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==================================================================== LD(学習障害)ニュース #236 2001/02/22 発行 登録読者数 3,045 LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997/09/10創刊 ==================================================================== ▼ LD親の会「けやき」の会員(正・通信・賛助)になってください! ▼ ▲ 詳細はこちら → http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/join.html ▲ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 東京YMCA山手センターLD児支援プログラム「はらっぱ」について ■ ■ 平成12年12月 埼玉県議会一般質問での LD教育関連質疑 2000/12 ■ ■ 平成12年 9月 埼玉県議会一般質問でのLD/ADHD関連質疑 2000/09 ■ ■ 福井県敦賀市議会での「学習困難児」関連質疑 議事録  1999/03 ■ ■ 横須賀市議会・教育経済常任委員会でのLD関連質疑 2000/09/12 ■ ■ 藤沢市議会でのLD関連質疑(要約)市議会便りより 1999/12/05 ■ ■ 平成10年2月 京都府議会定例会会議録 LD関連質疑 1998/02/16 ■ ■ 沖縄県 障害持つ子も普通校就学を/親たちの会発足 2001/02/18 ■ ■ 【図書】 田研出版 LD関連図書 学習障害 −課題と取組み− 他 ■ □ 編集後記 ------------------------------- 23:24 2001/02/21 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください □■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 東京YMCA山手センターLD児支援プログラム「はらっぱ」について ■ --------------------------------------------------------------------  東京YMCA山手センター担当者様よりお知らせいただきました。 −−−−−−−−−−−  東京YMCA山手センターLD児支援プログラム  「はらっぱ」「はらっぱII」参加者/ボランティア募集のお知らせ 内 容:LD児または類似の課題を持つ子供たちの月一回のグループ活動です。 目 的:料理・買い物・クラフト・スポーツ・レクリエーション等、楽しく     過ごすこと、のびのびと自由で、人と関わること、自然とふれ合う     こと、これらの体験を通じて自分の世界を広げ、自尊心を養うこと     をねらいとしています。     毎月、グループごとに計画を立て、様々な場所に行きます。移動や     マナー、金銭の授受、集団行動のルールなどの他、意見のやりとり、     全体の場での発表など社会性につながる場面は有効に活用していま     す。また、ボーリング、水泳など集団でのレクリエーションの楽し     さも大事にしています。様々な出会いや体験が自己の課題を改善す     る機会になります。 対 象:小学1年生〜6年生(はらっぱII)20名     中学1年生〜高校3年生(はらっぱ)30名 活動内容:(昨年度の例) 5月横浜市立動物園「ズーラシア」/9月池袋周      辺(グループごとに買い物)/10月日暮里・東京YMCA山手センタ      ー(バザー準備)/11月山手センター屋上(親子バーベキュー)      /2月地下鉄大江戸線沿線(オリエンテーリング)など ●ボランティアリーダーについて:     毎回の活動では、お子様5人につき2人〜3人のLDに理解のある/ト     レーニングを受けたリーダーが行動を共にいたします。リーダーは     あるときは、友達であり、あるときは保護者です。活動を共にする     ことにより、安全はもとより、子どもの発見や成長を一緒に喜び、     いっしょに感動する人たちです。彼らは、子どもとの活動に主体的     に関わり、時間と情熱を注いでいます。そのことが、彼らを更に一     歩成長させるのです。 ※ YMCAでは参加者と同時に活動の計画・運営に携わるボランティアリーダ   ーの募集も行っています。ボランティア同士の週一回のミーティングや   LD理解講座など様々な機会を通してLDについて理解を深めています。 ※ お申し込み・お問い合わせ/東京YMCA山手センター              〒169−0051東京都新宿区西早稲田2−18−12              TEL 03−3202−0321 (担当:三島綾子)              E-mail:ayakom@tokyo.ymca.or.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 平成12年12月 埼玉県議会一般質問での LD教育関連質疑 2000/12 ■ -------------------------------------------------------------------- 下記サイトからの転載(抜粋)です。 http://www1.pref.saitama.jp/~s-gikai/gaiyou/h1212/1212g013_3.html −−−−−−−−−−−−−−−−−− 平成12年12月一般質問  畠山清彦議員 Q 先月24日、私は、日本LD学会第9回大会に参加しました。東京学芸   大学の山口薫名誉教授は、「21世紀の目指すべき特別支援教育は、子 どもは一人ひとり違っていることがすばらしいとの理念に基づき、一人ひと りを包み込み、対応する教育である」と講演されました。 その教育改革の出発点が、いわゆる学習障害、LD教育であるとの指摘は、 LD児及びその周辺児に対する支援から、多様性並びに能力に応じた学習支 援が確立できると考えた私に、勇気と確信を与えてくれました。 私は、LD児及びその周辺児に対する支援策について、過去3回質問いたし ました。おかげさまで、県当局では、LD児についての指導マニュアルを作 成したり、本年度からは、県内の巡回相談を導入したり等、学校現場でのL Dへの認識も広がってまいりました。 そこで、今後は、より一層全校挙げての支援体制を確立することと、巡回相 談の対象を拡大することに力を入れるべきだと考えますが、教育長に前向き の御答弁をお願いいたします。 A 桐川 卓雄教育長 議員御指摘のLD児指導マニュアルを各小学校へ配   布し、LD児への支援に努めてまいりましたが、まだ十分とは言えず、 さらに、全校挙げての支援体制を確立していくために、今年度から2年間に わたり、「学習障害児に対する指導方法等に関する実践研究」を進めている ところでございます。 校内支援体制や指導方法などについて、具体的な実践を通して、来年度には、 その成果をパンフレットにして、県内の小中学校に配布し、支援体制を普及 していきたいと考えております。 また、巡回相談につきましては、保護者からの要望なども認識しております が、現状では、拡大することは厳しい状況でございますので、さらに研究を 進めていきたいと存じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 平成12年 9月 埼玉県議会一般質問でのLD/ADHD関連質疑 2000/09 ■ -------------------------------------------------------------------- 下記サイトからの転載(抜粋)です。 http://www1.pref.saitama.jp/~s-gikai/gaiyou/h1209/1209m073_1.html −−−−−−−−−−−−−−−− 平成12年9月一般質問  大山 忍議員 Q 小学校の段階において、子どもたちが教師の指導に従わず授業が成立し   ないなどの状況が見られるということは、極めて憂慮すべき事態でござ います。その原因や背景は、子どもたちの変化に対応できないなど教師の指 導力の不足、幼児期におけるしつけなど家庭の教育力の低下、地域の連帯感 の希薄化など、様々な要因が複雑に絡み合っているものと考えられますが、 いかなる困難な要因があろうと、学校教育を正常に機能させ、次代を担う子 どもたちに思いやりと義務感、責任感を持たせ、楽しい学校生活の場を与え るのは、我々大人の責務であります。 そのためには、子どもたちの変化に対応できる教師の指導力の向上や学校に おける指導体制の確立が急務であると考えますが、どのような取組をしてい るのか、お伺いします。 また、注意欠陥多動性症候群と言われる注意、集中の持続が難しい子どもた ち、学習障害と言われる子どもたちに対する理解や指導に問題があるとも考 えられるのではないでしょうか。このことについてどのような取組をしてい るのか、伺います。 A 桐川 卓雄教育長 いわゆる学級崩壊を予防し解決を図るためには、議   員御指摘のとおり、教師の指導力の向上と学校における指導体制の確立 が大変重要でございます。 