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==================================================================== LD(学習障害)ニュース #137 1999.11.21 発行 登録読者数 2,082 LD = Learning Disabilities LD親の会「けやき」編集 1997.9.10創刊 ==================================================================== ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 神奈川 LD協会主催 連続講座 「LD者の就労」/川崎 1999.11.28  ■ ■ 第4回小児認知神経研究会オープンシンポ 東京学芸大学 1999.12.5 ■ ■ フリースクール ForLife ホームページの更新 1999.11.20 ■ ■ 第8回日本LD学会札幌大会 (1999.10.9-10) に参加して。。。(3) ■ ■ 東京学芸大学公開シンポジウム「学校をどう変えるか」 1999.12.4 ■ ■ 講演会:「LDをもつ人の就労・社会自立を考える」(11/13) の感想 ■ □ 編集後記 ----------------------------------- 22:29 99/11/20 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください □■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 神奈川 LD協会主催 連続講座 「LD者の就労」/川崎 1999.11.28  ■ --------------------------------------------------------------------  神奈川LD協会事務局より、ご案内いただきました。 -------------------------------- 日 時: 1999年11月28日 (日) 講習時間: 午後 2:00〜4:00 講 師: 愛知県 見晴台学園 事務局長 鬼頭 美也子 先生 対  象: 保母・幼稚園教員・小学校教員・療育関係者 ほか 講義内容: 愛知県にあるLDを対象とした学園「見晴台学園」の卒業生を       通してLDといわれている子ども達の就労状況、雇用先での評 価、また就労までに必要と思われる事項を教育、家庭の立場に そって話されます。 受 講 料: 一般 3,000円(資料代含む) 【会 場】 川崎市国際交流センターレセプションルーム           (東急東横線 元住吉駅より 徒歩約10分)  【定 員】 100名 【申込方法】 1) 申 込 協会事務局まで郵送又は電話にてお申し込み下さい。 (定員になり次第締め切らせていただきます) 2) 受講料 郵便振り替でお送り下さい。 (お申し込み後10日以内にお振り込み下さい) やむを得ずキャンセルされる場合はお早めに連絡下さい。   ≪口座番号≫ 00200-7-26501 ≪加入者名≫ LD協会連続講座 【連絡先】 社団法人 神奈川学習障害教育研究協会 〒226-0025 神奈川県横浜市緑区十日市場町 801-8 E-204 TEL 045-984-7910 FAX 045-981-5054 E-mail kanald@246.ne.jp 詳細につきましては、当協会ホームページをご覧下さい。 http://www.246.ne.jp/~kanald/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 第4回小児認知神経研究会オープンシンポ 東京学芸大学 1999.12.5 ■ -------------------------------------------------------------------- 日 時: 1999年12月5日(日)午後1時から6時まで 場 所: 東京学芸大学20周年記念館 1階      東京都小金井市貫井北町4-1-1      tel:0423-29-7390(小池研究室) 交 通: JR中央線小金井駅よりバス テーマ: 通常学級に在籍し、学習困難を示す子供の今日的問題       −教育と医療の現状と課題- 1:教育の現状 東京都の情緒障害通級指導学級の課題(都立多摩教育研究所 水野先生) 都市周辺地域における通級学級の課題(茨城大学 篠田先生) 葛飾・江戸川地区における情緒障害学級の課題 (江戸川区二之江第3小 有沢先生) 葛飾・江戸川地区の学習障害児指導会の課題(千葉大学 北島先生) 2:医療の現状 葛飾・江戸川地区の小児医療の現状と課題 (都立よつぎ療育園 医師:岩崎先生) 小児医療と心理相談(国立小児病院/都立よつぎ療育園) 学習障害周辺群の薬物治療の現状と課題 (大宮市心身障害総合センター 医師:宮尾先生) 3:認知評価を巡る諸問題 学習障害児の認知発達の評価方法について(東京学芸大学 高尾先生) レアクタスによる注意障害の注意評価について -日本の子供とドイツの子供- (国立小児病院 医師:二瓶先生) 学習障害児の教育診断について(筑波大学 篠原先生) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ フリースクール ForLife ホームページの更新 1999.11.20 ■ --------------------------------------------------------------------  ● 更新内容  ★ LD(学習障害)情報のコーナーがオープンしました。     ・ほっと交流会 〜真面目もひと休み〜     ・音楽療法とコンサート     ・木曜ひろば、土曜クラブ     の情報を掲載しています  ● ホームページアドレス   http://www2s.biglobe.ne.jp/~forlife/index.htm  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 第8回日本LD学会札幌大会 (1999.10.9-10) に参加して。。。(3) ■ -------------------------------------------------------------------- 大会 1日目、講演会等と併行して、親の会の活動発表のポスター展示が行わ れた。参加団体は15ほど?親の会以外にも、LD関連の民間団体の参加があっ た。また、展示会場では、全国親の会作成の「LD就労パンフ」の展示、販売 もされていた。 10月10日、大会 2日目。午前中は、口頭発表とポスター展示。今回の特徴と しては、より実践的なLD児の指導事例、ADHD関連の事例が目立っていた。ま た義務教育以降の問題やいわゆる「非行」等の社会的逸脱行動に関する発表 があった。特に、大阪高槻市における「LD指導支援ネットワーク」の発表は、 先進的な取り組みであり、他の地域でも是非参考にしたいものであった。 午後は、学校教育部会企画シンポ「通常学級・通級指導教室等の実践」と、 親の会企画シンポ「学校教育に何を求めるか」に参加した。前者では、各地 の具体的なLD指導の実践例が発表されたが、中でも、LDにADHDを併せ持つお 子さんに対する個別指導計画及び、ソーシャルスキルを意識した指導事例は、 非常に参考になるものであった。後者では、親の会企画のシンポであったが、 山口薫先生はじめとする専門家の参加もあり、参加者数はやや小規模ではあ ったが、熱気ある意見交流がなされた。 夕刻より、特別企画として急遽設定された、「LD学会特別研究フォーラム」 に参加した。ちょうど夕食時の悪条件でもあり、聴衆の参加は少な目だった (親の会関係者が多かったような印象あり)。テーマは「文部省の最終報告 を受けて」ということで、この7月2日に公表された文部省協力者会議の最終 報告を、どのように生かしていくか。。。協力者会議の主査をつとめられた 山口薫先生とLD学会会長上野一彦先生からの提案と、フロアからの質疑・意 見交換がなされた。今回の報告公表をもって、協力者会議は実質的に店終い となる。今後は教育現場での実施段階へと一歩を踏み出すところであり、各 地域で親の会等がそれぞれのアプローチで、LDのための具体的な教育支援を 求めていくことの重要性が再認識されたように思う。 この日の12時間に及ぶ日程で、参加者一同ややお疲れ気味。親の会の面々と 連れだって、会場近くの和風レストランで遅い夕食を兼ねた「懇親会」。翌 日、新千歳空港売店で「蟹」などのお土産を購入し、帰途についた。(了) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 東京学芸大学公開シンポジウム「学校をどう変えるか」 1999.12.4 ■ -------------------------------------------------------------------- 日 時 1999年12月4日(土)第I部 10:30〜13:00 第II部14:00〜17:00 会 場 東京学芸大学〔芸術館ホール〕 主 催 東京学芸大学教育学部附属教育実践総合センター 後 援 東京都教育委員会 小金井市教育委員会     国分寺市教育委員会 小平市教育委員会 〔第I部〕講演 学校における『心の教育』  10:30〜13:00 司 会  浅沼 茂 氏 (東京学芸大学教育学科 教授) 1 地域と連携した『心の教育』による発達支援と臨床教育法の開発 大河原 美以 氏 (東京学芸大学心理学科 助教授) 2 心の健康教育をめぐるカリキュラムの策定 −保健室の視点からの縦断的研究− 山成 幸子 氏 (東京学芸大学附属世田谷中学校 養護教諭) 3 人とのかかわりを通して道徳性の芽生えを培う −いざこざの場面を通して− 溝口 綾子 氏 (東京学芸大学附属幼稚園 副園長) コメンテーター 大熊 雅士 氏 (小金井市教育委員会 指導主事) 児玉 隆治 氏 (東京学芸大学保健管理センター 所長) 岩立 京子 氏 (東京学芸大学幼児教育学科 助教授) 〔第II部〕シンポジウム 「心の教育」を考える  14:00〜17:00 司 会 小林 正幸 氏  (東京学芸大学教育学部附属教育実践総合センター助教授) シンポジスト 堤  清二 氏 (財団法人 セゾン文化財団 理事長) 滝  充  氏 (国立教育研究所 生徒指導研究室長) 河上 亮一 氏 (川越市立城南中学校 教諭) 指定討論者 黒沢 惟昭 氏 (東京学芸大学生涯教育研究室 教授) 申し込み方法 FAXで予約(042-329-7692)(先着順) 申し込み〆切 11月25日(木) 先着順 会場の定員に達し次第締切り,お断りする場合のみご連絡します。 問い合わせ先 〒184-8501 東京都小金井市貫井北町4-1-1 東京学芸大学附属教育実践総合センター事務室         TEL 042-329-7691 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 講演会:「LDをもつ人の就労・社会自立を考える」(11/13) の感想 ■ -------------------------------------------------------------------- LDニュース #136で募集したところ、早速LD-FRM会員のトトロさんより、 投稿いただきました。感謝いたします。 −−−−−−−−−−−−−−−− 11月13日、東京LD連絡会主催の、梅永雄二先生の講演会を聴いてきました。 梅永先生の元上司だという、西村晋二先生の講演を以前、聴いたことがあり ます。 就労支援の人達がLDという障害を認識し始めたばかりの頃で、能力も高いし すぐに仕事に就けるだろうと思ったところが一筋縄ではいかない。