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*********** LD (Learning Disabilities) NEWS ************************ LD(学習障害)ニュース   1997.10.24 # 009 登録読者数 185 LD親の会「けやき」編集 ******************************************************************** ★ 文部省研究協力者会議に「要望書」提出(9月7日)全国LD親の会 -------------------------------  協力者会議主査・明治学院大学教授・山口薫先生に全国LD親の会・山田 会長から「要望書」をお渡ししました。短時間でしたが、山口先生とも懇談 いたしました。来年3月、協力者会議より最終答申が出される予定だが、内 容的には「中間答申」を踏まえたものになること、通級指導の対象として、 LDも加えられるであろうことなど伺ってきました。  また、9月11日に、佐々木事務局長が文部省特殊教育課に、今回の要望 書の写しを届けてきました。「最終答申」発表後、文部省には改めて要望書 提出などお願いにあがるとのことをお伝えしました。 -----------------------------  以上、全国LD親の会会報「かけはし」第30号(1997.10.16)より  #################################################################### ★ 日本LD学会第6回大会「全国LD親の会」自主シンポジウム ------------------------------- 日 時 11月2日 17:30〜19:30 テーマ LDの社会参加 内 容 上野一彦先生にコーディネーターをお願いし、すでに社会に出られ     たか、あるいは目前に控えているお子さんを持つ親たち4人が、パ     ネリストとしてLDの社会参加に関する問題点を提起します。 会 場 大阪市国際交流センター 大阪市天王寺区上本町8−2−6 *また、11月1日13:00から11日2日17:00まで、全国及び各  地の「親の会」の活動紹介のパネル展示があります。 #################################################################### ★ 北海道親の会「クローバー」道教育委員会等訪問 ----------------------------  9月5日クローバーの会員等8名で道教育委員会と札幌市教育委員会を訪 問し、「学習障害児・者の諸問題に対する理解と協力のお願いについて」と 題する文書を届けてきました。  今回の文書は「要望書」という形はとらず、今後このような機関と連絡を 取りながら親も勉強したい旨、お伝えするのが訪問の目的でした。 -----------------------------  以上、北海道親の会「クローバー」機関誌(1997.10.15)より。 #################################################################### ★ 「日本特殊教育学会第35回大会 」開催される(1997.10.10〜12)。  熊本大学で開催された表記大会要項から、LD関連のものを紹介します。 --------------------------- 10月11日(土)  13:30〜15:30 学習障害「特性/援助」分科会  (座長:高原 朗子・前川 久男) 9- 1 文脈がひらがな単語の読みに及ぼす影響    ―小学校低学年児童と読み障害児の比較― 樋口 和彦(横浜市立南舞岡小学校) 9- 2 K-ABCの継次処理尺度、同時処理尺度とWISC‐R,ITPAの    各下位検査の関連性について   甲斐 康浩(福岡教育大学大学院) 9- 3 連続遂行課題による注意欠陥多動障害児の注意の評価の可能性の検討    ―健常児の遂行結果との比較から― ○岡崎 慎治(筑波大学大学院)   前川 久男(筑波大学)   二上 哲志(伊豆逓信病院)   立川 和子(伊豆逓信病院)   松田 素子(伊豆逓信病院)   市川 正嗣(伊豆逓信病院) 9- 4 言語理解における作業記憶の役割(2) ○川崎  史(北海道立伊達高等養護学校)   白崎真紀子(札幌市立信濃中学校)   古塚  孝(北海道大学) 9- 5 スポーツ事故による高次脳機能障害を有する大学生の 卒業までの支援について  石渡 和実(東洋英和女学院大学) 9- 6 学習障害児の自己決定を支える援助システム ―精神薄弱者更生施設による地域福祉活動― ○池田 顕吾(福岡県昭和学園)   高原 朗子(長崎大学) 10月12日(日) 9:30〜11:30 学習障害「指導/調査」分科会  (座長:篁 倫子・石川由美子) 9- 7 計数が困難な児童の足し算指導 ○久光  倫(筑波大学大学院)   石川由美子(筑波大学医療技術短期大学部)   岡崎 慎治(筑波大学大学院)   前川 久男(筑波大学) 9- 8 読字困難を示す児童に対する読みの指導(3)   ―漢字の読みに関する情報処理様式からの検討― ○森田 陽人(埼玉県立中央児童相談所) 佐藤 克敏(筑波大学)   前川 久男(筑波大学) 9- 9 読み書きの困難な子どもへの指導―子どもの発言から指導を見直す― ○堀川 淳子(広島市立古市小学校)   長澤 泰子(広島大学) 9-10 LD等個別的ニーズを有する児童への対応    ―通級指導学級と校内教育相談組織の活用― 田中 容子(東京都三鷹市南浦小学校) 9-11 教科学習に特異な困難を示す児童の評価と指導    ―注意記憶性LD児の認知的特性に関する事例研究(1)― ○渡邉 雅俊(横浜国立大学)   鈴村 健治(横浜国立大学) 9-12 特殊教育センターにおける学習困難をもつ児童生徒への対応    ―平成8年度全国調査より― ○篁  倫子(国立特殊教育総合研究所)   原   仁(国立特殊教育総合研究所) #################################################################### ★ 茨城県つくば親の会「星の子」より。 