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□ LD・発達障害等関連図書 → http://ldnews2000.web.fc2.com/books/  □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LD(学習障害)ニュース #1058 2011/02/10 発行 登録(配信)読者数 3010 ■ ■ LD = Learning Disabilities LDニュース編集人発行 1997/09/10創刊 ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 「知的財産推進計画2011」の策定に向けた意見提出  2011/02/07 ■ ■ アクセスコントロール回避規制導入についての緊急声明  2011/01/27 ■ ■ 文化庁「技術的保護手段に関する中間まとめ」 意見提出 2011/01/12 ■ ■ インターネット上の著作権侵害コンテンツ対策に関するWG への意見書 ■ ■ 発達支援 研修・相談会 第3回 NPO星槎教育研究所 2011/02/11 ■ ■ 世界自閉症啓発デー2011・シンポジウム/灘尾ホール 2011/04/02 ■ ■ 発達障害を理解するための講演会/さいたま市産業文化セ 2011/03/05 ■ ■ ろう女性史編さんプロジェクト報告会  『DVD発刊記念企画!』  ■ ■ ストレスマネジメント講座 対人関係でストレスをためない3つのヒント ■ ■ コンテンツ強化専門調査会(第5回)議事録 (抜粋)  2011/01/17 ■ □ 編集後記 ------------------------------------ 01:10 2011/02/10 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■□■□■ この LDニュース は「等幅」フォントでお読みください ■□■□■ ■ LDニュースへ講演会等のイベント情報の掲載を希望される方へ・・・ ■ ■ 詳細は下記サイトをご覧下さい。原稿は適宜編集する場合があります。 ■ ■□■□■□ http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/sample.html □■□■□■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 感覚統合を生かしてたのしく学習−読む力・書く力を育てる 佐藤 和美 (著) http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00050.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 「知的財産推進計画2011」の策定に向けた意見提出  2011/02/07 ■ ------------------------------------------------------------------------ 知的財産推進計画2011の策定に向けた意見 障害者放送協議会著作権委員会 東京都新宿区戸山1-22-1 財団法人 日本障害者リハビリテーション協会気付 意見: 日本政府が署名し、批准の準備を進めている「国連障害者の権利に関する条約」 の第30条第3項には、「締約国は、国際法に従い、知的財産を保護する法律が、 障害者が文化的な作品を享受する機会を妨げる不当な又は差別的な障壁とならな いことを確保するためのすべての適当な措置をとる(外務省訳)」とある。この条 約への批准に向け、「知的財産推進計画2011」には、次のような内容を加え ることが必要と考える。 我が国の優れた技術力を活かせば、障害がある人々の教育や就労、文化的な生活、 レクリエーション、余暇及びスポーツへの参加をはじめとする社会参加をもっと 強力に推し進めることができるはずである。しかしながら、障害に対する配慮な しに技術の開発が進められれば、その技術は障害者の利用を排除したものになり、 結果として障害者を排除する社会を作ってしまうことになる。 知財の創出においても、まちづくりと同じく、ユニバーサルデザインと多様な障 害者の要求に応える支援技術とを組み合わせて、障害者も共に参加する社会を実 現する視点と、あらゆる機会をとらえた障害者の参加参画の推進が必要である。 特に教育においては特別な支援を必要とする児童生徒に有効なコンテンツの開発 と整備が喫緊の課題であり、知識・情報・文化のアクセスにおいては、コンテン ツのパッケージメディアおよびその電子配信における技術的保護手段等が、障害 者のアクセスを妨げることのないように著作権制度を整備する必要がある。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ LDを活かして生きよう−LD教授のチャレンジ 上野 一彦 (著) 価格:¥ 1575 http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00025.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ アクセスコントロール回避規制導入についての緊急声明  2011/01/27 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://miau.jp/1296090000.phtml [お知らせ] 2011-01-27 10:00:00 1月25日に行われた文化審議会著作権分科会でまとめられた報告書の中で、著作 権法に於いて技術的保護手段(アクセスコントロール)回避規制を盛り込む旨の まとめがなされました。しかし安易なアクセスコントロール回避規制は国民の正 当なコンテンツ利用およびわが国のICT技術の発展を不当に妨げます。私たちは ユーザーの立場から、著作権法にアクセスコントロール回避規制を盛り込む意見 に反対します。 1.ユーザーが正規に入手したコンテンツを継承できなくなります。 アクセスコントロール回避を禁止した場合、ユーザーが正規に入手したコンテン ツはプラットフォームに依存することとなり、ユーザがそのプラットフォームの 使用をやめた時や、そのプラットフォームがサポートされなくなった時に、ユー ザーはそのコンテンツにアクセスできなくなります。 例えば映像技術が進化し、DVDプレーヤーやBlu-rayプレーヤーが生産されなくな った場合、ユーザーはDVD、Blu-rayに収録されたコンテンツを見る術を失います。 また将来、ダビング10に対応したプレーヤー・レコーダーが供給されなくなった 場合、ユーザーは正規に録画したコンテンツを見る術を失い、コンテンツを将来 に継承できなくなります。 2.