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━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #341 2002/03/05 発行 登録読者(配信)数 3,495 ■ ■ LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 小・中学校等における特別支援教育に関する作業部会(第2回)議事要旨 ■ ■ 障害者の人権110番 2002/3/15 無料 10〜16時  東京三弁護士会 ■ ■ えじそんくらぶ定例会 ペアレントトレーニングについて 2001/03/09 ■ ■ 【新刊】誰もが抱えるこころの病理13「不安の時代」と「病むこころ」 ■ ■ 雑誌 アエラ No.10 2002/03/11号 現代の肖像 香瑠鼓−振り付け師 ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 00:11 2002/03/05 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 小・中学校等における特別支援教育に関する作業部会(第2回)議事要旨 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shotou/018/gijiroku/002/020201.htm −−−−−−−−−−−−−−−− 特別支援教育の在り方に関する調査研究協力者会議 小・中学校等における特別支援教育に関する作業部会(第2回)議事要旨 1. 日時 平成14年1月17日(木)10:00〜13:00 2. 場所 文部科学省仮設会議室 A11 3. 出席者 (協力者)安彦、市川、井上、上野、大南、上林、草野、高山、長澤、本堂、    山岡、吉川の各氏 (文部科学省)池原特別支援教育課長、鈴木視学官、安藤企画官、石塚調査   官、柘植調査官ほか関係官 4. 議事内容 (1)事務局より前回欠席の安彦委員、市川委員の紹介があった。 (2)事務局より配付資料の説明があった。 (3)井上委員より資料に基づきA市におけるADHDの指導の状況等につ      いて説明の後、委員から意見、質問等があった。主な意見、質問等は     以下のとおり。   ○通常の学級に在籍している、学習障害(LD)児、ADHD、高機能自閉症等  を障害種別にカテゴライズする必要はあるか。 ○一人一人の子どもを理解するために診断名は必要かもしれないが、ADHDの  子だけを集めて通級指導を行うといった形での障害のカテゴライズは必要ない  と思う。 ○ADHDと診断された子どもでも、一人一人どういう場所でどんな対応をして  きたかでそれぞれ違ってくる。ADHDという言葉だけで子どもをとらえると、  その子にとって何が問題なのかが見えなくなってしまう。先生がある段階まで  その子どもがADHDだという事に気づかないということがあるが、気づいて  ない時に、不適切な対応をしていることが考えられる。通級指導の場はADH  Dの子どもが自信を取り戻す場所になってはいるが、もとの学級に戻るともと  に戻ってしまうことが多い。避難所としての通級の意義は認めるが、もっと積  極的な対応を考えていかなければならない。また、ADHDに対して医療と教  育の連携が弱い。 ○ADHD児への対応として、薬を投与し、短時間集中力を高めたり、多動を改  善する間に先生がその子に対して、自信を回復させてあげたり、学習効果を高  めたりすることはできる場合がある。しかし、本当に薬を飲んで良かったとい  う子どもは3人に1人ぐらいで、3人に1人ぐらいは効かない。現在、厚生労  働省はADHDに中枢刺激剤を認可しておらず、医者の責任において使ってい  るのが現状である。 ○臨床から見ると研究所の窓口に来る子どもの80%は併存障害で、他に解決し  なければならない問題もあるため、ピュアな形で中枢神経薬を使えるケースが  少なくなっている。 (4)事務局より「ADHDに対する支援状況について」説明の後、フリー      トーキングが行われた。主な意見は以下のとおり。 ○近年保護者から「うちの子はADHDじゃないでしょうか」と発言があったり、  就学時健康診断の段階や幼稚園、保育園の段階から発達の違いや症状を小学校  に伝えてくる事が多くなってきており、入学段階でかなりADHDの子どもを  把握しやすくなっている。しかし通常の学級で受け入れた場合、現場の教師が  医療機関との連携の仕方やADHDへの特別な配慮の仕方がまだまだ分からな  いため、教師の意識の向上や具体的な指導技術の向上が必要。学校の対策によ  って、担任の指導の技術や学級の経営が良くできているところは、ADHDと  診断された子どもが小学校3年生ぐらいまでの間に目立たなくなることがある。  一方ADHDの子どもは学校内でうまく自己表現出来ないため、高学年になっ  て、家庭内暴力、不登校、非行、等の2次障害が目立ってくるケースがある。  教育、医療、福祉等専門的な機関とのパイプ役となるコーディネート的な人や  機関がいて、専門的な機関と連携して具体的な指導方法等について意見を交換  しながら、日々の指導に活かしていくシステムが望まれる。 ○教員の研修について事例研究を重ねているが、そういった事例を公開して多く  の一般の教員が学習する機会を増やしたい。 ○中学校では教科ごとに毎時間教師が変わるので、じっくり教室で子どもを見る  のは不可能であり、特殊学級が設置されていない学校ではADHDの子どもへ  の対応は難しい。早く教員の研修制度を立ち上げて対応していくことが必要。 ○ADHDに対しては、教育と医療の連携が必要だが、アメリカの場合、各学校  にスクールナース(学校看護婦)が1名常駐しており、薬の副作用のチェック  や飲み忘れがないか等の薬の管理を行っている。日本の場合、スクールナース  がいないので、その役割を養護教諭がADHD等の内容を理解した上で、担任  と協力して対応することが望まれる。また、先生のADHDへの理解を高める  ことが必要だが、校長が替わると今まで通りに出来なくなってしまうケースも  あるので、まず校長に理解してもらうことが大切。さらにスクールカウンセラ  ーが配置されている学校では、スクールカウンセラーに対する研修を行ってA  DHDに対する実践力をつけてほしい。