県では、生徒指導アドバイザーによる学校への訪問指導、カウンセリング研 修や全小学校における校内研修の実施などを通して、教員の資質の一層の向 上と全校一丸となった指導体制の確立に努めているところでございます。 また、注意欠陥多動性症候群や学習障害と言われている子どもたちへの取組 でございますが、このような子どもたちの中には、中枢神経系の障害から来 るケースもありますので、指導マニュアルを各学校に配布し、障害を正しく 理解させるとともに、その対応などについて研修会を開催してまいりました。 また、今年度から専門家が研究協力校を巡回し、指導方法などの相談に応じ る事業を開始したところでございます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 福井県敦賀市議会での「学習困難児」関連質疑 議事録  1999/03 ■ -------------------------------------------------------------------- 下記サイトからの転載(抜粋)です。 http://www.hokuriku.ne.jp/umekiabc/sanngatu.html −−−−−−−−−−−−−−−−−− 22番(梅本俊一君)  次に、学習困難児童についてお伺いをいたします。LDと略されています学習 困難児童についてお聞きをいたします。 平成7年の6月議会で私は質問をいたしました。このときの教育委員会の御答 弁では、新しい分野であり、判断基準がはっきりしないし、見解が分かれて いる事実もあると。そして結論として、そういう子供が存在することは事実 だが、極めて新しいタイプの子供なので、よくわからないといった答えでは なかったかと思います。 学習困難児童は、知的発達におくれはありません。読む、書く、話す、聞く、 計算する、推論するといった特定の能力についてだけ習得しにくく、怠けな どと誤解されやすく、学齢期の児童生徒の3〜4%と推定されているようであ ります。 先日、私は「学習困難児童一人一人を大切に」と題した新聞記事を目にしま した。これは、学習障害の子供たちを対象にした初めての広域通信制の高校 で、北海道芦別市の本部校のほかに、大阪、福井、札幌、横浜に学習センタ ーが設置をされるとのことであります。 学習障害児が養譲学校や定時制の高校に進学しても、学校側が個別に対応し 切れず不登校になったり、進学する受入先の学校が見つからなかったりする ケースが多く、義務教育後に学ぶ場が少ないのが実情だそうです。 同校では、一人一人に合わせて個別指導計画を立てるとのことで、炭焼きや 酪農、木工や野外実習等を通した学習にも特色を持っているようであります。 こういったことを見てもわかるように、今日では学習困難児の存在は確認を され、そういった子供たち一人一人を大切にしていこうという機運が高くな ってきています。敦賀市における学習困難児童に対する認識と現状、そして 対応をお聞きをいたします。 −−−−−−−−−− 中略 −−−−− ○教育長(三橋昌幸君) それからLDの問題でございます。学習困難児童と言っておりますが、これは 英語の Learning Disability という、LDという頭文字をとって呼んでおる ところでありますけれども、御指摘のように昔ならば学習遅進児といった、 Slow Learner というような範疇で呼ばれてきた子供たちが、最近の医学や 精神医学、そういうものの進歩によってだんだん細かくそういった障害が分 析されるようになってきた。その中の一つがこのLDであろうと私は認識をし ておるわけでありますが、この学習障害というのは今わかっているところで は、背景としては中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるといっ たようなことが言われておりますけれども、その障害がどの学習をしていく 上でどこで顕在化してくるかということも、今明らかになっておりません。 例えば、学校教育が終わった後で出現するという場合もあるようでございま すし、その出現の仕方も個々別々であるというようなことで、非常に難しい 問題でございます。 学習障害の実態把握については、そういった意味でいろんな視点からいろん な観点から行わなければなりませんし、また慎重に判断をしていく必要があ ろうというふうに思っております。また、この子供たちの指導につきまして は、最終的にはもう個々別々の指導カリキュラムが必要ではないかというよ うなことが言われておりますので、今の学校教育の中で担任やまた限られた 教師集団の中で、この一人一人にどうやって対応するか、これは今後の大き な問題になってこようかというふうにも認識をいたしております。市の委員 会としましても、こういった意味で研究を進めておるところでございます。 