オープンソースソフトウェアを用いてのコンテンツへのアクセスが不可能にな ります。 現在、ビジネスはもちろん政府や自治体でもオープンソースソフトウェアの採用 が進んでいます。しかしオープンソースソフトウェアの開発者は、その開発形態 の性質上、アクセスコントロールの鍵のライセンスを与えられることはほぼ不可 能です。そのためアクセスコントロール回避規制がなされると、オープンソース ソフトウェアを用いてDVDなどのコンテンツにアクセスすることができなくなり ます。 3.アクセスコントロール技術の正当性が検証できなくなります。 過去にアクセスコントロールのために使用された「Rootkit」や「コピーコント ロールCD」のような技術は、ユーザーのコンピュータやCDプレーヤーを誤作動さ せ、セキュリティホールやハードウェアの故障の原因となりました。このような 問題はユーザーの手によって検証され、インターネットを通じてその問題が知ら しめられたという経緯があります。ユーザーの権利・利益を侵害し、その追及を 妨げるような規制は、ユーザーの正当な利用を害することとなり、決して認めら れるものではありません。 4.侵害コンテンツの流通防止は、アクセスコントロールでなくアップロードコン トロールにてなされるべきです。 問題とされた「マジコン」のようなアクセスコントロール回避機器の頒布に関し ては不正競争防止法、侵害コンテンツのアップロードに関しては著作権法におけ る公衆送信化権で、すでに十分対応できるはずです。 現在問題とされているのは侵害コンテンツの流通であって、ユーザによるアクセ ス行為でもなければ、ユーザの家庭内におけるコピー行為でもありません。アク セスコントロールは、どれだけ技術的に洗練されたものであっても上記のように 必ずユーザーの利便性を大幅に損ない、正当で多様な利用をも困難とし、かつ国 民の知る権利を阻害します。 流出した後の対策を練るより、あくまで流通を阻止することに重点をおくべきで す。これ以上の規制強化はステークホルダーの誰にとっても全く資するものでは ありません。 5.ハードウェアやプラットフォームの保護につながる規定は公正な市場競争を阻 害します。 著作権法は、ソフトウェアやコンテンツの保護と利用のバランスを図り、文化の 発展に資するために、その管理・流通をコントロールすることを目的とした法律 です。しかし、コンテンツへのアクセスコントロール技術を著作権法の保護対象 にまで拡張することは、この伝統的な保護の範囲を大きく逸脱し、特定のハード ウェアやプラットフォームの法律による保護を意味します。特定の産業基盤を硬 直的な仕組みで保護することは、市場競争を抑制し我が国の国際競争力を押し下 げることへとつながり、将来のICT産業に対しても継続的な悪影響をもたらし得 ると言わざるをえません。 また上記の意見を要約した配布用のチラシも同様に作成いたしました。このチラ シを政治家や政府関係者へ配布する予定です。 アクセスコントロール回避規制チラシ(PDFファイル 143KB) http://kskktk.sakura.ne.jp/miau/accessctrl_paper.pdf その他詳細な当協会の意見につきましては、下記を同時にご参照ください。 ・文化庁「技術的保護手段に関する中間まとめ」に対して意見を提出しました  http://miau.jp/1294785000.phtml ・知的財産戦略本部「インターネット上の著作権侵害コンテンツ対策に関する  WG」に意見書を提出しました  http://miau.jp/1268874000.phtml 報道・参考URL ・DVDコピー、家庭内も禁止へ 暗号で保護のソフト対象(朝日新聞)  http://www.asahi.com/national/update/1203/TKY201012030697.html ・著作権法改正で「マジコン」「リッピング」規制へ、文化庁が方針  (INTERNET Watch)  http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20110126_422714.html ・文化審議会著作権分科会法制問題小委員会 平成21・22年度 報告書(案)  http://www.bunka.go.jp/chosakuken/singikai/housei/h22_shiho_12/pdf/shiryo_3.pdf ※上記報告書案はあくまでも会議資料であり、正式な報告書とは異なりますので  ご注意ください。 著作者 : MIAU 最終更新日 : 2011-01-27 09:56:12 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ビジョントレーニング 学ぶことが大好きになる 北出 勝也 (著) ¥ 2520 http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00024.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 文化庁「技術的保護手段に関する中間まとめ」 意見提出 2011/01/12 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://miau.jp/1294785000.phtml 文化庁「技術的保護手段に関する中間まとめ」に対して意見を提出しました。 [お知らせ] 2011-01-12 07:30:00 MIAUは7日、文化庁が実施した文化審議会著作権分科会法制問題小委員会「技術 的保護手段に関する中間まとめ」に関する意見募集に対し、下記の意見を提出し ました。 第1章 6ページ 「ACTA」 について ACTA(模倣品・海賊版拡散防止条約)について「今後は、条約案文の確定作業を 経て、署名・批准が行われる予定となっている」とあるが、そもそもACTAについ ては多くの問題が国際的に指摘されており、批准すべきではない。 ACTAは「知的財産権の執行を強化するための新しい国際的な法的枠組」として議 論されており、批准すれば、それに対応した国内法の改正が求められる。そのよ うな条約であるにも関わらず、国民から秘密にされる形で議論されており、議論 における透明性に問題がある。 条文案に関しては2010年4月までは一切公開されておらず、ウィキリークスによ るリークによってのみ内容を知ることができたという不自然な状況であった。ま た条文案が公開されたといっても、英語の条文案のみの公開であり、一般国民に 向けた日本語訳は未だ公開されていない。交渉内容も秘密であり、どのような利 害関係者やビジネス界のリーダーが会合に参加したのかすら公開されていない。 このように国民的な議論が全く行われておらず、国民的なコンセンサスを得るこ とができない策定プロセスをとっている条約には批准すべきではないし、またそ のような条約が批准されることを前提に国内法の改正の議論を行うべきではない。 