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□ LD・発達障害等関連図書 → http://ldnews2000.web.fc2.com/books/  □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #1090 2011/07/18 発行 登録(配信)読者数 3013 ■ ■ LD = Learning Disabilities LDニュース編集人発行 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」例会お知らせ/武蔵野芸能劇場小ホール 2011/07/23 ■ ■ 合理的配慮等環境整備検討WG(第2回)開催のお知らせ 2011/07/22 ■ ■ 合理的配慮等環境整備検討WG(第1回) 配付資料 資料8 2011/07/08 ■ ■ 合理的配慮等環境整備検討WG(第1回) 配付資料 別紙2 2011/07/08 ■ ■ 「自閉症」とその支援を正しく理解するための講演会/福岡市/宮崎市 ■ ■ 地デジ化「テレビ聴けなくなる」 視覚障害者に不安の声 2011/07/17 ■ ■ 資料デジタル化 全文テキスト化実証実験報告書(抜粋) 国立国会図書館 ■ ■ イースト EPUB3対応のPC用リーダー (世界初)を無償公開 2011/07/06 ■ ■ 社会的起業育成支援事業 iSB 公共未来塾 障害者福祉 法人設立 山岡修 ■ ■ 第177国会 参議院行政監視委員会 議事録抜粋 平成23年05月23日 ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 17:15 2011/07/18 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 夏休みのワーキングメモリトレーニングお申込み受付中。コグメド・ジャパン   http://www.cogmed-japan.com/                【広告】 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ■ LDニュースへ講演会等のイベント情報の掲載を希望される方へ・・・ ■ ■ 詳細は下記サイトをご覧下さい。原稿は適宜編集する場合があります。 ■ ■□■□■□ http://ldnews2000.web.fc2.com/sample.html  ■□■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 親の会「けやき」例会お知らせ/武蔵野芸能劇場小ホール 2011/07/23 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/KEYAKI/NEWS.html#110723 http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/HTML/KEYAKI/20110723.pdf  お父さんの勉強会 〜 けやきの活動を通して 〜  今「親の会」でできることを考えよう 「けやき」を合言葉に集まった仲間同士ですが、これまで「どうして親の会が必 要なのか」、「どんな活動をして、何ができるのか」ということを振り返ってみ る機会が少なかったように思います。「自分の子どものことだけを考える」 ・・・それだけでいいのでしょうか? 例会では、話題提供として、「けやきの活動概要」をパワーポイントにて説明し ます。さらにお二人のお父さん方から、体験談を話して頂く予定です。 今回は「おやじの会」の皆さんが中心となってすすめる勉強会です。もちろんお 母さん方もご参加ください。(ご夫婦一緒はさらに大歓迎) 会員の皆様のご参加をお願いします。 日 時 2011年7月23日(土) 14:00〜16:30  ○ 受付は、13:30から開始します。 場 所 武蔵野芸能劇場 小ホール   JR中央線三鷹駅北口すぐ(東京寄りに徒歩1分・駐車場なし)   武蔵野市中町1−15−10   http://www.musashino-culture.or.jp/geinou/access.html  ○ 会員以外の方は、お名前・お立場・連絡先を明記の上    keyaki@box.club.ne.jp へ7月16日までにお申込ください。  ○ 資料代(1000円)を当日受付にて申し受けます。   (けやき会員は無料)  ○ 保育はありません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障害 母たちの奮闘記 (平凡社新書) [新書] 山下 成司 (著) http://ldnews2000.web.fc2.com/books/00064.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 合理的配慮等環境整備検討WG(第2回)開催のお知らせ 2011/07/22 ■ ------------------------------------------------------------------------ 特別支援教育の在り方に関する特別委員会合理的配慮等環境整備検討 ワーキンググループ(第2回)開催のお知らせ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/046/index.htm 平成23年7月15日 文部科学省  合理的配慮等環境整備検討ワーキンググループ(第2回)を下記のとおり開催 いたしますので、お知らせいたします。 1.日 時 平成23年7月22日(金曜日)13時00分〜16時00分 2.場 所 三田共用会議所 大会議室(3F) 東京都港区三田2-1-8 3.議 題 障害者本人及び保護者からのヒアリング       その他 4.