それから、そういった障害児が発見された場合の対応でございますが、この 判断自体が申し上げましたように非常に難しいということで、学習障害に入 るか入らないか、これはいろんな子供のケースがあるわけでございまして、 例えば自閉症の傾向を持っ子供もおります。また、精神医学において言われ ておりますように、微細脳損傷というものを先天的に持った子供たち、それ からまたいろんな身体的に障害を持った子供たち、そういうものがやはりい ろんな面で学習がおくれてくるという状況を露呈するわけでございまして、 こういったものをきちんとやはり判断をし、分析をしていくということは、 今後の大きな我々の問題であろうというふうにも今思っておるわけですが、 そういったさまざまな症状、特性、こういったものを慎重に今後実態を現場 において把握いたしまして、場合によっては専門医等の協力、助言も得なが ら、今後対応を考えていきたいというふうに考えております。 今後、文部省の方で学習障害児等に関する調査研究協力者会議というものが 発足いたしておりますので、ここでの研究結果、または論議の推移を見なが ら、私どももまた対応をしていかなければならぬと考えております。 −−−−−−−−−−−−(以下略) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 横須賀市議会・教育経済常任委員会でのLD関連質疑 2000/09/12 ■ -------------------------------------------------------------------- 下記サイトからの転載(抜粋)です。 http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/council/giji/h12/tei03/kyokei/data/09120118.html −−−−−−−−−−−−−−−− ○杉山雄二委員 それから、教育委員会の方ですけれども、最近、学習障害 児、LDと呼んでいるようですが、ラーニング・ディスアビリティーズとい うようなことの中で、読むとか書くとか読解力とか算数とか、ある特定の項 目についてはなかなか学力というか、勉強はできないが、ほかの点は大丈夫 だ。さりとて知的障害ではないという中で、かなり先生も困っているし、家 庭の方も何で読み書きだけできないのだろうとか、算数だけできないのだろ うかというようなことがあるようですけれども、その辺の御研究というのは 進んでいるのでしょうか。 □生涯学習部長 学習障害児、LD児の本市の傾向でございますけれども、 このLDの定義そのものがまだ定かでない面もありますので何とも申し上げ られない面があるのですが、現実には、ここ2〜3年、年間10件程度、親御 さんを通して学校経由で教育研究所に相談が来ている実態がございます。こ れもウィスク3型という専門の知能検査の道具がございますので、それらを 使って教育研究所で調べるわけですが、狭義のLD児というものはなかなか 出ない。やはりいろいろな障害、また精神的な機能障害を持ったりしている 部分との重なり等で、知能的には平均以上ですが、ある数の認知、言語認知 の部分だけ特異に障害を持っているという典型的な事例は余りないというこ とのようです。 しかし、広義にとらえますと、非常に場面場面でLDに近いような現象的な ものを見せるということはもうこれの事例でも10件程度は出ておりますので、 私どもの方としては、教員向けにLDの表象的なもの、それから対応策につ いてまず基本的な理解を深めるということで研修の機会を設けて、まずLD とは何かというものから始めまして、今研修を積み重ねているところでござ います。 ○杉山雄二委員 一律の教育ではない、個性的な教育等も叫ばれている中で、 確かに教師自体もLD児童か、ほかのADHDとかいう区分だとか、なかな か難しい面があろうかと思いますけれども、確実に何かふえているというよ うな御報告も中にはあります。 専門的な先生に聞いてみると、どうもアメリカ等でもLD児の出現率が多分 2〜3から6%ぐらいの間だとすると、大体1クラスに1人か2人はそうい う子がいる。そういう子がいて先生方がわからないと、この子は少しおかし いのではないかということで一律に教育してしまって、その子の可能性等、 読み書きができないだけでだめですとか、自信を損ねてしまったり、その部 分だけなのに全体で学力が悪いとか、人格的なものまで低い評価にして自信 を喪失させることになりかねないような事例等もちょこっと聞きますもので、 大きくならないうちにこの研究を続けていっていただきたいと思います。 特に、教師側の見抜く力が大事ではないかなと思うのですけれども、研修を するということですが、その辺はいかがでしょうか。 □生涯学習部長 確かに委員が今言われましたように、広義でとらえますと 出現率は2〜6%ぐらいと言われている説もあるようです。