースについて、LD教育士スーパーバイザー の米田和子さんより助言をいただきます。みなさま、どうぞご参加ください。 ●申し込み・・・メール otatoiawase@sun.nifty.jp から、 または、FAX(06−6955−3703)にて受付します。 後援:大阪府教育委員会、大阪市教育委員会、全国LD親の会 ☆連続講座の今後の展開☆  詳しくは、HP http://www.normanet.ne.jp/~otahuku/ をご覧ください。 参加対象:学校・教育・療育関係者、保護者、一般市民 予定人数:各回70〜90名 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 立正大心理臨床セ主催 講演会/立正大 大崎キャンパス  2005/02/11 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのご案内です。 −−−−−−−−−−−−−−−−− テーマ1 「軽度発達障害と家族」 講 師   中田 洋二郎 先生 (立正大学) テーマ2 「軽度発達障害と学校教育」 講 師 水野 薫 先生   (福島大学大学院) テーマ3 「自閉症は治るか?」 講 師 柿谷 正期 先生  (立正大学) 日 時 2005年2月11日(金・祝日)午前10:00〜午後3:00 会 場 立正大学大崎キャンパス3号館4階341教室      〒141-8602 東京都品川区大崎4−2−16      電話・Fax 03(5487)3385 交 通 JR大崎、五反田駅下車徒歩5〜7分 都営浅草線五反田駅下車徒歩7分 定 員 350名 定員になり次第締め切ります 主 催 立正大学心理臨床センター 参加費 6000円 学生は4000円 申込み 参加希望者の氏名、住所、郵便番号、電話番号を明記の上Faxにて申込     み書類をご請求下さい。折り返しこちらから郵送いたします。申込書類     請求の締切は12月31日(金)です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 【新刊】『CD−ROMで理解する「気になる子ども」の配慮と支援』 ■ ------------------------------------------------------------------------ 発行者からの案内がありました。 −−−−−−−−−−−−−−−−−− 『CD−ROMで理解する 「気になる子どもの配慮と支援」 −学習障害(LD)・ADHD・高機能自閉症児の正しい理解と対応方法』 ●監修  松村多美恵(茨城大学教育学部教授・茨城大学教育学部附属養護学校長)  廣瀬由美子(独立行政法人国立特殊教育総合研究所主任研究官) ●編著  新井英靖(茨城大学教育学部講師)  茨城大学教育学部附属養護学校 ●趣旨  学校や家庭や地域の中で少し気になる子どもたちが示す困難の背景を平易に解 説し、具体的な配慮の仕方や対応の方法について記述しました。内容をそのまま CD−Rに集録してありますので、画像と文字と音声から同時にやさしく学べま す。 ●構成 第1部 「気になる子ども」の配慮と支援【CD−ROM対応】     学習障害(LD)・ADHD・高機能自閉症児の正しい理解と対応方法 1.こんな子どもはいませんか? 2.学習障害(LD)をもつ子どもの特徴 3.ADHD(注意欠陥/多動性障害)をもつ子どもの特徴 4.高機能自閉症をもつ子どもの特徴 5.学習障害等の児童生徒に対する教育の留意点 ワークシート1 「こんなときどうする?〜授業中に〜」 ワークシート2 「こんなときどうする?〜掃除の時間に〜」 第2部 特別支援教育への転換と学校教育の課題     学習障害児等の特別な教育的ニーズと関連する教育問題 1.特別支援教育とは 2.何から始めるのか? 3.特別支援教育に必要な意識改革 4.複合する特別な教育的ニーズ 5.特別支援教育と他の教育問題 (1)不登校の実態と特別支援教育 (2)深刻化する児童虐待の実態と対応 6.特別支援教育と学校改革の課題 資料 LD、ADHD、高機能自閉症の判断基準(試案)/ 指導方法、個別の指導計画の様式例 ●A5判、96ページ ●定価 定価1995円(消費税5%込み) ●発行 中央法規出版 2004年11月 http://www.chuohoki.co.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 【新刊】ほめて ほめて ほめまくれ !!/ADHDハンドブック 第2版 ■ ------------------------------------------------------------------------ 発行元からのお知らせです。