傍聴・取材 ・会議は、原則として一般に公開する形で開催いたします。 ・会議の傍聴を希望される方は、7月20日(水曜日)18時までに、お問い合わせ 先に記載のメールアドレスに氏名、所属、連絡先(送付したメールアドレスと 異なる場合のみ)をご記入の上、お申し込みください。お申し込みをされない 場合には、会場に入場できない場合がございます。 ・車椅子で傍聴を希望される方・手話通訳等を希望される方は、その旨お書き添 えください。また、介助の方がいらっしゃる場合は、その方の氏名も併せてお書 き添えください。 ・席に限りがありますので、当日傍聴を希望される方が多数の場合には、抽選と なる場合もございます。あらかじめ御了承ください。 ・報道関係者は、原則として1社1人とさせていただきます。 ・カメラ撮影を希望される場合は、傍聴登録時にその旨も併せて記入してくださ い。 ・入室やカメラ撮影等は、事務局からの指示に従ってください。 お問い合わせ先 初等中等教育局特別支援教育課企画調査係            電話番号:03-5253-4111(内線3193)            ファクシミリ番号:03-6734-3737            メールアドレス:tokubetu@mext.go.jp (初等中等教育局特別支援教育課) −−−−−−−−−−−−−− 特別支援教育の在り方に関する特別委員会合理的配慮等環境整備検討ワーキング グループの構成員に、山岡修氏(日本発達障害ネットワーク副代表、全国LD親の 会理事)が就任した。「合理的配慮」を骨抜きにさせないためにも、きちんとし た意見を反映させることが必要でしょう。 日本発達障害ネットワーク http://jddnet.jp/ 〒105-0013 東京都港区浜松町1-12-14 昭和アステック5号館 5F TEL:03-5733-6855 FAX:03-5733-6856 E-mail: office@jddnet.jp 全国LD親の会 http://www.jpald.net/ 〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-26-5 バロール代々木415 TEL/FAX:03-6276-8985 E-mail :jimukyoku@jpald.net ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ことばの発達に遅れのある子のための言語指導プログラム111 −サインを逃さずタイミングよく話しかける技術− 長澤正樹 (著) http://ldnews2000.web.fc2.com/books/00027.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 合理的配慮等環境整備検討WG(第1回) 配付資料 資料8 2011/07/08 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/046/siryo/attach/1308221.htm 資料8:合理的配慮について 1.障害者の権利に関する条約における「合理的配慮」 (1)障害者の権利に関する条約「第二十四条 教育」においては、教育につい ての障害者の権利を認め、この権利を差別なしに、かつ、機会の均等を基礎とし て実現するため、障害者を包容する教育制度(inclusive education system)等 を確保することとし、その権利の実現に当たり確保するものの一つとして、「個 人に必要とされる合理的配慮が提供されること。」を位置付けている。 (2)同条約「第二条 定義」においては、「合理的配慮」とは、「障害者が他 の者と平等にすべての人権及び基本的自由を享有し、又は行使することを確保す るための必要かつ適当な変更及び調整であって、特定の場合において必要とされ るものであり、かつ、均衡を失した又は過度の負担を課さないものをいう。」と 定義されている。 2.「合理的配慮」の提供として考えられる事項 (1)障害のある児童生徒等に対する教育を小・中学校等で行う場合には、「合   理的配慮」として以下のことが考えられる。 (ア)教員、支援員等の確保 (イ)施設・設備の整備 (ウ)個別の教育支援計画や個別の指導計画に対応した柔軟な教育課程の編成や    教材等の配慮 (2)障害のある児童生徒等に対する教育を小・中学校等で行う場合の「合理的   配慮」は、特別支援学校等で行われているものを参考とすると、具体的には   別紙2のようなものが考えられる。 (3)「合理的配慮」について条約にいう、「均衡を失した又は過度の負担を課   さないもの」についての考慮事項としてどのようなものが考えられるか(例   えば、児童生徒一人一人の障害の状態及び教育的ニーズ、学校の状況、地域   の状況、体制面、財政面等)。 別紙1:公立小・中学校についての国、都道府県、市町村、学校・校長等の役割    分担 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/046/siryo/attach/1308224.htm 別紙2:「合理的配慮」の例 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/046/siryo/attach/1308226.htm お問い合わせ先 初等中等教育局特別支援教育課 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 障がい青年の自分づくり─青年期教育と二重の移行支援 (単行本) 渡部 昭男 (著) http://ldnews2000.web.fc2.com/books/00033.