1997.10.20 受理 --------------------------------------------- □■ 筑波大学 心身障害学系 助教授・篠原吉徳 先生 訪問記 ■□  10月18日(土)10時少し過ぎに、秋の気配に彩られ始めた筑波大の キャンパスを女性4人・男性2人計6名で、篠原吉徳先生を訪問しました。  研究室は、お世話になっている前川研の下の階、つまり1階の分かりやす いところにありました。先生は独りで待っていて下さり、初対面の挨拶もそ こそこに、色々とお話が始まりました。  先生のご専門は教育で、LDだけでなく学習に困難をきたす子供の教育をど のようにして行くかについて研究、援助を行っています。昨年県教委により 指定されたLD相談校に関わり、親の相談・それに関わる教師への援助など も行っていらっしゃいます。  イギリスの考え方ですがと前置きされて、障害を離れて学習に困難をきた している子供にどう支援して行けるか、診断名はとにかく、困っている子供 に対しどのように具体的な支援・教育的サービスができるか、について研究 しておられます。  参加者メンバーの子供の状態を一人一人語る中で、先生よりコメントをい ただきながら、12時近くまでおじゃまいたしました。  吾妻小学校については、相談に来られる2割ぐらいがLDであり、割合と しては妥当なところかなとのことでした。  先生は、普通教室の先生にもっと頑張ってほしいこと、特殊・普通教室と いう垣根を低くし、同じ学校の教師という立場で、お互いの協力で子供達に サービスしてほしいと次のように話されました。問題のある子供に対し、普 通学級の先生は何をどうして良いか解っていないのが現実であり、教育的サ ービスを子供の必要に応じて特別に行うことが必要である。それには教科は 専門の普通学級の先生が行うが、子供との関わり方については特殊教育が育 て上げてきたノウハウがあり、普通学級の先生と特殊教育の先生がそこで協 力してほしい。しかし実際はお互いの領分を侵さないようにしているため、 せっかくの専門が生かされないことがあるのは困ったことだ。また、特別な 援助が個別に行われる場合、普通学級の中で周囲の子供達がそれを認めあう 環境を作るための指導も必要である。親は自分の子供の困っているところを、 具体的に学級の先生と話す事がまず必要であり、問題点を解決するためには 篠原先生も関わってくださる事もできるという事でした。(ただし、これは 今年度中とのことです。)  子供はどの子も、能力に見合った学習能力を付けている事が望ましいが、 特に学習に困難な子供の場合は、本人の能力と実際の学力に差があることが 多い。そのような教育の可能性があるとき、特別な教育が行われ、その子の 実力がせいいっぱいのところまで伸ばす必要がある。しかし大人になっても、 その可能性に近づいていないと自分の人格を保てなくなる事もある。中学校 の頃には本人がそのことに気付く時期でありながら、日本の中学教育に問題 があり、それが非常に難しいとのことでした。  また雑談の中で、年齢が上がるにつれ知能指数下がって行くようで、との 話題が出たのですが、それについては知能検査というものは年齢に応じてつ くられており、その年齢の能力が身に付いていない事がほとんどの障害児に ついては、当然年齢が高くなるにつれて検査の結果は低く出るとのことでし た。 今後も「星の子」と関わって下さるようにお願いをしたところ、心良く、 引き受けて下さいました。多くの会員にとって関心の的である教育の問題を 専門にしておられる篠原先生にお話を伺えて心強い味方を得た気がしました。 出来れば近い間に、みんなで先生のお話を聞く講演会もしくは学習会の様な 企画が「星の子」で出来るといいなと思いました。  「星の子」より -------------------------------------------  * いつも投稿をいただいている「星の子」さんに、感謝申し上げます。 #################################################################### ★ 「けやき」ホームページ更新情報+編集後記のようなもの  あまり更新はできませんでした。すみません。最新情報に追加を少しだけ しておきました。あとは、既存ファイルのバグ直しなど...    10月20日で「けやき」ホームページも開設3ヶ月目に入りました。こ の間本当にたくさんの方からメールなどでご意見ご感想をいただきました。 ありがとうございました。海外在住の方や、団体からもメールをいただいて おります。さらに内容充実に努めたいと存じます。 *************************** LD (Learning Disabilities) NEWS ********  発行:LD(学習障害)親の会「けやき」       1997.9.10 創刊 ご意見・ご感想等お寄せ下さい..... LDニュース記載の内容を転載される場合は下記まで御連絡下さい  E-mail : keyaki@box.club.ne.jp  HP URL=http://www.ne.jp/asahi/hp/keyaki/ ******************************************************************** LD NEWSは「まぐまぐ」http://www.mag2.com/ を利用して発行しています

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