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_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ _/ _/ _/ LD (Learning Disabilities) NEWS Since 1997.9.10 _/ _/ _/ _/ LD(学習障害)ニュース   1998.03.18  # 033 _/ _/ _/ _/ 登録読者数 447 LD親の会「けやき」編集 _/ _/ _/ _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■■■■■■    HEAD LINES  ■■■■■■■■■ ★ 親の会「けやき」総会のお知らせ 1998年4月4日(土) ★ アメリカンスクールでのLD指導 (2)旧「トトロ通信」「風のたより」 ★ 東京LD連絡会提出の要望書に対する都教育庁からの回答(要旨) ★ 「けやき」HP更新情報+編集後記 ■■■■■■■■■    HEAD LINES  ■■■■■■■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 親の会「けやき」総会のお知らせ  1998年4月4日(土) -----------------------  少しずつですが春の訪れを感じさせる今日この頃。皆様にはお元気でお過 ごしのことと存じます。  さて、1998年度の「けやき」総会を下記要領により開催いたしますの で、ご出席下さいますよう、ご案内申し上げます。  あわせて、総会当日会員の更新手続きも行いますのでご用意下さい。また、 総会終了後、東京学芸大学・上野一彦先生の講演会や、懇親会も予定してお りますので是非こちらにもご参加下さい。 − 記 − 1.日 時 1998年4月4日(土) 14:00〜16:10 2.会 場 武蔵野公会堂       JR中央線/京王井の頭線・吉祥寺駅 公園口下車 徒歩2分 3.内 容  (1)会員更新手続き   14:00〜14:30        (2)総会        14:30〜15:30          ・活動報告          ・会計報告          ・役員選出          ・その他        (3)上野一彦先生講演会 15:30〜16:10        (4)懇親会       16:30〜18:00 ★ 懇親会参加希望の方は、総会当日受け付けますので、会費1,000円を添え   てお申し込み下さい。 --- 会員更新手続きについて --- ★ 会員更新手続き  正会員の方は、4月総会に出席し、1998年度の会員更新手続きを行って下 さい(どうしても総会に出席できない方は、5月例会でも受け付けます)。 ★ 会報送付用宛名書き  総会当日、会報送付用封筒に添付するラベルを用意しておきますので、宛 名書きをして下さい。郵便番号(7桁新番号)・住所(マンション名)・氏 名・様までを書いて下さい。また、筆記用具を忘れずにご持参下さい。 ★ 会費の納入  年会費5,500円 (内訳;会費3,500+地域別グループ活動費2,000+全国親の会会費500)を 一括納入して下さい。  なお、新規加入の方は入会金2,000円が別途必要となります。 ★ 懇親会  総会終了後16:30より、懇親会を開催します。会員皆様の親睦・情報交換 の場となれば幸いです。是非多数のご参加をお待ちしています。  総会当日参加申し込みを受け付けますので、会費1,000円を添えてお申し 込み下さい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ アメリカンスクールでのLD指導 (2)     「風のたより」代表  トトロ  rsakurai@jade.dti.ne.jp ------------------------------------------- 次にASIJの小学校に移動し、リソースルームの授業を見学させていただ きました。 ASIJでは、幼(6才)および1〜5年生が小学校とされています。その 中で、サポートが必要とされた子供達が少人数集められ、リソースルームで 個別の授業を受けているのです。 私たちが見学したのは、主にディスレキシアを持つ3,4年生のことばの授 業でした。 普通の教室の半分くらいの狭い部屋に、私たちが大勢見学していましたので、 最初子供達はとまどっていましたが、さほどの混乱もなく授業が始まりまし た。生徒は4人。先生がそれぞれの子に色違いの細長いカードの束を渡しま す。カードには二音節の簡単な単語が書かれています。fe-male e-rase... 先生は音節の部分でカードを切るように指示して、はさみを渡しました。 バラバラになった音節を混ぜて、ゲームのように元の単語に戻して並べさせ たり、母音のある音節と子音だけの音節などの説明をしていきます。語彙力 のない子供もいるのでしょう。「 vacant って何?」という質問が飛び出し ます。「さぁ、どう説明したらいいかしらね。誰か知ってる?」と、先生は 他の生徒に意見を求めたり、「休日に、みんなが出かけてしまうとお家は vacant よ。」とヒントを与えたりしてことばをていねいに教えていました。 自分のカードを一通り学び終わったころ、「では、カードをそのままにして、 皆さん座る場所を交代しましょう。」 場所を移動した子供達は新たなカー ドで学び始めます。 