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− 【新刊】ほめて ほめて ほめまくれ!! NPO法人空の色はそらいろ発行 行動療法にもとづいてアメリカで生まれたペアレントトレーニングを日本の実情 に合わせて工夫改良し、著者が実際に指導してきた体験をふまえて技法を簡潔に まとめた手引書です。 トレーニングを受けた親たちによる実践例が資料として多数収められていますの で、独学自習もできます。 お問い合わせは http://www.geocities.jp/info_sorairo/index.html から。 発売所 (sanyosha@mbn.nifty.com 、FAX 042-323-6321)へ。 「いうことを聞かない、ついがみがみ怒ってばかり」と悩んでいるお父さん・お 母さんに。「ペアレントトレーニングがいいと耳にするけれど、どうやるの?」 子育て相談のカウンセラーに。(上林靖子先生の推薦の言葉より) 書  名: ほめて ほめて ほめまくれ!! 副  題: ペアレントトレーニングがひらく親子のいい関係 著  者: 猪飼ユリヤ 発 行 所: 空の色はそらいろ(発売所:山洋社) 判  型: B5判 頁  数: 120頁 発 行 日: 2004年11月06日 価  格: 本体\1300(税込\1365) ISBN: 4-915594-23-8 −−−−−−−−−−−−−− 【新刊】ADHDハンドブック 第2版 NPO法人空の色はそらいろ発行 ADHDなど発達障害のある子どもと親および関係者の支援団体「NPO法人 空の色は そらいろ」のブックレット第1号です。当法人の前身である「AD/HDサポートネ ットワーク」が出した『ADHDハンドブック−注意欠陥・多動性障害を知って いますか?−』の改訂版で、アメリカでの新薬に動向などが新たに紹介されてい ます。 初版同様、啓発・周囲への理解促進のアイテムとして有用です。 お問い合わせは http://www.geocities.jp/info_sorairo/index.html から。 発売所 (sanyosha@mbn.nifty.com 、FAX 042-323-6321)へ。 書  名: ADHDハンドブック 第2版 シリーズ: そらいろブックレット 1 編 著 者: 空の色はそらいろ 発 行 所: 空の色はそらいろ(発売所:山洋社) 判  型: A5判 頁  数: 24頁 発 行 日: 2004年11月06日 価  格: 本体\300 ISBN: 4-915594-24-6 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ トークライブ「ひきこもり」を描く映画「青の塔」上映会 2004/11/28 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からの案内です。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−   目黒精神保健を考える会 この4月に私たちは関口宏さん(「ひきこもりと不登校」の著者・精神科医)の 講演とひきこもり当事者による「ひきこもりシンポジウム」を通して、ひきこも り問題が、自分自身の生き方や社会のことを考えていく手がかりとなることを見 出しました。 今回はその第二弾として、トークライブ「それぞれの居場所を求めて」を持ちま す。 長いひきこもり生活を経て、外界に動き出す青年を描いた映画「青の塔」上映と、 「青の塔」主演・中村佑介、監督・坂口香津美、「<クラブハウスめぐろ>ひき こもりフリースペース」&「KHJ親の会」のひきこもり経験者によるトークライ ブです。   日 時:2004年11月28日(日)12:00〜16:00 場 所:UPLINK FACTORY(アップリンクファクトリー)     TEL 03−5489−0750 http://www.uplink.co.jp     渋谷区神南1−8−17横山ビル5F 料 金:1300円(当日) 1000円(前売り) 1ドリンク付      「クラブハウスめぐろ」で前売り券を扱っています 第一部 12:00〜14:30  「青の塔」上映 第二部 14:40〜15:50        トークライブ「それぞれの居場所を求めて」  出演  主演・中村佑介、監督・坂口香津美            松田一樹・長能政也 (クラブハウスめぐろ・当事者)      藤代寿樹 (ひきこもりKHJ親の会・チーフスタッフ・当事者) 連絡・問合せ TEL & FAX 03−3784−1956       http://www.alpha-net.ne.jp/users2/chmeguro/    目黒精神保健を考える会・クラブハウスめぐろ ☆映画は、11月21日より12月3日まで、「アップリンクファクトリー」で上映。