児童相談所は児童精神科医がいたり、  色々なデータを持っていたりするので、守秘義務等、データの共有をどうする  かといった課題があるが、学校との連携を考えていく必要がある。 ○子育て不安に陥っている保護者への支援の在り方も考えていかなければならな  いが、A市教育センターでは、どのような支援を行っているのか。 ○具体的な支援のプログラムまでは持っていないが、2時間から2時間半かけて、  心理判定員と指導主事が1組になって教育相談を行っている。心理判定員が子  どもの発達検査を行っている間に指導主事が保護者に子どもの生育歴等や家庭  での状況を聞き取り、発達検査の結果が出たら、保護者に対して、家庭でどの  ようにしたら良いかを話し、又、保護者が学校に望むことを聞き取る。各学校  に報告する時には、どういった学校が適当かという判断のみでなく、学校でど  のようにしてほしいかという保護者のニーズも伝えている。 ○養護教諭が看護婦免許を持っていると医療と連携する等により、ADHDの子  どもへの対応変わることが考えられる。 ○養護教諭が看護婦免許を持つ事は、養護教諭と看護婦の役割が違うので制度的  に難しいと聞いている。 ○校医の役割がこれからの課題である。また、一般の先生のADHDの子どもに  対する理解が研修等により大分変わってきている。情緒障害を対象とした通級  による指導等をADHD等の子どもがもっと利用できるよう内容の充実が必要。  スクールカウンセラーは不登校等の為に配置されたものなので、発達障害に対  する理解は十分でない方が多い。今後、スクールカウンセラーをうまくコーデ  ィネートするシステムを造っていくことが必要。ADHDだけでなく、すべて  の子どもに対する援助システムを考えていくこと必要。 ○SEN(特別な教育的ニーズ)の存在を明らかにすることやIEP(個別教育  計画)を作る前の段階でかなりの時間を費やさなければならない。日本の個別  の指導計画は特殊教育の先生にアセスメントが委ねられているので、先生が困  っている。その子どものSENが何かを考える所から医療等と連携したシステ  ムをつくっていかなければいけない。 ○LDの指導充実事業で行っている校内委員会や専門家チームをLDだけでなく  ADHD等にも広げるのが良い。 ○IEPは作る前も大変だが、作った後の評価も大切。アメリカでは6ヶ月ごと  にチェックを行い、80%以上クリアできていれば次に進み、それ以下だと同  じ事を繰り返すというシステムが出来ている。 ○ADHDの子どもに対する配慮は一般の子どもすべてに通じるものである。S  ENコーディネーターや専門家チーム等、担任の先生が困った時に相談出来る  システムが望ましい。 ○ADHDに対して学校全体で取り組んでいく姿勢のあるところはうまくいって  いる。各担任のレベルで終わるのでなく、校長の理解が必要。各学校でまとま  っていないと医療との連携もうまく行かない。いくら良い計画を立てても、家  族が納得していないとうまくいかないので、学校と家庭の連携がとれているこ  とも必要。 ○通常の学級でADHD等に対応していくには、一人一人違った子どもを違った  まま受け入れられる学校文化の意識の変化が必要。カリキュラムの在り方も今  までの画一平等の考え方から、一人一人に応じ、違ったものを受け入れられる  ような考え方に変えていかなければならない。また、ADHDへの対応に限ら  ず、学校全体で対応できるとある程度まではうまく行くが、その先のレベルに  なると学校外との連携が必要になってくる。教育委員会が各学校ごとに具体的  なバックアップシステムやネットワークシステムを持つように指導していくこ  とが適当。 ○IEPという名前で入ってきたものが日本では全く違った形のものになってし  まっている。アメリカのIEPは専門職が集まって色々考えて、保護者や大き  くなったら子どももそのグループの中に入って一緒に考えていく形だが、日本  では、担当の先生が一人で考えて出来上がったもので画一的なものが多く、子  どもにうまく還元出来ているかは疑問。また、やる気のある先生が研修等を自  由にやらせてもらっているところはうまくいっている。研修等の機会をどう提  供すればいいかを考えなくてはいけない。 ○国立特殊教育総合研究所におけるLDの指導者の研修は、今年度までは、主に  教育委員会やセンターの指導主事を対象に1週間行っていたが、来年度からは  内容を充実して各学校等で実際に指導する方を対象に1ヶ月間行うことを検討  している。 ○日本の先生の子ども達へのつきあい方はとてもきめ細やかだと思うので、それ  をきちんと活用出来るようなシステムにする必要がある。 ○特別な教育的ニーズの把握の仕方や具体的な支援の在り方をこの場で議論して  提言していただきたい。盲・聾・養護学校については教員以外の専門家による  総合的な対応を考えていく方向が示されたが、小・中学校でそれをどう考えて  いくかも大きな課題である。 (初等中等教育局特別支援教育課) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 障害者の人権110番 2002/3/15 無料 10〜16時  東京三弁護士会 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.toben.or.jp/whatsnew/020315jinken.html −−−−−−−−−−−−−−−−− 東京三弁護士会では、電話とFAXによる障害者や障害のある子どもの臨時無料 相談を行います。弁護士が法律問題や人権問題についてお答えしますので、ぜひ ご利用下さい。 日 時 2002年3月15日(金)午前10時〜午後4時 対 象 障害者に関する法律問題や人権問題 TEL 03−3581−2380 FAX 03−3581−2385 主 催 東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会 問い合わせ先 東京都千代田区霞が関1−1−3        東京弁護士会人権課  TEL 03-3581-2205 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ えじそんくらぶ定例会 ペアレントトレーニングについて 2001/03/09 ■ ------------------------------------------------------------------------ 主催者からのご案内です。 −−−−−−−−−−−− NPO法人えじそんくらぶ定例会 アメリカの臨床ソーシャルワーカーによる、思春期のADHDの子のための ペアレントトレーニングについての講演 講 師 Helene Ishikawa氏(アメリカのソーシャルワーカー) 日 時 2001年03月09日(土) 午後1時〜4時 会 場 NPO法人えじそんくらぶ 下藤沢オフィス      埼玉県入間市下藤沢1319 2F FAX 042-962-8683 交 通 西武池袋線武蔵藤沢駅下車  定 員 30名(定員になり次第締め切ります)     当日は一品持ちよりの昼食会です。軽食2〜3人分をお持ちください。     託児はございません。ご了承ください。   会 費 正会員500円  準会員1000円  非会員1500円 申込み 会員の場合は会員番号と氏名、非会員の方は氏名・住所・連絡先を明記     して下記へお申込み下さい。           NPO法人えじそんくらぶ 事務局     郵送:〒358-0003 埼玉県入間市豊岡1−1−1−924      FAX:042−962−8683      Email: info@e-club.jp 関連ウェブサイト http://www.e-club.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 【新刊】誰もが抱えるこころの病理13「不安の時代」と「病むこころ」 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.takarajimasha.co.jp/bunko/4796626018.html −−−−−−−−−−−−−−−−− 【新 刊】 誰もが抱えるこころの病理13 「不安の時代」と「病むこころ」 【編 集】 別冊宝島編集部 編 【定 価】 本体600円+税 【 ISBN 】 4-7966-2601-8  2002年2月23日発売 境界性人格障害、演技性人格障害、自己愛性人格障害、回避性人格障害、注意欠 陥多動性障害(ADHD)、行為障害、摂食障害、不登校・家庭内暴力、醜形恐怖症、 パニック障害、共依存、ストーカー、職場不適応症 本書は、第一線の臨床家たちが、いま注目を集める13の精神病理を紹介、解説す る入門書。境界性人格障害、パニック障害、ストーカー、行為障害、共依存・・ ・。不安を抱えて日常生活を送る私たちの誰もが陥る可能性のある、「こころの 病」の代表例を、具体的なケースを挙げて、わかりやすく解説している。「ここ ろの時代」の意味を理解し、豊かに生きるための一冊。各テーマごとにブックガ イド付き。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 雑誌 アエラ No.10 2002/03/11号 現代の肖像 香瑠鼓−振り付け師 ■ ------------------------------------------------------------------------ 振り付け師として著名な、香瑠鼓(かおるこ)さんの紹介がされています。彼女 はLD児のダンス教室を主宰しています。 http://member.nifty.ne.jp/LAVELA/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------------ 00:11 2002/03/05 □ ------------------------------------------------------------------------ 暖かい日が続きます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ LDニュースへ講演会等のイベント情報掲載を希望される方へ・・・ ★ 詳しくは下記サイトをご覧下さい。原稿は編集する場合もあります。 ★ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/sample.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼ LD親の会「けやき」の正会員・通信会員・賛助会員になってください! ▼ ▲ 入会方法等はこちら → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/join.html ▲ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュースの記載内容に関する質問にはお答え出来ない場合があります ■ ■ LDニュースの記載内容を転載される場合には必ず下記までご連絡下さい ■ 親の会「けやき」連絡先 E-mail: keyaki@box.club.ne.jp [1999.03.12 更新] ホームページ URL : http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ [1998.07.31 更新] i-mode 版 URL : http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/i/ [2000.05.10 更新] LD 関連の情報交換・意見交流・質問は下記の「LDフォーラム」をご利用下さい LD-FRM URL: http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/LD-FRM/ [2000.08.17 更新] 編集に際し正確を期していますが、最終保証責任は免責とさせていただきます ■ 挿入されている広告内容や広告主と親の会「けやき」は一切無関係です ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  LD NEWS は「まぐまぐ」 http://www.mag2.com/ を利用して発行しています

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