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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #442 2003/05/28 発行 登録(配信)読者数 3,547 ■ ■ LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 全国LD親の会公開シンポジウム ドーンセンター/大阪 ★締め切り ■ ■ 東京LD親の会連絡会主催講演会/東京ウィメンズプラザ 2003/07/21 ■ ■ 講座「LD/ADHDなどの子どもたち−親の不安に応える」/八王子 ■ ■ 第2回 LD発達障害懇話会 茨城県県西生涯学習センター 2003/06/15 ■ ■ えじそんくらぶ親の会 東京E−CHAP講演会/調布市 2003/07/05 ■ ■ LD/ADHDの子どもの指導書を発行 伊都地方人権教育研究協議会/和歌山 ■ ■ 千葉市教委 学級の注意欠陥・多動性障害児 リーフレット指導資料配付 ■ ■ 子ども支援センター業務結果まとめ(不登校学習障害など)/和歌山市 ■ ■ 衆議院議事録 平成14年11月14日(木曜日) 抜粋 NHKでスペシャル ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 06:43 2003/05/28 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 全国LD親の会公開シンポジウム ドーンセンター/大阪 2003/06/15 ■ ------------------------------------------------------------------------  ★−− 定員に達しましたので締め切らせていただきました。 −−★    第2回 全国LD親の会 公開シンポジウム    「これからの特別支援教育の在り方」開催のお知らせ 日 時:2003年6月15日(日) 午前10時30分〜午後4時30分 会 場:ドーンセンター・大ホール (大阪府立女性総合センター) 主 催:全国LD(学習障害)親の会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 東京LD親の会連絡会主催講演会/東京ウィメンズプラザ 2003/07/21 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのお知らせです。転載・転送自由。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  東京LD親の会連絡会主催 講演会 「教室の中の気になる子ども達」  会 場:東京ウィメンズプラザ ホール      〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67            電話 03-5467-1711 (代)      JR山手線・東急東横線・京王井の頭線:渋谷駅下車徒歩12分      営団地下鉄銀座線・半蔵門線・千代田線:表参道駅下車徒歩7分      都バス:渋谷駅からバス4分青山学院前バス停下車徒歩2分  地 図:http://www.tokyo-womens-plaza.metro.tokyo.jp/contents/map.html  講演会 「教室の中の気になる子どもたち」  日 時: 2003年7月21日(月・祝) 午後2:00〜4:30  講 師: 上野 一彦 東京学芸大学 副学長・日本LD学会 会長  LD(学習障害)、AD/HD(注意欠陥/多動性障害)、高機能自閉症などの児童、  生徒はどのような子どもたちなのか。学校での支援や配慮の必要性についてお  話しいただきます。  講 師: 半澤 嘉博 東京都教育庁指導部主任指導主事・特別支援教育担当  2001年度から始まった学習障害モデル事業の内容、今後の東京都の特別支援教  育の取り組みと課題についてお話しいただきます。  資料代: 500円 (当日受付にて申し受けます)  後 援: 東京都教育委員会・世田谷区・渋谷区・杉並区教育委員会/目黒区       ・大田区・品川区・港区各教育委員会(申請中) 21東京パイロット       クラブ 東京LD教育研究会 全国LD親の会  申し込み: 参加希望者全員の [1] お名前 [2] 住所 [3] 連絡先(電話・メー        ルアドレス) [4] お立場(LD児との関係) [5] 講師への質問        をお書き添えください。定員(300名)に達し次第締め切らせてい        ただきます。  申込先: tokyold@mcn.ne.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 講座「LD/ADHDなどの子どもたち−親の不安に応える」/八王子 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのご案内です。 −−−−−−−−−−−−−−−−  Child rearing & Education support center CEセンター  シリーズ講座「LD/ADHDなどの子どもたち−親の不安に応える」  「LD/ADHDなどの子どもたち−親の不安に応える」 集中力が続かず授業中にたち歩く、人の話がきけない、特定の教科の学習だけが 極端に苦手、といった子どもたちがいます。