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 中央教育審議会特別支援教育特別委員会(第11回)議事録 2004/09/13 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/gijiroku/016/04101501.htm −−−−−−−−−−−−−−−−−−−    中央教育審議会初等中等教育分科会    特別支援教育特別委員会(第11回)議事録 2004年9月13日 1. 日時 平成16年9月13日(月曜日)10時〜13時 2. 場所 東條インペリアパレス 5階 「曙」 3. 議題  (1) 「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」      (中間報告)(素案)について  (2) その他 4. 配布資料  資料1 中央教育審議会初等中等教育分科会特別支援教育特別委員会(第7      回)議事要旨  資料2 義務教育の改革案  資料3 「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」(中間報      告)(素案)  資料4 特別支援教育特別委員会の今後のスケジュール  参考資料1−1 義務教育改革の内容とスケジュール  参考資料1−2 義務教育の改革(河村臨時議員提出資料)  参考資料1−3 人間力向上のための今後の教育の構造改革の方向性について          (第一次まとめ) 5. 出席者 (委員)鳥居会長、高倉委員(委員長)、宮崎委員(委員長代理)、   阿部委員、市川委員、伊東委員、伊藤委員、今井委員、大南委員、川邊委員、   斎藤委員、佐藤委員、瀬戸委員、中島委員、西嶋委員、藤田委員、宮田委員、   横山委員 (事務局)近藤文部科学審議官、銭谷初等中等教育局長、樋口初等中等教育局担   当審議官、前川初等中等教育企画課長、山下特別支援教育課長、高口特別支   援教育企画官、宍戸視学官、細村国立特殊教育総合研究所理事長、中山国立   特殊教育総合研究所理事、その他関係官 6. 概要 (1) 河村文部科学大臣より公表された「義務教育の改革案」等について事務    局より説明があった。 (2) 「特別支援教育を推進するための制度の在り方について」(中間報告)    (素案)について事務局より説明があった後、各章ごとに意見交換が行    われた。その概要は以下のとおり。 「はじめに」及び「第1章 障害のある児童生徒等に対する教育の現状と課題」 ○ 「特殊学級」についての現状や課題が全く触れられていない。「第2章」で も良いが、本委員会の審議における「特殊学級」の位置づけを行うことが必要。 ○ 「はじめに」では、国が特別支援教育推進体制モデル事業を積極的に推し進 め、国として積極的に対応してきたことを述べると良い。さらに、「今後の特別 支援教育の在り方について(最終報告)」(以下、「最終報告」とする。)を受 け、その基本的な考え方については賛同している旨を書き加える必要がある。そ れから、今回、「LD・ADHD・高機能自閉症等」の「等」はアスペルガー症 候群を含むとされている。最終報告では「等」が抜けていたが、「等」を入れる ほうが望ましい。 ○ 医療の観点からすると、疾患自体の変化がみられ、障害の中身それ自体が変 わってきている。ここ十数年の間に知的障害のある自閉症の方は、私の病院でも 2.5倍に増えているが、アスペルガー、高機能自閉症の方は、12倍に増えて いる。社会の変化に合わせて特殊教育も変わらなければいけないという視点を加 える必要がある。 ○ LD・ADHD・高機能自閉症等が挙げられているが、ディスレクシアはど ういうふうに扱われているのか。彼らのホームページをみると、日本の学校をあ てにせず、子どもを外国にある専門の学校へ留学させているという事例があるよ うだ。 ● 基本的にLDのカテゴリーに含まれていると認識している。LD・ADHD ・高機能自閉症等の「等」は、少し幅広いものとして書いている。発達障害者支 援法案が臨時国会に提出されると思うが、それと整合性のある形で、答申までま とめていただく形で整理させていただきたい。 ○ 新しい動向を含み込めるような、柔軟にそれを含み込めるような準備はして いる観点が出てくることが必要。 