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 合理的配慮等環境整備検討WG(第1回) 配付資料 別紙2 2011/07/08 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/046/siryo/attach/1308226.htm (別紙2)「合理的配慮」の例 1.共通 ・バリアフリー・ユニバーサルデザインの観点を踏まえた障害の状態に応じた適  切な施設整備 ・障害の状態に応じた身体活動スペースや遊具・運動器具等の確保 ・障害の状態に応じた専門性を有する教員等の配置 ・移動や日常生活の介助及び学習面を支援する人材の配置 ・障害の状態を踏まえた指導の方法等について指導・助言する理学療法士、作業  療法士、言語聴覚士及び心理学の専門家等の確保 ・点字、手話、デジタル教材等のコミュニケーション手段を確保 ・一人一人の状態に応じた教材等の確保(デジタル教材、ICT機器等の利用) ・障害の状態に応じた教科における配慮(例えば、視覚障害の図工・美術、聴覚  障害の音楽、肢体不自由の体育等) 2.視覚障害 ・教室での拡大読書器や書見台の利用、十分な光源の確保と調整(弱視) ・音声信号、点字ブロック等の安全設備の敷設(学校内・通学路とも) ・障害物を取り除いた安全な環境の整備(例えば、廊下に物を置かないなど) ・教科書、教材、図書等の拡大版及び点字版の確保 3.聴覚障害 ・FM式補聴器などの補聴環境の整備 ・教材用ビデオ等への字幕挿入 4.知的障害 ・生活能力や職業能力を育むための生活訓練室や日常生活用具、作業室等の確保 ・漢字の読みなどに対する補完的な対応 5.肢体不自由 ・医療的ケアが必要な児童生徒がいる場合の部屋や設備の確保 ・医療的支援体制(医療機関との連携、指導医、看護師の配置等)の整備 ・車いす・ストレッチャー等を使用できる施設設備の確保 ・障害の状態に応じた給食の提供 6.病弱・身体虚弱 ・個別学習や情緒安定のための小部屋等の確保 ・車いす・ストレッチャー等を使用できる施設設備の確保 ・入院、定期受診等により授業に参加できなかった期間の学習内容の補完 ・学校で医療的ケアを必要とする子どものための看護師の配置 ・障害の状態に応じた給食の提供 7.言語障害 ・スピーチについての配慮(構音障害等により発音が不明瞭な場合) 8.情緒障害 ・個別学習や情緒安定のための小部屋等の確保 ・対人関係の状態に対する配慮(選択性かん黙や自信喪失などにより人前では話  せない場合など) 9.LD、ADHD、自閉症等の発達障害 ・個別指導のためのコンピュータ、デジタル教材、小部屋等の確保 ・クールダウンするための小部屋等の確保 ・口頭による指導だけでなく、板書、メモ等による情報掲示 お問い合わせ先 初等中等教育局特別支援教育課 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ インクルーシブ教育の実践−すべての子どものニーズにこたえる学級づくり− http://ldnews2000.web.fc2.com/books/00052.html  学苑社 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 「自閉症」とその支援を正しく理解するための講演会/福岡市/宮崎市 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www6.ocn.ne.jp/~tubomi/kokuchi.html 自閉症を正しく理解するということ〜自閉症の支援で最も大切なこと〜 「自閉症」とその支援を正しく理解するための講演会  自閉症の人たちに適切な支援をするために必要なこと。言うまでもなく、それ は「自閉症の人たちを正しく理解すること」です。 いま世界で最も認められ、 実践されている自閉症の人たちへの支援モデルであるTEACCHプログラムを、今日 の世界企画に育て上げた米国ノースカロライナ大学のゲーリー・メジボフ教授に よる、自閉症を正しく理解し、適切な支援をするための「世界で最も分かりやす い講演会」です。 講 師 ゲーリー・メジボフ(米国ノースカロライナ大学教授 TEACCH部元部長) 日 時 2011年8月30日(火)10時〜16時15分受付:9時30分 休 憩:12時〜13時 終 了:16時15分 場 所 大博多ホール(福岡市博多区博多駅前2-20-1 大博多ビル12F) 定 員 400人(定員になり次第締め切り) 参加費 3000円 お申し込み(Web) 下記URLにアクセスしていただき、必要事項をご入力のうえお申し込みください。 https://biz.knt.co.jp/ecs3.5/jihei2011/ お申し込み(ハガキ・FAX・eメール) (1)氏名(2)〒・ご住所(3)TEL・FAX番号(4)ご職業(5)会場名(はかた会場)を明 記の上、下記申し込み先までハガキ、FAX、eメールのいずれかでお申し込みくだ さい。お申し込み後、ご案内とともに振込用紙をお送りします。 【お申し込み】近畿日本ツーリスト(株) トラベルサービスセンター東日本 「はかた講演会」係 〒130-0022 東京都墨田区江東橋3-4-2 FAX 03-6730-3230 TEL 0570-064-205 営業時間:月〜金 10:00〜17:00 ※土・日・祝休み eメール:tourdesk51@or.knt.co.jp 主 催 福岡県自閉症協会 福岡市自閉症協会 NPO法人それいゆ     朝日新聞厚生文化事業団 後 援 福岡県 福岡市 福岡県発達障害者支援センターあおぞら     福岡県発達障害者支援センターゆう・もあ −−−−−−−−−−−−−−−− 日 時 2011年9月1日(木)10時〜16時15分受付:9時30分 休 憩:12時〜13時 終 了:16時15分 場 所 宮崎市民プラザ オルブライトホール(宮崎市橘通西1-1-2) 定 員 500人(定員になり次第締め切り) 参加費 3000円 お申し込み(Web) 下記URLにアクセスしていただき、必要事項をご入力のうえお申し込みください。 