彼らの中には、LDやADHD、高 機能自閉症、アスペルガー症候群など「軽度発達障害」(*)といわれる子ども たちが含まれます。もしかしてうちの子も? と不安を感じている方もたくさん います。 子どもたちの特性を正しく理解し育てることが今、緊急に求められています。教 育相談や発達支援を行っているCEセンターでは、連続講座を実施します。今回 のシリーズは、お父さん、お母さんの対応を考えます。 (*)文部科学省は普通学級に通う子どもたちの約6%と発表しました。八王子 市では2600人という数字になります。 第1回 2003年6月7日(土) 13:30〜15:00     南大沢市民センター 第1会議室     テーマ 「まずは基本的な理解から」     講 師 安住ゆう子(LD発達相談センターかながわ 所長) 第2回 2003年6月28日(土)13:30〜15:00     南大沢市民センター 第1会議室     テーマ 「親が配慮したいことについて」     講 師 保護者の方 第3回 2003年7月5日(土) 14:30〜16:00     南大沢パオレホール 視聴覚室     テーマ 「対応のポイントを考える」     講 師 牟田悦子(成蹊大学文学部教授) 第4回 2003年7月19日(土)13:30〜15:00     南大沢パオレホール  視聴覚室     テーマ 「保育の現場から」     講 師 島本一男(浅川保育園 園長) 第5回 2003年7月26日(土)13:30〜15:00     南大沢パオレホール  視聴覚室 テーマ 「学校の現場から」     講 師 田中容子(三鷹市立南浦小学校教諭) 受講料 各回とも2,000円 (当日会場で) 会 場 南大沢市民センターはフレスコ内、パオレホールはパオレビル内 (いずれの会場も、京王相模原線 南大沢駅からすぐです) 申し込み 事務局まで受講日前日までに電話でお申し込みください。 (定員になり次第締め切ります) 問い合せ CEセンター 事務局 電話 0426−70−7167             (せいがの森保育園内) 主 催:CEセンター 後 援:八王子市/八王子市教育委員会 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 第2回 LD発達障害懇話会 茨城県県西生涯学習センター 2003/06/15 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのご案内です。 −−−−−−−−−−−−−−−− 第2回 LD発達障害懇話会 LD等教育研修会 テーマ 「教室の中の気になる児童・生徒の支援について」 最近、LD・ADHD・高機能自閉症など、見えにくい障害のある児童生徒の存 在がクローズアップされてきました。「あれができるのになぜこれができないの か?」「知的な遅れが無いのに集団への適応ができないのはなぜ?」「不適当な 質問や私語を止められない。」「ふざけているのかできないのか判断に苦しむ」 など・・・。本人も気づかない認知等の発達障害のために、強いストレスを感じ、 学習に身が入らず、教室を抜け出すようになり、不登校となる例もあります。こ のような子どもたちの理解を深めるため、通常の学級の先生方はじめ、より多く の方々にご参加をいただけますようお願い申し上げます。 日 時 2003年6月15日(日) 午後1時30分〜5時(受付開始1時) 場 所 茨城県県西生涯学習センター 1F 多目的ホール     下館市野殿1371番地 内 容 1.パネルディスカッション  パネラーは、教師・保護者     2.講 演     講 師 湯汲英史先生(社)発達協会 王子クリニック      (心理・言語指導室担当)社会福祉士・言語聴覚士・精神保健福祉士 対象者 教育・医療・福祉の各関係者、保護者、関心がある方 参加費 1000円(当日支払い) 主 催 LD等発達障害懇話会 後 援 茨城県/下館市/下妻市/結城市/協和町/古河市/三和町/総和町各     教育委員会 茨城県学習障害児・者親の会「星の子」 申し込み先 事務局(岡崎)までメールまたはFAXにて       メールアドレス sokazaki@human.tsukuba.ac.jp     FAX  029−853−6804       1 氏名 2 住所 3 連絡先 電話またはメールアドレス 4 所属       5 特にお聞きになりたい事がありましたらお書きください。 ※ 定員になり次第、締め切らせていただきます。 問い合わせ先 TEL・FAX 0296−35−3880 石島まで ※ 研修会当日は、TEL 090−1048−6040 栗原         TEL 090−8497−5412 松橋 まで 交通のご案内 関東鉄道常総線大田郷駅下車徒歩8分        JR水戸線下館駅下車タクシー5分 ※ 駐車場は、臨時駐車場をご利用ください。 −−−−−−−−−−−−− 第3回 LD等教育研修会の予定 日 程 2003年10月19日(日) 場 所 水戸市(会場未定) 講 師 田中康雄先生     (国立精神・神経センター精神保健研究所児童思春期精神保健部) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ えじそんくらぶ親の会 東京E−CHAP講演会/調布市 2003/07/05 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのご案内です。 −−−−−−−−−−−− テーマ ADHD児への理解と対応について     〜親と教師・周囲へのアプローチと望ましい支援の在り方を考える〜 講 師 高山恵子 先生 NPO法人えじそんくらぶ代表 日 時 2003年7月5日(土) 午前10時〜12時 会 場 調布市市民センター4階     調布市小島町1-36-1 TEL 0424-81-7626 交 通 京王線「調布」駅南口下車 徒歩3分 定 員 50名(定員になり次第締め切ります) 主 催 NPOえじそんくらぶ親の会「東京E−CHAP」 参加費 会員500円  非会員1000円 申込み方法 参加希望者全員の氏名・住所・連絡先・お立場(ADHD児との関       係など)を明記して下記へお申込み下さい。       参加をお受け出来ない方には、ご連絡を差し上げます。       ADHD親の会「東京E−CHAP」講演会申し込み先       Fax:0424-98-6841  E-mail:ok0812@nifty.com 関連ウェブサイト http://www.e-club.jp/          えじそんくらぶの会「東京E−CHAP」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD/ADHDの子どもの指導書を発行 伊都地方人権教育研究協議会/和歌山 ■ ------------------------------------------------------------------------ (毎日新聞) http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030524-00000002-mai-l30 −−−−−−−−−−−−−−− 抜粋  伊都地方人権教育研究協議会(下条昇会長)が、教育現場で問題になっている LD(学習障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)の子どもについての指導書 「LD・ADHDをもつ子供の理解と指導」を発行した。昨年9月の人権教育研 究大会で大阪教育大の竹田契一教授が講演した内容などをまとめたもので、希望 者には1部300円の協力金で譲る。  B5判、51ページ。申し込みは橋本市野の伊都教育会館                (0736・32・0372)へ。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 千葉市教委 学級の注意欠陥・多動性障害児 リーフレット指導資料配付 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.chibanippo.co.jp/news-box/5-17/chiiki.html −−−−−−−−−−−−−−− 抜粋 千葉市教育委員会は、通常学級に在籍している注意欠陥/多動性障害児(AD/ HD)などへの理解と支援を促進するリーフレットと学習障害児などの指導に当 たる教職員用の資料(算数編)を作製、市内の全小中養護学校に配布した。算数 編は国語編に次ぐもので、来年度はソーシャルスキルの発行を予定している。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 子ども支援センター業務結果まとめ(不登校学習障害など)/和歌山市 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.tv-wakayama.co.jp/news/03/05/18.html −−−−−−−−−−−−− 抜粋  不登校や学習障害などの課題を持つ子供をバックアップする和歌山市の子ども 支援センターは開設して一年が経過、このほど業務結果をまとめました。  和歌山市では一定の成果をあげることができたとしています。  和歌山市では、学校現場だけでは対応できない深刻な課題を持つ子供とその親 を支援するため、去年4月、子ども支援センターを開設、不登校やADHD、注意欠 陥多動性障害などの子供を支援するため、臨床心理士や精神科医を含めたスタッ フで教育相談などを行っています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 衆議院議事録 平成14年11月14日(木曜日) 抜粋 NHKでスペシャル ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/005815520021114002.htm −−−−−−−−−−−−−− ○菅(義)委員 おはようございます。自由民主党の菅でございます。早速質問 をいたします。  本年の四月二十八日、NHKでスペシャル「奇跡の詩人」を放映しました。こ れについてでありますけれども、その内容は、重い脳障害を持つ十一歳の児童が 五十音の文字盤を指で指すことによって会話をする、そして二千冊にも及ぶ哲学 書や天文書を読んで、詩集やエッセーを出して疲れた大人をいやしている、そう いう内容の放映でありました。  