先生の説明によれば、はさみを使ったり、立ち上がって移動させたりという 「行動」を入れることで、飽きやすい授業の中に気分転換を入れることが出 きるのだそうです。また、普通授業では単語を音節にまで分解して教えるこ とはないそうで、ここでは単語をより詳しく、その構造にまでさかのぼって 教えているということでした。 小学校を見終わってから、私たちはコリンズ先生が担当しているLD学生2 名を交えて、LDサポートスタッフと会談することが出来ました。 「己を知る」というコリンズ先生の教育方針を裏付けるかのように、2人の 高校生は自らのことばで自分自身のことを説明し、「自分の障害を理解する ことで、どのように努力し、学んでいけばいいか分かった」と語ってくれま した。「僕達のことがお役に立つのでしたら、なんでも聞いてください」と 言われたときには、思わずこちらがたじたじとしてしまいました。自分たち の障害を理解した上で、なおかつ屈折せず、前向きに成長している彼らが、 親としてただただうらやましかったです。 私たちからスタッフへの質問はソーシャルスキル・トレーニングに集中しま した。高校では行っていないのか。どの様な子を対象にしているのか。どの ようなトレーニングを行うのか・・・ ソーシャルスキルに関しては、高校生の段階ではリソース授業としては組ま れていないそうです。ソーシャルスキル・トレーニングは出来るだけ早い時 期に行う方が効果的なので、主に小学校で行っているとのこと。プログラム としては中学生のものもあるそうですが、リソースクラスは作られていない ような口ぶりでした。(未確認) 小学校におけるトレーニング・プログラムは、各学年13時間のプログラム がしっかり組まれており、小集団でのゲームやロールプレイングを通じて、 情緒のコントロール、交友関係などを学ぶようになっています。ASIJで 行われているプログラムの表をもらってきましたので、興味のある方はご連 絡ください。 アメリカではこうしたトレーニングの教材やプログラムがいくつも商業ベー スで開発されており、何社も売り込みに来る現状だそうです。良いものも悪 いものもあるから、慎重に選ばないと・・・などというお話でした。日本も いつかそういう日が来るのでしょうか・・・。 今まで述べた全てのサポートは、1週間毎に本人や保護者を含め、サポート スタッフで検討を行いながら進めていくのだそうです。 「これほど整った環境の学校は、アメリカ本国にもそうざらにありませんよ」 とのことでした。 それに加えて、おびただしい数のコンピューター、18台のスクールバス、 美しく整備された校舎・・ 「どこかから補助金でも受けているのですか?」 という私のあさましい質問に、皆さん笑って具体的な金額などは口を濁され ました。日本に進出しているアメリカ企業から、寄付という形でかなりの出 資はあるようですが、基本的に補助は受けていないとのこと。全て学費とい う形で生徒から徴収されているわけで、それなりに高額なものだろうと思わ れました。「母国を離れているからこそ、本国に劣らない教育を受けさせた いという気持ちからだろうと思います」とのお話に、深く考えさせられまし た。 こうして4時間近くも見学をさせていただき、一同貴重な体験で軽い興奮状 態となりながらASIJを後にしました。日米の教育に基本的な差異を痛感 しながらも、見習うべきことも山ほどあって、なんとかこの体験を生かした いと思わずにはいられませんでした。 長時間の見学に快くおつきあいくださった、コリンズ先生、スクールカウン セラーの菊池先生、ASIJスタッフの方々には心からお礼申し上げます。 -------------------  「風のたより」代表、トトロ様。ご報告ありがとうございました。。。 ご質問などある方は、直接メールでもいただければお答えしようと思います。 とのことですので、 rsakurai@jade.dti.ne.jp まで、お願いいたします。                −−− LDニュース編集人 −−− ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 東京LD連絡会提出の要望書に対する都教育庁からの回答(要旨)  会報「けやき」 #51 からの転載。なお、文責は東京LD連絡会です。 --------------------- 日時:1998年2月9日(月) 10:30 〜 11:40 場所:都庁第2庁舎10F 都側対応者:学務部 高等教育指導課長、入学選抜係長       学務部 義務心障課主任指導主事、小中学校係長      指導部 初等教育指導課長、心障指導課主任指導主事       総務部 教育情報課長 東京LD連絡会:けやき7人 にんじん村4人 くじら2人 合計13人 0.全体的な説明 都の財政は逼迫しており、新項目は打ち出せず、人員増は不可能な状況。教 育全体の中味は落とせないので、投資的経費を先送りし凌いでいる。ただ児 童数が減少した分重点的に障害教育に振り向けられたという結果にはなって いる。 1.研修 都教研において、通常学級の担任を対象とした心身障害教育入門研修会を開 催。「学習障害児の理解と指導」という内容を入れている。1998年度も同様 の予定。研修時期は、7月下旬夏休み(今年は7/31午後。74名参加。 うち先生は小9名、中6名、高8名計23名)で半日程度実施。1998年度は 中級編の予定。多摩教研においても同様の研修会を開催する予定。 心身障害教育担当主事連絡協議会等に対し、各区市町村のスクールカウンセ ラー研修等の中に「学習障害児の理解と指導」に関する内容を盛り込むよう 指導している。 2.