そうしますと、 各学級に1人2人いてもおかしくないということで、もし今の我々の実態把 握がLDとは何たるやを知らないために見過ごしている結果であるとすれば、 これは大変な問題ですので、たまたま平成12年度から国の今トップレベルを いっています特殊総合研究所の力をかりまして、神明小学校と連携をしてL D児への教育手当ての方法等を含めて研究委託、2年間の取り組みが始まり ましたので、それらをまた現場に還元する形でLD児対策の前進を図ってい きたいなと思っております。 ○杉山雄二委員 わかりました。今、全体で10件ぐらいだと聞いたので、何 か随分少ないなと思いましたもので、特にその点、よろしくお願いします。 −−−−−−−−−−−−(以下略) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 藤沢市議会でのLD関連質疑(要約)市議会便りより 1999/12/05 ■ -------------------------------------------------------------------- 下記サイトからの転載(抜粋)です。 http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/gikai/990125/ippan.html −−−−−−−−−−−−−−− 12月定例会中の一般質問は、12月18〜22日にわたって行われました。 通級指導教室−−−西北部地域に「ことばの教室」開設を検討 【質問】 障害児教育の一形態である通級による指導教室は、どのような基      準で設置されるのか。 【答弁】 文部省では、平成5年度から、何らかの特別の指導や援助があれ      ば通常の学級に在籍することが可能な子どもに対して、通級によ り指導を行うことを制度として認めている。 その対象者は、言語障害、情緒障害、弱視、難聴、肢体不自由・病弱及び身 体虚弱のいずれかの障害を持つ子どものうち、比較的ハンディキャップの軽 い者とされており、原則として知的障害や学習障害は含まれていない。また、 指導の対象とする児童の判断については、障害児教育の経験のある教員等に よる観察・検査や専門員による診断等に基づき、教育的、心理学的、医学的 な観点から総合的かつ慎重に行うことになっている。通級による指導教室に は、通級児童10人程度に一人の割合で担当教員が配置される。 なお、本市においては、言語障害・難聴の通級学級として小学校3校に「こ とばの教室」を開設している。さらに、現在、市内西北部地域の小学校にお ける4カ所目の「ことばの教室」の開設に向け、検討を進めている。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 平成10年2月 京都府議会定例会会議録 LD関連質疑 1998/02/16 ■ -------------------------------------------------------------------- 下記サイトからの転載(抜粋)です。 http://www.iijnet.or.jp/goyou/library/pref_library/conproc199802.html −−−−−−−−−−−−−−−− 北岡千はる議員(京都府民連合)の質問  現在、私の地元・左京区岡崎の地において、新しい府立図書館の建設に向 けての作業が進められ、西暦2000年度に開館することが予定されております。 この図書館においては障害者の方も利用できるように配慮していただかなけ ればなりません。とりわけ、目の不自由な方にとっては、私たち晴眼者が使 っている文字、すなわち墨字が読めません。したがって、目の不自由な方に 公共図書館にある墨字で書かれた本を読んでいただくためには特別の工夫が 必要となります。  一昔前までは、目の不自由な方への読書サービスは、一般の公共図書館の ほかにつくられた点字図書館で集中的に行えばよいと考えられていました。 しかし、そのような考え方は現在では否定され、目の不自由な方、すなわち 視覚障害者の読書権を保障するためには、一般の公共図書館においても視覚 障害者への読書サービスを行うべきだという考え方が主流となっています。 このように考え方が変わってきた背景には、一つには、点字図書館は公共図 書館に比べてその数が少ないことと、二つ目には、蔵書数に圧倒的な差があ り、近年、とみに高まってきている視覚障害者の読書欲に点字図書館のみで は応じ切れないという事情があります。  ちなみに、京都府では、視覚障害者のために設置された図書施設は、京都 市北区にあります京都ライトハウスと竹野郡網野町にあります丹後視力障害 者福祉センターの二カ所でございます。  