しかし、これが一たん放映をされるや、その真偽について大きな反響があった わけであります。文字盤というのは母が右手で児童の左手にぱたぱた当てている こと、その左手も母の左手で甲の上から持たれていること、児童が寝入った後も 文字盤の跡がついていること、実は文字盤がなくてもこのようなことができると 父がエッセーに書いてある。  さらに、インターネット上やマスコミからも大きな反響があったわけでありま すけれども、これはほとんど批判的な内容でありました。さらに、この番組を批 判する書籍さえ緊急に出版をされる。脳障害を持った親御さんだけでなくて、医 師や理学療法士、言語聴覚士やいわゆる専門家と言われる人からも批判の声が上 がって、この九月には言語聴覚士から、またこの十月には小児神経学会からも質 問書がNHKに出されている、こういうふうに伺っております。さらに、この番 組ではエッセーの作成過程も紹介をされて、出版社の編集者が訪れる、このこと も実は放映をされておりました。  実は、私は、横浜の市会議員当時から脳障害児を持つ親御さんの会の顧問をし ておりまして、この問題については関心を持って取り組んできておるわけであり ます。もし、この奇跡が事実であれば、まさに障害を持った親御さんというのは わらにもすがるような気持ちでありますから、大きな福音であったと私は思いま す。しかし、この紹介をされているドーマン法そのものは余りにも大きな問題が あり、さらにこの番組は科学的な検証をしたということが番組から見られない。 私は、放送法からも大きく逸脱をした内容であったというふうに思っておりまし て、今ここで、これ以上放置することはできないという思いに立って質問をいた します。  このいわゆるドーマン法でありますけれども、これは、医師でないグレン・ド ーマン博士がアメリカで開発をし、人間能力開発研究所で始めたプログラムであ る。そして、二十四時間の厳しい訓練、あるいは親御さんやボランティアの多く の人たちが参加して実際訓練をしている。そして、このドーマン法というのは、 年二回の講習で百万円前後のお金もかかるんですね。親御さんにとっては、この 設備やあるいは時間的な拘束も物すごく大きいものなんです。  そして、アメリカやカナダでは、医学学会や障害者団体からこの問題点を指摘 されて、共同声明まで実は出されている方法であります。さらに、あの番組の中 で、文字盤に手をぱたぱたしていました、いわゆるFCと称されるものでありま すけれども、これもアメリカでは諸学会から批判をされて、今や信頼性がほとん ど否定をされているのが実態であるというふうに私は思っています。  まず、これは厚生労働省にお尋ねをしたいんですけれども、このドーマン法に ついて国はどんな認識を持っておられるのか、お尋ねをします。 ○上田政府参考人 ドーマン法につきましては、その内容や考え方が医学的に必 ずしも明らかではございませんが、米国の小児学会において、ドーマン法は有効 性が認められないとの見解を出していると承知しているところでございます。ま た、日本の小児神経学会におきましても、今回の番組の放映を受けて、米国小児 学会の声明を引用した上で、ドーマン法については多くの批判があるとの見解を 示しているところでございます。このように、専門家の間では、ドーマン法は脳 に障害を持つ児童に対し一般的に用いられる手法ではないものと認識されている と私どもは承知しているところでございます。 ○菅(義)委員 NHKの板谷専務理事、今お聞きになったと思いますけれども、 まさにこのドーマン法というのは今のような状況のものなんです。NHKは、こ れを放送するに当たり、六カ月間この家族と専門家の皆さんに取材した、こうい うことでありますけれども、しかし、実際に障害児や家族に援助をしてきた児童 相談所や養護学校には取材はしていない、実はこうも言っています。では一体、 この家族とボランティアや人間能力開発研究所以外のどんな人に取材をしてこの 番組をつくったのか、まず最初にお尋ねをします。 ○板谷参考人 まずお答えしておきたいんですけれども、この番組というのは、 リハビリ法としてのドーマン法を紹介したものではございません。脳に障害を持 つ十一歳の少年が、お母さんの介添えを受けながら、非常に心を打つ詩を書く、 その姿を描いて、障害を持つ少年に秘められた可能性とか少年の詩の豊かなメッ セージを伝えるということをねらいとしたもので、番組の中で、四十九分のNH Kスペシャル、長い番組ですが、その中でドーマン法という言葉は二回しか出て きません。少年がドーマン法でリハビリを行っている事実のみを伝えて、ドーマ ン法については肯定も否定もしていません。  ただ、番組の取材の初期の段階から、さまざまな形で私どもとしては調査をい たしました。国公立大学病院のリハビリを専門としている院長先生とか、運動生 理を専門とする大学の医師とか、脳障害児の教育に当たっている教育関係の方々、 そして、ドーマン法がどういうふうに専門家の間で位置づけられているかという ことを確認いたしました。そして、制作になりました。その後も、リハビリとか 脳神経学、小児神経学を専門とする医者にも取材を念入りにやったわけでござい ます。  