第2章 13ページ 「「非暗号型」技術に関して」について 非暗号型コピーコントロール技術を十把一絡げに権利対象とすることを図る中間 整理には同意できない。 かつてレコード会社はコピーコントロール CDによって消費者のハードウェアの 損傷を招くなどの問題を起こし、コピーコントロール CDによるハードウェア問 題に対応するコストをハードウェアメーカーが被ることになった。この騒動は、 米国消費者団体が5大レーベルを相手取って消費者代表訴訟を起こすまでに発展 した。 http://slashdot.jp/article.pl?sid=02/06/18/160225 また、Sonyが複製防止技術の一環として実装したものは、RootKitと呼ばれる悪 意ソフトウェア技術(マルウェア)を悪用して、ユーザーのコンピューターにあ るオペレーティングシステムの重要なファイルを故意に書き換え、コンピュータ ーの安定性を害するという手法であった。 http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/insiderseye/20051109rootkit/rootkit_01.html 現在、法務省ではこのようなウィルス等ソフトウェアの作成を犯罪として明確に 犯罪化しようとしている。 非暗号型技術は、これらのように、消費者の正当な利用を害するかたちで行われ てきたものもあり、このような具体的な不法行為を助長し、その追究を妨げるよ うな権利の水増しは、決して認められるべきではないと考える。これらの技術の 問題点の検証に当たっては、当然その複製防止技術を破る試みが不可欠である。 また上記のようなコピーコントロール技術の不備があった場合に一方的にユーザ ーに一方的に負担を迫ることも避けるべきである。 第4章 18ページ 「基本的な考え方」 について(その1) 技術的保護手段を回避する「プログラムの著作物」は、著作権法第2条第1項の定 めるとおり「表現」であり、表現の自由を正面から規制しようというものである。 表現の自由に制限を加えるにあたっては、過度に広汎にならないようにせねばな らない。今回の法改正案における最大の難関は、最小限の規制を実現する条文を 規定しなければ違憲となってしまう点にある。 同目的で法改正を行うに当たっては、厳密な適用範囲の特定が必要である。その 点では、広汎性を否定するためには、少なくとも複製防止技術の具体的な登録制 度が不可欠であると考える。登録技術の正当性を審査するために必要な条件は、 別様の「◆第2章 13ページ 「非暗号型」技術に関して」で述べたとおりである。 第4章 18ページ 「基本的な考え方」 について(その2) 「社会的実態を踏まえ」とあるが、本中間まとめには現在どのような社会的実態 があるのかについての記述が、ごく一部の側面しか記載がない点が問題である。 例えばマジコンなどを用いた非正規のゲーム起動については記載があるが、別様 の「◆第2章 13ページ 「非暗号型」技術に関して」で述べたコピーコントロー ルCDやRootKitによる弊害や、正規に入手したコンテンツがアクセスコントロー ル技術によって将来に継承できない問題、正規のライセンスを受けることが不可 能なオープンソースソフトウェアでDVDを再生している人がいること、マジコン を用いて自作のゲームを公開している人がいることなども「社会的実態」の一つ であり、アクセスコントロール技術の問題点や、本中間まとめの内容を踏まえた 法改正によってこのような実態が規制されることについての記載がないのは一方 的すぎる。アクセスコントロール技術の不備でユーザーやメーカーが不都合を被 る可能性や、ユーザーの情報へのアクセスを遮断すること、表現の自由への制限 に対する考慮がなされていないと考えざるを得ない。 また「社会的実態」は日々進化・変化していくものであり、法の制限を社会的実 態にあったものとし、保護と利用の均衡を保つために、米国のDMCAが導入してい るような、規制による影響についての定期的な意見の募集や、規制によって生じ た不利益を治癒するためのモラトリアムを設けるなどの措置も必要である。 第4章 19ページ 「回避装置等の種類との関係について」について 本中間まとめでは、いくつかの点で消費者の権利に配慮している側面が見られる 点を喜ばしいものとして評価したい。例えば次のような記述をわれわれは重視し、 今後も継続的に求めていきたいと考える。 また、「方式」の見直しに当たり、いわゆる「無反応機器」(特定の信号に反応 しないことにより、結果として技術的保護手段が機能しない装置)が規制対象と ならないようにすることについても、引き続き配慮が必要である。 第4章 20ページ 「権利制限規定との関係」について コピーコントロールを解除する行為を禁じた場合、コピーコントロールがかかっ た音楽や映像コンテンツを私的目的で複製する余地は全くなくなることとなる。 よってデジタルコピーによる私的複製によって本来著作権者等の受けるべき利益 を害することはなくなるため、私的複製が全く行われる余地がない録音又は録画 の機能を有する機器や記録媒体における私的録音録画補償金は、完全に廃止され なければならない。 著作者 : MIAU 最終更新日 : 2011-01-12 07:46:22 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達が気になる子のサポート入門 発達障害は「オリジナル」発達 (新書) 阿部 利彦 (著) http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00039.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ インターネット上の著作権侵害コンテンツ対策に関するWG への意見書 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://miau.jp/1268874000.phtml MIAUは、3月15日の知的財産戦略本部コンテンツ強化専門調査会「インターネッ ト上の著作権侵害コンテンツ対策に関するワーキンググループ」第4回会合に対 して意見書を提出いたしました。 内容は以下の通りです。 「インターネット上の著作権侵害コンテンツ対策に関するWG」への意見書                              2010年3月15日        一般社団法人 インターネットユーザー協会(MIAU)                            代表理事 小寺信良                            代表理事 津田大介                            担当   八田真行 総論 1.現時点でのACTA草案を一刻も早く公開すべき。 