自閉症や 知的障害の人達の方が、よほどすんなり仕事に適応できる。といったきびし い話でした。 あれから4〜5年たちます。LDへの就労支援に進歩があったのでしょうか。 現実には不況で失業率が上がるなか、障害者の就労は以前に比べて厳しい状 況だと思います。しかしLDへの理解とその研究に関しては確実に進んだなと 私は感じました。 梅永先生は就労の最終目標は職に就くことではなく、定着することであると していました。 LDをもつ人はそこそこの学歴を持ち、さしあたって採用試験には合格します。 しかし様々な理由から短期間で離職してしまうことが多いのだそうです。 それを防ぐためには、就職を意識して基礎的な職業教育を徹底するボトム・ アップというこれまでの考え方に代わり、目的指向型のトップ・ダウンの考 え方を強調していました。 トップ・ダウンという言葉は最近しばしば耳にします。しかしその語感から 私は「高望みしない」という、ちょっと悲しい意味に捉えていました。しか し梅永先生の説明はすこし違い、汎用できる知識や能力を望まず、即実践的 なことを教えていこうというものでした。 例えば、買い物が出来るようにするという課題に対して、お金の計算から教 えていくのがボトム・アップの考え方。とりあえずスーパーに連れて行って、 品物の取り方、レジの並び方を教えるのがトップ・ダウンの考え方らしいで す。 自閉症の人だとスーパーでの買い物が出来ても、家の近くのコンビニでは買 い物が出来なかったりするそうです。その場合はとにかくその人の生活に必 要な特定のコンビニでの買い物の仕方を教える。使える技術から教えていこ うというのが、トップ・ダウンの考え方だと言っていました。 この考えの中では、障害者に指導するだけではなく、雇用側にも働きやすい 環境作りを求めています。そういう障害者と雇用者との橋渡しをするのが、 ジョブ・コーチという存在です。障害者と一緒に職場で働き、仕事の指導や 他の職員との調整役となるひとで、アメリカで盛んに行われているシステム だそうです。日本でも注目され始めており、近い将来公的な補助が出るかも しれないとのことでした。 LD者の場合、職場での技術的な問題以上に対人関係のトラブルや環境不適応 が深刻なケースが多いということも指摘していました。 一つには自分に適した職業を選べないこと。職種が限られてしまうこともあ りますが、職業に対するイメージが貧困なことも原因の一つです。ハンバー ガーショップというとカウンターのお姉さんしか思い浮かばず、食器洗いや 掃除など想像もしていなかったりします。在学中から職業体験などで自分の 就きたい職を十分理解しておくことが大切だそうです。会場ではそうした理 解の一助として、職業紹介ビデオを見せてくれました。また職場でのマナー (道具を借りる、休むときの連絡法など)についてのビデオもありました。 一見幼稚なようにも感じますが、LDの人は意外にこうした当たり前のことが 抜け落ちていて失敗することが多く、視覚的にも具体的でわかりやすいビデ オの解説はなかなか良くできていると思いました。 もう一つ、職場の雰囲気というのは外からはなかなかわかりにくいものだと いうこと。良いと思って入っても、いざ働いてみるといじめやしごきで苦労 することもあるとのこと。定着が目標とは言ったが、転職を恐れない勇気も 必要だと、最後におっしゃっていました。 成功例、失敗例といろいろなケースをお話ししてくださいましたが、成功例 の方が少ないというのが現実のようです。なかなかきびしい状況です。 しかしポツポツと就労支援の場所も出来つつあり、LD全国親の会でも職場向 けのパンフレットを作成したりしています。今後もますますこうした親や本 人たちの地道な訴えが必要になっていくだろうと思いました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ----------------------------------- 22:29 99/11/20 □ --------------------------------------------------------------------  11/13の梅永先生講演会に参加された方の、感想を募集したところ、早速 投稿をいただきました。ありがとうございます。また、今回は短時間に多く の方より情報をいただきましたので、前号から間を置かず発行となりました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュース記載内容を転載される場合は必ず下記までご連絡下さい ■ 「けやき」連絡先 E-mail: keyaki@box.club.ne.jp [1999.03.12 更新] 「けやき」URL: http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ [1998.07.31 更新] LDニュースのバックナンバーの閲覧及び配信は以下のサイトからできます http://backnumber.to/list.asp?userid=10000592 [1999.01.11 更新] LDに関する情報交換・意見交流・質問は「LDフォーラム」をご利用下さい http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/LD-FRM/INDEX.html [LD-FRM] 読者用「掲示板」→ http://www.simple-j.com/kkk/kbbs.cgi?bn=110201 ■ 編集者は掲載内容に関して最終保証責任を負うものではありません ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LD NEWS は「まぐまぐ」http://www.mag2.com/ を利用して発行しています

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