「第2章 特別支援教育の理念と基本的な考え方」 ○ 特別支援教育の考え方がすべての「児童生徒の学力の向上につながる効果も 期待される」という表現について、単に「学力」という表現を使うと、単純に成 績に解釈されがち。確かな学力や、豊かな心という表現のほうがより良い。逆に 障害のある児童生徒がいることにより、授業の進行が妨げられるという可能性も あり、建設的な考え方のほうがよい。 ○ 従来の特殊教育から今後の特別支援教育の変化について、特別支援教育では こうなるというのが見えにくい。従来の特殊教育対象の障害だけでなく、盲・聾 ・養護学校、あるいは特殊学級、通常の学級にいる特別なニーズを持った児童生 徒への支援を行うとするのが、分かり易い表現のひとつだと思う。 ○ 今後の特別支援教育において、様々なサービスや支援を受ける対象は障害の ある児童生徒という表現になっており、障害の種類を増やしている印象になる。 特別な教育ニーズのある児童生徒は、障害があるかもしれないし、まだ障害とい うジャンルに入っていない状態かもしれない。教育、学び、生活の中で、特別な 支援が必要な児童生徒に対して支援をしていくということが書かれると良い。 ○ 最終報告の文言に引きずられたところもある。もう一つは、障害ということ にだけにポイントを置いて書いていくことが果たして適切かどうか。 ○ 今の点は、重要な論点。今議論されているのは、特別支援教育の対象となる 児童生徒について、仮に支援教育とすると、従来の特殊教育の枠をはるかに広げ ようという考え方になり、従来の特殊教育の対象であった全学齢児童生徒の1. 5%から10倍程度の数の児童生徒まで対象にすると言うのかどうか。確かに将 来的には、すべての児童生徒に対する教育支援という話になると思うが、現時点 で、そこまで言ってしまうのかどうか。言うとすると、この素案の「第1章」 「第2章」「第3章」「第4章」、全部壊していかないいけない。 ○ 別のところで、特別支援教育の考え方が障害の有無に関わらず全ての児童生 徒一人一人の教育的ニーズにあった教育を推進するきっかけになるということで 、教育全体の改革につながるということをはっきりと宣言してある。ただ、現実 的にバックアップが果たして可能なのかどうかということもある。 ○ 本委員会では、障害のある児童生徒に対してどれだけきめ細やかな、しかも 一体となった支援をしていくかという議論をしてきたわけで、そのための特別支 援教育の理念と基本的な考え方に焦点を合わせている。その意味で「障害のある 」という表現は誤りではないし、狭いものでもない。障害者に世の光を、ではな く、障害者を世の光に、という点では、一人一人の教育的ニーズにあった教育に より、学級崩壊、いじめなどが克服されるきっかけにしていかなければいけない し、相互理解を図っていかなければいけない。確かな学力や豊かな心を培ってい くという効果も十分持っているという指摘もあり、バランスがとれている。 ○ LD、ADHD、高機能自閉症は、障害があるとわかる前の段階で、いろい ろな手だてが必要だと思う。どうしたらサービスが提供できるかが大切。 ○ 今回、全体として何を目指しているかというところが欠けている気がする。 一番最後の将来どうあるべき姿を示すことで、今やること、これからやることが 明示される筈。障害があるとわかる前の児童生徒も含め対応できる仕組み作りが 必要ではないか。 ○ 本委員会の議論は、特定の教育的課題に対して解決策を示し、最終的には施 策化しなければいけない。答申はやはり障害のある児童生徒に対する特別支援教 育をどうするかということに限定すべき。 ○ この問題については、将来への展望等とする姿勢で臨んでいくということで 取りまとめる必要がある。 ○ 結局は、障害という言葉の問題。最終報告が出るまでの障害は、英語で言え ばハンディキャップ、パーマネント的な要素があったと思うが、最終報告の後で、 障害の種類が増えた。それらは、ディスオーダーであり、ディサビリティーで、 連続体で変化する可能性もあるもの。そのニュアンスが入る。そういったものを まとめて障害という言葉にする場合には、一定の配慮が必要。 「第3章 盲・聾・養護学校制度の見直しについて」 ○ 特別支援学校の設置の際に考慮されるべき事項について、挙げられている事 項はそれぞれ、複数の障害に対応できる総合性、身近な場で教育を受けられる地 域性、障害の特性に応じた教育性、各障害種別の専門性と言えるもので、どれも 必要であると思う。これら四つの特徴に配慮して、設置者が地域の特徴やニーズ に応じた学校を配置していくことが必要。