一連の議事録を見ても明らかなように、今回のWGでの議論は、現在策定中の模倣 品・海賊版拡散防止条約(ACTA)の存在を前提に進められている。ACTAは国際条 約であり、国内法の整備においても強制力を持つことになろう。しかし、ACTAは 現在に至るまで一度も草案が開示されたことはなく、議論そのものについても完 全な秘密主義が貫かれ、「リーク」という不自然な形でしか情報が外部に出てこ ないなど、策定のプロセスに重大な問題があり、国際的にも多くの批判を浴びて いる(※1)。すでに土肥座長も指摘しているように(※2)、そもそも具体的 な法文案がないものを前提に議論を進めるのは無理があると言わざるを得ない。 議論する上での大前提として、現時点でのACTA草案を一刻も早く公開することを 求める。また、ACTAに関する議論においては拙速な合意に至ることのないよう、 強く要望するものである。 ※1 たとえば http://www.eff.org/issues/acta ※2 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/contents_kyouka/wg/internet/dai1/gijiroku.html 2.侵害コンテンツによる「被害」は過大に評価されているのではないか。 侵害コンテンツによって権利者が被ったとされる被害額を算定する際、現在は 「ダウンロード数×コンテンツの平均小売単価」で計算しているように思われる。 しかし、有体物の万引き等と異なり、情報財としてのコンテンツはコピーによっ てオリジナルの価値が損なわれることはなく、また仮に侵害コンテンツが強力な 規制によって完全に消滅したとしても、現在のダウンロード数と同等の需要が生 じる(=購入するユーザが増える)とは限らない。むしろ、規制強化に伴う利便 性の低下から、正規ユーザの数が減少する可能性すらある。よって、この種の 「被害」額は、現実に即した推計よりもはるかに過大に算定されていると言わざ るを得ない。そもそも、著作権や規制の強化が、コンテンツの売上増につながる ことを支持する研究はほとんど存在しない。逆に、WinnyのようなP2Pソフトウェ アの存在が音楽ソフトの売上に全く影響しないこと、あるいはむしろプラスの影 響を与えているとする研究は数多く存在する(※3)。コンテンツが本質的に 「経験財」であり、享受してはじめて価値が分かるものであることを鑑みれば、 この結果は何ら奇異ではない。このような見地からすれば、「被害」額の過大な 見積もりに立脚してむやみに規制を強化することは、規制の実施に要するコスト を急増させるのみならず、ユーザの「コンテンツ離れ」を助長し、今後のコンテ ンツ市場やその創造基盤に回復不能なダメージを与えるだけになるのではなかろ うか。 ※3 田中辰雄・慶応大准教授の研究など。 3.ユーザからの意見具申の機会を設けてほしい。 侵害コンテンツ対策は、法律的、経済的、そして技術的な要素が複雑に絡み合っ た問題であり、できるだけ様々なバックグラウンドを持った人々によって議論さ れるべきである。中でもコンテンツの主たる消費者である一般的なユーザは、こ うした対策によって最も影響を受ける立場であるにも関わらず、現状では発言の 機会を十分に与えられているとは言えない。よって、より一層の情報公開と、WG へのユーザ代表の参加、直接的な議論参加の機会を求めたい。これは、ユーザの ニーズを探るという点でも、消費者の啓発という意味でも有益だと考えられる。 プロバイダの責任の在り方について 1.ノーティス・アンド・テイクダウンではなく、あくまでノーティス・アンド・ ノーティスを基本とすべき。 プロバイダによる侵害対策措置として、現在WGでは米DMCA(あるいはACTA)に則 ったノーティス・アンド・テイクダウン・システムの導入を検討しているようで ある。しかしノーティス・アンド・テイクダウンは、実際の侵害の有無を確認す ることなくプロバイダがコンテンツを削除することを強制するという点で、表現 の自由やプライバシーといったユーザの権利を深刻に損なう可能性が高く、目的 に比して手段としての適切性を著しく欠くものと考えられる。 これに対し、権利者から侵害の可能性について通知された場合、侵害者と目され たユーザにプロバイダが通知を転送すること、そしてユーザごとに通知転送の事 実と、場合によっては一定期間の(通信の秘密に抵触しない範囲での)アクティ ヴィティを記録しておくことを義務づける「ノーティス・アンド・ノーティス」 システムでは、悪質な侵害コンテンツの排除とユーザの自由の両方を確保するこ とができ、より適切と言える。すでにこのシステムが導入されたカナダでは、通 知されたうち71%のユーザが侵害コンテンツを自主的に削除するなど、大きな成 果を挙げている(※4)。侵害者の大半が、そもそも自分が侵害していることに 気づいていないか軽視している「カジュアルな」侵害者であることを考えれば、 この数字は当然のものと言える。日本においても、第2回議事録で指摘されてい るように、日本レコード協会によるメールでの警告が有効に機能したという事例 がある(※5)。もちろん、悪意ある常習的な侵害者に対しては、権利者は情報 開示請求の後に記録を根拠とした強力な対応が可能である。コストの面でも、侵 害通知とその転送(および記録)は大幅な自動化が可能であり、少なくともノー ティス・アンド・テイクダウンに要するコストを著しく上回るものにはなり得な い。 このように、ノーティス・アンド・ノーティス・システムは、権利者の権利、ユ ーザの権利、そして仲介者たるプロバイダの責任制限という点で、最もバランス がとれた優れた措置と考えられる。 ※4 http://arstechnica.com/tech-policy/news/2010/02/world-get-ready-for-the-dmca-actas-internet-chapter-leaks.ars ※5 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/contents_kyouka/wg/internet/dai2/gijiroku.html 2.「スリーストライク法」の導入には反対。 一部報道によると、ACTAには、複数回警告を受けたユーザのネット接続を強制的 に切断するという、いわゆる「スリーストライク法」に関する条項が盛り込まれ る可能性があると言う。WGにおいても、すでにスリーストライク法に関する検討 が行われているようである。スリーストライク法は推定無罪の原則に反し、国民 の通信の自由や表現の自由を不当かつ容易に侵害することを可能とするものであ り、インターネットを介した情報アクセスの重要性が今後ますます増すであろう ことを考えても、容認できるものではない。