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*********** LD (Learning Disabilities) NEWS ************************ LD(学習障害)ニュース   1997.11.26  # 015 登録読者数 244 LD親の会「けやき」編集 ******************************************************************** ★ 「けやき」ホームページアクセス件数2,600件突破しました。 ---------------------------  11月24日ごろ、「けやき」ホームページへのアクセス件数 2,600件突 破しました。年内には3,000件を越えるものと思います。  ありがとうございます。さらに、内容の充実に努めたいと存じます。 #################################################################### ★ NEWS WEEK日本版 11/19号の記事について【投稿】11.24受理 ------------------------------------ NEWS WEEK日本版(1997.11.19)の特集記事は、主に3つの部分 でできています。1.アメリカでのLD教育の現状と問題点の紹介。2.ア メリカの大学教育におけるLDの問題。3.日本のLD教育の現状と展望。 ここでは日本LD学会会長上野一彦先生(東京学芸大学)のコメントや、フ リースクール宮澤学園中等部「飛翔」でのLD教育の実際などを紹介( 3. の部分は日本版のみの記事)。  この記事に関し、アメリカでのLD教育事情について在米日本人のMさん より投稿いただきました。記事中の「LD判定の安売り」なるものが実際あ るのかという、編者からの問にお答えいただいたものです。  NEWS WEEKのオリジナル記事は、現地では10月下旬ごろ報道され、 当地でも大きな反響があったとのことです。  Mさんは、現在アリゾナでLD教育に関する勉強をされている方です。今 回の投稿に対しまして、感謝申し上げます。 ------------------------------------  私の質問にお答えいただいた方は、アメリカで育った30代の日本人女性 で、University of Arizona で教育学の大学院を修了後、この町の小学校教 師をされていました(ただし、現在は転職されています)。ですので、彼女 は日本の教育システムや教育事情についていは全く知識を持っていません。 彼女の受け持ったクラスにも明らかにLDと思われる子どもがいたそうで す。そのような場合、テストを受けさせるそうですが、このテストは申込み をしてから、3ヶ月くらいの順番まちになるそうです。それほど多くの子ど もたちが受けるということが分かると思います。では、なぜこのように多い のか?  既にLDの知識が普及しているこの国では、教師が教えづらいというだけ で、たとえLDではなくとも、受けさせているようです。もし、LDとなれ ば、自分の指導能力のなさの言い訳になる、と考える教師が残念ながらいる そうです。  テストを受けた結果、LDの認定を受けた子どもたちは通級指導により、 科目毎に別のクラスで勉強します。通級指導ではそれなりの知識のある先生 が子どもたちを指導します。  アメリカでは「特殊学級」はすでにご存知の通り減少してきております。 これは、建前としては「統合教育」を目指すということですが、実際には、 経費節減が目的である、との見方があります。このことで、実際困っている 子どもたちもいるようです。  彼女は、ニューズウィークの記事にあるような問題は、確かにあるかもし れないと話しておりました。しかし、アメリカは日本とは土壌が違いすぎま す。例えば、明らかに親の養育が原因で子どもが苦しんでいるのに、それは 学校の責任だといい、母親は家出、父親はドラッグ、といった子どもを受け 持った事があったそうです(このドラッグというのが嫌ですよね)。  ですので、LDの認定を本当に必要としている子にとっては大切なテスト であるけれど、その恩恵にのみすがろうとする人々がいることも事実らしい です。LD認定を得れば、学費は免除になるのですから。  LDの場合、外見からはわかりにくいので、テストを受けさせるかどうか、 判断に迷うことは多いようです。しかし、アメリカの制度の素晴らしい所は、 全ての教師は教職期間の数年のうちに大学院で特別の知識を得なければなり ません。ですので、LDの知識を持つ教師も多くいるそうです。  また、アメリカでは飛び級制度と、同様に(小学校を含め)留年もありま す。しかし、留年については校長の指導力のなさと見られるのを嫌って、進 級させてしまうことが多いようです。  