パンフレットの発行と配布 95〜96年度2回配布。現在、Q&A形式の新たな指導資料集を作成中で、各 区市町村下の学校・幼稚園に3〜4部づつ配布の予定。配布の際は有効に活 用されるよう心身障害教育担当主事連絡協議会等を通じて指導する。 3.指導書の作成 前述の指導資料集を今年度中に作成、3月末配布予定。「学習障害児の基本 的な理解」「指導事例」「校内体制」「専門機関との連携」などの内容を取 り上げる予定。 4.LDの判定 就学指導委員会は医師、教育職員、児童福祉施設等職員により構成されてい るので、医師にLD児のみならず幅広い障害の判別に対応してもらっている。 同委員会はLD等の判定ではなく、調査・審議を行う。判断が困難な場合、 区市町村からの要望があれば都のスタッフを派遣し対応することも可能。 LD児の多くは入学後に学習上の困難を示しているので、まず、学校の担任 にさらに校長、教頭などにより各学校で対応できるよう指導している。 5.個別指導計画の導入 今年度講習会を5回開催。参加者の半数が小中の通常学級の担任の先生。 文部省の指定を受け、区の1中学校でLD児の研究をしており、その中で個 別指導計画に基づいた指導を行っている。心身障害教育において新たな指導 法として研究しているが、今後、通常学級で実施する個別指導計画という課題 に取組みたい。 通級における指導の場合は、多くの学級で個別指導計画に基づいた指導が行 われ、区市町村の実情に応じて医師、心理の専門家の指導助言を受けている 状況にあるが、都として医師、心理等の専門家を配置することは困難。 都教委としても個の応じた指導や教科のあり方ということで、各学校に指導 ・助言してきた。この個別指導計画の考え方を参考にさらに個の応じた教育 が進められるよう努力していきたい。 6.LDの研究事業 国の研究指定校(世田谷区桜木中)、指導相談事業(三鷹市)を支援しなが ら研究を広げていきたい。 「LD児等の理解と指導」に関する講習会(2/26午後)を都教研におい て開催する予定。事例報告と講演という形で取り組んでいきたい。 7.通級指導学級と特別指導教室の設置 設置の申請が上がったら、都教委の担当者が直接訪問し、障害の内容、設置 する学校現場の状況を把握し、協議・検討の後都の認可となる。まず、地域 の教育委員会の方で、保護者の考え方、長期的な状況などを十分認識しない と設置は困難。 通級学級のない地域に対象となる生徒がいる場合、当該地域と隣接の教育委 員会との連携が図られるよう指導している。 8.学校の選択 小中学校については、規制緩和の動きもあるが、当面法令は変更されないの で、現法令の範囲で十分弾力的に対応するよう、各教育委に指導している。 地域の教育委の理解を深めていくことが大事と考えている。 養護学校については、1997年4月「あきるの学園養護学校」が開校。全都下 29の養護学校においてすべての知的発達障害の枠があり、一番最寄りの学 校に入学できるようになっている。 9.義務教育終了後の進路 入学の学力検査は、その問題の程度を変えない範囲で、障害に応じて検査方 法、検査時間、会場を変えていくという特別措置が行われる。都立高校にお いて障害のある志願者のための特別枠は設けていないので、LDについても 枠設定は不可。 1997年4月に青鳥養護学校に職業学科を設置した。これ以上は予算的に無理。 南大沢の卒業生が来年初めてでるので、この実績を踏まえた上で、次の計画 を考えることとなる。軽度知的障害の子どもたちへの教育が、LD児に適し ているかどうかは親の側で判断し、その上で適しているということならば、 学区を設けていないので、入学相談に応じることが可能。 10.関係機関の連携 都立盲ろう養護学校の進路担当の教員を対象に、4回の進路フォーラムを開 催した。この内容に関係のある福祉局、衛生局、労働経済局の担当者と生徒 の進路等について意見交換してきた。今後もLD児の進路を話題としていき たい。 ------------------------- (注意)都教育庁側の回答の要旨を、東京LD連絡会の文責においてまとめ     たものです。したがいまして、上記は、東京都教育庁の公式的見解     を示したものではありません。なお、無断転載を禁じます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 「けやき」HP更新情報+編集後記 -------------------- 最新情報に、<親の会「けやき」総会のお知らせ><1998.4.4(土)> を会場図つきでアップしておきました。当日は、東京学芸大学・上野一彦 先生の講演も予定されています。会員外の方も、参加は自由です。出来れ ば事前に申込みいただけると助かります。なお、会員外は参加費\500(資 料代として)をご負担下さい。 また、リンクページのリンク先の総点検をいたしました。一部URLの変 更などがあったサイトについては、可能な限り変更しておきました。皆さ までお気づきの点がありましたら、お知らせ下さるとありがたいです。 えーっと、あともう少しで、アクセス件数6,000です。。。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& LD (Learning Disabilities) NEWS &&&&&&&& LD NEWSは「まぐまぐ」http://www.mag2.com/ を利用して発行しています

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