いろいろな方々の御意見では、ドーマン法というのはアメリカで否定的にとら れたリハビリで、先生も御指摘のように、患者や親の負担が大きいので勧められ ないという専門家もいましたが、同時に、一方で、ドーマン法で成果を上げてい るケースがあることは知っている、ドーマン法のリハビリでは、決められた方法 でさまざまに体を動かして長時間にわたって肉親と接触するというようなことも あって、それが脳への刺激となっていい結果を生むのではないか、自分は積極的 には勧めないけれども、そういう方法もあり得るのではないか、そういう見解の 先生もたくさんいました。  したがって、我々としては、ドーマン法やFCがリハビリとしてすべての人に 有効というものではない、しかし、有効である場合もあるし、有効でない場合も あるというふうに理解しております。 ○菅(義)委員 今、そういう答弁でありましたけれども、私も関係者を含めて いろいろな方に聞いてみましたけれども、全く違う事実を私は聞いております。  さらに、NHKでは五月十一日に釈明放送をしました。児童の意思を示したも のであるということをプロデューサーが出演して言っていましたけれども、この 問題というのは、この奇跡が事実かどうかということであって、本来であれば、 これは専門家を呼んで検証するのが当たり前じゃないでしょうか。全くあの釈明 の放送からはそうしたことが見られなかった。私は、やはり国民は客観的事実を 求めているわけでありますから、あれは余りにもお粗末過ぎた内容だったと思い ますけれども、いかがですか。 ○板谷参考人 先ほど申しましたように、この番組は、ドーマン法の当否を紹介 している番組ではございません。ドーマン法は、先ほど申しましたように、有効 な場合もあるし、無効な場合もあると考えております。  そして、取材班については、今回のケースについて、少年に接触した段階から 六カ月にわたって子細にいろいろなことを点検して、番組上問題はないという結 論に達しました。六カ月にわたって、これは本当のことなんだろうかという疑念 から始まって、さまざまな検証、調査をして、これで間違いないというふうに自 信を持って出したものでございます。 ○菅(義)委員 専務理事はNHKを代表する方ですよね。放送法というのをも ちろん御存じだと思いますよね。放送法の三条の二、何て書いてありますか。 「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らか にすること。」ということ、これは放送法に書いているんじゃないですか。さら にまた、「報道は事実をまげないですること。」というふうにも書いていますよ。 これだけ両極端な議論がある、そしてアメリカやカナダではこのことを認めてい ない、そのことを結果的には、あの番組を見た人は、あたかもドーマン法が正し い、ドーマン法によってあのような奇跡が起きた、こう思うのが当たり前じゃな いでしょうか。私は、こうした放送法に抵触しているんじゃないかなと思います けれども、この点について。  さらには、この一民間療法にしかすぎないドーマン法について、改めて専門家 から取材をして客観的な番組をつくるべきじゃないか、こう思いますけれども、 これについてはどうですか。 ○板谷参考人 まず、お断りしておきたいんですけれども、先ほどもありました、 米国小児学会がドーマン法については科学的に証明されていないという趣旨の声 明を出しているということで、これは私どもも承知しています。  それで、我々としては、その小児学会の障害児委員会のメンバーである研究者、 大学医学部小児科の研究者に声明の意図について問い合わせました、直接聞きま した。そこでは、お答えとしては、委員会で問題にしたのは、この治療法には、 家族全体がかかわり、かなりの時間を費やすため、他の通常の治療を受ける時間 がなくなる、そういう心配があったということ、それから、科学的に証明はしっ かりはできていないということ。ただ、この委員は、同時に、ドーマン法は一種 の接触療法であり、親などが非常に長時間子供と接触し続ける、これがある種の プラスの効果をもたらす可能性があり、訓練を全面的に否定するものではないと も答えているわけです。ですから、ドーマン法というのは、そういうふうに、有 効な場合もあるし無効な場合もある、賛否両論があるということは十分承知して おります。  それから、放送法において、意見が対立する場合には公平に扱うことというふ うな条項については、十分認識して日ごろから私どもは番組制作に当たっている つもりであります。ただ、今回の番組は、再三繰り返しておりますが、ドーマン 法が正しいかどうかということを論ずる番組ではないんですね。ドーマン法につ いては、言葉は、さっき言ったように、四十九分に一回しか出てこないというよ うなものですから、つまり、ドーマン法の正否を論じるような番組であれば両方 の論点を出すべきだというふうに思いますが、今回のケースは、そういう放送法 の規定に抵触するとは考えておりません。 ○菅(義)委員 それは、答弁に余りにも無理があると私は思いますよ。あの番 組を見た方は、ドーマン法の訓練によって奇跡が起きたと思うのが当たり前じゃ ないですか。専務理事、そのことの認識が余りにもこの期に及んでなさ過ぎると 私は思いますよ。もう一回答弁してください。 ○板谷参考人 障害を持つ親御さんからは、先生御指摘のように、いろいろなリ アクションがありました、番組を見た後。