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_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ _/ _/ _/ LD (Learning Disabilities) NEWS Since 1997.9.10 _/ _/ _/ _/ LD(学習障害)ニュース   1998.06.07  # 046 _/ _/ _/ _/ 登録読者数 631 LD親の会「けやき」編集 _/ _/ _/ _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■■■■■■   HEAD LINES  ■■■■■■■■■■ ★ SPEAC : 第28回研修会 〜 LD児を育てて 〜 6月14日(日) ★ LDメーリングリスト(studyroom_of_ld)開設(1998.6.1)【再掲】 ★ 国際医療福祉大学教授 ・ 大石敬子先生講演 【 抄 録 】 ★ セミナー「LD者の自立と就労を支援する」6月29日/7月13日 ★ 「LDフォーラム」のリニューアルについて。。。。6月9日 ★ 「けやき」HP更新情報+編集後記 ■■■■■■■■■   HEAD LINES  ■■■■■■■■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ SPEAC : 第28回研修会 〜 LD児を育てて 〜 6月14日(日) -------------------------- SPEAC : Services to Parents of Exceptional Asian Children ニューヨーク臨床教育父母の会 日本支部 担当者様より転載許可をいただき ましたので、ご紹介いたします。 −−−−− 第28回研修会のお知らせ 講 演 : LD児を育てて 〜 二人のお母さんのお話 日 時 : 1998年 6月 14日(日) 1:30〜3:30 p.m 場 所 : アイリス渋谷女性センター・7階 会議室 渋谷区渋谷1−17−7 全国婦人会館 「JR渋谷駅・ハチ公口を宮益坂(明治通り)方面に出て、ビッグカメラ を左手に見つつ、交差点を安田信託銀行の方に渡り、原宿方向へ直進」  「住友銀行を過ぎると、東京三菱銀行の先に文房具店。その角を右に曲が り、上っていくと左手に見える、一部藤色の7階建てのビル」 TEL 03-5466-3956 * 手続きの都合上(CEC)の団体名で案内が表示。センターへの問い合    わせされる場合も(CEC)でお願いします。 会費 \ 1,000. 申し込み・問い合わせ: suki@ga2.so-net.or.jp または  setsuko@ohashi.goice.co.jp NIFTY : BZZ04017 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ LDメーリングリスト(studyroom_of_ld)開設(1998.6.1)【再掲】 ----------------------  予定がくり上がり、6月1日より開始されています。。。。 ---------------------- ** LDメーリングリスト(studyroom_of_ld) ** ◇ MLの目的等 ◇ LD(学習障害)児童療育の実践と研究がテーマです。 参加対象は、LD児童を持つ父母、療育に携わる人達、及び携わるであろう 人達とします。 ◇ MLへの参加方法 メーリングリストに登録したいアドレスから、 majordomo@m4.list.ne.jp 宛に、次の本文を書いたメールを送って下さい。(件名は無視されます)   subscribe studyroom_of_ld 本メーリングリストは参加承認が必要ですので、登録完了まで数日お待ち 下さい。 メーリングリストの投稿アドレスは、     studyroom_of_ld@m4.list.ne.jp となります。尚、ご質問は下記までお願いします。     owner-studyroom_of_ld@m4.list.ne.jp −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 《--LD(学習障害)児療育メーリングリスト--》 http://www.planet.ne.jp/~act/ldml.html --------------------------------    http://www.labnet.or.jp/~lab00247/      lab00247@labnet.or.jp ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ 人 見 憲 彦∞∞ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 国際医療福祉大学教授 ・ 大石敬子先生講演 【 抄 録 】 -------------------------------  NIFTY SERVE FEDHANS (障害児教育フォーラム専門館) #10番会議室での発 言を、発言者である「NIFTY会員・Mさん」、及びSYSOP氏の許諾を得て転載 させていただきました。  