https://biz.knt.co.jp/ecs3.5/jihei2011/ お申し込み(ハガキ・FAX・eメール) (1)氏名(2)〒・ご住所(3)TEL・FAX番号(4)ご職業(5)会場名(はかた会場)を明 記の上、下記申し込み先までハガキ、FAX、eメールのいずれかでお申し込みくだ さい。お申し込み後、ご案内とともに振込用紙をお送りします。 【お申し込み】近畿日本ツーリスト(株) トラベルサービスセンター東日本 「みやざき講演会」係 〒130-0022 東京都墨田区江東橋3-4-2 FAX 03-6730-3230 TEL 0570-064-205 営業時間:月〜金 10:00〜17:00 ※土・日・祝休み eメール:tourdesk51@or.knt.co.jp 主 催 宮崎県自閉症協会 宮崎県発達障害者支援センター     NPO法人それいゆ 朝日新聞厚生文化事業団 後 援 宮崎県 宮崎市 宮崎県教育委員会 宮崎市教育委員会     宮崎県社会福祉協議会 宮崎県知的障害者施設協議会     宮崎県手をつなぐ育成会 宮崎LD 発達障害者親の会フレンド ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LDを活かして生きよう−LD教授のチャレンジ 上野 一彦 (著) 価格:¥ 1575 http://ldnews2000.web.fc2.com/books/00025.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 資料デジタル化 全文テキスト化実証実験報告書(抜粋) 国立国会図書館 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization_fulltextreport.html http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization/3_5sho.pdf 5.1テキストデータ作成に関する実証実験の成果と課題  (1)テキスト化システムのフォーマットに関する成果と課題  本実証実験では、OCR出力フォーマットに採用したALTOについて、日本語表示 固有の表現(縦書き、右横書き、和欧文混植等)に対応するため、ALTOの拡張を 行った。この拡張により、後続の校正・構造化作業に必要となる日本語特有の情 報を記述することができた。  OCR出力フォーマットは、基本的にはOCRベンダが独自に策定しており、仕様が 公開されていない。また、本実証実験において日本語対応のためにALTOの拡張を 行ったが、ルビはALTOに記述するのではなく構造化メタデータとして保持する対 応としたなど、日本語表示固有の表現に十分な対応ができたわけではない。  本実証実験では、日本語表示固有の表現に対応したOCR出力フォーマットの必 要性を認識するとともに、OCRデータの相互運用性確保のためにもOCR出力フォー マットの標準化が必要であると認識した。  次にテキスト化システムの出力フォーマットについてであるが、本実証実験で は代表的な書籍の電子フォーマットの中から、用途ごとに適切なフォーマットを 利用することにした。具体的には、表示用のフォーマットとして、原本の再現性 の観点から透明テキスト付PDFを、検索・読上げ用のフォーマットとして、サー チャビリティ、アクセシビリティの観点からDAISYフォーマットを採用した。  DAISYフォーマットは、資料の要素分解(標題紙、目次、本文、章、節、索引、 参考文献、引用文献等)が可能であり、本実証実験では、1)縦書き、2)右横書 き、3)和欧文混植、4)ルビ、5)段組みや多段構成、6)目次から見出しへのリンク、 7)本文中見出し、8)コンテンツ区切り、9)柱、10)ページ番号、11)圏点や傍線等 の強調記号、12)図、13)表、14)参照文献、15)文字位置情報の計15項目を構造化 の対象とした。  これらの項目を用いて資料を構造化することにより、検索の際にキーワードを 重み付けしてスコアを算出したり、読上げの際に読上げをスキップしたりするこ とが可能となった。  ただし、書籍の電子フォーマットには、透明テキスト付PDFやDAISYフォーマッ トのほかにも様々な形式が存在する。今後は、それぞれのフォーマットの動向に 留意して、全文テキスト化された書籍の出力フォーマットとして適切なものを比 較検討していくことが必要である。−−略 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 感覚統合を生かしてたのしく学習−読む力・書く力を育てる 佐藤 和美 (著) http://ldnews2000.web.fc2.com/books/00050.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ イースト EPUB3対応のPC用リーダー (世界初)を無償公開 2011/07/06 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.value-press.com/pressrelease.php?article_id=80868  イースト株式会社(本社:東京都渋谷区代々木、代表取締役社長:下川和男)は、 今年5月23日に電子書籍標準化団体IDPF(International Digital Publishing Forum)が仕様を発表したばかりの「EPUB3.0」に対応したWindows PC用リーダー 「espur(エスパー)試作版、v0.8」を、本日、無償で一般公開しました。  espurはWindows 7およびVistaで動作するEPUBリーダーで、最新のWebKit (r90335)を使っており、縦書き、ルビ、禁則、見開き表示などの日本語組版に 対応しています。 