加えて、第2回議事録においてすで に森田委員が指摘されているように、WGで現在想定されているのはフランスの現 行HADOPI法とも違い、一切の司法手続を経ることなくプロバイダが任意に侵害者 の利用を強制的に遮断する、というもののようである。そもそもHADOPI法に関し ても多くの批判がある(というより、フランス以外に賛同する国は存在せず、当 のフランスにおいても議論が続いている)現在、このようなものの導入には全 く賛同することができない。 アクセスコントロール回避規制の在り方について 1.アクセスコントロールでもコピーコントロールでもなく、「アップロードコン トロール」を重視すべき。 問題とされるのは侵害コンテンツの広汎な流通であって、ユーザによるアクセス 行為でもなければ、ユーザの手元におけるコピー行為でもないはずである。アク セスコントロールは、どれだけ技術的に洗練されたものであっても必ずユーザの 利便性を大幅に損ない、正当で多様な利用をも困難とし、かつ国民の知る権利を 阻害する。しかも、結局は侵害コンテンツの流通を止められないという意味で、 権利者にとってさえ全く実効性がないものと言わざるを得ない。流出した後の対 策を練るより、あくまで「蛇口を閉じる」ことに専心すべきではないか。その観 点からすれば、日本の法律は、すでに権利者に対し、アップロードコントロール に関して強力な「武器」を多く与えている。アクセスコントロール回避機器の頒 布に関しては不正競争防止法、侵害コンテンツのアップロードに関しては著作権 法における公衆送信化権で十分対応できるはずである。むしろ、権利者に対する 日本の法的保護は国際的に見てもかなり手厚い水準であって、これ以上の規制強 化はステークホルダーの誰にとっても全く資するものではない。権利者には法制 度的な庇護ではなく、あくまで適切な権利行使を以て違法アップロードと対峙す ることを求めたい。 以上 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ インクルーシブ教育の実践−すべての子どものニーズにこたえる学級づくり− http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00052.html  学苑社 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 発達支援 研修・相談会 第3回 NPO星槎教育研究所 2011/02/11 ■ ------------------------------------------------------------------------ 星槎教育研究所 研修・相談会 第3回  『ソーシャルスキルトレーニング〜アセスメントに基づくSST』 講師:鈴木 弦(NPOフトゥーロ) 高田 美香(NPO星槎教育研究所) 友達との関係がうまくいかない、問題は起こさなくても教室でお客さんになって しまう、学校へ行きたくない・・・こういった困り感には、ソーシャルスキルの 問題が関係していることがあります。 自己を確立して社会の一員として過ごすにはさまざまなスキルが必要になります。 子どもたちの認知のバランスに注目しながら、より効果的なSSTを組んでいく 必要があります。 今回は指導の実践例をご紹介しながら、アセスメントに基づくソーシャルスキル トレーニングについて理解を深めたいと思います。 ◆日 時 2月11日(金・祝) 10:00〜12:00 ◆会場 星槎教育研究所 新宿センター(神楽坂)     http://www.seisa.ed.jp/npo/counsel01.html ◆定員 20名(定員になり次第締め切らせていただきます。) ◆参加費 500 円 (資料代) ◆お申込 要予約 メール tokyo@seisa.ed.jp またはお電話03-5225-6245で      お知らせください。 ◆主催 NPO法人星槎教育研究所 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ぼくはうみがみたくなりました [DVD] ひとりの自閉症の青年と、その周囲の 人々が織り成す、心温まるヒューマン・ドラマ http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00062.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 世界自閉症啓発デー2011・シンポジウム/灘尾ホール 2011/04/02 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.worldautismawarenessday.jp/htdocs/index.php?action=pages_view_main&page_id=166 ※当シンポジウムにご参加頂くためには事前の申込みが必要です。 日 時:2011年4月2日(土) 10:00 〜 17:00 会 場:灘尾ホール (新霞ヶ関ビル) 東京都千代田区霞が関3-3-2 定 員:約500名 申込方法:当サイトにてご案内させて頂きます。【2月7日(月)10:00受付開始】 大会テーマ: 「私たちの育ちを信じて!愛して!」 <プログラム> 10:00〜10:40 1)式典 [40分]     主催者挨拶:厚生労働省、(社)日本自閉症協会 (石井哲夫)     来賓祝辞(予定):内閣府、文部科学省     来賓紹介     メッセージ (国連事務総長、祝電) 10:50〜16:50 2)シンポジウム 「自閉症の人たちとつきあう喜び」 10:50〜12:00 <熟年期> 「親として振り返ると、親亡き後のために」  [70分]       司会:須田 初枝 (日本自閉症協会)       ・シンポジスト:保護者3名    【休憩 50分】 12:50〜13:15 演奏 [25分]  おお宙(ぞら)ストリングス(仙台市)  協力:尚美ミュージックカレッジ専門学校    【壇上設定 5分】 13:20〜14:20 <乳幼児期> 「育ちを信じ、前向きに取り組む」  [60分]       司会:市川 宏伸 (日本発達障害ネットワーク)       ・シンポジスト:医師、保育士計2名    【壇上設定 5分】 14:25〜15:25 <学齢期> 「クラスメートの力!自分なりの学びを見つける」  [60分]       司会:寺山 千代子 (日本自閉症スペクトラム学会)       ・シンポジスト:教師、保護者計3名    【休憩 10分】 15:35〜16:35 <成人期> 「私たちの強みと生きにくさ」 [60分]       司会:山崎 晃資 (日本自閉症協会)       ・シンポジスト:支援者、家族、当事者計3名    【壇上設定 5分】 16:40〜16:50 シンポジウム総括 :石井 哲夫 (日本自閉症協会)  [10分] 16:50〜17:00 3) 「世界自閉症啓発デー2011・東京宣言」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 特別支援教育におけるATを活用したコミュニケーション支援 http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00061.