さらに、センター的機能が十分に果た されていくことでこの改革が重点的に進み、状況を変えることができるのではな いかと思う。また、こうした諸原則を踏まえて設置すべきということがわかるよ うな法律上の表現も必要。 ○ 名称については、引き続き盲学校、聾学校または養護学校と称することがで きるようにすることを含め、検討することが適当であるところ、よく考えたい。 ○ 設置者たる都道府県としては、配置について規制されると困ったことになる。 設置に当たって考慮されるべき事項は、当然特別支援学校を再編整備していく過 程で、十分配慮される事項と思う。 ○ 特別支援教室のことについて、特殊学級を残しておく議論があるところで、 同じように非常に弾力的であいまいな言い方になっている。特別支援教育の方向 性としては望ましいが、このような意見があるというのを加味した書き方だと混 乱が少ないのではないか。 ○ 特別支援学校のセンター的機能について、特別支援学校からの市町村の特別 支援教育への関わりについては、大きな課題と不安がある。また、センター的機 能を発揮する際の校内の組織体制については、より具体化する必要がある。そう でないと、市町村の人の体制、組織をどうしていくかというのは、なかなか見え てこない。さらに特別支援学校の人員配置につては、個別の障害の専門性と同時 に、総合的に人の発達に対する見識、また、関係機関との連携もアドバイスもす るという大変な役割を果たす。免許状の問題もあるが、組織体制の充実は、強調 し過ぎることはない。 ○ 組織体制等々、あるいは人員の整備の問題などについて言及する必要がある。 ○ 「センター機能」ではなく、「センター的」になっているということの含意 は、県立の盲・聾・養護学校が単独で市町村の小・中学校に在籍するLD・AD HD・高能自閉症等の児童生徒を支援していくのは困難であり、小・中学校の特 殊学級と連携しながら支援を行っていく必要がある、その意味で「的」がついて いるものと理解している。とすれば、校内の体制整備や各学校間の連携を示す構 造図を例示する必要がある。 ○ センター的機能については、素案では盲・聾・養護学校だけがその機能を果 たすものとしているが、実際には、特殊学級や通級の学級がセンター的役割を果 たしていることもあり、双方が連携しているところもあると思う。また、人員配 置については、盲・聾・養護学校で、地域支援といった名称で、専任的な人を配 置しているところも増えていると聞く。その勢いを促進できるよう、ある程度加 配のようなかたちでの支援があると良い。さらに、今も幼稚園や高等学校も、セ ンター的機能の対象となり始めている。さらに、地域の相談・支援体制に対する ガイドラインの作成委員会が設置されており、やがてガイドラインが出てくると 思うので、そのことに触れたほうが良い。また、厚生労働省の施策である発達支 援コーディネーターとの有機的な連携についても触れる必要がある。 ○ 私立の小・中学校の中にも支援が必要なお子さんがいる。財政的なこともあ り、困難な部分があるかもしれないが、今後の特別支援教育においては、私立の 小・中学校においてで支援を必要としているお子さんへも大きく間口を開いてい るサービスでる必要がある。 ○ 都道府県と市町村の関係、及びその連携の問題が出たが、私立の学校との関 係で私立学校の資源をどう生かすべきについても考える必要がある。 ○ 障害種別を超えた学校制度と盲・聾・養護学校制度はどう違うのかというの が、この基本的な考え方の中は少し弱くなっている。最終報告でも、多様な教育 的ニーズに対応する観点から、特定の障害種のみを受け入れる盲・聾・養護学校 制度から柔軟な対応ができる仕組みが提言されており、本委員会でも盲・聾・養 護学校の偏在性が確認されている。そのため、現在の盲・聾・養護学校を障害種 別を超えた学校制度にするということを明確に述べるべきではないか。 「第4章 小・中学校における制度的見直しについて」 ○ 確かに通常の学級で増えているLD・ADHD等は非常に大きな問題になっ てきているが、例えば軽度の肢体不自由やダウン症等の知的障害も通常の学級で 増えてきている。その部分に言及すべき。大事なのは、通常学級の中で、障害の ある児童生徒がかなり増えてきていて、その児童生徒に対する特別な教育ニーズ を保障していく必要がある。また、LD・ADHD・高機能自閉症が何度も出て くるが、後のほうでまとめて言及している部分があるので、基本的な考え方にあ る「今後は、通常の学級に在籍しているLD・ADHD・高機能自閉症等の」云 々については、削除しても良い。 ○ 特殊学級における交流と共同学習を促進していくために、通常学級を担任し ている教員との密接な連携が重要。