5月23日時点でのIDPF EPUB 3.0仕様に基づいて試作されたリ ーダーで、今後の仕様変更の影響を受ける可能性があります。 事実上の世界標 準となっているEPUBの日本での普及と、EPUBコンテンツの技術的な確認を目的と して配布するもので、おそらく世界ではじめてのEPUB3.0対応リーダーです。  イーストは、6月20日にHTMLとCSSからEPUB3を生成するepubpack (http://epubpack.cloudapp.net)、7月1日にブログからEPUB3を作るMyBooks.jp (http://mybooks.jp)を発表しており、これらが出力する縦書きEPUBコンテンツ も、espurで読むことができます。  espurは以下のURLからダウンロードできます。 http://espur.jp  イーストのEPUB関連ソリューションは、以下のサイトで全体像を公開していま す。http://www.est.co.jp/epub/  また、イーストは、総務省の平成22年度「電子出版環境整備事業」で受託した 「EPUB日本語拡張仕様策定」の成果をもとに、以下のポータルサイトで、様々な EPUB関連情報を提供しています。http://www.epubcafe.jp/ 本件についてのお問い合わせはこちらまで イースト株式会社 151-0053 東京都渋谷区代々木2-22-8  E-mail: epub@est.co.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ アスペルガーですが、妻で母で社長です。 出版社:大和出版 価格:¥1,365 http://ldnews2000.web.fc2.com/books/00066.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 地デジ化「テレビ聴けなくなる」 視覚障害者に不安の声 2011/07/17 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.ndl.go.jp/jp/aboutus/digitization_fulltextreport.html  地上波テレビのデジタル放送完全移行(被災地3県を除く)まで1週間。地デ ジ化されるとテレビの音声がFMラジオで聴けなくなるため、音が頼りの視覚障 害者から「テレビから遠ざけられてしまう」と不安の声が出ている。  FM放送とテレビのアナログ放送はともにVHF帯の電波を使うため、多くの 視覚障害者が、値段が安く1台で両方聴けるFMラジオでテレビも楽しんできた。 だが、地デジはUHF帯なので、ラジオでは受信できなくなる。−−略 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 特別支援教育におけるATを活用したコミュニケーション支援 http://ldnews2000.web.fc2.com/books/00061.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 社会的起業育成支援事業 iSB 公共未来塾 障害者福祉 法人設立 山岡修 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.ustream.tv/recorded/15947560 iSB 公共未来塾 録画日時 : 2011/07/12 18:36 JST 障がい者福祉 法人設立 山岡修氏 http://i-sb.org/pdf/schedule4_tokyo0604.pdf 2011年6月28日(火)19:00〜22:15 社会的起業育成支援事業 平成23年度(2011年度)iSB 公共未来塾 第3クール /第4期/東京会場 講義 当事者団体、当事者 尾崎ミオ(東京都自閉症協会高機能部会)片岡聡(ディスレクシア当事者)山岡 修(全国LD親の会。JDDネット) 当事者から見た、相談体制の現状と課題 (テーマに沿って、各60分発表、その後鼎談) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 大人の発達障害−アスペルガー症候群、AD/HD、自閉症が楽になる本 (単行本) 備瀬 哲弘 (著) http://ldnews2000.web.fc2.com/books/00030.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 第177国会 参議院行政監視委員会 議事録抜粋 平成23年05月23日 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/177/0016/17705230016004c.html http://ldnews2000.web.fc2.com/pdf/20110523.pdf ○参考人(石橋克彦君) 石橋です。どうぞよろしくお願いします。  ちょっと私、目の手術をしてから日が余りたっていないものですから、ちょっ とまだ見るのが不自由で、もたもたして少し時間をオーバーするかもしれません。 あらかじめお許しください。  インターネット中継にはこういうスクリーンの方がよかったのかもしれません けど、何か委員会の審議は基本的に紙ベースだと伺っておりましたので、私の資 料は紙だけです。お手元にありますダブルクリップで留めたものです。資料一か ら七までと、それから追加が二点とじてあると思いますけど、時間が限られてい ますので、この一枚目のA4の「(要点)」と書いてあるレジュメに沿って御説 明します。細かいところは、御関心があればまた後で質問していただければと思 います。  まず、0と書いてあります。六年前、二〇〇五年の二月の二十三日の第百六十 二回国会の衆議院の予算委員会の公聴会に私、出席しまして、原発震災というお 話もいたしまして警鐘を鳴らしたつもりだったんですけれども、残念ながらこの 国会の中ではそれが響かないで、役に立たなかったようで大変残念に思っており ますということを最初にちょっと言わせていただきます。