また、国際医療福祉大学・言語聴覚障害学科教授・大石敬子先生には、転 載にあたり、一部補筆訂正をいただきました。  関係各位の御厚意に対しまして、感謝申し上げます。 =−=−=−=−=−=−=−=− 先日、栃木県LD児親の会「ゆずりは」の勉強会で、国際医療福祉大学・言 語聴覚障害学科教授の 大石 敬子 先生のお話を伺いました。 内容は「言葉の側面から見る発達援助」です。 印象に残った部分をUPしてみたいと思います。(大石先生にはご了解をい ただいています) 最も印象に残ったのは、言語の発達段階には「生活言語」と「学習言語」の 段階があり、LD児は「生活言語」の段階はほとんどクリアしているが、 「学習言語」の段階でつまずき、それが大人になっても尾を引くという所で す。 ※ ここで言う「生活言語」とは→日常生活のコミュニケーションを営むた め使われる言語。(物の命名や、日常会話のレベル) 「学習言語」とは→学校やその他の場で、学習に使われる言語。 (算数・国語・学活での話し合いに使われる 言語など) 「生活言語」と「学習言語」との間には、言語発達の上で大きな開きがある とのことです。 具体的に、大石先生は、健常児の1才から青年期までの言葉の発達の道筋を 示して説明して下さいましたので、引用してみます。 --------------- 以下引用 ----------------------- ---------------------------------------------------------------------- 生|1才・・・・◆物の名前がいくつかわかる |2才・・・・◆「ノンタン」など、繰り返しのある絵本を開いて楽しむ 活|3才・・・・◆ストーリーのある絵本を開いて楽しむ |4才〜5才・◆絵のついていない本の聞き語りを聞いて楽しむ 言| ◆「”危険”てどんなこと?」という問いに、「高いところ | から落ちること」「ケガすること」などのように、自分の 語| 直接的な体験を通す形でしか、まだ答えられない。(「危 | 険」→「あぶないこと」のように答えの意味をまだ抽象化 | できない) | ◆「蜂とすずめはどこが似ている?」の問いに、「蜂は花の | 蜜を吸うの」「すずめは鳴くの」と、それぞれの特徴を ↓ 言うに留まり、共通点を見つけられない。 ---------------------------------------------------------------------- ---------------------------------------------------------------------- 学|5〜6才・◆「 "危険" てどんなこと?」の問いに「あぶないこと」と、 | 意味を抽象化した答えを言える。 習| 「蜂とすずめはどこが似ている?」という問いに、「空を飛 | ぶところ」と、共通点を見出して答えられる。 言| ◆文字を読む |8〜10才◆作文を書かせると、文章の羅列(「○○に行きました。○○ 語| をしました。○○を食べました。○○をやりました。○○を | ・・・・・・」)にならず、まとまりがある作文が書ける。 |     ◆会話で、相手が何を知りたいのか、それについて何を知って | いるのかを考えて言う。 | ◆会話の中で、自分が言ったことが相手に伝わらない時に、別 | の表現に変えて言い直したり、新たな情報を付け加えたりす | る。 | ◆冗談・比喩などがわかる。(緊張した時の表現で、「心臓が | 口から飛び出しそうだ」などのたとえがわかる) ↓青年期・・◆ことわざがわかる ---------------------------------------------------------------------- ------------ 以上引用 -------------------- LD児は、「生活言語」にはほぼ問題が無い。 しかし、「学習言語」の段階になると、習得がなかなか難しいのだそうです。 例えば、8〜10才の所の「冗談・比喩などがわかる」ということは、社会生 活を営むために非常に重要で、これがわからないと、社会に出た時、人付き合 いがうまくいかない。 大人の世界は「冗談・比喩」が頻繁に使われるので、これがわからないことで 職場でうまくいかないケースが多いとのこと。 また、相手の意図を理解したり察したりすることが苦手であるため、コミュニ ケーションがギクシャクする。(隣りの席の人に「時計持ってますか?」と聞 かれたら、普通の人なら相手の意図を察して「今、○時ですよ」と教えるが、 LDなどの問題を持つ人は「はい、時計持ってます」とまともに受け答えして しまう、など・・) 日常会話は不自由なくできても、その場の状況がつかめなかったり、人に伝え る意図の伝達が遅れている。場合によっては会話が一方的だったりする。 LDの様な軽度の遅れであっても、青年期に入って時々「?」と思われる会話 が飛び出したりする。 