いずれにしろ、アメリカではそれぞれの子どもに異なる個性があると考え、 それを伸ばそうとしているのは確かでしょう。統合教育の理由がどうであれ 通級指導の仕組みも学校によっては備わっているようですし、手本にできる 部分はたくさんあると思うのです。今回の記事のような、アメリカの社会的 土壌が原因で生じた問題が、将来日本でも、問題になるかどうかは一概には 言えません。  今回の記事についてアメリカのLD団体にも質問をしてみました。返事が もらえるかどうか分かりませんが、もしもらえたなら、またお知らせします。   N.M アメリカ・アリゾナ州在住 #################################################################### ★ 小・中・高での保健室利用状況・保健室登校について          国内各新聞紙報道(1997.9.11)より         (財)日本学校保健会報告書(1997.9)より -----------------------------  9月11日付けの新聞各紙の報道によると、「増え続ける保健室登校。そ の数、全国で38,400人」などとのことである。また、保健室に「相談」にや ってくる子どもの数も増加しており、相談内容も「発育、健康、友人関係、 その他学校生活、漠然とした悩み、学習・学業」など多岐にわたるという。  文部省も「養護教諭のカウンセリング技能充実や、子どもの心の問題に学 校ぐるみで対応したい」との見解だ。 (財)日本学校保健会報告書(1997.9)によると、1996年度に おける保健室利用状況は、小・中・高合わせた全体の1校1日当たりの保健 室平均利用者数は、36.3人で、6年前の1990年度の調査時の30.6人より 増加している。  小・中・高とも学年が進むにつれ増える傾向にあり、女子の方が利用者が 多い。来室理由は、低学年が「出血やけがの治療」であるのに対して、高学 年になるにつれ、「体調が悪い・痛む・苦しい」あるいは「相談したいこと がある」といった理由が多くなっている。  また、いわゆる「保健室登校」をしている児童・生徒のいた学校の割合も 急激に増加している。ここで、保健室登校とは、「常時保健室にいるか、特 定の授業には出席できても、学校にいる間は主として保健室にいる状態」を いう。  特に、中学校・高等学校での増加ぶりが目に付く。保健室登校をしている 児童・生徒のいる学校の割合では、中学校が圧倒的に多く、全体の37.1%の 学校が該当したという。   #################################################################### ★ 「けやきホームページ」更新情報。LDフォーラムを立ち上げました。 ------------------------  まだ、一部試験的運用ですが、書き込み式の「掲示板」として「LDフォ ーラム」を立ち上げました。  「秀丸エディタ」や「秀ターム」の作者として著名な、斉藤秀夫氏の運営 する「秀ネット」を利用させていただき、開設いたしました。  LD(学習障害)を巡るさまざま問題について、自由に発言していただき、 大いに「意見交流」「情報交換」などしていただければ幸いです。 詳しくは、けやきホームページのトップメニューの「LDフォーラム」か ら入って下さい。ただし、「秀ネット」に加入することが必要です。加入と いってもインターネット上から簡単にできますし、一切無料です。  「秀ネット」に加入されたら、次に「LDフォーラム」への加入をして下 さい。これも「秀ネット」加入と同様一切無料です。  特に、LDニュースの読者の皆さんの、積極的な参加をお待ちしておりま す。発言は「ハンドルネーム」でもできますので、率直なご意見をいただけ れば幸いです。  なお、現在は「会議室」として一つしか用意してありませんが、テーマ別 などに分けて、「会議室」を設けることも考えております。   *************************** LD (Learning Disabilities) NEWS ********  発行:LD(学習障害)親の会「けやき」       1997.9.10 創刊 ご意見・ご感想等お寄せ下さい..... LDニュース記載の内容を転載される場合は下記まで御連絡下さい  E-mail : keyaki@box.club.ne.jp  HP URL=http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ ******************************************************************** LD NEWSは「まぐまぐ」http://www.mag2.com/ を利用して発行しています

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