今日の私の意見が多少 なりともお役に立てばいいと願っております。  次に1.でありますけれども、福島第一原発の大事故は、大津波によって非常 用ディーゼル発電機が全部死んでしまった、全電源喪失が起こって冷却ができな くなったからであるというふうに言われておりますけれども、実は、津波の前に 地震の揺れそのもので重大事故が発生した可能性がかなり大きいと思います。こ れは非常に重要なことなんですけれども、殊更何かそれに触れないように社会の 中ではされている感がありますので、ここで強調しておきたいと思います。  田中三彦さんという方が、既に四月の初めに発売されました岩波書店の「世界」 の中に書いていらっしゃいますし、それから四月の末に発売された「科学」の中 でも書いていらっしゃいますけれども、要するに、地震の激しい揺れによってま ず一号機では配管の破損がどこかで生じたであろうと、それによって冷却材の喪 失が起こった、つまり冷やすという機能が喪失した、これがメルトダウンにつな がったという推定です。田中さんの議論は、東京電力から公開されておりますデ ータ、圧力容器の中の水位、圧力、それから格納容器の中の圧力、そういうデー タを詳細に点検されての議論であります。  二号機では、地震の激しい揺れによって圧力抑制室に損傷が生じた可能性が大 きい。これは閉じ込める機能が喪失されたわけです。これで放射能も漏出します し、それから水素が漏れ出てそれが二号機の水素爆発につながったのであろうと いう、そういうことを田中さんは主張しておられます。  これは、私は地震学が専門でありますけれども、地震学的にも十分あり得るこ とです。東京電力から公表されております原子炉建屋の一番下の基礎版というと ころの揺れが、耐震設計で想定している揺れより、二号機、三号機、五号機の東 西方向の揺れではそれをオーバーしています。それから、たしか十六日にほかの 地震のデータも公表されましたけれども、地下の記録なんかでも、耐震設計の基 準とする地震動を、これは今後更に分析してみなければ正確なところは分かりま せんけれども、オーバーしていた可能性があります。  ただ、その想定より超えた度合いは二〇〇七年の柏崎刈羽のときに比べるとそ れほど甚だしくはないんですけれども、超えているということ自体非常に重要で すし、今回地震学的に大変注目すべきことは、振動の時間が非常に長かったわけ です。M九・〇という。地下で地震波を出している時間自体がべらぼうに長くて、 三分ぐらい出していたんですけれども、それを受けた福島第一原発の揺れも非常 に長時間続いたために、その長時間の繰り返しですね、繰り返し荷重というもの によって損傷を起こしたことは十分考えられるわけです。  一方、非常に重要なことは、五つ目の黒ポツに書いてありますけれども、福島 第一原発は、二〇〇九年に原子力安全・保安院と原子力安全委員会によって耐震 安全性が確認されています。つまり、止める、冷やす、閉じ込めるという機能が ちゃんと備わっているというふうに認められたわけです。ですけれども、今回そ れは誤りであった可能性が大きい。ですから、これはまだ断定はできませんけれ ども、この問題は非常に重要ですから厳重に議論する必要がある。  ところが、今のところはそこを何となく避けているようです。何か聞くところ によりますと、本日、東京電力から何か発表があるみたいで、津波が来るまでは 配管の破損なんかは生じなかったんだというような発表があるようなことをちら っと聞きましたけれども、とにかくこれはもう公開の場で厳重に議論されなけれ ばなりません。  想定の揺れを既に超えているということ自体、二〇〇六年に改定された耐震設 計審査指針に問題があるということを意味していますし、それから、もしその重 大事故が地震の揺れで起こったとすればなおさらのこと、全国の原発の耐震バッ クチェックというのが二〇〇六年、二〇〇七年以降行われておりますけれども、 それの審議のプロセス及びその結果、その信頼性が失われるわけで、これは全部 やり直す必要が出てまいります。  それから、二番目ですけれども、2.、三月三十日に原子力安全・保安院が電 力会社に指示を出しまして、全国の原発について津波の緊急安全対策をするよう にという指示を出しました。これは、全国の原発が福島第一原発のような大津波 を被って全電源喪失、全交流電源喪失というような事態になっても大丈夫なよう に緊急安全対策をしなさいということで、全部の電力会社が電源車を用意したり、 それから高いところに応急的な貯水槽を設けたり、ホースをたくさん用意したり、 それを操作する訓練をしたり、そういうことをやっていまして、これでその安全 性がまた格段に上がったようなことが言われていますけれども、この一連の事態 は非常に大きな問題を含んでいます。  二つありまして、一つは先ほど言いました第一点の問題を無視していることで す。津波対策だけすれば大丈夫だなんてものではないわけで、耐震設計審査指針 を見直してバックチェックもやり直さなければ安心とは言えません。それから二 つ目の問題としては、保安院自らが全国の原発で大津波と全電源喪失ということ を想定しなさいと言ったわけですけれども、そういうことを想定すること自体が 原子炉立地審査指針というものに反しています。  この原子炉立地審査指針というのが資料三に一枚紙で付いておりますけれども、 これは一連の安全審査指針類の一番本に来るものでありまして、昭和三十九年に 原子力委員会が決定したものです。  この一枚紙、以下を略してあるんですけれども、この最初のところだけが書い てあります。原子炉立地審査指針の基本的な考え方として、原則的立地条件とし て、その一・一の二行目の終わりから、「万一の事故に備え、公衆の安全を確保 するためには、原則的に次のような立地条件が必要である。」。