大石先生が最近会われた30才のLDの青年は、大学まで行ったそうですが、 微分・積分などの問題を解くこと、理数系にかけては非常に優秀であったもの の、本を読むのが苦手、新聞も見出ししか読まないタイプで、大学卒業後、現 在郵便局に勤めていますが、職場に適応できなくて苦しんでいるそうです。 理由は「同僚の話に入っていけない」「みんなが何で笑っているのかわからな い」「対等に付き合っていけない」など。 それらの理由で職場に居づらくなり、職を転々としているそうです。 大石先生が聞いたところ「アレルギー」「小選挙区制」などの言葉を知らなか ったとか。知らなくても生活は出来ますが、職場での会話が円滑に行くために は、これらの一種の「学習言語」が大切になってくるとのこと。 LDやその周辺児を持つ親が、どう接していけばいいのかについてのアドバイ スとしては、次のようなことをあげられました。 ◆子どもの発達レベルを正確に把握する。(そのためにも、WISC-Rなどの検査 は必須だそうです) どの分野に弱さがあるのか、この子の現在の発達レベルに合った課題は何か、 (発達レベルに合わない物を教え込んではいけない。レベルが合わないのは、 苦痛以外の何物でもない。自分の発達レベルに合った勉強をさせられる時、 初めて楽しさを感じ、勉強に対する意欲(自らの動機づけ)を育てることが 可能になる) ◆子どもとの共通体験(料理・外出・釣り・キャンプでも何でも)を多く持つ。 ◆子どもがやっていることや、関心を向けていることについて、親が言葉を添 える。(親主導や、強制的に言わせることはダメ) ◆学童期(主に小三以降)は、本を読むことによって、新たな知識を得、実際 には体験できないことを追体験したり、それによって思考が培われることが 望ましい。しかし言語発達が遅れている場合、本を読んでも理解できないた め、益々本から遠ざかる結果となる。 そのため、 1.本を読む代わりに、出来るだけ多くの体験を積ませる 2.幼児期より、子どもの言語発達に合った絵本を読み聞かせ、本に馴染ませ る。 学童期であっても、子どもの興味に合った本を読んでやる。あるいはテー プに吹き込む。 などの対応をアドバイスされました。 また、こんなケースについてもお話されていました。 普通学級にいるLD児。ある時、親子で大石先生の所に相談に見えたそうです が、お子さんはYES/NOの質問にしか答えない。説明が必要な問いには、下を向 いて黙り込んでしまう。(日常会話は十分にできるお子さんです) お母さんは、無理矢理学習を教えようとするタイプの方で、「先生、この子は 繰り返しやればできるんです。テストの前に勉強させれば、漢字も100点が 取れます。私は、頑張れば100点が取れた、という感覚を忘れることができ ません。 だから、今まで通りこれからもやっていきたい」と、うつむくお子さんを前に おっしゃったそうです。 大石先生は、「100点の代償がどれだけ大きいかわかっていない。自分自身 に対する肯定感が無い状態に長く置いて子どもを窮地に追い込むと、結局は後 から親に返ってくる」とおっしゃっていました。 他にも、言葉の発達に必要な中枢神経系の発達には2種類あること、「入力系」 「出力系」それぞれに弱さがあるとどんな会話となって現れるか、具体例を挙 げて下さいました。(長くなるので省略させていただきます) 「生活言語」までは習得できても、高度な「学習言語」につまずきを持つとい うのは、我が子と照らし合わせて大変納得できるお話でした。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ セミナー「LD者の自立と就労を支援する」6月29日/7月13日 ------------------------------------------------- 「LD児の教育を考える会」担当者様からの情報提供です。  ありがとうございます。 --------------------------------// 私ども「LD児の教育を考える会」は、東京YMCA(神田)のコミュニテ ィ・カレッジに事務局を置き、1996年5月よりセミナー・および研究会 を開催し、共に考え学びを深めてきました。 我々の活動の目的は、「LDおよびその周辺児」への理解を深め、「学習」 ・「自立」・「就労」を支援することとしております。 今回のセミナーは「LD者の自立と就労を支援する」というテーマに沿い3 回シリーズで企画いたしました。 (残念ながら第1回目は、6月3日に開催済みです)LD者が自立して生き ていけるようにする教育や社会のあり方について、これからの対応日々を、 親・教師・研究者・関係者と共に学んでいきたいと考えております。 みなさまの参加をお待ちしております。 ━━━━━━第2回━━━━━━  6月29日(月) 18時30分〜20時30分          東京YMCA(神田)学校部、2階 学生ホール  「自立していきるために(LDの青年の就労問題)」           大本 正樹氏(イトーヨーカ堂 人権啓発室)  ◆ イトーヨーカ堂では、軽度の障害を持つ人たちを70人以上採用し、    その人たちの適性や特性を見ながら積極的に取り組みを行っています。  