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ 発達障害を理解するための講演会/さいたま市産業文化セ 2011/03/05 ■ ------------------------------------------------------------------------ http://www.city.saitama.jp/www/contents/1265158299007/index.html 発達障害を理解するための講演会を開催します  毎年4月2日は「自閉症啓発デー」です 「発達障害」という言葉を知っていますか?「発達障害」は、自閉症、アスペル ガー症候群、その他広汎性発達障害、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害 (AD/HD)など、脳の機能に起因する障害です。 一見しただけではその特性や苦労がわかりにくく、親の育て方や本人の努力不足 などと誤解されやすい発達障害は、抱える困難、持っている能力や個性、希望等 もさまざまなため、その人の特性や状況に応じた理解と支援が必要となってきま す。 国連では毎年4月2日を「世界自閉症啓発デー」として、その理解と啓発に取り 組んでいます。日本においても、毎年4月2日から8日までを自閉症を含む「発 達障害啓発週間」と定め、全国で様々な啓発イベントを行っています。 今回さいたま市では、発達障害とは?という入り口からスタートし、その特性へ の理解を深めながら、思春期のおける二次障害の防止と家族支援のあり方を考え るための講演会を開催いたします。 開催日時: 平成23年3月5日(土) 13:00〜15:30 ※12:30開場 開催場所: さいたま市産業文化センター ホール 講 師: 尾崎啓子 (おざき けいこ) 氏      (埼玉大学教育学部付属教育実践総合センター 教授)      (さいたま市発達障害者支援体制整備検討委員会 委員長) 応募人数: 300名(申込順) ※1週間前を目処に参加票を郵送します。 参加を希望される方は、 住所 氏名 電話番号 を電話・FAX・電子メールな どで障害福祉課までお知らせください。申し込み先はこのページ最下部に記載し ています。 なお、郵送での受付も行っていますのでご利用ください(2/25当日消印有効)     〒330-9588 さいたま市浦和区常盤6-4-4     さいたま市 障害福祉課 企画係 宛 ※ご来場の際はなるべく公共交通機関をご利用ください。 ※開場は12時30分からです。開場時間前の入場はできません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 大人の発達障害−アスペルガー症候群、AD/HD、自閉症が楽になる本 (単行本) 備瀬 哲弘 (著) http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/books/00030.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ろう女性史編さんプロジェクト報告会  『DVD発刊記念企画!』  ■ ------------------------------------------------------------------------ http://rumineko2006.blog40.fc2.com/blog-entry-287.html ◆日時:2011年2月11日(金・祝) AM 10:00-11:30(9:30開場) ◆場所:東京ウィメンズプラザ 第2会議室  〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-67 地図はこちら ◆概要:  1部 10:00-11:00 発表会 ・ろう女性史編さん事業の成果とその意義    岩田恵子(ろう女性史特別編さんメンバー) ・映像によるろう女性史の意義 今村彩子(ドキュメンタリー作家) ・ろう・難聴女性のエンパワメントの視点から    吉田仁美(昭和女子大学人間社会学部助教)  2部 11:00-11:30 意見交換会 ・フロアセッション1 〜会場からの感想を募る・自由交流タイム〜 ・フロアセッション2 〜会場からのQ&A、意見交換タイム〜 ※本事業は、東京都社会福祉協議会2010年度ボランティア・市民活動センター  「ゆめ応援ファンド」助成のもと実施しております。 ◆参加対象: 関心のある方はどなたでもいらしてください(手話通訳つき・  PC通訳もつきます!) ※要員(受付・会場等)も募集いたします!聴覚障害の有無は問いません。要  員募集、おかげさまで締め切らせていただきました!ありがとうございます。  (2011/2/1) ◆参加費 : 1,000円 ◆問合せ先: ろう女性史編さんプロジェクト報告会事務局  Eメールアドレス:lifedeafwomen0211@yahoo.co.jp FAX:03-5690-0365 ※氏名・所属・聴覚障害の有無・FAX/メールを明記の上、お申込ください。 ※席が限られていますので、できるだけ事前申込みをお願いいたします。(事  前申込締切は、2月10日午後8時までとさせていただきます。) ※満席の場合、立ち見席となりますが予めご了承下さい。(2011/2/5) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『あたまと心で考えようSSTワークシートー自己認知・コミュニケーションスキ ル編』 http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00060.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ ストレスマネジメント講座 対人関係でストレスをためない3つのヒント ■ ------------------------------------------------------------------------ えじそんくらぶ主催のストレスマネジメント講座 『対人関係でストレスをため ない3つのヒント』では、対人関係が楽になるコミュニケーションのスキルを提 供します。コーチングの要素を入れた職場でも活用できるスキルです。みんなで 楽しく話しながら、ストレスを吹き飛ばして、一緒に人間関係のコツを学んでみ ませんか? また、各回30分、発達障害の特性のある方の場合の応用のポイント解説をします。 