自分の子供もこの少年と同じような能 力を発揮しているというのを今まではだれにも信じてもらえなかった、この放送 をしてもらったことで初めて信じてもらうことができて大変よかったというのも ありました。それから、あるいは、障害を持つ親から、ドーマン法をあなたも子 供にやればいいんじゃないか、やらないのはまずいんじゃないかというふうな、 怠慢じゃないかみたいなことを言われたというリアクションもありました。それ から、あのような厳しい訓練をするドーマン法は自分の子供にはさせたくないと いうような意見もあって、非常に多様な意見があったんですね。  ですから、反響から見る限りは、いろいろな受けとめ方がされたなというのが 私の認識でございます。まずそのことだけをお伝えさせていただきます。 ○菅(義)委員 あの番組は、どう見ても、ドーマン法によって奇跡が起きたと 見られても仕方がない番組ですよ。私は、もう少し謙虚になってこれは反省すべ きであると思いますよ。  さらに、もう一点でありますけれども、放送法四十六条の一項では、日本放送 協会は、他人の営業に関する広告放送をしてはならないということがあります。  あの番組の中で、東京の出版社と表現された講談社の人が取材に行っているこ とが放映をされておりました。そして、放送のわずか九日後の五月七日付にその 本は発刊されているんです。NHKのホームページでは、今でもこれは紹介され ているではありませんか。講談社の担当編集者の人は、NHKから出版日を放映 の後にしてほしいという要請を受けた、こう申しておられます。そうして、本に 巻かれている帯には「NHKスペシャル「奇跡の詩人」四月二十八日放映、大反 響」、こういう形でこの本を売っているわけであります。  これは、明らかに放送法に違反をして宣伝をしたと受けとめられてもしようが ないんじゃないですか。これについてはどうですか。 ○板谷参考人 お答えいたします。  放送法の第四十六条一項には、先生御指摘のように、「協会は、他人の営業に 関する広告の放送をしてはならない。」というふうにございます。ただ、番組の 中では、本がいつ、どの出版社から発売されるかというような広告に当たるよう な情報は、放送の上では一切流していないんですね。したがって、広告放送をし てはならないという放送法第四十六条一項に違反しているとは考えておりません。  ただ、出版社が、いわゆる腰巻きなどでNHKの名を持ち出して宣伝する行為 があったことは事実なんですね。私どもは、事前に、これは何とか避けてほしい な、好ましいことではないのでと、とめてもらうように出版社にお願いいたしま した。ただ、これは放送法四十六条の範囲外ということで、残念ながら、どうし ても私どもの意見を聞いてもらうことができませんでした。  それから・・・・(発言する者あり)そのことを今これから申し上げようと思 ったんです。  あの番組については、もうちょっと説明をきちんとすべきだった。少年は、お 母さんとだけじゃなくてお父さんとやっている部分でも、余りスピードはなしだ けれどもコミュニケーションすることができるとか、ボランティアでもできると か、そういうのをたびたび見ているわけですから、そういうのをきちんと入れれ ばもうちょっと説得力のある番組じゃないのかというふうなことについても、私 どもとしては謙虚に考えなければいけないというふうに思っております。  それから、少年が介助なしで意思を表現できる方法を身につけたいということ です。今、目線で、目の動きでパソコンに入力するとかそういう方法もあるよう なので、そういうものを採用するかしないかというふうなことを御家族と相談す るとか、いろいろな形で今後の少年を見守るような、フォローするような番組を したいし、その中を通じて、今言ったような疑念をいささかでも晴らすような努 力はしなくちゃならない。御批判は謙虚に受けとめながら、今後の参考にして進 めていきたいというふうに思っております。 ○菅(義)委員 結果的に、今いろいろな言いわけを言っていますけれども、そ れはドーマン法を推奨したり本の宣伝につながったんじゃないでしょうか。  私は、NHKというのはまさに公の放送機関でありますから、こうした視聴者 の声に謙虚に耳を傾けて、そして疑問を解いていく責任というのはあると思いま すので、これからの対処の仕方に期待をしたいと思いますし、ぜひお願いします。  以上です。 ○板谷参考人 今おっしゃったようなことは謙虚に受けとめながら、今後の番組 制作にきちんと生かすように努力していきたいと思います。(発言する者あり) 十分に認識しております。 ○菅(義)委員 どうもありがとうございました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------------ 06:43 2003/05/28 □ ------------------------------------------------------------------------  久しぶりに夏日になりそうです。仙台方面の地震、被害などありませんてでし たでしょうか。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュースの記載内容に関する質問には原則として回答はできかねます ■ ■ 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