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_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/ _/ _/ _/ LD (Learning Disabilities) NEWS Since 1997.9.10 _/ _/ _/ _/ LD(学習障害)ニュース   1998.02.18  # 029 _/ _/ _/ _/ 登録読者数 393 LD親の会「けやき」編集 _/ _/ _/ _/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/. ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ■■■■■■■■■    HEAD LINES  ■■■■■■■■■ ★ LD親の会関東ブロック会議報告 2月15日(日) ★ LD(学習障害)児への理解と援助のための親と教師の集い 2回目 ★ 「滋賀県LD教育研究会」紹介 LDニュース読者アンケートより  ★ 「けやき」HP更新情報+編集後記のようなもの ■■■■■■■■■    HEAD LINES  ■■■■■■■■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ LD親の会関東ブロック会議報告 2月15日(日) -----------------  2月15日(日)東京都品川区立企業センター会議室において、関東ブロ ック所属の14親の会の代表者・ブロック選出理事・全国親の会代表・事務 局長の出席で開催されました。  あいにくの降雪という悪天にもかかわらず、会議開催担当をされた千葉親 の会「コスモ」の会員の方たちを含め30人以上の参加者でした。 議題は、 1.全国親の会会費値上げの件 2.関東ブロック選出理事推薦の件 3.1998.11月開催LD学会での取り組みの件 4.全国親の会の活動とLDをめぐる動き 5.各親の会の活動状況 6.その他 でした。 1.会費値上げについては、全国親の会の活動強化を目的として値上げする   もの。 2.理事推薦については、3名中1名の交代。他の2名については留任をお   願いすることになった。 3.1998.11.1〜3に筑波大学を会場として、LD学会・LD教育   研修会が開催される。全国親の会としても、地元親の会「星の子」を中   心にして、親の会企画のシンポジウム、発表、本人参加を含む企画など   を計画していく。関東ブロック所属親の会としても、協力体制を作って   いく。 4.文部省などのLD関連の動きは、財政難の問題その他で、微妙なところ   が出てきている。今後情報収集・対応策について検討していく。 5.参加した各親の会から活動報告と意見交流が行われた。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 「LD(学習障害)児への理解と援助のための親と教師の集い」2回目 ----------------------  LDニュース読者の「あんくるトム」氏より前号に引き続き、投稿をい ただきました。。。感謝申し上げます。 (1998.2.16受理) 「あんくるトム」ホームページ http://www.dtinet.or.jp/~miyata-k/ ---------------------- 「LD(学習障害)児への理解と援助のための親と教師の集い」2回目に参加 しました。1998.2.13(金)。 今回のテーマは、「LDの理解と指導のアドバイス」と言う事でした。 講師は、大阪教育大学の教授の「竹田 契一」先生でした。 感想は、とても楽しく、そして論理的に説明をされて、有意義な2時間でし た。 メインテーマは、LDとは、教育面(アカデミックスキル)と、社会面(ソ ーシャルスキル)と言われているけれど、両方を結び付ける、言語面(コミ ュニケーションスキル)に本来は重きを置き、対応をしていくのが望ましい とと言う考えでした。 先生は、OHPや西宮YMCAでの指導例のビデオや、軽快かつ具体的な例 を述べながら、楽しく指導されました。 (以下に述べるのは、あくまでもあんくるトムの感想や意見であり、当日の 記憶を基に書いていますので、竹田先生の発言された内容を、正確に伝えら れていない部分がある事を、予めご理解いただきますよう、お願いします) 先生は、ずっと言語面(特に自閉症)での指導をされてきたそうですが、あ る時、自閉症の治療をされた方が、LDとして戻ってこられた事を契機にL Dへの対応を始められたそうです。 そして、LDにおいても、言語面での問題が共通している事に着目され、研 究されているそうです。 言語面に関しては、左脳と右脳の働きが大きく作用してくるそうです。 つまり、従来の学習の基礎となる能力の問題(問題をやさしくしてみる、繰 り返して取り組む、個別指導をする)としての対応だけでは、根本的問題の 解決とはならず、聴覚・視覚・記憶と言う面に着目して、「神経心理学的ア プローチ」が必要(認知心理学)と、説明されました。 