【開催日】 第1回 2011年3月2日(水) 第2回 3月23日(水) 【講座内容】 第1回 3月2日(水)  「対人関係が楽になるコミュニケーションのコツ」  〜評価しないで聴く。共感と同感の違い〜 「ストレスを軽くする考え方のヒント1」  〜マイナスのシナリオを切り換える〜 「発達障害の特性について」 (講師:高山恵子)        第2回 3月23日(水) 「ストレスを軽くする考え方のヒント2」  〜事実(出来事)とシナリオを分ける〜 「発達障害の特性について」 (講師:高山恵子) 【時間】 13:00〜16:00 (3時間) 【講師】 浜島美樹先生(心理カウンセラー)      高山恵子(NPO法人えじそんくらぶ代表) 【定員】 各回20名(要予約) 【託児】 なし 【会場】 東京芸術劇場 5階小会議室1(東京都練馬区西池袋1-8-1)     *池袋駅より徒歩3分(地下「2b」出口より徒歩1分) 【費用】 当日払い (テキスト代含む)  正会員:無料 準会員:1000円/各回  非会員:2000円/各回  参加状況により、1回のみの参加が可能な場合がありますので、詳細は事務局  にお問い合わせください。 【申し込み期間】2月8日(火)〜講座開催日の前週の土曜までにお申込み下さい。  *定員に達し次第、受付を終了します。*ご参加いただけない場合のみご連絡   します。 【申し込み方法】件名を 「池袋ストマネ講座申し込み」として以下の項目を明  記の上、メール(semi@edison-c.jp)・FAX(04-2962-8683)にてお申込み下さい。  記載事項 1会員番号 2会員種類  3参加者氏名(参加する方全員) 4職業  5住所 6電話(携帯も)/FAX 7メールアドレス 8全2回参加可能か ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発達障害 境界に立つ若者たち (平凡社新書) (新書) 山下 成司 (著) http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00023.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ コンテンツ強化専門調査会(第5回)議事録 (抜粋)  2011/01/17 ■ ------------------------------------------------------------------------ 知的財産による競争力強化・国際標準化専門調査会 コンテンツ強化専門調査会(第5回)議事録 日 時 : 平成23年1月17日(月)15:00〜17:00 場 所 : 知的財産戦略推進事務局会議室 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/contents_kyouka/2011/dai5/gijiroku.html ○長尾氏  それでは、資料2−1−1と2−1−2を用いてご説明いたします。  国立国会図書館のアーカイブの活用ということでございまして、1ページを開 いていただきますと、NDL(国立国会図書館)におけるアーカイブについてで ございます。どの国におきましても、自国の出版物をすべて収集・保存し、利用 に供することは国としての使命であると認識されておりまして、国立国会図書館 は現在、納本制度によって出版物を網羅的に集めるという使命を果たしているわ けでございます。  集めた資料は情報技術によりまして、日本中どこにいても利用できるようにす ることが望ましいということは当然かと思います。国立国会図書館は国の税金に よって賄われているわけでございますので、来館する人たち、来館できる人たち だけではなくて、日本中どこにいても同じような利用ができるようにするという のが理想的でございます。  そのためには、何と言いましても情報通信技術を使わなければいけないわけで、 所蔵資料のデジタル化を一生懸命やり始めておりまして、先ほどの資料にもござ いましたように、1968年までの図書のデジタル化を今年の3月末までに行うとい うことになっております。  その他に、国の関係のWebサイトの収集をやっております。最近は貴重な情報 がWebサイトに出ておりますので、国、地方公共団体、それから、国公立大学、 独立行政法人のWebサイトをとりあえず集める。国関係につきましては毎月1回、 それから、大学あるいは独立行政法人等につきましては年に4回ぐらい集めると いうことで、昨年の4月から本格的にやっております。  それから、もう一つはオンライン出版物がどんどん増えてきておりますので、 これの電子納本ということが大切になってくるわけでございます。紙にはプリン トされていなくて、電子的にだけ出版されているものを含めて、全部を将来の日 本の人たちのために集めて保存し、活用されるという環境をつくっていかなけれ ばならないということでございまして、世界各国そういう方向で頑張っておりま す。  オンライン出版物の電子納本が行われますと、これはタイムスタンプというも のを押しますから、そうすることによって電子著作物の先取権が明確にできると いうこともあり得るわけでございます。  2ページにいきまして、アーカイブされました資料は種々の利用目的に合うよ うに適切に組織化される必要がございます。  書誌検索、これはOPAC検索と言っておりますけれども、その他に目次検索 や本文テキスト検索機能によって、OPAC検索では得られない情報探索が可能 であるようにすべきであるというわけで、現在色々な検索のソフトウエアを我々 も開発しておりますし、世の中にもあるということでございます。  しかし、これは必ずしも検索した結果すべての全文が検索した人の目に触れる ということではございませんで、グーグルなどがやっておりますようなスニペッ ト表示であるとか、色々な制限された表示をするのは当然のことかと思いますが、 検索については色々なことを自由にできるようにすべきだということ。つまり情 報の所在を明確にしていくということが最も必要とされることでございます。  次の3ページからにつきましては、資料2−1−2という図を見ながらお聞き いただけるとありがたく思います。NDLのアーカイブシステムと言いますのは、 図の黒の箱になっておりますけれども、そこは出版者にとりましては一種のクラ ウドであるとみなすことができるのではないかと思っております。つまり、出版 者の方々は出版物をNDLアーカイブに置きまして、買いたい人にはそこから販 売することがあり得ると。  それから、販売価格は当然出版社が設定なさる。それから、読みたい方々は過 去からのすべての出版物について検索するということがやりたいことでございま すから、現在市販されているものだけではなくて、それ以前のものも一括して検 索して自分の読みたいものを探し出したいということでございますので、NDL のアーカイブを中心として流通プラットフォームがつくられていく可能性もある のではないかと考えているわけでございます。  