障害を持った人たちの就業状況の現状、問題点・課題など受け入れ側の  立場から述べていただき、今後のLD者の就業や自立を考えていきます。 ━━━━━━第3回━━━━━━  7月13日(月) 18時30分〜20時30分          東京YMCA(神田)学校部、2階 学生ホール  「LD者への就労教育の実際、宮澤学園での取り組みに学ぶ」           矢嶋 正貴氏(宮澤学園青葉コース 教務課担当)  ◆ LD児の教育にかかわってきた、宮澤学園の教育現場での体験から   LD者への職業教育、自立生活への取り組みと学校の内容・課題等を   説明していただきます。学校の指導場面のビデオも上映します。 ━━━━━━━ 会 場 ━━━━━━━━━ 東京YMCA 〒101-0053 東京都千代田区美土代町7 JR線 :「神田」(北口)または「お茶の水」(聖橋口)より徒歩7分 地下鉄 :「丸の内線・淡路町」「千代田線・新お茶の水」より徒歩3分      「都営新宿線・小川町」より2分  ━━ 参加費 ━━    一回につき 1,400円  ━━ 参加申し込み・お問い合わせ ━━   東京YMCA・コミュニティカレッジ  担当:山田、安藤、鈴木   TEL(03)3293−9661   FAX(03)3293−9474 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 「LDフォーラム」のリニューアルについて。。。。6月9日 ---------------  6月9日23時ごろを目途に、LD−FRMの3会議室のリニューアル  を行いたいと存じます。  皆さまからのご意見を参考にして、3会議室体制は維持したまま以下の  ように移行しようと考えています。 会議室1・・・「LDの会議室」  会議室名は変わりませんが、ここではLD及びLD関連の「意見交流」  「情報交換」を主とします。質問若しくは相談的内容は、会議室2へお  願いします。 会議室2・・・「LDの質問箱」  LD及びLD関連事項の質問と回答を行います。質問者は出来るだけ具  体的かつ明確な質問を投稿してください。ただ単に「困っています」と  か、「教えてください」という内容は、差し控えて下さい。  また、質問のみに偏らず、回答の方へも積極的にご発言下さい。 会議室3・・・「談話室」  従来の談話室と同じ趣旨です。会員相互の交流・親睦を深めるための会  議室として下さい。  なお、RT(チャットルームでの会議室)は、従来通り継続したいと思  います。  ☆ 新LD−FRMへの移行方法。。。。  6月9日23時ごろに一旦、すべての会議室を閉鎖いたします。そして  準備が整い次第、新会議室に移行します。6月10日中には再開したい  と思っています。  なお、それまでの過去ログについては、各自保存されるか、管理人側で  用意したサイトからダウンロードして下さい。ただし、会員のみの利用  に制限させていただきます。  最後にお願いがあります。会員相互の「私的連絡」の機会を増やすため  に、発言者名にメールアドレスをリンクさせるモードに変更したいと存  じます。このことによって、LD−FRM上では制約のあるような内容  の意見交流や情報交換も会員相互のDM交換で可能になると思います。                     LD−FRM管理人 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 「けやき」HP更新情報+編集後記 --------------------  最新情報に追加があります。リンク関係でURLの変更の御連絡をいただ いたものを修正いたしました。  1998年6月7日 アクセス件数10,000件突破!!ありがとうございま す。 −−− 【お断り1】−−−−−−−−  LDニュースを購読登録されますと、「まぐまぐ」http://www.mag2.com/ との契約により、「ウィークリーまぐまぐ」が自動的に配信されます。  もし、「ウィークリーまぐまぐ」の購読解除を希望される方は以下を参照 して下さい。 ■ ウィークリーまぐまぐは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』で発   行されているメールマガジンに読者登録された方へ送付されます。 ■ ウィークリーまぐまぐの登録・解除・アドレス変更はこちらで。 http://mag2.tegami.com/mag2/misc/wmag2reg.htm −−− 【お断り2】−−−−−−−−  メールアドレスの変更などのある方は、以下の方法で再登録して下さい。 以下のサイトから旧アドレスの解除をし、新アドレスの登録をして下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& LD (Learning Disabilities) NEWS &&&&&&&& LD NEWSは「まぐまぐ」http://www.mag2.com/ を利用して発行しています

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