その(1)です ね、「大きな事故の誘因となるような事象が過去においてなかったことはもちろ んであるが、将来においてもあるとは考えられないこと。また、災害を拡大する ような事象も少ないこと。」、こういうことが原則的に立地条件として必要であ るとうたっているわけです。  ところが、大津波等、それによって全電源喪失という大きな事故ですね、これ を全国の原発で想定しましょうというわけですから、これは驚くべきことです。 そんなものはその立地の条件に反しているわけです。  そもそも人間の良識というか常識から考えて、大津波をかぶるおそれのあるよ うな場所で原発を運転するということ自体、私は正気のさたではないと思います。 これはあたかも真冬に暴風雪警報が出ている北アルプスで六十歳、七十歳代の熟 年ツアー登山をやろうなんて言っているようなもので、とてもおかしい。要する に、たかが原発です、要するに、たかが発電所なわけです。例えば、遭難した漁 船を救うための巡視船なんというのはどんな荒波でも航海しなきゃならないでし ょうけれども、発電するために何もこんな危ないものを大津波のあるところで頑 張って運転することはないと私は思います。  それから三番目、原子力安全・保安院と原子力安全委員会というものが、現状 では残念ながら、これが原発擁護機関になっています。福島第一原発の事故、三 ・一一以降を見ていてもそうでありますけれども、今までお二人の参考人からも そういうお話ありましたけれども、私が直接かかわった例としては、二〇〇七年、 柏崎刈羽原発が新潟県中越沖地震で被害を受けて全七基が止まったということが ありまして、そのとき私は新潟県の小委員会の委員として議論に加わっていたん ですけれども、運転再開に向けて、何人かの研究者から存在が指摘されている柏 崎刈羽原発の沖合の海底活断層、非常に長大な海底活断層、これを無視しました。 東京電力は、長さ三十六キロの断層だけ、その一部分だけを取り上げて、そこに M七・〇の地震を想定したんですけれども、可能性としてはもっと長大な六十キ ロぐらいの長いものがある可能性がある、そういうものは原発の場合は安全サイ ドに立って当然考慮しなければいけないんですけれども、それを無視しました。 これはある意味、もう原発耐震偽装と言ってもいいことでありまして、これは詳 細は資料四に書いてあります。そういうことを保安院、安全委員会も率先してと いうか、組織的に行ったわけです。  これに関しては、資料四の追加という別の、後ろの方にあると思いますけれど も、私はそのことをこの資料四のように岩波の「科学」という雑誌に書いたんで すけれども、さらに、毎日新聞に一般向けに投稿しました。ところが、それに対 して原子力安全委員会は、毎日新聞社に私が書いたその「発言席」という原稿、 だから書いた責任は私にあるわけですけれども、私には何も言ってこないで、毎 日新聞社にあの記事はおかしいから訂正しろ、何か取り消せというようなことを 言っていった。そういうことまでありまして、非常に問題であると思います。  実は、こういう原発を擁護するについては、非常に多くの地震、地質の専門家、 研究者、それが加担しています。海底活断層を無視することに加担している。こ れは、日本活断層研究会という学会のシンポジウムのときの議論なんかでも、も うあからさまにそういうことが出てまいりました、ちょっと詳細は省略しますけ れども。  こういう状況は、研究者の倫理ということもありますけれども、もっと根深く は、政府系の研究機関あるいは国立大学、有名旧国立大学、そういうところの研 究者が加担せざるを得ないような構造的な問題があります。反対意見があっても、 まあ良心的な人はせめて黙っているぐらいのことしかできないという構造があり ます。これは国民にとって非常な不幸であります。  それから四番目、そもそも日本列島は、地球上で最も原発建設に適さない場所 です。資料五というのに一枚紙で地図がありますけれども、これ、世界中の地震 をプロットしますと、地球上では地震というのは線状ないしはベルト状に起こっ ているわけですけれども、非常に活発な地震活動のベルトの中に日本列島は全域 がすっぽり入ってしまうわけです。これが、面積でいいますと、日本の国土とそ れから領海等の排他的経済水域の一部を合計した場合、地球の表面積の〇・三% 弱ですけれども、その範囲内に実に地球の全地震の約一〇%が集中しています。  こういうところには、そもそも原発は造るべきではないのです。それはもう欧 米では常識なことです。ドイツやアメリカの原子炉の規制の条件、それから、現 実に日本だったらごみみたいな活断層が問題になって原発が閉鎖されたというよ うな実例を見ても、もしフランス人やドイツ人が日本列島に住んでいれば、彼ら は絶対にこんなところに原発は造らないであろうと。もう常識的なことです。日 本が異常なんだと思います。  省略しましたけど、レジュメに書いてあります(1)から(4)まで、非常に 基本的な原発とそれから地震に関する条件というものがありまして、そういうこ とを考えれば、地震列島における原発は、制御された安全の範囲で大丈夫だから 運転しようというのでは困るのです。先ほど後藤さんのお話にもありましたけれ ども、それでは困る。本質的な安全でなければ日本列島の上に住んでいる人間に とってはもう全く不幸であって、本質的安全というのは原発が存在しないことで あると思います。  これに関して、一番最後にあります資料五の追加という漫画がありますけれど も、これは昨日、思い付いて急いでかいたんですけれども、もうこういうことで もかかなければ余りにも分からない。特に経済界の人、あるいは政治、行政、そ ういう話を聞いている一般国民、どうもまるで分かっていないらしいというので かきました。  原発というのは、本質的には世界中で同じ問題を抱えています。これは、小出 さん、後藤さんから御説明があったような深刻な問題があります。