次に4ページですけれども、NDLアーカイブを使って販売する時の著作権処 理、あるいは、売上金の出版社、著作権者への配分ということにつきましては、 出版物流通センターと仮称で言っておりますところが世話をすることがよろしい のではないかというふうに考えているところでございます。  この流通センターは複数あっていいわけでございまして、それぞれに特徴のあ る付加的サービスをすることが当然考えられるわけでございます。  著作権の切れたもの、あるいは、著作権処理のなされたもの、オーファンワー クス、孤児出版物で文化庁長官の裁定を得たものは、NDLアーカイブから無料 で取り出して利用できるということになろうかと思います。  次に5ページですけれども、NDLの貸出しサービスでございます。アーカイ ブからは、出版社はそれを使って販売ということをやるわけですけれども、図書 館というのは貸出しサービスをすることが仕事でございます。NDLアーカイブ の資料につきましては、館内にお出でになる方には当然無料で閲覧できるべきだ ということでございます。  公共図書館への貸出しというものは、適当な料金が伴わなければ出版社側は成 り立たないということになると思いますから、適当な料金を出版社に支払うこと によって、公共図書館に国会図書館から出していくということがあり得るのでは ないか。ただ、その料金、お金はどこから出したかということにつきましてはい ろいろな可能性がある。例えば公共図書館側で持つということもあり得るかもし れませんし、韓国がある程度やっておりますように、国としてそれを支援すると いうこともあるかもしれません。  あるいは、現在市場で入手できない出版物に限って、国会図書館から公共図書 館に貸出しをするというふうに、資料の種類を限定することもあり得るかもしれ ません。こういったことについては、色々な関係者の議論によって決めていけば よろしいのではないかということでございます。  6ページですけれども、公共図書館に貸し出しました資料につきましては、何 人もが自由に見るというわけにはいかないわけでございまして、特別の端末で要 求した人に対してだけ行うということを考えてもいいのではないかと。  それから、その次の黒ポツですけれども、NDLから個人への貸出しというこ とももちろんあり得るわけでございまして、その場合は1日当たり、あるいは、 1週間当たり、適当な単位で料金を出版社が指定することによって、出版社に貸 出しをした時のお金が入っていくというふうにすることも十分考えられるのでは ないか。  そういうふうにしまして、NDLにあります、あるいは、NDLに入ってきま す電子出版物について、貸出しあるいは販売等によって日本中の人に渡す代わり に、それに対応する料金を適切な形でとって、それを出版社あるいは権利者にお 渡しすると、そういうマネジメントをやるものとして出版物流通センターという ものを考えることができるのではないかということでございまして、その出版物 流通センターは権利処理もやるということになろうかと思っております。  次に、7ページ、最後のページですけれども、いずれにしましても最も大切な ことは、せっかく国の税金でやっております国会図書館の資料、しかも、それを 大々的にデジタル化するために相当なお金を使わせていただいているわけでござ いますから、その資料ができるだけ円滑に日本中のすべての人に利用されるシス テムをつくることが必要である。win-winの関係を考える。つまり、利用者も権 利者もそれによってベネフィットを受ける、満足できるという形のビジネスモデ ルを是非とも構築する必要があるのではないかということでございます。  2つ目は、電子読書端末がどんどん出てきておりますけれども、その電子読書 端末の種類に関係なく、種々の情報資源を使えるように、利用者の立場に立った 電子書籍配信プラットフォームをつくることが大切である。利用者の囲い込みと いったことが新聞などにちょこちょこ出たりしておりますけれども、利用者とし てはどの端末装置を買っても、どこにある電子情報資源も自由に使える。そして、 適切なお金を払う、そういうモデル、システムを実現していくことが必要ではな いかということでございまして、2−1−2の図もそのための一つのモデルでご ざいまして、いろいろ議論を煮詰めていくことによって妥当なものをつくること が、現時点で最も大切なことではないかというふうに思っているところでござい ます。  以上でございます。 【資料2-1-1】 長尾氏提出資料 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/contents_kyouka/2011/dai5/siryou2_1_1.pdf 【資料2-1-2】 長尾氏提出資料 http://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/contents_kyouka/2011/dai5/siryou2_1_2.pdf ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 『あたまと心で考えよう SSTワークシートー社会的行動編』 http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00059.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □ 編集後記 ------------------------------------ 01:10 2011/02/10 □ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 関東でも雪が降りました。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 軽度発達障害のある子のライフサイクルに合わせた理解と対応─「仮に」理解し て、「実際に」支援するために (学研のヒューマンケアブックス) (単行本) http://shibuya.cool.ne.jp/ldnews/books/00010.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ LDニュースの記載内容に関する質問には原則として回答いたしかねます ■ ■ 編集に際し正確を期していますが最終保証責任は免責とさせて頂きます ■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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