通常学級の担任が重要な役割を果たしていか なければいけない。通常学級の教員と連携しながら支援していくということに言 及すべき。そうでないと、担当教員というのは特別支援教育担当者というふうに なってしまう。また、通常学級の教員が大きな役割を果たしていく上で、教員へ の研修が欠かせない。そのため、研修の機会を保障するものが盛り込まれていけ ば、さらに良い。 ○ 特別支援教室の教員以外の教員の位置づけ、コーディネーター、あるいは従 来の生活指導、生徒指導とか、ほかの先生方との関連が見えにくい。コーディネ ーター、校内委員会や校内の支援体制については、実際に障害のある児童生徒に 教員だけではなく、その学校全体で情報共有、共通理解を進め、正しい判断や対 応を一緒に学んでいくことがないと、学校全体で対応することが難しくなる。研 修の問題も含めて、校内支援体制づくりについても記述があるとよい。それがあ って初めて、特別支援教育の考え方が、不登校やいじめといった学校全体の問題 にも良い影響を持つという点につながる。 ○ 中間報告全体の方向性が現行制度に限りなく近い状態で、何が変わるのか。 特殊学級についても、方向性としては変わらないものと思われる。当初からの高 い理念であるノーマライゼーションとは全く追いつかない議論なのではないか。 ともかく、この中間報告を待っている方々も多いので、何がどう変わるのかを明 確にしないと、その人達は最終答申まで待っている時間がただ過ぎていくだけと いう気する。 ○ 基本的には、この中間報告の方向性を支持したいが、町の教育委員会の立場 からすると、具体的にどうやっていくかと不安がある。国の役割としては、改革 の全体像や移行スケジュールを明確に示す必要があるが、都道府県と市町村教育 委員会の連携について、より具体的な方向性を出すと、市町村としては助かるも のと思う。 ○ 児童生徒一人一人の教育的ニーズに対応した支援を行っていこうという趣旨 のもとに検討されていて、良い発想だと思う。ひとつ付言したいのは、教育活動、 とりわけ各教科の活動というのは極めて知的な営みであり、現在、通常学級にお いても、少人数指導等、様々な試みをしている。この点について、特に知的な障 害のある児童生徒に適切な教育的支援、特に知的な能力を身に付けさせるという 教育活動については、30人、40人一緒のグループの中で適切な教育的支援を 行うのは困難なのではないか。本当に一人一人の児童生徒に合わせて教育的支援 を与えるとしたら、やはり現在ある固定方式の特殊学級も極めて重要な位置づけ になる。 ○ 障害はまさに連続的にあり、状況の変化に応じ、通常の学級の児童生徒と学 んだり、あるいは取り出し指導を行うことのできる仕組みを整えるという意味で、 現行制度の弾力化は必要。しかし一方で、特殊学級に在籍し、全く見違えるよう な成長を遂げることもある。それがなくなることに不安も持つ向きもある。いず れにしても基本的には、児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その中で生 活や学習の困難を改善したり克服する仕方の一つとして、特別支援教室の考えが あるのであって、基本的な理念は同じ。そのため、都道府県の独自性、地域性や 特色を生かし、児童生徒一人一人の教育的ニーズに応じた教育を行うという原則 に立ち現実的な対応を考えることを大事にしたい。 7. 事務局より今後の日程について説明があり、閉会となった。 (初等中等教育局特別支援教育課) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------------ 18:08 2004/11/03 □ ------------------------------------------------------------------------  すっかり秋が深まってまいりましたね。。。。。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュースの記載内容に関する質問には原則として回答いたしかねます ■ ■ LDニュースの記載内容を転載される場合には必ず下記までご連絡下さい ■ ■ 編集に際し正確を期していますが最終保証責任は免責とさせて頂きます ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 親の会「けやき」連絡先 E-mail: keyaki@box.club.ne.jp [1999.03.12 から] ホームページ URL : 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