ですけれども、 私、地震学をやっている人間として、現実的なことを考えると、やっぱり日本の 原発はフランスやドイツやそういうところの原発とは違うんです。何が違うかと いうと、日本の原発は地震付き原発であると。フランスやドイツと同じ原発があ って、それを日本列島に建てた場合、たまたま近くで地震が起こるかもしれませ んよなんというそんな生易しいものではなくて、もう日本の原発が全て、まるで おんぶお化けみたいにこうやって地震がくっついているわけで、地震とセットに なってあるわけです。ですから、地震付き原発なんていうものはあっては困ると、 そういうことであります。  したがいまして、今後、新設、増設というのはやめてほしい。建設計画中のも のもやめるべきでしょう。耐震設計審査指針に不備がある可能性が非常に高いと さっき言いましたけれども、現に今不備がある、その基準地震動の策定に不備が あるわけで、それを再改定しなければいけないというような議論もありますけれ ども、もうその新設、増設をしなければ設置許可のための指針というのは要らな くなるわけで、私としては、むしろリスク評価のための指針あるいは安全運転を 管理する保安のための指針というものを厳重に作り直した上で、早急に第三者機 関を設立して日本列島の全原発に関してリスク評価をして、順位付けをして、リ スクの高いものから順に今あるものも閉鎖していくということを真剣に考えなけ ればいけないと思います。  筆頭は浜岡原発でありますけれども、これは、津波対策が完了するまで取りあ えず閉鎖なんてものではなくて、永久に閉鎖する必要があります。といいますの は、東海地震による地震の揺れ、それから大きな余震の続発、それから地盤の隆 起、変形、それから大津波、それら全て恐ろしいのでありまして、津波対策さえ すれば大丈夫というものではありません。  これ、資料六にありますけれども、私、二〇〇九年に新政権が誕生したときに 期待を込めて、浜岡を止めてほしい、原発震災を回避することが新政権の世界に 対する責任であるということを書きましたけれども、残念ながらそれはやっと福 島第一原発の悲劇を経験した後でなければ実現しなかった。  この資料六の最後に書いてありますが、「手をこまぬいていれば、薬害エイズ やBSE問題を超絶した不作為の大罪を犯すことになるだろう。」と、二〇〇九 年に私は書きましたけれども、結局、その不作為の大罪を犯してしまったことに なります。これは、でも決して現在の政府の責任だけではなくて、二十七年間の 歴代の政府が積み重ねてきた国民に対する、あるいは世界に対する罪であると思 います。  それからもう一つ、浜岡以外の原発は大丈夫というふうなことが言われていま すけれども、とんでもないことでありまして、もうこれはちょっと省略しますが、 下に五つ黒ポツが書いてありますようにいろんな理由があって、若狭湾の原発群 を始めとして、日本全国、危険な原発はたくさんあります。それらについて早急 に点検をして、順次閉鎖に向かっていくことが必要です。  済みません、あと最後に一つだけ5.を追加します。  そうはいいましても、まだ我々は当分原発に付き合っていかなければなりませ ん。それから、止めたからといってそれで安全なわけではなくて、使用済核燃料 が原発に保管されている、それをあともう何十年も安全に管理しなければいけな い。その間には地震が起こるでしょう。そういうことで、原子力災害対策特別措 置法であるとか原子力防災指針、あるいはそれによるEPZの範囲、そういうも のは早急に改めなければなりません。  最後にちょっと紹介したいのは、この資料七にありますものですけれども、こ れはアメリカのコネティカット州で出ているこういう冊子ですけれども、(資料 提示)これ二十ページぐらいのこういう冊子がコネティカット州、ニューヨーク の北東にあるところですが、そこで出ています。これは何か。コネティカット州 原子力発電所非常事態対策ガイドというものです。平常時からこういうものが近 隣住民に漏れなく配られていて、そこには、非常事態とはどんなものであるか、 つまり、私たちは非常に安全なように原発を運転していますけれども、それでも なおかつ非常事態が生じるかもしれませんということで、非常事態とはどういう ものか、屋内退避、避難を指示されたらどうするか、避難移動を指示されたらど うするか、それから子供が学校、保育所に行っている場合はどうするか、そうい うことが簡潔ですが漏れなく記されています。こういうものが常時配られている わけです。それから、電話帳にもちゃんと避難場所が出ています。  そういうことを日本では何もしてこなかった。いきなりもう避難しろ、飯舘村 なんて四十何キロ離れていても急に出ていけ、もう牛も置いていけ、何も置いて いけと、余りにもひどいわけで、これからは早急にこういうものを原発周辺の人 々に配る必要があると思います。  以上です。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『あたまと心で考えよう SSTワークシートー社会的行動編』 http://ldnews2000.web.fc2.com/books/00059.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------------ 17:15 2011/07/18 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 大型台風接近中。くれぐれもご用心ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュースの記載内容に関する質問には原則として回答いたしかねます ■ ■ 編集に際し正確を期していますが最終保証責任は免責とさせて頂きます ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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