LD児の状態を把握するための検査は必要であるが、従来のWISC−Rや、 K−ABCなどの検査だけでは、総合的な判断が出来ないので、それ以外に も、神経学・視知覚発達検査・文脈理解など総合的な検査を受けて、把握し なければならないと説明されました。 言語機能において、左脳に言語機能と聴覚機能があり、聴覚機能に問題が有 ると、聞き取りの悪さや、意味理解、場面・意図の理解に問題を生じ、実際 聞こえているのに、言っている事が理解できないと言う状態になっているそ うです。 これらの症状は、大人では、脳卒中などで左脳に影響が出た場合や、自閉症 に良くある症状で、これらの世界では一般的な問題だそうです。 左脳は、言語機能や記憶機能に大きな影響がありますが、右脳は、それらの 制御をする役目を担っています。 LD児の場合は、右脳の働きが弱い場合が目立つそうです。つまり言葉の持 つ意味を理解する能力に欠け、言葉をストレートに受け付けてしまいます。 従って、パニックに陥りやすい事になります。 また、相手の気持ちを理解しないで、ストレートに話してしまうため、誤解 を受けたり、傷つけてしまい、交友関係が上手く成立しにくくなります。 この事が基となり、学習面でつまずきが出たり、社会性に問題が生じるよう に成るそうです。 言語面での対応としては、語用論とメタ認知という面に対して着目して、指 導をしていくと効果があるそうです。 具体的には、竹田先生がこれらの考え方をまとめた著書を出しておられるの で、それを見てみてください。(著書名などは、はっきり覚えてないので省 略します) LD児に言葉かけをするときには、LD児は感情を言葉にするのが苦手で、 状況判断に欠け、論理的説明に弱く、語用論の障害が顕著なので、因果関係 をはっきりさせて、納得するまで、はっきりと繰り返し説明する事が必要だ そうです。 具体的な指導のポイントは、 ・過大に集中しやすい環境を整える。(静かで落ち着いた部屋) ・情報の入力回路を確保する。(聴覚か視覚) ・得意な情報処理形式を使う。(同時処理か継時処理か) ・量でなく、注意の持続時間に合わせる。 ・なるべく、具体的な体験を伴うようにする。 ・学習の仕方を教えていく。 ・興味の持つ題材で楽しむ。 だそうです。 最後に、面白い話をされましたので、付け加えておきます。 竹田先生は、大阪教育大学という、教員を育てる大学の教授をされています。 LDを題材とした講義をすると、受講生の中に自分がLDではと言ってくる、 生徒がいるそうです。 LDは、高機能LDから、低機能LDまで幅がかなりあるそうです。低機能 LDの場合は、それと見て分かるくらいに兆候が出ているそうですが、高機 能LDの場合、大学入学までは、左脳しか必要としないので、順調に上がっ てきてしまうので、こういうケースがあるそうです。 また、小学校の先生の中にも、LDである先生が結構いるそうです。教員試 験でも、左脳しか使わないので、受かってしまうそうです。 教育カリキュラムに沿って指導していく上では、実に優秀に進められるので すが、いったんそれから外れるような状況に遭遇すると、対処できずにパニ ックになるそうです。 PTAから突き上げられたり、生徒から阻害されたりするそうです。 あんくるトムも、まんざらではない事があるので、へぇーと聞いてました。 次回は、「LDの家庭や教室での具体的な指導のアドバイス」として、文部 省研究指定校の先生が講演されるので、楽しみにしています。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 「滋賀県LD教育研究会」紹介 ペンネーム:おしよしにこ -------------------- ことばの教室が幼児部と学齢期の保幼小中一元化指導を念頭に置いて対応し ている(指導員が配置されている)幼児期の主訴が「ことばの遅れ」で来室 し就学してから行動・学習面等に不適応を起こす事例が通級児童の中のほと んどで、いわゆるLDといわれる子どもたちである。 県の親の会(:1989年発足)と「滋賀県LD教育研究会:1987年発 足」とが相互主体的に連携しながら活動をしている。 -------------------- LDニュース読者アンケートより、引用させていただきました。。。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ 「けやき」HP更新情報+編集後記のようなもの --------------------  おかげさまで、2月16日昼過ぎ頃(推定)に、「けやき」ホームページ へのアクセス件数が、5000件を突破いたしました。。。  今後ともよろしくお願い申しあげます。  で、肝心のホームページの更新は、特にありません。(^ ~; ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ &&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&&& LD (Learning Disabilities) NEWS &&&&&&&& LD NEWSは「まぐまぐ」http://www.mag2.com/ を利用して発行しています

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