さて、公共図書館にある本を視覚障害者の方に読んでいただくためには二 通りの方法があります。その一つは、点字にすることで、これを点訳と言い ますし、また他の一つは、音声にすることです。点字は視覚障害者のために 工夫してつくられた文字言語ですが、これを習得するためには、かなりの修 業が要ると言われております。幼少時に失明し、盲学校を卒業した方ならば ともかく、成人した後に失明した方が点字で書かれた本をスムーズに読みこ なすのは大変困難なことと聞いております。このため、本を音声で読むとい う方法が必要となります。その一つは、視覚障害者の前で声を出して本を読 むという方法、つまり対面朗読であり、他の一つは、本を朗読して、それを 録音テープに録音するという方法、つまり音訳であります。一般の図書館利 用者の閲覧に相当するのが対面朗読で、貸し出しに相当するのが音訳された 録音図書の貸し出しということになります。  なお、音訳された録音図書は、視覚障害者のみならず、外出が困難な高齢 者や指の震えによってページをめくることが困難な障害者、さらには文字に よる読書がいささか困難な学習障害者や知的障害者の方々の読書の促進にも 効果があるとされています。既に、東京都・大阪府・埼玉県などの都道府県 立の図書館においては点訳・音訳の業務が実施されています。  さきに発表された新府立図書館の建設計画では、我が会派の大野議員から も提案しておりました「障害者サービスについては対面朗読室を設けること」 が示され、大変喜ばしいことと高く評価をいたしておりますが、新府立図書 館が21世紀にふさわしい障害者サービスを実施するに当たっては、点訳・音 訳を行うことがぜひ必要であると考えます。教育長の御所見をお聞かせくだ さい。  なお、新府立図書館の開館に向けて一点、要望いたします。一昨年、私は 海外行政視察団の一員としてカナダのバンクーバー中央図書館を視察いたし ました。その折に、児童コーナー担当の方から、幼児期より読書の習慣を身 につけさせ、また保護者が子供に本を与える際の考え方と広範な分野にわた る本の紹介が印刷してあるパンフレットのセット「ペアレントポケット」を いただきました。実は、これなんですけれども(資料提示)、いろいろ多岐 にわたっての説明文がここにも入っております。(知事に提示)  その担当者によると、この施設については来館可能な親子は限られるため、 このセットを子供が誕生した家庭に配付しているとのことであり、何よりも 自慢できるもので、子供が寝る前に保護者が必ず本を読み聞かせるという国 民性とともに誇りに思っているとのことでありました。同時に、京都でもぜ ひこういうものを作成し、私に送ってほしいという言葉がつけ加えられまし た。  そこで、これまでの府立図書館で培われました幼児・児童向けの図書に関 する考え方や経験を生かし、また各市町村の図書館の情報をネットワーク化 する中で、このカナダでいただいた資料にまさるとも劣らない図書情報が新 府立図書館を中心に京都独自の方法で作成、発信されますよう強く望むとこ ろでございます。 安原道夫教育長の答弁  新府立図書館の図書サービスについてでありますが、基本的な機能として は、府内どこにお住まいの方でもさまざまなサービスが均質に受けられるよ うにしていきたいと考えております。このような中で、基本的には、視覚に 障害があることによって新図書館のサービスを受けられないことがないよう、 点字の辞典類を置いた対面朗読室を二部屋設けるとともに、来年度から大活 字本やテープ図書の充実・整備を図ってまいりたいと存じております。なお、 音訳の際のテープ図書の作成に当たりましては、著作権法上、個別に著作権 者の許諾を受けなければならないという制約が課されておりますが、できる 限り、さまざまなサービスが行えるよう積極的に研究をしてまいりたいと存 じているところでございます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 沖縄県 障害持つ子も普通校就学を/親たちの会発足 2001/02/18 ■ -------------------------------------------------------------------- 琉球新報ニュース 「障害持つ子も普通校就学を/親たちの会発足」 全文は下記サイトで閲覧可。 http://www.ryukyushimpo.co.jp/news01/2001/2001_02/010218e.html −−−−−−−−−−−−−−−− 心身に障害を持つ子どもたちでも普通学校に通えるように支援する親たちの 会が、17日発足した。昨年末から南風原町立北丘小学校で開かれていた親 たちの勉強会「きたおか座談会」が発展解消したもので、会員は約50人。 −−−−−−−−−− 中略 −−−−−−−−−− 会員のほとんどは親で、子どもの障害は脳性まひやダウン症のほかLD(学 習障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)など多岐にわたっている。住所 も那覇、浦添、糸満の各市と西原、南風原の両町に広がる。このほか小学校 教師や南風原町議も会に参加している。 −−−−−−−−−− 以下略 −−−−−−−−−− ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 【図書】 田研出版 LD関連図書 学習障害 −課題と取組み− 他 ■ -------------------------------------------------------------------- ● 学習障害−課題と取組み− 神谷育司 著 A5判 240ページ   定価 本体価格3,790円+税 30年間,極小未熟児の成長を心理・教育の面から追及してきた著者が,学習 障害の視点から諸研究をまとめた書。各種のLDの症例のほかに,ことばの 遅れ,頭部外傷,先天性語聾児等を長期年月,追跡・治療教育した実例のデ ータを添えて紹介。また,3歳時検診を手がかりに「ことばの遅れ」を発見 することを提唱。わが国におけるLD研究の歴史・最近の動向を解説し,今 後の課題も展望している。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ● 神経心理学的視点からのLD   Learning Disabilities A Neuropsychological Perspective   B.P.Rourke・J.E.DelDotto 著 服部照子 訳 A5判 208ページ    定価 本体価格3,790円+税 LDサブ・タイプの根幹にはそれぞれ特異な神経心理学的パターンがある。 これにより症状,アセスメントのあり方,指導介入のプログラムは決めるべ きである。これを無視すると指導上の大混乱が起こると症例を挙げて力説す る。 著者の一人Rourkeはカナダウインザー大学教授で国際心理学会会長。わが国 のLD教育に携わる人々に強いインパクトを与える書。 −−−−−−−−−−−−−−−−−−− ● 学習障害・学習困難への教育的対応 −日本の学校教育改革を目指して− 山口 薫 著 A5判 送料 300円 定価 本体価格 3,400円(税別) 文部省の示した「学習障害の判断・実態把握基準」を中心にLD対応策と指 導法を具体的に説明。今後の学校教育改革も提言した書。 −−−−−−−−−− ● 田研出版  http://www.taken.co.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------- 23:24 2001/02/21 □ --------------------------------------------------------------------  前回から3号程度で各地の議会及び行政資料を集めてみました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュース記載内容を転載される場合は必ず下記までご連絡下さい ■ 「けやき」連絡先 E-mail: keyaki@box.club.ne.jp [1999/03/12 更新] 「けやき」URL: http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ [1998/07/31 更新] i-mode URL: http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/i/ [2000/05/10 更新] LDニュースのバックナンバーの閲覧については以下のサイトからできます http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000000592 [2000/12/21 更新] LDに関する情報交換・意見交流・質問は「LDフォーラム」をご利用下さい LD-FRM http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/LD-FRM/ [2000/08/17 更新] ■ 編集者は掲載内容に関して最終保証責任を負うものではありません ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD NEWS は「まぐまぐ」 http://www.mag2.com/ を利用して発行しています

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